樹下太郎氏が7日、逝去されました。合掌。
九鬼さんの話です。
本日、三上紫郎名義の『怒濤の涯』を購入。
昭和19年5月初版で版元は「希望の窓社」(愛知県南設楽郡東郷村)。何でこんなところ(どんなところか知りませんが)に出版社があったのか、面白いです。この板で作ったリストに載っていなかったのでお知らせする次第です。
内容は呂宋助左衛門の出てくる時台ものでした。
巻末の著者紹介には、著書として『元和太陽丸』(鶴書房)、『元和呂宋島』(大文館)があげられていました。後者は彩古さんがお持ちでしたね。他に「大衆小説書多し」と書いてあります。まだまだ戦中のものがたくさん出てくることでしょう。
「笑う肉仮面」の再版本、箱付きの書影を拝見(もぐらもちさんのHP)。
イラストカバーのものに比べて、すこし物足りなさはありますが、知られていなかっただけ、興奮冷め遣らぬことでしょうか。
目の保養になりました。
午後の散策にでかけます。
何もありませんが・・・(12月)
昨日は気付きませんでしたが、気になり、仙花紙本を見る。
野村宏平さんのHP、そのなかの「まぼろし資料室」。「仙花紙アンソロジー」のなかにあるのが、東海次郎「殺すのはいやだ」。
野村さんの表紙の書影には、米英探偵小説集
とある。1946.9.15、民生書院。
桜の手元には、「探偵小説集 殺すのはいやだ」昭和22.5.31 再版
とあるので、再版では表紙がかわった、ということ。奥付には、殺すのは嫌だ、とある。総和21.9.15 初版
とされている。
このころの本に、初版、再版、とかかれているのは珍しいだろう。
こうして確認できるのも、HPのおかげです。東海次郎、このひとも経歴がわかりません。
午後、しずかです・・・(12月)
「別冊太陽」の山前さんの、蔵書をみていています。
「SRマンスリー」で、訪問の記事、確かに遅れていますね(kashibaさんの日記より)。
木内廉太郎「怪奇探偵 殺された七人の女」昭和22、治誠社出版部。
仰天の騎士さんは、木内廉太郎「怪奇探偵小説 影なき殺人」治誠社、昭和25(黒白さんのHPより)入手。3作の短編集。
木内さんはこの2冊ですべてでしょうか。
ある人の書影をみていたら、全く同一、その人の印がおされているので、間違いないでしょう。
それにしても、ここのところ、旧蔵書を手にしています。
午後・・・(しずかな12月)
ミステリではないので、ここには・・・、しかし、戦後の資料として、書くならば、ということで。
「落下傘ニュース」限定500部、朝日新聞で知る。
そこにかかれていた出版社に電話すると、今日で、品切れになる勢いらしい。
ミステリ、戦後、カストリ誌、終戦前後の情報として、資料として価値がありそうです。
日がすっかりくれました・・・(12月)
このところ、すごいことになっています。
野村さんのHP、「夢の古本屋」、いまでも現存しているところもあるのですね。
カストリ小説、その他の書影がみられます。
さらには、ぶこうさんの血風で(フクさんのHPで知りました)、「美少年の死」戸板康二、広論社、昭和51.3を知る。沢田さんのHPで、十一篇の短編集であることも知る。
これはやはりあったのですね(以前、喜国さんの情報で知る)、このシリーズ、これが未入手ということになります。
この速さは・・・(12月)
「土曜会」のこと、「推理小説研究15号」中島・山村編。それによれば、
・「土曜会」の記録、昭和21・6から昭和37・12・16(第186回)まで
・そして、昭和41年6月11日 第一回土曜会
とあり、約3年半の記録がないことに気付いていました。
ずーと、どうしてか、とおもっていましたが、梶龍雄「殺人リハーサル」ケイブンシャ文庫(昭和62)の解説を書いた、松村喜雄さんによれば、
時間的な推移に矛盾があるものの(彼の文章に)、
乱歩の死後、「土曜会」の名称を古沢仁さんが引き継ぎ、その自宅で会を模様していた、という。ここでふたりは知り合うことになる
そうでしたか。
と言う日でした・・・(12月)
お譲りいただいている人とはことなりますが、K文庫はすでに発送されているのですね。
鉄人の掲示板では、1点ダブりとなり、あたらなかったのですね。
今回は少数でしたので、かろうじて、2点でしょうか、今日、くるのでしょうか。
小林さんは、例の物、入手されたのでしょうか。
コピー、ということもあるのですね。
土田さんの日記で、「源氏鶏太怪談の部屋パート1」準備されることを知る。あの資料本には、怪談本が掲載され、確認されやすくなりました。それにしても、結構あるものです。
大江健三郎「取り替え子」講談社、購入。おもわず、装丁が「われらの時代」とにていることに驚く。
始めから、あの人の自殺から話ははじまるのです。
小説家とは、つらいものです。友人の死をみつめて、しかも、妻の兄ですから・・・。大江さんにはかかなければならない作品のひとつでしょうか。
朝、さむいですね・・・(12月)
年もおしせまり、あの方(下の)から電話。
探したらでてきましたので、それもいかがですか、ということ。
高額にはならないので、申し訳ない。
それにしても、話を伺うと、あの昭和30年代のころのことを同人誌の一人として知っておられるので、ただただ恐れ入ります。xx さんや鮎川さんが若い頃の話です。東京例会での話・・・、電話できいていても、すごすぎます。
何処に何があるかを頭にいれておくのが大変です。
どのように処理されているのでしょうか・・・(12月朝)
久しぶりに血風を他所できいたようにおもいます。
交換やら、手紙によるリストの購入が多いので、当てはまりません・・・桜の場合。
ところで、「二十世紀中にかりた本」、厳密には正しくないのですが、友人に、ダンボール箱ひとつ、借りていたと言うか、おくられてきて、そのまま保管していた、アメリカのドラツグ・ストアーや空港の待合などで売られている、廉価版の小説、返却することにしました。
友人はすでにわすれていましたが、本日、おくりました。
あるものですね。
>こちらは、旧SR会員の旧蔵本
とかきましたが、「密室」同人であった人、「SR]の初期に入会していた人で、xx さんの知人という人ですが、また、本がおくられてきました。まだあります、といわれますが、どのくらいあるのか、いわれないので、謎です。
日暮れてきました・・・(12月)
昨日で、12月のみで、9点。1月から、273点です。300点を越えるかもしれません。
2日前の目録、九州のです、めずらしいもの、1点。
むつかしいでしょうが、FAXの確認、多いそうです。
薄 風之介『黒いカーテン』、白石潔さんの旧蔵本、でしたので、手元の評論集、2冊確認。
どれも、探偵クラブ会員、あるいは探偵クラブ 白石潔、とある。こちらは、旧SR会員の旧蔵本。
1冊は自由出版社、でも、DS選書ではない。それ以外のも、自由出版社は出していたのですね。
午後、あたたかい・・・(12月)
>『人木乃伊の妻』、怪奇怪談名作集第一巻、とその表紙にはかかれています。
『木乃伊の妻』のように、人、をとります、訂正します。
日下さん、都筑さんの本、いよいよですね。文庫本の解説で、学生の頃から、編集に参加されておられたことを知りました。原田さんのことも知りました。
企画のもの、買いますので・・・。書誌、本当に大変な仕事ですね、ありがとうございます。
日下さん
>「明朗小説短篇集」と銘打たれた『彼女たち不在』・・・異種混合本・・・明朗小説・・・戦前の「新青年」に発表された怪奇ミステリ「屍くずれ」
これは入手できないでいます。
異種混合本、という名称、定着しました。
12月・・・(冬なのですね)
気つきました、クリスマス・ツリー。12月です。
末永さんが書かれていましたので、同様に、今日、知りました。
末永さん
>桜様・・・南條三郎『人斬り新兵衛』(正確には「新兵ヱ」)・・・妙なものをお持ちですね
父のものなのです。
「蔵書」ということでいえば、父は最初に仕事関係のものを処分しました、それから、必要なものをのけておくように、ということで、やはりこれから入手できないものを保存しました。
末永さんのアドバイスで「別冊太陽」の、薄 風之介(なぜか、助、とされていますが)をみました。
『人木乃伊の妻』、怪奇怪談名作集第一巻、とその表紙にはかかれています。
そして、A さんは
第2巻が、『黒いカーテン』
とされていますが、手元の本には、その記述や表示はありません。
Aさんは、間違うことのない人ですから、異装本なのでしょうか。
右の頁には『笑う肉仮面』。この異装本が、函付きであらわれたのですから、『黒いカーテン』のもありえますね。
長くなりましたので、続いて・・・(冬の朝)
忘年会が続いています。
森さん、末永さん、日下さん、と続いていますので、ここはすごいことになっています。
本当に、ものすごく、有用な情報があります。
森 英俊さん
>中野で購入した江崎俊平の『江戸の顔役』(雄文社)・・・興味深い巻末広告がついていました。発売中の荻原秀夫・・・『殺人稼業』『犯罪地帯』『戦国大名』
スリラー、明朗小説だけではなく、時代物も書いていたのです
このひとは、後年のミステリ作家と同一人物なのでしょうか。
いつも、目録で、躊躇しています。
また、ある集まりには、同姓同名の人がいて、ききだせなくて・・・
>『唐変木先生』のレビューをようやく書きあげました
毎日、訪問していますので、楽しみです。
昨日届いた目録に、明朗小説がならんでいました。中野實さんも・・・、
あまりきいたことがない店名なので、ききますと、「ネットで話題ですから」と、答えました。
時代なのですね・・・(12月)
日下です。
> 森さま、末永さま
『空気男爵』は、渡辺啓助作品としては明るい部類の作品では
ありますが、明朗小説とはかなりの隔たりがあると思います。
ただ、たしかに啓助さんは一時期、ノンミステリの明朗ものを
手がけていたことがあって、作品集に、そのものズバリ「明朗
小説短篇集」と銘打たれた『彼女たち不在』があります。
実は、これ、異種混合本の話題の時に紹介しようかと思ってい
た本でして、明朗小説がつづいた後に、最後に一つだけ戦前の
「新青年」に発表された怪奇ミステリ「屍くずれ」が入ってい
るのです。
一冊にまとめるには作品数が足りなかった、という事情は容易
に想像できますが、この本、実際に通読してみると、ギャップ
の激しさには衝撃的なものがあります(笑)
クリスマスツリー、今、気がつきました。
オーナー様、いつもどうも!
森様。
荻原秀夫の時代ものについてはたしか『彷書月刊』に書いた覚えが……。
やっぱりライスを期待するのは、まったく無理だと思います。
桜様。
南條三郎『人斬り新兵衛』(正確には「新兵ヱ」ですね)をお持ちですか。
あれは、ちょっと他の本と違う特徴があるので、注目しておりました。
しかし、妙なものをお持ちですね。
>末永さま
たしかにスリラーと明朗小説とは両立しませんね。ユーモアとミステリ
とは両立するような気がしますが(大好きなクレイグ・ライスのように)。
明朗小説系の作家の書いたミステリを入手するたびにクレイグ・ライス
のような作を期待するのですが、これはいまだ果たせずにいます。けっこ
う陰惨な話が多いので、読んでいるとつらいものがあります、正直。
渡辺啓助の『空気男爵』のほうは、どうやら探偵のアシスタントが若い
女性のようなので、そこらあたりのところから、明朗小説の読者にもアピ
ールしそうな惹句をつけたのでしょうね。いずれにせよ、ちょっと読んで
みたくなりました。
それからきょう中野で購入した江崎俊平の『江戸の顔役』(雄文社)に
ちょっと興味深い巻末広告がついていました。発売中の荻原秀夫の著作と
して3冊があがっています。
『殺人稼業』『犯罪地帯』『戦国大名』
スリラー、明朗小説だけではなく、時代物も書いていたのですね。
P.S.『唐変木先生』のレビューをようやく書きあげましたので、ホーム
ページのほうにアップしておきました。
おどろきました、あの、大貫さんがなくなられたそうです。
何度かテレビにでて、元気そうな人でしたが・・・、六〇歳をこえられたのでしたか、一億円の人ですね、3分の1は貯金されていたとか・・・
おどろきました。
おりしも、文春文庫、斎藤栄ベスト・コレクション 14、をみていましたら
(その解説をさきによみましたが)、三億円の xx であったという設定で、物語はすすみます。
言い読者ではないのですが、ベスト・コレクションのこれがなかったので。
すでに、400冊ですか・・・。
午後、ひざしはあたたかい・・・(12月)
土田さん、毎日、HP訪問しています。日記の更新、楽しみです。
薄 さん情報、ありがとうございました。
>>薄 風之介『黒いカーテン』昭和22年7月、イヴニング・スター社。
>>表題の短編(「黒猫」昭和22年6月号)の他・・・5編の掲載誌は不明
>国書刊行会の「幻想文学大事典」の巻末資料・・・ウィーアードテールズ系列の翻訳・・・初出は書いてません
翻訳ですか。それにしては、日本語になれています。
5編のうちわけは・・・
「吸血鬼」
「怪樹」
「第三の指紋」
「最後の運転(てんは右が専)」
「三毛猫」
です。何となく翻訳された題名のように感じられます。
末永さん、いつも教えていただき、ありがとうございます。
>薄風之介・・・山下武氏の『幻想文学』連載と会津信吾氏の『別冊太陽』の記事
・・・戦前の『新青年』・・・権利関係の問題ででっち上げられた架空の人物
すすき、かぜ、ですから、雰囲気がありますね。
下の二作で、すべて(?)でしょうか、それにしても、確認していきたいですね、今のところ、単行本では、この二作しか、この数年の目録では登場していませんね。
なお、表紙、挿絵は、あの、伊藤憲治さんです。雰囲気があります。
12月、時は早く過ぎます・・・(冬)
土田さん、ほんとうに、目録を見るだけでも、いやになるくらいです。
今年は、300点には届くか、届かないかでしょうか。それでも、年間の目録発行数は昨年では、650点でしたから、50%弱が手元にくるのですね。
書影は参考になります。
下にかいたのも、書影だけは頭に入力していますので。
五年まえに、例の「別冊宝石 18号」の「少年探偵」を、大阪の某所で入手しました、他の漫画本のなかにまぎれていて、600 で入手したときは、驚愕しました。書影が役立った例です。
新しく、目録がくるたびに、こちらがわの収集範囲を知っていてくると思うのですが、それには、ありませんね。
ただ単に、古書店内で、利用しあっていた、ということ。
土田さん
>これと同じシリーズ?の「木乃伊の妻」は何度か目録注文・・・どうも縁がありません
そうなんです、同じ作者の「木乃伊の妻」はさらに入手困難です。あとでききますと、以前の目録では10名、いました。
その時は、薄 さんのが2点、並んで掲載されていました。
今回は、実に、15名もいましたね、月刊誌掲載のものに載っていたので、あたるとは思いませんでした。
ながくなりましたので、続いて・・・(冬の朝)
森 英俊さん
>渡辺啓助の戦後最入手困難本『空気男爵』(東方社)・・・明朗系の連作スリラー・・・彼のホームページに掲載された書影
いよいよ、100年ですか、入手困難な本・・・、OさんのHPでは、年譜もできていますね、どのような企画がおこなわれるのでしょうか。
知りたくなりますね。
戦後、子爵、とか男爵はよく登場していますね、下の、新青年傑作選でもありました。
朝、あけました・・・(12月)
このところ、いろいろなHPで目もくらむような話題が続出しています。
そして、それらを追うだけでも雑誌よりもおもしろい、と思います。すごい。
・矢野徹=南郷次郎
WEBOPACをみますと、矢野徹で260点もでてきます。
おもわず、南條三郎「人斬り新兵衛」同光社、昭和30のことを思いうかべました。関係ないですが・・・。
・「笑う肉仮面」、異装本があるのですか、おどろきます。
・少年ものの収穫、今、北では、合宿のはなしが飛びかっています
今日も、本をよまず、「新青年」総目録をながめていました。
12月・・・(冬ですね)
森様。
渡辺啓助については、いわゆるユーモアものはたくさんあります(戦前から)。それと昭和30年代の明朗ものを同列に扱う必要はないのではないでしょうか。『空気男爵』の場合、出版社の性質からみて、編集サイドが時代に迎合するキャッチフレーズをつけただけのような気がします。ジャンル論を戦わせる気はまったくないのですが、渡辺さんはいわゆる「明朗小説」の作者ではないと思いますし、「明朗小説」を書く必要がなかった人でもあると思います。
『「明朗小説」を書く必要がなかった』とは、妙な言い回しですが、今回は見逃して下さい。
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