こんにちは.
『蠢く触手』について.私が見たという「仙花紙本」というのも,どうやら光文社版のような気がします.装丁についてはうろ覚えなのですが,森様のおっしゃるようなものだった印象がありまして.ともかく,「戦後の刊本はない」と思っていたのに,店頭で見て驚いたというのだけははっきり覚えています.どうも記憶があいまいですみません.これで「ありもしない(?)仙花紙本」を探す方が出ないことを祈っております.どうも,記憶に頼って書くのは恐いです.
森様.
春日彦二という人について,よく知らないまま『愚女の巣』(昭和35年浪速書房)というのを最近買いました.まだ読んでいませんが,あとがきでずいぶん大きなことを言っています.「大阪を舞台にした暗黒小説」というのと変なタイトルが面白そうだと思ったのですが,そうですか,トホホなやつですか.
三橋さんの広告コピー,うちの宮本旅人(『空手剛柔流』昭和32年雄文社)にも同じものがありました.頓田力三ものですね.それにしても宮本旅人,柔道小説も空手小説もOKというのは頼もしい作家です.
三橋さんの広告といえば,白峰社の『大学の小天狗』のコピーがすごいです.丸々1ページ美辞麗句が連ねてあります.大見出しは「善意と流動感を美しい詩情に綴る/「大学の暴れん坊」作者が,構を新たに/半年振の大長篇完成!」です.どうもちょっと違う気がする(笑).「読者諸君から,非常に嬉しい感想文が沢山」編集部に届いているそうです.
東成社の巻末刊行予告には,刊行されていないものも載っているようです.私は予告が掲載されている城戸禮さんの『地下鉄三四郎』の東成社版を探してみたのですが,やっぱり刊行はされておらず,企画がそのまま若潮社に移って,若潮社で刊行されたようです.同様に『無敵坊ちゃん』も豊文社に移ったのでは?
石井様.
平山ジュニアとはまた,すごいところに進出…….あの方の影響でしょうか.
さて,おっしゃる古書店,私は初めてです.もちろん栗田信なんて買ってませんよ.これからマークしておきましょう.
昨日も1冊当たったのですが,よく考えたら,ここのところ競争率の低いものばかり注文しているからですね.九鬼さんはともかく,戦時中の体位向上の本とか,キリシタン関係の資料とか,変な雑誌とか.当たるのも当然という気がしています.
東方社の目録,1冊にまとまっていると便利ですね.
>桜さま
ぼくが見た光文社の『蠢く触手』はカバーがなく、表紙自体に装画が描かれ
たソフトカバーでした。たしか、白衣をまとった注射器を手にした、医者かな
にかの姿が描かれていたように思います。
>石井さん
徳川夢声は『西遊記』(ラジオ台本をまとめたもの)も所持しているので、
読むのが楽しみです。それから、名古屋では宮下幻一郎の時代長編『魔笛若
衆』(同光社)も売っていたので、ものはためしに買ってみました。
やはり名古屋で求めた岡戸武平の随筆集『筆だこ』と『続・筆だこ』(中
部経済新聞社)が、本日とどきました。函入りのりっぱな本で、定価はそれ
ぞれ\3,500ですが、その半値以下で買えました。中身はなぜか下ネタ系が多
くて、ちょっとなぁですが、ときおり「小説の人名」などという、興味を惹
かれる随筆が混じっています。でも、「人を呪えば」の犯人の名前がしれっ
と書かれていたりして。もっともこれが収録されている同題の短編集(パレ
ス社)にはお目にかかれそうもないので、どうってことはないですが。
名古屋近郊の町で買った春日彦二の『赤と黒殺人事件』は、「これを乱歩
賞に応募したのかぁ」というトホホな内容。カメラで臨終の患者の霊魂離脱
の瞬間をおさめようという、ディクスン・カーばりの出だしは期待を持たせ
るのですが。なにせ、70人近くもの人間が死んでしまうのですよ、しまい
には。
>越沼正さま
はじめまして。恩田陸さんの『象と耳鳴り』の装丁は素敵ですよね。私も
初めて見たときは、うわぁ〜スゴイ!と思ったものでした。内容も装丁に
負けないぐらいよかったのですが、あの装丁の強烈さは今でも忘れられま
せん。
>森さま
ああ、夢声の『連鎖反応』心そそられるタイトルの短篇ばかりなのでしょうか。
ミステリらしき作品は無くても、十二分に面白そうですね。いつか機会が
あったら、私も入手してみたい。
夢声は、この間読んだ『漫談レヴュウ』ですっかり好きになってしまいました。
末永さんも誉めていらっしゃいますが、あの味わいのある文章がいいですねえ。
>桜さま
古本の神さまも夏バテなんですよ。気長に風が吹いてくれるのを待ちましょう。
私も夏の疲れが出たので、ちょっと小休止中です。一休みして疲れがとれたら
またがんばらなくては。
ところで今日、本の整理をしていたら、東方社の単行本から当時の在庫目録が
出てきました。いつも本の後ろの出版案内でしか見たことがなかったので、
どういう本が出ているのか、細切れにしか知らなかったのですが、これの
おかけでどの作家がどれぐらい出ていたのかが、少しだけ分かりました。
嬉しい見つけ物でした。ただ、自宅の中からというのが、ちょっと情けない
んですが。
古書の深海を探索する潜水艇のような記述が続いていて、書き込むのにビビッております。でも、すこし息抜きに。恩田陸「象と耳鳴り」の装丁の元本のバリンジャー「歯と爪」の書影を、オープンしたばかりのサイトで見ることができました。そっくりですな、コリャ。昨日は展示替え(今日から安藤信哉展)。終えて気晴らしに近所の古本屋を覗くと、別冊宝石昭和31年頃のものが1冊600円。高いので、というより興味ないのでパス。でも、さっき気が付きました。面白いのは、本文よりも広告であることに。昨晩、25年前のオリコミ広告を読みました。電化製品は大方、当時の半分値になってますね。そうなると、本は高い!古本屋に向かう訳です。
『蠢く触手』江戸川乱歩について
末永さん、森さんより情報をいただきました。文章の一部を変更したことをご容赦ください。また、喜国さんの「探偵小説コレクション」にはありませんでした。宮澤さんのHPをみて、春陽文庫 探偵CLUBから『蠢く触手』が刊行されていたことを確認しました。
(1)No.926 (2000/09/05) title:情報 (桜)
道のそばにある古書店の均一の棚。
・「蠢く触手」江戸川乱歩、昭和25年、光文社・・・ニコニコ堂、と、手文 字でかかれている・・・貸本・・・愛すべく面構えの本です。カバーなし
・ 岡戸武平による代作です
江戸川乱歩長編傑作集、全10巻の、最終の、10巻目のようです、
全集のように、番号がありません、カバーにあったのでしょうか。
・ 以前読んだ、Hさんの本には、全集には戦後に採用されていない・・・評論 家Nさんが、仙花紙本で、1度、刊行されている
(2)No.927 (2000/09/05) title:道は険し(末永昭二)
・仙花紙本は店頭で見たことがあります
(3)No.929 (2000/09/05) title:『蠢く触手手』(森 英俊)
・光文社版の『蠢く触手』・・・はでな装画が描かれてあって、「ああ、いい なあ」と思った記憶があります
・「ミステリー文学資料館」の地下(閉架)に所蔵されています
ところで、
1)全10冊の長編傑作集は初版・カバー・帯付きでしょうか
2)さらに、増巻はあるのでしょうか
3)仙花紙本の装丁、出版などの情報
について教えてください。
風が感じられます。
石井春生様
神様がすこし遠出をしているようです。
秋の陣、また、古書につかりたいものです。
森 英俊様
>岡戸の豆本・・・文庫をふた回りくらい小さくした大きさで、色は薄緑。限定
役立ちます、ありがとうございます。しかし、入手はむつかしそうですね。
>ミステリー文学資料館」の1階(開架)には、中島河太郎の遺族の作成した追悼集が置いてありました。これが限定30部
これは前から噂にきいていましたが、すでにできていたのですか、
30、というと、手にされる人は限定されますが・・・。
>「ちょっと、欲しいなぁ」と思ったりしました
本当に、欲しいです。
宮澤様
>桜さん 筑波昭『巣鴨若妻殺し』・・・これは確かにびっくり・・・たまたまその人が乱歩の弟だったわけです
無事、読まれまして、安心しました。何かが呼ぶように本は集合してきます。
風ははだに・・・(秋です)
>桜さん
筑波昭『巣鴨若妻殺し』読みました。
注文したのはまだ届いていませんが地元の図書館にあったので。
これは確かにびっくりでした。
普通に暮らしていても生涯に何回かは凶悪事件の犯人とすれ違うことはあるのかも。本書の場合はたまたまその人が乱歩の弟だったわけですが。
珍しい本を教えていただいてありがとうございました。
>桜さま
光文社版の『蠢く触手』は、先日さるところで初めてみました。はでな
装画が描かれてあって、「ああ、いいなあ」と思った記憶があります。そ
の本、ゆえあって、いまは「ミステリー文学資料館」の地下(閉架)に所
蔵されています。
それから岡戸の豆本はもう少しフォローしておくと、文庫をふた回りく
らい小さくした大きさで、色は薄緑。限定100部だったか、200部だ
ったと思います。
そういえば「ミステリー文学資料館」の1階(開架)には、中島河太郎
の遺族の作成した追悼集が置いてありました。これが限定30部かなにか
という代物で。「ちょっと、欲しいなぁ」と思ったりしました。
>末永さま
抽選、このところ全敗なので、うらやましいです。
きのう近所の古本屋さんで貸本流れの宮本旅人『旋風一代』(雄文社)を
買うと、巻末に三橋の『鉄拳息子』の広告が載っていました。以下、その引
用です。
「特別製の拳骨がモミアゲの長い男の顎にガンと一発炸裂した。ウンともい
わずにクタクタと崩れいく。身は前首相の御曹司に生まれてもその奔放な性
は彼をして自動車屋の下宿住まい。慕うて通うはソバ屋のお女中さん……。
明朗痛快、そして謎に包まれた全編のスリル。これぞ著者独壇場、会心の
作!」
>石井さま
徳川夢声の『連鎖反応』は<ヒロシマ・ユモレスク>と銘打たれていて、
以下の短編が入っています。
連鎖反応/実に泣いた話/ひめまつこまつ/こんな町内/完全なる愚妻/
大いなる遺産/モダン・たらちね/至誠動人/色模様握御寿司/でんでん葬
/花嫁セリ市
ぱらっとめくってみた感じでは、ユーモア・ミステリっぱいのはなかった
です(残念!)。版元は東成社(S27)で、<ユーモア小説全集>の6巻目。
同全集の近刊としては、北町一郎の『恋愛満塁』や三橋の『無敵坊ちゃん』
の名前があがっています。これらは、ここからは出ていないかも。
>末永さま
抽選の当たりがいいなんて、なんて素晴らしいことでしょう。でも、当て
ずっぽうのつもりだったのですが、まさか的中していたとは(笑)
ところで、あのお店は時々いろんな本を出されるみたいですね。私も以前、
あそこで大下宇陀児の『義足紳士』を買わせていただきました。ちなみに、
そのとき栗田信も出ていたのですが、それもまさか末永さま?(笑)
三橋一夫……数冊しか読んでいない程度で語るのはおこがましいのですが、
確かに、末永さまの仰有る通り、三橋の作品には時々陰惨なところがある
ような気がします。それは、この間読んだ『無敵ぼっちゃん』の前半の
主人公を取り巻く環境でも感じました。ただ、どの作品も(といっても私が
今まで読んでいる範囲内のことですが)その陰惨さが逆に明朗さを引き立てて
作品の深みを増しているように思えました。
それにしても三橋作品、ミステリっぽいものは少ないそうですが、これだけ
奥の深さを感じてさせてくれると、もっと他の作品も読んでみたくなりますね。
(でも、最近人気みたいですので、それも難しいかもしれませんが)
>桜さま
本を探すことは本当に大変ですよね。でも、ずっと探していた本を見つけられた
喜びは何にも代え難いものがあります。こういう喜びがあるからこそ、続けられる
のでしょうね。
ところで、探索日誌は抜粋したものだとは気が付きませんでした。でも、あれ
だけでも、私のような人間には大変情報を勉強になりました。図書館や雑誌の
調べ方等は今まであまりしたことがなかったものですから。
桜様.
九鬼さんの件,お手をわずらわせてすみません.
われながらうまいところに目を付けたものだと思ったのですが,やっぱり仙花紙本は,そんなに丁寧に作られていませんでした.乱歩さんはこまめに手を入れているようですが,九鬼さんはさすがにそこまでやってなかったようですね.古本安楽椅子探偵を目指したのですが,道は険しいようです.
とんだ失態でした.おわびいたします.
>以前読んだ、Hさんの本には、
全集には戦後に採用されていない
ということ、それに対して、その追記のかたちで(どこかに発表されていたのでしょうか)、評論家、Nさんが、仙花紙本で、1度、刊行さ
れている、という情報がかかれていた。
これは私も読みました.仙花紙本は店頭で見たことがあります.光文社版は新発見でしょうか.
目録は、やはり、運でしょうか、あたるときには不思議にあたりますね。
神様がついているときは、いいものです。
友人のお見舞いで、病院へ出かける。そこへ行く道のそばにある古書店。その均一の棚、100、にあるものを手にする。
「蠢く触手」江戸川乱歩、昭和25年、光文社。
うえに上げると、ニコニコ堂、と、手文字でかかれている。
貸し本のようです。
補強されています。
なぜか、愛すべく面構えの本です。カバーはありません。
ほれました。
言わずと知れた、岡戸武平による代作ですね。
これは、江戸川乱歩長編傑作集、全10巻の、最終の、10巻目のようです、
これはいままで知りませんでした、この本は、全集のように、番号がありません、カバーにあるのでしょうか。
しかし、ここで、疑問がわく。
以前読んだ、Hさんの本には、
全集には戦後に採用されていない
ということ、それに対して、その追記のかたちで(どこかに発表されていたのでしょうか)、評論家、Nさんが、仙花紙本で、1度、刊行されている、という情報がかかれていた。
では、これはすでに他の本や、情報として知られていることでしょうか。
何かが確かに呼んでいます・・・(秋ですね)
本探し、というのは心理的には奇蹟を捜し求めるような気がします。
石井春生様
>桜さま 『水島爾保布著作書誌』読了・・・書誌こういう本にもという発見が多かった・・・探索日誌には心打たれました。
桜もそうでした。
日誌、全部をよみたいものです。抜粋でしたので。
でも、手のうちをあかすようなのでしょうか、と考えます。
>私達はこういう方の地道な努力・・・地道な研究をされている方
本探しの原点ですね。
末永昭二様
>なぜか抽選に当たり続ける末永です
あたらないのは桜です。
このところ、目録だけはきます。昨日は2点きました。
>桜様 「報酬五千円事件」だけ改題・・・お金の単位が書き換え・・・「五千円」が戦後の物価に換算されているために,改題せざるを得なかった
本文は訂正されていませんでした。
「円」としましたが、ふるい「えん」(変換できず)です。単位の変換もありませんでした。改題の理由はかかれていませんでした。乱歩はそこまで知っていたのでしょうか。
昨日、あるものをみつめました。
秋でしょうか。野球も終了(?)です・・・(秋、とかいてみました)
なぜか抽選に当たり続ける末永です.
今日は,これまで見たことも聞いたこともなかった昭和13年の雑誌が1冊当たっただけですが.内容は大したことない小説ばかりでしたが,巻末の広告に見慣れない大下宇陀児の単行本が.皇文社の「十銭文庫戦時娯楽版」の『脱獄囚』というもので,国書のリストにはありません.実物を確認したわけではないのですが,こんな(チャチな)体裁のものは結構いろいろ出ているみたいですね.他には北村小松や下村悦夫などの広告がありました.
森様.
ここのところ三橋さんをずいぶんお探しのようで.三橋さんの作品は「明朗」と銘打っていても結構陰惨ですね.ミステリでなおかつユーモア小説というのは,ちょっと思いつきません.ナンセンスものだと『拳銃先生』,自伝ものでは『天国は杯の中に』『青春恋修行』などは滅茶苦茶に楽しいのですが.どうも後期になるほど陰惨な作品が増えるようです.今度お求めになった『転々丸』の最後で「新生三橋一夫宣言」をしたりして,一歩飛躍を考えていたようですが,その後はご存じのとおりです.もうちょっと書いて欲しかったのですが,当時の事情では無理でしょうね.
某所で書き込むために『探偵作家クラブ会報』を見たら,三橋さんのエッセイがありました.不眠症になるほど探偵小説を読むファンという割にはミステリっぽい作品が少ないのが不思議です.
石井様.
某所で予想された私が注文した本,ぴったり大当たりです.さすが石井様,手の内は読まれっぱなし,と感服しています.その本も当選したみたいですが,留守にしていたので再配達待ちです.
やっぱり,夢声はお好きですか.最近,どこかで「オベタイ・ブルブル事件」が話題になっていたようですが,小説もかなりいいですね.
桜様.
「報酬五千円事件」だけ改題の件ですが,お金の単位が書き換えられていませんでしょうか.「五千円」が戦後の物価に換算されているために,改題せざるを得なかったのではないかと思ったのですが,いかがでしょう.本を持ってないので,当てずっぽうに言っているだけなのですが.外れていたらお恥ずかしいです.
>森さま
お帰りなさいませ。旅先から何度か連絡を頂きましたが、やはり
かの地は素晴らかったみたいですね。羨ましい!
ところで、徳川夢声のユーモア小説ってどんな本なのでしょうか?
実は私、夢声の「先生」と付くタイトルのものに興味があるものです
から。
あと、旅先での楽しい出来事の数々、収穫報告共々楽しみにしています。
無事なお帰りでなによりでございました。
>桜さま
『水島爾保布著作書誌』読了しました。大変面白かったです。
書誌も、ああ、こういう本にもという発見が多かったのもよかった
のですが、何よりも探索日誌には心打たれました。私達はこういう方の
地道な努力のおかげで、いろんなことを知ることが出来るですね。
本当に、こういう地道な研究をされている方にはいくら感謝しても
足りません。
大変面白い本を紹介して下さってありがとうございました>桜さま
本の季節、読むことは勿論、集めることもすきです。
森 英俊様
>名古屋の古本屋で、岡戸部平の豆本『不木・乱歩・私』を見つけた
豆本でしたか、探す手がかりになりました。
ありがとうございます。
>随筆が2冊と例の『伊勢町物語』
70冊はあるようですね、伝記、社史をふくみますが、戦後の刊行数は。
>3日ほど悩んだ末に購入した東都ミステリー揃い・・・『密室の妻』ももちろん入っていました。ただし、東都SFの眉村卓なかった
ということは、53冊、でいいのでしょうか、悩んでいますので教えていただければ、幸いです。
桜は、SFに苦労しています。
>尾張・三河方面では、その友人が大河内常平の『黒い奇蹟』
おそらく、彼の最後の刊行作品ですので、入手しにくいのですが・・・、これはすばらしいです。
探しているのを手に入れられると、なぜか、こちらにも運がきますので、頑張って秋の陣にそなえます。
こんにちは
昨晩まで友人とふたりで名古屋方面に旅行に行っておりました。大学のと
きになかのよかった友人が春日井にいて、本を見つけ出すことに関しては相
当な逸材なので、目を瞠らされるような話が多かったです。たとえば、大学
時代にうちの近くの本屋(彼の下宿はうちから徒歩5分ほどのところ)で、
飛鳥高の揃いを見つけ、1冊100円で買った(初耳)とか、名古屋の古本
屋で、岡戸部平の豆本『不木・乱歩・私』を見つけたとか。その話を聞いて
がんばって愛知本コーナーを探してみたものの、あったのは随筆が2冊と例
の『伊勢町物語』だけ。でも、ミステリ以外の著作はかなりあるようです。
それから先日、3日ほど悩んだ末に購入した東都ミステリー揃いですが、
『密室の妻』ももちろん入っていました。ただし、東都SFの眉村卓は入っ
ていなかったので、これは別途、買うはめになりました。
尾張・三河方面では、その友人が大河内常平の『黒い奇蹟』をくれた以外
は、春日彦二が乱歩賞に応募した『赤と黒殺人事件』があったくらいですね。
三橋一夫や乾信一郎、徳川夢声のユーモア小説は1、2冊あったので、まず
まずの収穫だったのではないかと思いますが。
古書さがし、皆さん、大変です。
桜もです。
「男の隠れ家」10月号をふたたび見る。
見開きの書斎、誰のでしょうか。並んだ書籍から、関口さんのではないかと思う。
>関口さんの書斎・・・しかし、文庫の山、これには驚きます。雑誌がないようですね
と書きましたが、関口さんのページの箇所に、見開きの一部がある。これで、見開きの主がわかる。
それぞれの個性があります、書斎には。
岩堀様
>九鬼さんの後書きに、「金園社社長松木春吉氏に深甚の謝意云々」・・・それで「マツキ書店」
気付きませんでした。
ありがとうございます。九鬼さんのこと、わかり始めました。なぜか探偵作家クラブの頃の、集合写真も気になります。
静かに朝です・・・(9月です)
久しぶりの岩堀です。
今年の夏休みは、清涼院ノベルス2冊 約2000ページと格闘?して
疲れがたまってゲストブックもすっかり御無沙汰してしまいました。
最近やっと元気になってきました。
桜様
・ 九鬼さんの『探偵小説百科』
私も本屋でこれを見たとき「ええっ、金園社が探偵本?」と思ったものです。
私にとっての金園社は「新囲碁全書」です。学生時代、碁を覚えたての頃に
買って愛読したものです。実用書として非常にいい本でしたね。見開きの
写真が「本因坊・坂田栄寿」ですから古いですよ。「探偵小説百科」の後ろの
出版一覧表にも「新囲碁全書」まだ載っているのを本日確認、なつかしかった
です。
九鬼さんの後書きに、「金園社社長松木春吉氏に深甚の謝意云々」とありますが、
それで「マツキ書店」なんですね。
「別冊シャレード Vol.56」山沢春雄特集、「知恵の輪」シリーズが
そろっているとあっては、私も是非買わなければなりません。「本格推理8」に
「金知恵」が載っていますが、「銀知恵」を読んでからと思って、「本格推理」
全15巻で、これだけが未読のままなのです。
>>おかげで日本ミステリへの情熱が再燃・・・極美の東都ミステリー揃い
>島さんも含まれていましたでしょうか、
島さん「密室の妻」は何十年来読みたいと思いながら果たさずのままですが、
先日「ミステリー文学資料館」東都ミステリーコーナーにあるのを発見、
次回は一日居座って読もうかと思います。
驚いた、といえば、次のことも驚きました。
下の雑誌に、九鬼さんのこともありましたので、何かが呼んでるとおもい、もう一度、
>「人工怪奇」九鬼たん(変換できず)昭和22年、湊書房版。ふとみると、目次に記載されていない、乱歩の序があります。驚きました。そこには、「「ぷろふいる」時代の思い出の短編探偵小説を一本にまとめられると聞き」とある。
ということなので、乱歩を信じて、調べなおしました。調べるところは、
>「幻想夜曲」これは昭和8年11月号、「人工怪奇」これは昭和10年3月号、
>三つ目の「殺人交響曲」は、そこに掲載されていない作品です
という「殺人交響曲」です。これをよみなおして、中篇です。
九鬼さんの「ぷろふいる」掲載作品を調べたところ、7作品、ありました。「ぷろふいる」をよみなおしてみると、
昭和11年8月号の「報酬五千円事件」の内容と「殺人交響曲」は一致していました。つまり、改題でした。
>「殺人交響曲」は、掲載されていない作品ですので、どこの雑誌に掲載されたのでしょうか、それとも、書き下ろし作品でしょうか。
の部分を訂正します。
報酬五千円事件」改題「殺人交響曲」が掲載されたのでした。
というわけで、さらに「ぷろふいる」掲載作のものは、昭和8年11月号「神仙境物語」が「戦慄と恐怖怪奇小説集」昭和22に収録されていました。
残りの、3作品は、どこに収録されているか、不明です。
それにしても、九鬼紫郎さんについて、少し分かるようになりました。
末永昭二様
>桜様 石光琴作・・・石浜金作と似てるなあと思ったくらいで、まったくノーマークでした
似ていますね、ありがとうございます。
>デパート展で九鬼さんの『魔女を探せ』・・・会場で確認したら外れ・・・昨日郵便で届きました・・・当選率が高くなっています
うらやましくなりますね。
>貸本時代から小説を長く書いておられる作家・・・貸本出版社の実態が少しずつわかりはじめています
楽しみです、本当に素晴らしいしごとです。これからも情報をおねがいします。
静かですね、せみは消えました・・・(読書中です)
「スムース」4号、入手。特集 甲鳥書林周辺 湯川書房インタビュー、ここに、
「ぷろふいる社 1933−37」扉野良人、見開き2頁がある。
「藤井大丸の若主人(引用者注、熊谷晃一)なのに、商売敵の高島屋の広告を載せているのはなぜだろうか」
から、文末の備考に、驚くべき疑問がかかれる
・現高島屋の地所が以前熊谷氏の所有になる(聞いたところによるらしい)
果たして本当だろうか
・藤井大丸は藤井氏の創業だという(定説とちがう、とする)
若主人ということは、どういうことだろう
文の途中に、光文社文庫「ぷろふいる傑作選」の芦辺さん(文では芦部、とあるが)の「あとがき」をよみ、バスの乗り換えのために、バスをおりて、古書店で、三冊の、「ぷろふいる」を発見するくだりがある。
これには驚いた。
なお、FAX:075−392−6241
に申し込めば、購入可能です。
9月になり、一度に、4点、古書目録。
よしだ まさし様
>浜田知明さんとは「怪の会」で一緒でした
その時々のおつきあい、すごいです。
越沼正様
>銅版画家の浜田知明 1954年に制作された銅版画「初年兵哀歌(歩哨)」は、版画史で欠かすことができない名作です
展覧会の案内で、よく拝見しています。
浜田さん、そう言えば、最近、「新版 横溝正史の世界」創元推理倶楽部秋田分科会・編、1999。
浜田さんは、「投稿作家時代の横溝正史作品」、「新青年」雑誌への投稿、それへの選評と、浜田さんの備考。
いい視点です。
静かな日曜日です。
桜様
石光琴作も九鬼さんとは気付きませんでした。この名前、石浜金作と似てるなあと思ったくらいで、まったくノーマークでした。これから気を付けておきます。ご教示ありがとうございます。
先日、デパート展で九鬼さんの『魔女を探せ』を注文。会場で確認したら外れとのことなので、そのまま忘れていたら、昨日郵便で届きました。
よく聞く話なのですが、体験したのは初めてです。当たったのは素直に売れしいのですが、はて。
どうも最近、古本リハビリの効果が現れたか、当選率が高くなっています。あれだけ何にも当たらない時期が長かったのに。
昨日は、貸本時代から小説を長く書いておられる作家の方にインタビューしました。貸本出版社の実態が少しずつわかりはじめています。かなり先になりますがある雑誌で発表する予定なので、詳細が決まったら改めてお知らせいたします。
銅版画家の浜田知明といえば、版画を好きな人なら知っている有名な方です。1954年に制作された銅版画「初年兵哀歌(歩哨)」は、版画史で欠かすことができない名作です。去年は新宿の小田急美術館、鎌倉の神奈川県立近代美術館で展覧会が催されました。最近は彫刻も手がけています。
浜田知明さんとは「怪の会」で一緒でした。たいへんに真面目な方で、コツコツと書誌的な研究をなされていたようです。現在は、黒白さんがおつきあいがあるんじゃないかと思いますが。
銅版画家に浜田知明さんという方がいらっしゃるとは知りませんでした。
九鬼さんの本を父の本棚から発見。
越沼正さんによれば、
>死んだら、すぐには蔵書や遺物を処分しないように、と周囲に言っています。他人様から見れば不要品、好き者にはお宝
ということですが、現在退職した父は仕事に関連するものは処分しましたが、桜の興味あるものは保存しています。
「人工怪奇」九鬼たん(変換できず)昭和22年、湊書房版。ふとみると、目次に記載されていない、乱歩の序があります。
驚きました。そこには、「「ぷろふいる」時代の思い出の短編探偵小説を一本にまとめられると聞き」とある。
しらべてみると、「幻想夜曲」これは昭和8年11月号、「人工怪奇」これは昭和10年3月号、三つ目の「殺人交響曲」は、そこに掲載されていない作品です。
光文社文庫の「ぷろふいる傑作選」をみると、やはりここにもない。
ふとみると、「石光琴作」も九鬼紫郎さんの筆名らしい。
「殺人交響曲」は、掲載されていない作品ですので、どこの雑誌に掲載されたのでしょうか、それとも、書き下ろし作品でしょうか。
と、あらたに、わからないことが出てきました・・・(9月です)
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