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小林文庫の新ゲストブック

過去ログ 2001年07月01日〜2001年12月31日



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No.266 (2001/09/01 19:53) title:司馬遼太郎「豚と薔薇」
Name:岩堀 ()
Email:dc8y-iwhr@asahi-net.or.jp


  金光寛峯様
 
  司馬遼太郎がミステリーを書いていたとは恥ずかしながら知りませんでした。
  『豚と薔薇』(1960,東方社)、私も未読です。初期の頃の作品は全集で大体読
  んだつもりですが、未収録ではどうしようもありません。今日図書館で調べた
  のですが、『白い歓喜天』(1958.凡凡社)、それから『大盗禅師』(1970以
  降出版*)というのも全集に入っていないようですね。『豚と薔薇』は是非読
  んでみたいですが古本店でじっくりと探すしかないでしょうね。もし、金光さ
  んが先に発見されたら、お借りしたいです(図々しいなあ)。
   *図書館では題名だけ確認して、家で新潮日本文学「司馬遼太郎集」の
    年譜でしっかり確認しようと思ったら、この集は1970.10月発行で『大盗
    禅師』のデータが入っていなかったのです。

 末永様

  「彷書月刊」で『貸本小説』の情報拝読、ご同慶の至りですが、もうひとつ、
  「『新青年』趣味」\の方はいかがでしょうか?

 桜様
  
  『有栖川有栖の本格ミステリ・ライブラリー』、いい本ですね。
  巽昌章さん(「埋もれた悪意」)、私は全く初めてでしたが感服しました。
  白峰良介さんの「逃げる車」も、純度フォオナイン(99.99%)以上
  の論理的推理が見事だと思います。
  この本は、通勤電車で数日で読み上げるつもりでしたが、途中で『北村 薫の
  本格ミステリ・ライブラリ』の方も買って、ある作品を読まざるを得なくな
  り、結局のところ、現時点ではまだ読了しておりません。


No.265 (2001/09/01 12:41) title:そういえば
Name: ()

 須川さん、巽さんの『津町湘二作品集』は、1990年の出版ですが、綾辻さん、有栖川さんの随筆からもそれがいい短篇集であることもうかがわれますね。
 先ごろも、目録で高く出されていました。

 アイナットさん、私も、数年前、目録でみて、その存在をしり、驚きました。海野さんは、「新青年」に、昭和6年には「麻雀殺人事件」をかいており、戦後、さらに再録されています。

 小林さん、乱歩賞のリストを見ていて、何となく、それに近い題名があれば、想像されますね。
 幻の作品とされていたものが、海野さんにもあらわれたので、しかも、満州・奉天市での出版ですから、大阪さんの場合にも、出現するかもしれませんね。油断できませんね。
 副業といえば、香住春吾さんには、『団地の整理学』昭和46、中央公論社があります。


No.264 (2001/09/01 08:50) title:PC入院中につき、お休みさせていただいています
Name:小林文庫オーナー ()
Email:kobashin@mail.wind.ne.jp
URL:http://www.st.rim.or.jp/~kobashin/

 みなさん大変ですね。
 大阪圭吉が、副業本を書いていなくて良かった。(笑)
 
 先日ちょっと書きましたが、現在自宅PCが故障、修理に出してしまいました。
 今は、チョー非力な代替機でアクセスしているので、HPは見ることは出来ますが、RESをするのが困難です。
 PCが生き返るまで、メールや掲示板への返事が遅れることになると思います。(普段と変わらないか!?)

末永さま
 ご著書出版、おめでとうございます。
 田舎の本屋さんに配本されるか不安が有りますが、今日一日探してみて見当たらなかったら(キット無いので)、bk1に注文しましょう。
 モグラモチさんのHPで書影を拝見したので、探しやすくなりました。

桜さん
 『見知らぬ顔の女』草野唯雄の件、ありがとうございます。
 私のメモ帳には、『見知らぬ顔の女』が乱歩賞候補作らしいとはチェックされていたのですが、元の作品が何か判りませんでした。
 角川文庫を探してみます。(昨日も古書店で探して見たが、見つからなかった)
 
 同じメモには、『ライン河の白い霧笛』高柳芳夫も乱歩賞候補作?、と有るのですが、これはどうでしょうか?
 ついでに、30回候補作『G線上の悪魔』邦城紀男は、たくきよしみつ さんの作品と、37回『かぐや姫殺人事件』瑞木晶子は矢口敦子さんの作品と、関係無いのでしょうか?
 ご存知の方がいたら、教えてください。

中相作 さん
 『角田喜久雄氏華甲記念文集』なら、持っています。
 何かご用でしょうか?


No.263 (2001/09/01 07:31) title:乱歩著書目録アンソロジー篇など
Name:中 相作 ()
Email:stako@e-net.or.jp
URL:http://www.e-net.or.jp/user/stako/frameset.html

 ■アイナット様
 「文学時代」復刻版の件、よろしくお願いいたします。
 「新青年」の復刻版、昭和18年から20年までが刊行されていることは知りませんでした。三重県立図書館には、まだ大正15年の分も架蔵されておりませんでしたし。受付のお姉さんに問い合わせることにいたします。
 新潮社というのは、何と申しますか正統的文芸出版の雄たらんとしている出版社のようですから、戦前の探偵小説を掘り起こしてくれることはあまり期待できぬように思います。

 ●新潮ピコ文庫
 というところで思いつきました。新潮社の「ピコ文庫」なるものに、乱歩の『屋根裏の散歩者・D坂の殺人事件』が入っています。私は見たこともないのですが、ご所蔵の方はいらっしゃいますか。

屋根裏の散歩者・D坂の殺人事件
 平成八年三月十五日

 それにしても、「ピコ」とは何の謂なのでしょうか。頭の先までピーコピコ、という若井はんじ・けんじのギャグのことしか頭に浮かびません。若井はんじ・けんじというのは往年の上方漫才師なのですが。

 ■金光寛峯様
 要するに「著書目録」ですから、マイクロフィッシュのたぐいはその範疇から逸脱してしまうように思います(逸脱してしまうと思いたい、というべきでしょうか)。同様に、乱歩作品の朗読が収録されたカセットテープなども対象外としております。いいのかな、とも思うのですが。で、目録に不備や遺漏が出るのは致し方のないことではあり、とりあえず書誌としての方向性や守備範囲を明確にさえしておけば、どんな見落としや調査洩れも笑って見過ごすことができるのではないかと考えております。なんと無茶苦茶なことを考えているのでしょうか。
 『角田喜久雄氏華甲記念文集』は、乱歩が『高木家の惨劇』に寄せた序文が収録されているらしいと聞き及びましたので、きのうお訊きしたような次第です。さっそくメールで、さる古書店の目録に三万五〇〇〇円で出ているとお知らせいただいた方もあるのですが、まあもうしばらく情報提供をお待ちしたいと思います。

 ●乱歩著書目録アンソロジー篇
 カイガイ出版部というところから、乱歩作品を収録したアンソロジーが刊行されています。下記の二冊で(これ以外にもあるかもしれませんが)、いずれも未見です。

死神のテクニック ミステリー入門2
 昭和五十一年十一月二十五日 カイガイ出版部

悪魔に捧げる犯罪 怪奇異常心理編
 昭和五十一年■月■日 カイガイ出版部

 ご所蔵の方はいらっしゃいましょうか。


No.262 (2001/09/01 07:20) title:告知です
Name:末永昭二 ()
Email:ssuenaga@tt.rim.or.jp

寝ようと思ったのですが、緊急告知です。

貸本文化研究会の会合が開催されます。去年、貸本屋さんの見学会をしましたが、今回は発表会です。

日時:平成13年9月9日(日) 午後1時30分より
場所:調布市文化会館たづくり 6F601室
(調布市小島町2−33−1 Tel0424−41−6111)
発表
宮本大人氏(東京大学大学院)「近代における貸本向け出版物とその流通」
浅岡邦雄氏(白百合女子大図書館)「明治後期東京の貸本屋と読者たち」
参加費:500円

ご参加をご希望される方は、末永までお早めにメールをください。
資料作成部数を決めなければなりませんので。
それから、発表会後には懇親会を準備しています。そちらへのご参加を希望される方は、その旨お書き添えください。

当日は、10年ぶりに発行される『貸本文化』(第19号)や拙著などの直売もする予定です。

ふるってご参加ください。


No.261 (2001/09/01 06:50) title:ああ、ありがとうございます!
Name:末永昭二 ()
Email:ssuenaga@tt.rim.or.jp

皆さま。
一昨日から「本業」が忙しく、事務所に2連泊。今朝の4時に仕事が終わったので、一番電車で帰って来たところです。

お買い上げいただいたもぐらもち兄(書影掲載ありがとうございます!)をはじめ、気にかけていただいている皆さま、ホントにありがとうございます。
もう、店頭に並んでるんですね。知らぬは私ばかりなり……

おかげさまで、著者インタビューのオファーも来ています。
書評掲載もいくつか決定しました。
皆さんに面白いと思っていただけるとうれしいのですが。

中華料理や『文学時代』のお話もしたいのですが、モーローとしていますので、取りあえず寝ます。
おやすみなさい。


No.260 (2001/09/01 01:09) title:角田喜久雄氏華甲記念文集
Name:金光寛峯 ()
Email:KFF02766@nifty.ne.jp

>中相作 様
>新聞の復刻版とマイクロフィッシュのたぐいは除外するとしても、紙媒体による雑誌
>の復刻版を網羅できたら壮観だと思います。
マイクロは割愛しますか。貴重なものが多いのは確かなのですが、やはり紙媒体
の方をまず調査してから (調査できてから) 検討しても遅くはないと思いますし。
壮観なのは確かにそうなんですよねぇ。

>それにしても貴重なご教示、重ねてお礼を申しあげます
いえいえ、とんでもございません。段取りさえ覚えればだれにだってできる作業
でしかございません。

>「角田喜久雄氏華甲記念文集」をご所蔵の方、お知らせいただければ幸甚です。
関西だと大阪府立中央図書館に所蔵されているようです。いずれ本など買い込みに
行くついでなどございましたらお寄りになられればいかがでしょうか。
大阪府立図書館へようこそ
http://www.library.pref.osaka.jp/
蔵書検索
http://opac.library.pref.osaka.jp/cweb/jsp/search1.jsp

関東ではたしかミステリー文学資料館で見かけたように記憶していますが、勘違い
ならすみません。電話して聞けばいいのですが土日は閉館なんですよね。
神奈川近代文学館には確実にあります。さすがは専門図書館だけあって書誌的事項
もかなり詳しく表示してくれて本当に助かっています。ここは函等の付物も原則と
して捨てずに残しておりますし、電話による照会等にも応じておりますから尋ねれ
ば大抵のことは判明するのではないでしょうか。
資料検索
http://www.kanabun.or.jp/kensaku.html

   *

水谷準氏が訳されたゴルフの本はたしか父親が持っておりました。今もあるかなぁ。
手ずれのきいたぼろぼろの本でした。「俺ぐらいの年代だと、みんなこれ読んだ」
といっていたくらい定番の本だったけども、とはいえてんでゴルフには興味ないもの
で誰の何かきれいに忘れた。「おっ、水谷準」と名前だけが印象に残ったのみです。


No.259 (2001/09/01 01:06) title:三度目の「文学時代」
Name:アイナット ()
Email:inat@ma8.seikyou.ne.jp
URL:http://members3.cool.ne.jp/~inat/rampo/

>金光寛峯さん
国会図書館の定期刊行物複写郵送申込サービスは、存じませんでした。しかし如何せん時間あれども、財力がないので、その辺とまず相談したいと思います。
とにかく、私も可能な限り調べられるだけは調べたいですので、地道に長期路線で調べていきたいと思います。少しでも次か並行して調べる人が楽になるように、を目標にですね。

>中相作さん
佐左木俊郎というよりも、新潮社そのものが探偵小説優遇政策を採っていたのですね。
また一つ為めになりました。現在の新潮社も経営不振のテコ入れの為とかで、戦前等の探偵小説文庫本等を復活させてくれれば良いのですが(無理すぎですが)

それと「文学時代」について、調べ方など了解しました。以降の号の架蔵予定についても尋ねておきます。
九月中には絶対行くと思います。
あと、ご存じかも知れませんが、本の友社の『新青年』復刻版、昭和18年〜同20年も出ています。
これで大正9年〜昭和12年まで、及び昭和18年〜昭和20年までが既出になると思います。

−−−−−−
それにしても、海野十三「麻雀の遊び方」、30万円とは。何かの雑誌で博文館?の広告見たら、結構、版を重ねているように見えたのに、やはり超稀少本なんですね。


No.258 (2001/08/31 23:32) title:『津町湘二作品集』
Name:須川 毅 ()
Email:tsuyoshi.sugawa@nifty.ne.jp

桜さん
僕も『津町湘二作品集』は好短篇集だとひそかに
思っていました。日本版Queen's Quorumに
ノミネートすべきかと思います。

「貸本小説」は有隣堂@関内では月曜入荷だと
言われました(T_T)


No.257 (2001/08/31 22:50) title:神保町ではまだでした
Name:石井春生 ()
Email:BYQ11613@nifty.ne.jp

もぐらもちさま
あああ、もう店頭にあったのですか!>『貸本小説』。今日のお昼頃、
神保町を覗いたときには見かけなかったのに〜
書影をbk1で見ましたが、書体といい装丁といい、まさしく貸本小説
仕様ですね。ああ、早く手に取りたい〜!

作家の副業本、喜国さんの連載にもありましたが、私的に一番キツイのは
やっぱり水谷準のゴルフ本ですね。数が多い上に、かさばる大きさだし、
しかも絶対に読まないであろうという内容なんだもの(実は私、ゴルフに
全く興味がないんです)しかし、水谷準の名の付いた本を見過ごすことが
できない…。せめてもの救いは、300円以下で見つかることが多いという
ことでしょうか。


No.256 (2001/08/31 21:38) title:副業…ではないか
Name:もぐらもち ()
Email:mogura-mochi@nifty.com
URL:http://homepage1.nifty.com/mole-uni/

桜さま

そうですか、私は未だ目録でめぐりあった事はないですが、30万は凄い。
少なくとも探偵小説作家の「副業」においそれと出せる金額とは言えません。選ばれし本ですね。
内容はタダの麻雀本ですが。
でもそれに比して小酒井不木の探偵小説以外の書籍なんかは安いといえますね。
海野十三ほど人気でない、というのもありますし。ま、不木の場合探偵小説の方が
副業というか余技ですが。

そうそう、末永さんの「本業」、『貸本小説』を本日池袋にて購入しました。
貸本小説の名にふさわしいカバーイラストと、貸本に使われていたのと同じ紙、という
こだわりの仕様だそうで、実にいい感じ。


No.255 (2001/08/31 12:14) title:これもあります
Name: ()

 もぐらもちさん、あの、海野十三さんの『麻雀の遊び方』は、
 あるカタログでは、30万でした。
  手に入れたくなりますね、本当に。

 『有栖川有栖の本格ミステリ・ライブラリー』には、巽昌章さんの、「埋もれた悪意」が掲載されていますが、3度目の読書でも、やはりすばらしいと、感じました。
 巽さんには、京都大学推理小説研究会の、別冊ミステリ研通信『津町湘二作品集』1990.2.1があり、これも、見事な短編集です。有栖川さんのエッセイも掲載されています。これを契機に、評論もでてほしいです。

 古書店で、川野京輔・麦野広志による、読み物、『飛鳥の謎 貴人のロマンが蘇る高松塚古墳』徳間書店、昭和47、100円を入手。副業(?)によるものではありませんが、知らない一冊でした。


No.254 (2001/08/31 08:14) title:なんだかたしかに地獄みたい
Name:中 相作 ()
Email:stako@e-net.or.jp
URL:http://www.e-net.or.jp/user/stako/frameset.html

 ■平山雄一様
 「新しい乱歩小説」の件、先日の桜さんの書き込みでも拝見しましたので、当地の本屋さんで捜しているのですが、一冊も見つけられません。私はなんという不便な土地に住んでいるのでしょう。本好きな人はとても名張になど住めないと思います。

 ■アイナット様
 「文学時代」の廃刊と佐左木俊郎の死との関係について、仔細はわかりませんが、直接的な因果関係はそれほどなかったのではないでしょうか。佐左木俊郎は「新作探偵小説全集」刊行中の昭和8年3月、たぶん肺結核で死去しているのですが、新潮社にはその後も「探偵小説優遇の伝統」がつづいたと、乱歩は『探偵小説四十年』に記しています。
 「新作探偵小説全集」には「探偵クラブ」という附録雑誌が附されており、新潮社は当初、同全集完結後にこの「探偵クラブ」を雑誌として独立させる意向だったようです。「探偵クラブ」第10号(昭和8年4月24日)の「編輯後記」に、こんなことが書かれています。

 《実は、この「探偵クラブ」は、新作探偵小説全集完結の後は、独立した探偵小説専門の雑誌に育て上げる予定だつたのですが、本社で、昨夏新に発刊したる、雑誌「日の出」が予想外の発展を遂げたるため、今のところ到底手がまはりかねる次第。ここに釈明しておきます。》

 要するに、新潮社がエンターテインメント路線に梃子入れし、それがまた有卦に入った、といったところだったのではないでしょうか。
 なお、『新潮日本文学辞典』の記述はいささか誤解を生じやすいのですが、「文学時代」の最後の号は昭和7年7月号です。
 で、もしもお手数をおかけできるのでしたら、「文学時代」の復刻版をご確認ください。掲載作品は次のとおりです。

私の十年前の回顧 十年後の予想
 昭和4年5月創刊号(1巻1号)
 ・アンケートです。

探偵小説座談会
 昭和4年7月特輯探偵小説号(1巻3号)
 ・座談会出席者名は判明しておりますので、お調べいただかなくて結構です。

妖虫
 昭和7年2月号(4巻2号)
 ・昭和6年10月号以降ですが、一応あげておきます。

 ご確認いただきたい点を、「新青年」復刻版のデータで例示します。

新青年  大正十二年[第四巻]合本3
 【発行日】平成十二年三月十日
 【発行所】本の友社
 【収録】[第五号]二銭銅貨/探偵小説に就て
 【典拠】復刻版第一刷(三重県立図書館)

 ほかに編著者名などが明記されていれば、それも押さえたいと思います。「典拠」というのは要するに確認した書籍の奥付に記されている版数のことで、「初版」であるとか「第一刷」であるとか、奥付どおりに記載しております。別に急ぎません。おついでのおりによろしくお願いいたします。
 それからまた余計な使い立てでまことに申し訳ないのですが、復刻版の昭和6年10月号以降を架蔵する予定があるのかどうか、大阪市立図書館の受付のお姉さんにお問い合わせいただけませんでしょうか。

 ■金光寛峯様
 どうもありがとうございます。わりと気軽な気持ちでお訊きしましたのに、いやたいへんなご厄介をおかけしてしまいました。新聞の復刻版とマイクロフィッシュのたぐいは除外するとしても、紙媒体による雑誌の復刻版を網羅できたら壮観だと思います。さて、どないするべきか。
 ちなみにこうした場合、つまり乱歩の書誌をつくっていて判断に迷った場合、いつも基準になるのはほかならぬ乱歩です。乱歩ならこの問題をいったいどう処理しただろうか、といったことを乱歩が残した文章や目録や本そのものから推測して判断するわけですが、復刻版に関して断をくだすための手がかりは、まったくといっていいほど思い当たりません。しばらく考えてみます。
 それにしても貴重なご教示、重ねてお礼を申しあげます。

 ●角田喜久雄氏華甲記念文集
 とってつけたようにお訊きしますが、「角田喜久雄氏華甲記念文集」をご所蔵の方、お知らせいただければ幸甚です。


No.253 (2001/08/31 04:19) title:司馬遼太郎のミステリ
Name:金光寛峯 ()
Email:KFF02766@nifty.ne.jp

>岩堀さん No.924 2001/8/22 title:台風襲来と「琥珀のパイプ」
>司馬遼太郎健在の頃は、彼の本が出ると必ず読んでました (中略)
>新著が出なくなったのでミステリに回帰したというのは誇張ではありません。
私も司馬遼太郎は大好きです。
それで。
司馬さんはミステリを一篇だけ書いておられました。『豚と薔薇』(1960,東方社)。
週刊文春連載。
本格かどうか等、詳細はよく知らないのですがいつか手に入れて読んでみたいと
願っているのですが、なにしろ全集未収録というので。岩堀さんはいかがですか?

この本は瀬戸川猛資『夢想の研究』(1999.7, 創元ライブラリ)で知ったのですが、
あとがきがすごくて、俺はミステリーなんかちっとも面白いと思わない、編集に
書けといわれたからしょうがなく書いたんだ、と愚痴というか罵倒を述べたおし
ています。だから全集に入っていないんですね…
ただし単なる珍本紹介を瀬戸川氏が書くわけではなく、司馬の「他人の秘密を
あれほどの情熱をもって探り暴きだす、あの探偵という人種の心理こそ文学が
描くべき主題あるいは精神心理学の課題ではないか」との言葉に着目して論を
すすめます。
非常に面白い評論です。ひょっとして『豚と薔薇』そのものよりも、本論が
生まれた事の方が意義あるかもしれないくらい。小難しいレトリックは少しも
出てこない読みやすくてスマートな文章で、かつ唸らせるような思考をみせる。
理想ですねぇ。  


No.252 (2001/08/31 03:55) title:地獄の復刻版調査(2)
Name:金光寛峯 ()
Email:KFF02766@nifty.ne.jp

webcat以外の文献・資料については、後日少し当ってみたいと思います。
しかし、本当に著作目録に復刻版も含めるのでしょうか? たいへんだと思うのですが。
本の形で復刻されたものばかりではなくて、マイクロフィッシュや CD-ROM による復刻もやはり
含めるのでしょうか? たとえば前述「新小説」等を含む日本近代文学館/八木書店「マイクロ版・
CD―ROM版近代文学館」というシリーズなどがあります。
詳細は以下をご参照ください。
http://www.books-yagi.co.jp/pub/cgi-bin/bookfind.cgi?mc=m&kn0=1&ks0=15&kn1=3&ks1=01&jk=and&ja=マイクロ版・CD―ROM版近代文学館

もし紙媒体以外も含めるとすると悩ましいのが、今度はプランゲ文庫マイクロフィッシュ版も
視野に入ってくるということです。「ウイーク」「スタート」「DS news」etc... 40誌以上の
タイトルについて調査するハメになります。こりゃほんとにたいへんだと今からめげそうにな
るんですが(涙)

プランゲ文庫 雑誌コレクション マイクロフィッシュ版紹介
http://www.bunsei.co.jp/prange/

プランゲ文庫 詳細品目リスト
http://www.bunsei.co.jp/prange/list/#

一般誌部門(分類ZW) 明細リスト No.2 (週刊・推理・講談・風俗など)
http://www.bunsei.co.jp/prange/list/ZW2.htm

しかし、最後の一般誌部門明細を見ると呆然としてしまいますね。「新探偵小説」「真珠」
「小説」「ぷろふいる(戦後版)」「探偵と奇譚」など目白押し。せめてこの分類番号 ZW05
読物誌セット 370万円だけでもミステリー文学資料館で購入してくれないかなぁ(ムチャな)

   *

幻の雑誌が復刻により容易に閲読できるようになったことは喜びに堪えません。ですから、
「図書館に通わなければいけない事項が増えてしんどい」だの何だのこぼすなんて、本当は
贅沢きわまりないタワケた言い草なんでしょうね……
読めるのだから素晴らしいじゃないか! むかしはあちこち頭下げて紹介状発行してもらって
あっちの大学図書館こっちの蔵書家と走りまわったり、さんざ神保町だの探し回って自腹で
買い集めなきゃならなかったんだぞ! と怒られそうです。


No.251 (2001/08/31 03:51) title:地獄の復刻版調査
Name:金光寛峯 ()
Email:KFF02766@nifty.ne.jp

長すぎる! 2560文字以内で書けと怒られましたので分割します。

>アイナットさん
いいえ、私だって素人の手探り仕事ですよ〜 ずっと「これでいいのかなぁ」と逡巡しつつ
調査などしております。
あれの、雑誌復刻も網羅するという方針を決めたのは共編者の未谷という男なんですが、
調査中には「あの野郎いつかぶっ殺してやる」と血走ったりしたものでした(笑)

国会図書館の定期刊行物複写郵送申込サービスはご存知でしょうか? 私も大阪にいた頃は
ずいぶん利用しました。

   *

>中様
私のことはどうぞさん付けで。
さておいて。
>乱歩に関わりのあった文芸誌で復刻版が刊行されているものというと、どのあたりになるのでしょうか。
すぐに思い出せるのは終戦後まもなく春山行夫の編集による「雄鶏通信」の復刻版でしょうか。
昭和50年8月に創刊号(昭和20.11)〜第2巻第13号(昭和21.12)まで 1冊に合冊復刻函付で刊行され、
別冊で創刊号〜第7巻第6号(1951.7)までの総目次が附されております。
雄鶏社より版型 B5、8,000円。
(この春山と乱歩がアイリッシュ「幻の女」を古書店の店先で奪い合いしたエピソード、
『子不木随筆』で読んだとき笑いました、大好き。あぁ彼もまた一匹の書狼であったのか)

8月の何日で総何頁だったかは追ってご報告させていただきます。

あと、ざっと調べてみたのが−
江戸川乱歩執筆年譜(昭和22年まで)
http://www.e-net.or.jp/user/stako/E02-00.html
NACSIS Webcat(国立情報学研究所総合目録データベースWWW検索サービス)
http://webcat.nacsis.ac.jp/
−より。

・「文藝通信」。平成4年5月に日本近代文学館から、創刊号(昭8.10)〜第5巻第3号(昭12.3)まで全 42冊
 を復刻。未見につき価格・装丁等詳細は不明です、以下同じ。
・「演劇・映画」。平成 2年にゆまに書房から、「戦前映像理論雑誌集成」というシリーズ中の 1冊で、
 創刊号(大15.1)〜第1巻第8号(大15.8)まで。
・「不同調」。平成10年にアイアールディー企画/紀井ノ国屋書店から、「国立国会図書館所蔵昭和前期
 文芸・同人雑誌集成」という全35巻 \680,000 A5判のシリーズで、創刊号(大14.7)〜第7巻第6号(昭3.12)
 まで。合冊復刻。
 おそらく 3〜4冊程度は占めていると思われます。
・「文藝時報」。昭和62年に不二出版から、創刊号(大14.11)〜第150号(昭5.12)まで。
・「文學時代」。平成7年9月〜8年9月にかけてゆまに書房から、「日本モダニズム叢書」というシリーズ
 で、創刊号(昭4.5)〜終刊号第4巻第7号(昭7.7)まで。合冊か。
・「土曜会通信」。平成2年に柏書房より『探偵小説「土曜会」通信』という書名で創刊号(昭22. 2)〜第3号
 (昭22.4)まで。
・「東京民報」。平成3年6月に大原社会問題研究所/法政大学出版局から、「戦後社会運動資料 新聞・
 雑誌編」というシリーズで、第595号(昭22.8.1)〜第1076号(昭23.11.30)まで。

・「少年倶樂部」は講談社から復刻愛蔵版が出ていますが、「怪人二十面相」を連載した昭和11年の分が
 収録されているかどうかは不明です。
・「婦人畫報」。婦人画報社から復刻が出ているようですが詳細不明。

・「新小説」。これはマイクロフィッシュによる復刻です。八木書店から(後述)
・「文章倶楽部」。これはマイクロフィッシュと CD-ROM復刻の 2種類が上記八木書店と同じシリーズから。
・「中央公論」は戦前の昭和19年までのマイクロフィルム復刻が雄松堂から。

また、新聞はたいてい縮小版かマイクロ, CD-ROMにより復刻が出ています。「読売新聞」「大阪毎日新聞」
「東京朝日新聞」「大阪朝日新聞」「名古屋新聞」「北海タイムス」「報知新聞」「九州日報」「東京日日
新聞」「読売報知」など。「名古屋タイムス」は見当たりません。
そのうち、
・「萬朝報」。昭和58年〜平成5年にかけて萬朝報刊行会/日本図書センターから、創刊号(明25.11)〜
 第16850号(昭15.10)まで。 また、日本マイクロ写真からもマイクロフィルム版があります。
・「時事新報」は昭和61年から龍渓書舎より復刻版が出ていますが、創刊号(明15.3)〜第6877号(明35.12)
 までで、乱歩が寄稿した昭和4年11月19, 27, 29日は含まれていないようです。日本マイクロ写真から出て
 いるマイクロフィルム版は昭和15年まで収録されている模様で、こちらには含まれていると思われます。
・「都新聞」は平成6年に中日新聞社/柏書房から復刻版が出ていますが、明治期までの模様です。日本マイ
 クロ写真から出ているマイクロフィルム版は昭和17年10月分まで収録されている模様で、こちらには含ま
 れていると思われます。
・「名古屋新聞」は平成3年に龍渓書舎から復刻されていますが、「ドイルとヴァンダインの味」収録の付録
 誌「サンデーナゴヤ」が含まれているかどうかは不明です。
・「第一新聞」は平成8年5月に韓国ソウル(!)の選人文化社というところから「解放空間新聞資料集成」と
 いうシリーズで復刻されているようですが、「戦時の探偵小説」を寄稿した昭和21年5月13日分は含まれ
 ていないようです。いろんなところに書いていたんですね。


No.250 (2001/08/31 00:35) title:下の文章
Name:アイナット ()
Email:inat@ma8.seikyou.ne.jp
URL:http://members3.cool.ne.jp/~inat/rampo/

確認もせずに思わず投稿してしまいました。
”ところで、大阪市立図書館”〜。の「ところで」は無視してください。

それと、中さんへのレスの続きです。
私などが不相応な出過ぎたことかもしれませんが、発行年月日その他など、それほど難しい注文でないならば、そして昭和4年5月号から昭和6年9月号までで構わない、というの条件でしたら、もう一度「大阪市立図書館」にある29冊参照しますが。どうせ今は暇ですので。


No.249 (2001/08/31 00:21) title:文学時代のレスです。
Name:アイナット ()
Email:inat@ma8.seikyou.ne.jp
URL:http://members3.cool.ne.jp/~inat/rampo/

金光寛峯さん、中 相作さん、レスありがとうございます。
ちょっと都合で、感謝の返事が一日遅れてしまいました。

>金光寛峯さん
初めまして。そして色々とありがとうございます。
リスト拝見させて戴きましたが、素晴らしすぎです。
私の場合は素人仕事ですので、復刻版の書誌まで調べるというよりは、本物で確認出来そうにないから、代わりに復刻版で甲賀三郎の作品などを確認したい、というレベルのものでした。
それとご呈示戴いた書物は、非常に参考になります。この《文学時代》はもちろん、他の雑誌を調べる際にも活用させて頂こうと思います。

>中相作さん
《文章倶楽部》の後継誌だとは存じていましたが、廃刊理由が《日の出》壮観の為めだとは知りませんでした。やはり佐左木俊郎の死が大きいのでしょうか。
しかし昭和7年8月号まで、となると、大阪市立図書館には昭和6年10月号〜昭和7年8月号のゆまに書房の復刻版が置いていないと言うことになりますね。特に昭和6年10月号に「小手川英輔の奇怪な犯罪」が掲載されているので、特に悔しいわけでした。
ところで、大阪市立図書館には、東方社の甲賀三郎作品集がいくつかあるので、また単純に興味から読みに行く予定(日程は特に考えてませんが)であるのと、新聞のマイクロフィルムを見るつもりではいました。ですので、その際にでも、《文学時代》をもう一度総確認するのは、特に問題ないです。ただ前は目次だけを短時間に調べたわけですが、乱歩は昭和4年7月号「探偵小説座談會」(なぜか「貼雑年譜」では「新潮」になっていますが)にしか見なかったような気がします。ただ創刊号のアンケートは見逃していました。「探偵小説は昭和4年7月号(創刊3号)から」という先入観から調べ方が更に適当だったっぽいです・・・。


No.248 (2001/08/30 22:03) title:「貸本小説」
Name:須川 毅 ()
Email:tsuyoshi.sugawa@nifty.ne.jp

御無沙汰してます。
末永さん、「貸本小説」出版 おめでとうございます。
今日、紀伊国屋@梅田で検索したらヒットしたのですが、結局まだ入荷して
いませんでした。土曜日まで待ちましょうね。
その後寄った古書店で、
「プラネタリウムにて−中井英夫に−」葉文館出版(←新刊です)
を見かけたのですがこれは面白いのでしょうか? >こしぬまさん
僕はあまり良き読者ではないのですが・・


No.247 (2001/08/30 21:46) title:失礼しました
Name:もぐらもち ()
Email:mogura-mochi@nifty.com

あわあわ、二度書き込んでしまいました。
小林オーナー、後の方の発言は削除して下さい。お手数をおかけします。


No.246 (削除済)
No.245 (2001/08/30 20:56) title:副業本
Name:もぐらもち ()
Email:mogura-mochi@nifty.com
URL:http://homepage1.nifty.com/mole-uni/

桜さま

海野十三の『麻雀の遊び方』は私も欲しいです。何せ、日本麻雀連盟顧問で
あらせられる、浜尾四郎子爵が序文を寄せておられるらしいので(笑)。

海野の麻雀随筆といえば、博文館の「朝日」にたんまり掲載されてました。
「麻雀実践詳解講座 関西ルールの説明」とか「麻雀実践詳解講座 早和り法とガメクリ法」とかいうやつが。
国会図書館に所蔵されておるやつは、前の所有者がアンチョコにでも使ったのか、
本文が切り取られていて中身が読めなかったので口惜しい思いをしました。


No.244 (2001/08/30 18:00) title:新しい乱歩小説
Name:平山雄一 ()
Email:hirayama@parkcity.ne.jp

今日本屋にいったら、新しい乱歩が登場する小説がありました。
「探偵作家江戸川乱歩の事件簿−ミイラと旅する男」楠木誠一郎、実業之日本社(ジョイノベルス)、838円、2001年9/5発行

帝室博物館でミイラが盗まれ、かわりにクビなし死体がおかれていたのを乱歩と横溝正史が推理する、という筋です。


No.243 (2001/08/30 11:55) title:目録で見て
Name: ()

喜国さんのエッセイを読んで、以下の書物が浮かびました。

海野十三、『麻雀の遊び方』再版、博文館、昭和5
桑山善之助名義朝山さん、『笑いの科学』昭和45、『構造数学新論』昭和47
西東登さん 、『魚との語らい』昭和52

 いくつか、目録で見ましたが、手にできていません。私も、探偵小説のみ購入したいのですが、作者が副業で出していると、これも、と思います。

末永さん、『貸本小説』上梓、おめでとうございます。
海野さんの、幻の一冊、出版社についての教授も、ありがとうございます。


No.242 (2001/08/30 07:29) title:しつこくワンタン
Name:中 相作 ()
Email:stako@e-net.or.jp
URL:http://www.e-net.or.jp/user/stako/frameset.html

 ■平山雄一様
 しつこいようですがワンタンの件、「大暗室」のワンタン屋が決して高級上品な店ではなく、むしろ相当にいかがわしい店であったことはたしかだと思います。現代の読者には理解不能となっていますが、「大暗室」が発表された当時の読者には(読者のなかの都市生活者には、と限定を加えるべきかもしれませんが)、ワンタン屋と聞けばただちにそのたたずまいが了解されるような存在であったと考えられます。
 入ったことはないけれど、あんな店で出てくるウイスキーは飲めたものではあるまいと納得され、三ちゃんのふるまわれたウイスキーがいかに高級であったか、あるいは三ちゃんがどういう階層の人間であったかということまでがたちどころに腑に落ちる。そんな感じだったのではありますまいか。
 つまりここにワンタン屋が登場したのは、乱歩の嗜好や経験にはあまり関係がなく、要するに小説の筆法の問題だと思います。読者の側に「ワンタン屋=下層社会」という共通認識が存在していて、乱歩がそれを前提としてワンタン屋うんぬんを筆にしたとしか考えられぬ次第です。
 下層社会、という言葉からの連想で夢野久作のルポルタージュ「東京人の堕落時代」をぱらぱら眺めてみますと、その名も「下層社会」という章に「安飲食店の女」という項があって、こんな文章を見ることができます。

 《天麩羅、おでん、すし、一ぜんめし、酒肴、一品洋食、支那料理、簡易食堂、平民バーといったようなのが東京市中到る処にある。その中の十中八九は怪しいと云ってよい。ほんの申訳に食器や空瓶を並べたのが、どうかした横町に行くとザラにある。そこには必ずその白い頬と唇の赤い女が居る。》

 関東大震災の二年後に書かれた文章ですから「大暗室」の時代とはやや離れており、またこれはどうやら飲食を隠れ蓑にして買春を斡旋する店のようですから、同日に談ずることにはそもそも無理があるでしょうが、三ちゃんの出入りしていたワンタン屋とここに列記された「安飲食店」とは、その怪しさいかがわしさにおいて五十歩百歩だったのではないでしょうか。

 ■森英俊様
 「笑の王国」といいますと、古川緑波(浜尾四郎の弟である、と附記しておくべきでしょうか)が徳川夢声らとともに昭和8年に旗揚げした劇団「笑の王国」が連想されます。「讀切倶楽部」増刊の「笑の王国」は、それとは無関係なのでしょうか。私は探偵小説よりも笑芸のほうが好きなので(こちらの掲示板でこんなことを申しあげると張り倒されてしまいますかしら)、なんだかとても気になります。

 ■末永昭二様
 『貸本小説』のご上梓、おめでとうございます。遅くとも9月4日には全国の新刊書店に並ぶとの仰せですが、名張の本屋さんにはたぶん並ばぬのではないかと予想されます。大阪で買うことにいたします。
 ギョーザの受容と普及が戦後であったという事実には、いささか驚かされました。私はだいたい食いもののことをたらたら書いて悦に入るような作家は莫迦であろうと思い込んでおりまして、読んでいる小説に食べものの描写が出てくると思いきり読み飛ばすことにしておったのですが、最近はそうでもなくなりました。「小説に見るワンタン史」、期待しております。


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