中さんの書き込みで、はじめて知りました「林熊王」。
昭和十八年の、探偵小説一冊が古書目録に掲載されていました。
見事に、見逃しました。
1日早ければ、と思うと、残念なことになりました。
つい最近の、古書目録に掲載されていましたが、プロレタリア小説執筆時とおなじ筆名でした。
■喜国雅彦様
お知らせいただいたデータ、取り急ぎ下記のとおり確定いたしました。
屋根裏の散歩者
昭和二十二年五月二十五日 有厚社
【体裁】B6判 なし 二八六頁
【定価】四八円
【内容】二銭銅貨/D坂の殺人事件/心理試験/黒手組/一枚の切符/灰神楽/屋根裏の散歩者/踊る一寸法師
新宝島
昭和二十二年八月五日 文化出版
【体裁】B6判 なし 二六一頁
【定価】四五円
【内容】新宝島
江川蘭子
昭和二十二年十二月二十日 探偵公論社
【体裁】B6判 なし 一五一頁
【意匠】装幀・扉:村上正夫
【定価】三五円
【内容】江川蘭子:江戸川乱歩、横溝正史、甲賀三郎、大下宇陀児、夢野久作、森下雨村/僕の日本探偵小説史:水谷準
▲ 定価は乱歩の手書き目録から拾いました。これは著書目録とは直接関係のないことなのですが、水谷準の「僕の日本探偵小説史」は、水谷準が新潮社版新作探偵小説全集附録雑誌「探偵クラブ」に連載していた「僕の『日本探偵小説史』」と同文であるのかどうか、おわかりでしょうか。
陰獣
昭和二十三年九月十五日 美和書房
【体裁】B6判 なし 二〇四頁
【意匠】装幀:山名文夫
【定価】七〇円
【内容】陰獣/D坂の殺人事件/踊る一寸法師/人でなしの恋
【備考】改装版。旧版は昭和二十二年五月刊
名探偵ルコック/世界名作物語[翻訳]
昭和二十三年十月十日 大日本雄弁会講談社
【体裁】B6判 なし 二七九頁 一丁
【定価】一二〇円
【作】ガボリオ
【内容】この物語について:江戸川乱歩/名探偵ルコック
▲ 「この物語について:江戸川乱歩」は収録されていないでしょうか。
地獄の道化師
昭和二十四年十月二十日 湊書房
【体裁】B6判 なし 二九六頁
【定価】一六〇円
【内容】地獄の道化師/湖畔亭事件
青銅の魔人
昭和二十四年十一月五日 光文社/痛快文庫
【体裁】B6判 なし 二〇二頁
【意匠】装幀:松野一夫 挿絵:山川惣治
【定価】一二〇円
【内容】青銅の魔人/小林少年のこと:江戸川乱歩
▲ ページ数は「二〇二頁」ではありませんでしょうか。
江戸川乱歩集/現代大衆文学全集
昭和二十五年三月十日 春陽堂
【体裁】B6判 函 四八九頁
【意匠】装幀:恩地孝四郎
【定価】一五〇円
【内容】孤島の鬼/一寸法師/陰獣/湖畔亭事件/屋根裏の散歩者/心理試験/二銭銅貨
人間豹
昭和二十六年七月五日 新文芸出版社
【体裁】B6判 カバー 二二九頁
【定価】一三〇円
【内容】人間豹
暗黒星
昭和二十七年七月十日 文芸図書出版社
【体裁】B6判 カバー 二八五頁
【意匠】装幀:田中比左良
【定価】二〇〇円
【内容】暗黒星/石榴
恐怖王
昭和二十七年八月二十日 文芸図書出版社
【体裁】B6判 カバー 二八七頁
【意匠】装幀:田中比左良
【定価】二〇〇円
【内容】恐怖王/何者/屋根裏の散歩者
黄金宮殿
昭和二十九年五月十五日 ポプラ社
【体裁】B6判 カバー 二五三頁
【意匠】カバー:牧秀人 さしえ:高木清
【定価】一三〇円
【内容】黄金宮殿(←新宝島)
▲ 昨日も記しましたような次第で、発行日はとりあえず乱歩の手書き目録に準じております。
今後ともなにとぞよろしくお願いいたします。
●乱歩著書目録昭和33・34年篇
情け容赦もあらばこそ、昭和33・34年篇へとまいります。著書の点数はともに二十八点。例によって未確認の×マークのみ掲げます。全容は上記 URL でご覧ください。
×蜘蛛男/名探偵明智小五郎文庫8
昭和三十三年十月■日 ポプラ社
×屋根裏の散歩者
昭和三十三年十一月二十日 春陽堂文庫出版/春陽文庫1097
×柘榴
昭和三十三年十一月二十日 春陽堂文庫出版/春陽文庫1099
×花籠1959[収録]
昭和三十三年■月■日 宝文館
×地獄の道化師/名探偵明智小五郎文庫9
昭和三十四年一月五日 ポプラ社
×幽鬼の塔/名探偵明智小五郎文庫10
昭和三十四年二月二十五日 ポプラ社
×大暗室/名探偵明智小五郎文庫11
昭和三十四年三月三十日 ポプラ社
×人間椅子
昭和三十四年四月三十日 春陽堂文庫出版/春陽文庫1023
×赤い妖虫/名探偵明智小五郎文庫13
昭和三十四年五月■日 ポプラ社
×世界短篇傑作集(三)/世界推理小説全集七十一巻[編纂]
昭和三十四年六月二十日 東京創元社
×D坂の殺人事件
昭和三十四年六月■日 春陽堂文庫出版/春陽文庫1098
×殺人芸術 推理小説研究[収録]
昭和三十四年七月■日 荒地出版 編:鈴木幸夫
×時計塔の秘密/名探偵明智小五郎文庫14
昭和三十四年七月■日 ポプラ社
×鏡地獄
昭和三十四年八月十五日 春陽堂文庫出版/春陽文庫1012
×四つの幻影[収録]
昭和三十四年十月■日 浪速書房
×風報随筆[収録]
昭和三十四年十月■日 風報編集室
×仮面の恐怖王/少年探偵江戸川乱歩全集22
昭和三十四年十一月三十日 光文社
×心理試験
昭和三十四年十二月二十日 春陽堂文庫出版/春陽文庫1106
以上です。
「書き込み」ボタンをクリックいたしましたところ、文章量が多すぎると警告をくらってしまいました。分割して送信いたします。
■末永昭二様
お尋ねの件、春野仲明は「春の眺め」のもじりです。春にちなんだ筆名を考案するに際して、春→花→小野小町「花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに」→春の眺め、といった連想が働いたのかとも推測されますが、むろん正確なところは知り得ません。
若き日の秋田實はなんとも人を食った、というよりは稚気横溢した観のある筆名をさまざまにつかいわけており、「戦旗」あたりにプロレタリア小説を発表したときのそれは「林熊王」でした。これはそれこそ長沖一であったかほかの誰かであったか、とにかく親しい知人による命名で、無精髭を生やした秋田實が熊のように見えたことに由来すると記憶します。ほかにはたとえば「鷲屋通頼」などというインチキ御殿医みたいな筆名もあって、これは「わしゃつらい」のもじり。
ご指摘の「須越足内」はいかにも秋田實テイストの感じられるネーミングで、いつの日か書かれるべき「秋田實筆名考」にぜひともとりあげられねばならぬ名前であると思われます。「松田乱歩」はややニュアンスが異なりますものの、見逃せぬのは「乱歩」の二文字、すなわち上方近代漫才の父である秋田實と本邦探偵小説の父である江戸川乱歩とが……
といった話題はえんえん長くなりますので涙をのんで断念いたしますが、そういえばずいぶん昔の私の知人に「兼和田左内」を名乗るバンド関係者がおりました。いまごろはどこにどうしているのやら。ちなみにこの名前、「金は出さない」のもじりです。
それにしても末永さん、あなた一体どういう方なの? 秋田實の筆名四季四部作、すらすらすいすい並べ立てられる方なんて私は初めて目の当たりにいたしました。ま、くわしい話はいずれ池袋の雑居ビルにある居酒屋ででも。
以上、地元名張市では秋田實の再来と誉れの高い不肖この私がお知らせいたしました。
No.653について、末永さん、巻数と年月日など、以下のように、続いていないのにもかかわらず、雄鶏社の社史では、全部で6冊、刊行された、とかかれていました。
雄鶏版『第一読物』について以下の通りでした。
1 創刊 昭和二三年十二月 1巻7号
2 昭和二四年?月 2巻?号 ボロボロ(確認できず)
3 昭和二四年7.1 7月号 2巻7号
4 昭和二四年8.1 9月号 2巻9号
5 昭和二四年10.25 臨時増刊 2巻11号
6 昭和二四年12.1 12月号 2巻12号
のようです。
あらたに、それらの一冊を入手しました。その背には、「読切小説特集 第四集」とされるが、その表紙には、「第一読物臨時増刊」と「2巻6号」とかかれていました。昭和二四年6月1日発行。
つまり、上の6冊に追加になります。しかも、「第四集」ですから、少なくとも、4冊が加わります。
10冊はあることになりますが、2巻12号まで刊行されているので、13冊はあることになります。
社史は何を対象に記載したのでしょうか、わからなくなりました。
現物をみないと確認されないのですね。
末永さん、長年の疑問、難しくて、答えが浮かびません。
双葉社のはまだ手に入れたことがありません。確かに、合本は3冊でも厚くて、コピーはできませんね。合本では、内容がとてもきれいで、破れなどがないのでいいのですが。
オフ会参加の皆様.
雨も降らず,暑くもなく,結構でした.
大変楽しく過ごすことができました.
幹事の皆さん,ありがとうございました.
中様.
どこで知った話か忘れましたが,秋田實はいろんなペンネームのうちの一つが定着したものだそうで,以前『犯罪公論』のコント欄を見ていて,
春野仲明,夏輪篤,秋田實,冬賀北蔵
が仲良く並んでいるのを見て,ははあこれかと納得したような次第です.多分これらは秋田實の分身なのでしょう.他にも同誌には「須越足内」「松田乱歩(マツダランプ)」などといういかにも怪しいペンネームがありまして,こういうのを見ていると,はたしてこれらは一体何者だろう,これも秋田實の別名なのかと考え込んでしまいます.
ところで,他はわかるのですが,「春野仲明」とは何を踏まえた洒落(あるいは地口?)なのでしょうか.実は,これが長年の疑問だったのです.中様にお伺いすれば何とかなるかと.洒落の解説をお願いするのはヤボの骨頂なのですが,ご教示いただければと思います.変な話ですみません.
この『犯罪公論』には,長沖一もいくつか書いていますが,「我が国に於ける労働祭の暦を繰る」とか「社会の混沌期に於ける犯罪」などといった,後の『お父さんはお人よし』などとは似ても似つかないものです.
お笑いといえば,ここのところ瀬戸口寅雄の従軍(慰問)記を読んでいるのですが,瀬戸口さんは戦時中,吉本興業の文芸部長だったそうで,大辻四郎と同行して南方に行ったのはこの人だったなどということを調べています.戦後,『妖奇』あたりに書く前は劇団を率いて(オーナー兼座付作家として)九州あたりにおられたそうです.
桜様.
オフ会でもちょっと話題にしましたが,双葉社の編集用の雑誌や単行本が,ここ数年ずいぶん出回っています.探偵雑誌などはマニアが加工することが多いのでしょうが,「普通の読物雑誌」の合本は関係者が作ったものが多いような気がします.合本はコピーしにくいので好きではないのですが,ときどき買う中には赤字が入っているものがあります.そういえば,合本ではありませんが,架蔵の『戦線文庫』の一冊には,凸版の位置指定などが記入されています.雑誌ができ上がったあとで,上役からダメ出しされたんでしょうね.
■岩堀様
どうもありがとうございます。別途メールでお願いを申しあげますので、よろしくお取り計らいください。さるにても上方漫才はまことに懐かしく、家族全員でラジオやテレビを囲んでいた時代への郷愁も相俟ってひとたび話題にすると際限がなくなる感じなのですが、こちらの掲示板のご趣旨からは大きく逸脱してしまいますので控えることにして、それでも守備範囲内の話題をひとつだけ未練たらしく記しておきますと、私がお邪魔した当初にお世話になりました世界探偵文芸叢書、なかにこんな一巻がありました。
第三編『刺青夫人』J・S・フレッチャー 訳:林広次 昭和2年4月16日
訳者の林広次こそ誰あろう、後年の漫才作者秋田實その人です。上方近代漫才の父である秋田實と本邦探偵小説の父である江戸川乱歩とが……といった話題は涙をのんで断念いたしますが、にしてもこんな事実に気づいているのは日本広しといえども私だけであろうと思われます。私はなにしろ名張市立図書館嘱託を馘になったら今度はワッハ上方に嘱託としてもぐりこみ、ひとつ秋田實の本格評伝でもでっちあげてやろうかなどと考えていないでもありませんので、この程度のことは当然です。そんなことはともかく、今後ともよろしくお願いいたします。
■喜国雅彦様
いやどうもたいへんなお手数をおかけしてしまいました。リストを拝見し、狂喜乱舞してしまいました。ありがとうございます。手許のデータと照合して、追って確定データをお知らせいたします。で、まことに恐縮ですがひとつだけ、昭和22年の『江川蘭子』(探偵公論社)は奥付などの著者名義がどうなっているのか、別に急ぎませんので追加でお調べいただけないでしょうか。何を些細なことをとお思いかもしれませんが、書誌作成などという作業はいずれトリビアリズムの神様に身も心も捧げ尽くさないことには花の開きようがなく(開いたとしても地味で目立たぬ日陰の花なのですが)、なんとかおつきあいをいただければと思います。それからポプラ社の『黄金宮殿』の件、同社を退職された方からお聞きしたところによると、同社の出版物の奥付に版数が表記され始めたのは昭和42年のことで、それ以前は初版であろうと再版であろうとすべて「昭和○年○月○日発行」とされていたそうです。なんとも腰が抜けそうになる事実ですが、しかしこれまでに確認したところでは昭和42年以前の発行ながら再版や三版と記された本もあり、そのあたりのことはデータを整理してあらためてお聞きしてみようと思っております。そんなことはともかく、今後ともよろしくお願いいたします。
■桜様
文庫本のなかでもとりわけ難関なのは、これはポプラ社や光文社の少年ものにもいえることですが、いわゆるロングセラーです。版を重ねるあいだに改訂が行われてもそれが奥付に反映されておらず、一方で単行本として出ていたものを全集の一巻としてリニューアルする際に奥付に不可解な操作を加えてしまうといったこともあって、頭を抱えさせられます。文庫本における難関は戦前から一貫して春陽文庫がその横綱でありつづけ、春陽文庫の莫迦、ほんとにもう、莫迦ばか馬鹿、と涙目になって呟くこともしばしばです。そんなことはともかく、今後ともよろしくお願いいたします。
■塩原将行様
戸田城聖が出版した乱歩の『猟奇の果』二冊は、昭和21年発行の日正書房版は「猟奇の果」前篇に新たに二章を加えて一冊としたもの、昭和23年の日本正学館版が前後篇完備したものとなっているのですが、めったにないレアものと称するべき日正書房版『猟奇の果』について、乱歩はひとことも書き記しておりません。日正書房版発行の経緯をなんとか知りたいものだというのがじつは年来の念願で、そのあたりにもご留意いただけぬものかと虫のいいことをお願いしておきたいと思います。そんなことはともかく、今後ともよろしくお願いいたします。
小林様
小林文庫のスピードは速いですね、小林様からご挨拶を頂きながら大変失礼しました。こちらこそ参加させていただき、皆様の貴重なお話ありがとうございます。
冒険少年少年日本の索引情報は完成しているのですが、形態等検討しています.発表は、創価教育研究センター叢書にしようかと話し合っているところです.完成したらお伝えします.大道書房等はまだ未見のものがありますので、ある程度自信をもてるようになったら取り掛かりたいと思っています.今後ともいろいろと教えてください.なお、9割方終わっていますので、わかっていることはお答えしますのでご連絡ください.
平山様、中様
No647,651でご紹介の本を早速見させていただきました.乱歩と戸田城聖の興味深いエピソードですので私も少し調べてみたいと思います.こんごとも宜しくお願いいたします.
先日、世界社蔵書、と製本された、雑誌3冊を含むものを手に入れました。背には、「講談実話の泉」昭和24年、と書かれていましたが、これは本当は「実話講談の泉」が雑誌名です。
世界社の整理とともに、蔵書とかかれた製本類は、市場にでていったのですね。
このような蔵書をはじめて手に入れることになりました。
3冊でも、随分と厚いものです。宮野叢子の、「姫君殺人事件」が掲載されていました。「鯉沼家の悲劇」昭和24.3月から九ヶ月後に発表されています。
追加として。
魔子鬼一さんの、短編集は本名が発行者になっています。
昭和8年11月の「サンデー毎日」大衆文芸には、魔子さんの作品は選外佳作13篇のうちのひとつでしたが、山手樹一郎さんの小説がそれらのひとつとして掲載されています。
そこには、なぜ、魔子さんの作品が掲載されていないのか理由が書かれていなかったのです。
短編集にはその理由がかかれており、しかも、他の雑誌に、書き直されて、掲載された、ということ。
是非、その作品を読みたくなります。
中さん、新訳の経緯の流れがよくわかりました。
乱歩さんの文庫、こうしてみますと、難関なのですね。あまり、古書目録では見かけないような気がします。
岩堀さん、古書のほうの成果はいかがでしたか。鎌倉散策では、紫陽花が綺麗な頃です。
中さんこんにちは。
仕事でパソコンに向かえませんでした。20年代の本を確認したところ
以下の本を持ってました。
あと、質問が過去ログの彼方に行ってしまったため(笑)、みなさんの確認済みをチェックしていません。
ダブりがあったらすみません。
屋根裏の散歩者
昭和二十二年五月二十五日 有厚社
B6 286P
48円
二銭・D坂・心理・黒手・一枚の切符・灰神楽・屋根裏・踊る一寸
新宝島
昭和二十二年八月五日 文化出版
B6 261P
45円
江川蘭子[共著]
昭和二十二年十二月二十日 探偵公論社
B6 151P
装幀・扉 村上正夫
定価がマジックで塗りつぶされていて不明
巻末にエッセイ 「僕の日本探偵小説史」(水谷準)
陰獣[改装版]
昭和二十三年九月十五日 美和書房
B6 204P
装幀 山名文夫
70円
D坂・踊る一寸・人でなしの
名探偵ルコック/世界名作物語[翻訳]
昭和二十三年十月十日 大日本雄弁会講談社
B6 カラー口絵 279P
120円
地獄の道化師
昭和二十四年十月二十日 湊書房
B6 帯 296P
160円
地獄の道化師・湖畔亭
青銅の魔人
昭和二十四年十一月五日 光文社/痛快文庫
B6 302P
装幀 松野一夫 挿絵 山川惣治
120円
巻末にあとがき「小林少年のこと」を収録
江戸川乱歩集/現代大衆文学全集
昭和二十五年三月十日 春陽堂
B6 函 二段組489P
装幀 恩地孝四郎
150円
孤島・一寸・陰獣・湖畔亭・屋根裏・心理・二銭
人間豹
昭和二十六年七月五日 新文芸出版社
B6 カバー 229P
130円
暗黒星
昭和二十七年七月十日 文芸図書出版社
B6 カバー 285 P
装幀 田中比左良
200円
暗黒星・石榴
恐怖王
昭和二十七年八月二十日 文芸図書出版社
B6 カバー 287P
装幀 田中比左良
200円
恐怖王・何者
なお、中さんのリストでは昭和29年の「黄金宮殿」ですが、僕の所有している本では
昭和30年11月20日発行になっていました。以下です。
黄金宮殿
昭和三十年十一月二十日 ポプラ社
B6 カバー 253P
カバー 牧 秀人 さしえ 高木 清
130円
春陽文庫も何冊か持っていますが、さすがに3版とか5版とかで初版はありませんでした。定価以外のデーター(ページ数とか収録作)は確認できますが、春陽文庫はいい加減なので、やっぱり現物に当たるほうがいいのでしょうね。微妙なカバーイラストのトリミング違いとか、ワケ判りません。
中様
>東都書房版世界推理小説大系『ポー』の月報はご所蔵なのでしょうか。
>もしもおもちでしたら内容やページ数のご教示に与りたく、よろしくお
>願い申しあげます。
拝承 先刻DM発信いたしました。
上方漫才なつかしいですね。
「いらっしゃいませ、こんばんは」(たしか、林田十郎・芦の屋雁玉
のコンビ)で始まる上方演芸会というのををラジオでよく聞いた
ものです。リーガル千太・万吉、Wけんじというコンビもいましたね。
ミスわかさ・島ひろし(書き方はうろ覚え)はもっと古いかな。
花菱アチャコ・浪花千栄子の「お父さんはおひとよし」も毎週聞いて
いたものです。ラジオが主役の時代、本当に面白かったです。
鳳啓助さんは感覚としては最近の人ですね。
5周年記念・湘南オフ会 昨夜盛大のうちに無事終了いたしました。
鎌倉散策も、うす曇というちょうどいい天気でよかったですね。
小林オーナーはじめ ご出席の皆さん大変ご苦労様でした。
有難う御座いました。
■桜様
申し訳ありません、などとおっしゃっていただくと困ってしまいます。すでに鬼籍に入った上方漫才師の名前をさも重要なことのように取り扱いましたのは、むろん軽重のバランスをひっくりかえしておかしみを醸すための手段だったのですが、まあくだくだとは申しますまい。こちらこそどうも申し訳ありませんでした。
お詫びのしるしに、というわけでもないのですが、「赤き死の仮面」について補足しておきますと、乱歩は『探偵小説四十年』にこのように記しております。
「宝石」十一月号をポー記念特集号とし、ポーの短篇八篇を訳載したが、私は同号に「探偵作家としてのポー」五十枚を執筆(後に「幻影城」に収む)また「赤き死の仮面」を自から新訳してのせた。
文中の「自から」は不要な言葉です。「赤き死の仮面」を新訳してのせた、で済むものを、乱歩はなぜか勇み足的に「自から」と書き添えてしまっています。忖度しますに、この「自から」という言葉からは、「赤き死の仮面」の翻訳が編集部の発案ではなく乱歩の自発的意志に基づくものであったことがうかがえるように思われますし、のみならず、これまではすべて代訳のバッタモンだったけど今度は正真正銘の乱歩訳だい、という後ろめたいような気持ちと誇らしさとが綯い交ぜになった感情を読み取れるような気もいたします。いずれにせよ、この一見余計な「自から」という言葉によって、「赤き死の仮面」の翻訳が乱歩自身の手によるものであったことが裏づけられているのではないかと、それこそ勇み足めいて愚考する次第です。
●著書目録昭和30・31・32年篇
なかなか時間がとれずに滞っておりましたが、ひさびさに乱歩著書目録に関するお願いです。昭和30年の乱歩の著書は三十七点、31年は三十点、32年は五十点となっております。例によって未確認の×マークのみ掲げます。全容は上記 URL でご覧いただけます。×マークに関するご教示ならびに不備や遺漏のご指摘をいただければ幸甚です。
×科学と空想/少年少女よみもの全集[編纂]
昭和三十年七月一日 大蔵出版 著:岩田賛
×作家とその作品[収録]
昭和三十年十月十日 毎日新聞社
×問答有用6[収録]
昭和三十年十一月二十日 朝日新聞社 著:徳川夢声
×黄金仮面/日本名探偵文庫9
昭和三十一年四月■日
×二銭銅貨・心理試験
昭和三十一年六月二十五日 日本点字図書館
×猟奇の果/傑作怪奇探偵小説選集
昭和三十一年六月二十八日 東西文明社
×男色文献書志[収録]
昭和三十一年十月■日 古典文庫 著:岩田準一
×畸形の天女[共著]
昭和三十二年二月十日 東方社
×人間豹/江戸川乱歩文庫8
昭和三十二年二月二十日 春陽堂書店
×黒蜥蜴/江戸川乱歩文庫14
昭和三十二年五月十五日 春陽堂書店
×影男/江戸川乱歩文庫18
昭和三十二年六月二十日 春陽堂書店
×私の履歴書第三巻[収録]
昭和三十二年六月■日 日本経済新聞社
×若き世代へ[収録]
昭和三十二年八月■日 辻寛一
以上です。
中さん、鳳さんが活躍された時期を知りませんでした(時々のビデオでしか知らない)ので、下のようになってしまいました。申し訳ありません。
それにしても、名前は錯誤されやすいのですね。ほぼ、半数もあるのですか。
ここに書きました、魔子鬼一さんの、『女のミステリー』1977.5.6
カバ付、を入手。
・仁科透 様 宛献呈署名入り ペン書き
互いの交通があつたのでしょうか。この時期、仁科さんは活動を休止中のはず。
どうしても確認したかった、昭和8年の、入選作の掲載されない理由。略歴にかかれていました。
しかし、略歴では、
昭和8年4月、とされていましたが、
昭和8年11月、となります。魔子さんの手元に文献がなかったのでしょうか。
渡辺啓助の筆名の変遷の経緯は複雑でかなりわかりにくいかと思います。
本名は圭介。
<新青年>へのデビューはよく知られるように岡田時彦名義の「偽眼のマドンナ」(1929)。
その後、本名渡辺圭介で「佝僂記」「復讐芸人」「擬似放蕩症」(1930)を発表。
いったん筆名を渡辺啓介にして「血笑婦」(1930)、「写真魔」(1931)を発表。 現在の渡辺啓助名義は「変身術師」(1931)から。
湯浅篤志・大山敏編『叢書新青年 聞書抄』(博文館新社:1993)に収録されたインタビュー「渡辺啓助さんに聞く 温ちゃんとの日々、そして……」では、弟温の死(1930)のあとに啓助を励まして小説を書かせた水谷準編集長との思い出などが語られています。その中で水谷との文通で「水谷準なんか、いまだに「介」を書いてくる。いまだに、だよ。」という個所が非常に印象的でした。老作家同士の長く暖かい交流が感じられるエピソードです。
■芦辺拓様、桜様
鳳啓助という名前を正確に表記できない方がいらっしゃるのは、私にはたいそうな驚きです。試みに Google で検索いたしますと、鳳啓助二百六十二件に対して鳳啓介は二百六十件、正誤見事に相半ばしている嘆かわしさです。こうした現状においては「これじゃ鳳啓介です」、すなわち渡辺啓助さんのお名前を渡辺啓介と記すのは鳳啓助を鳳啓介と記すようなものではないか、という私の悲痛な言葉もその真意は伝わりようがありません。いや嘆かわしい。むろんこの掲示板をご覧の方のなかには鳳啓助をご存じない向きもおありでしょうから念のために「世代限定の上方ネタ」と記しもした次第なのですが、桜さんのお住まいは存じあげませんゆえ措くとしてもこてこての大阪人でいらっしゃる芦辺さんまでが……。
しかしつらつら考えますに、なにしろ私はミステリーには闇夜のごとく暗いけれど漫才には莫迦みたいに明るい人間なのであって、さすがに東京漫才の事情にはかなりうといと自覚してはおりますものの、それでも「昭和」と聞くと「ミステリ秘宝」と来るより先に「のいる・こいる」を頭に浮かべるだけの教養は身につけており(日下三蔵さん申し訳ありません)、自分の豊かな教養と世間一般のレベルとのあいだに横たわる径庭をもう少し考慮に入れてネタをかますべきなのかと反省いたしました。
それはそれとして芦辺さんの「赤死病の館の殺人」、拝読するのを愉しみにしております。
ついでに桜さんご指摘の乱歩訳「赤き死の仮面」が「宝石」に掲載されるに至った経緯ですが、昭和24年すなわち1949年はポーの没後百年にあたっており、10月7日の命日の前後にはいろいろな催しが行われたそうです(詳細は『探偵小説四十年』に記録されています)。「宝石」の「赤き死の仮面」も「ポオ百年祭記念怪奇探偵小説傑作選」の一篇として掲載されたもので、編集には乗り出していないまでも「宝石」が乱歩にとっていかようにも融通の利くホームグラウンドであったことはたしかですから、以前にも記しましたとおりこの機会に偉大な先達への敬愛を翻訳という行為によって示しておきたいと、乱歩がいかにも乱歩らしく何やら子供っぽいことを考えたのではないかと微笑ましく想像される次第です。
■岩堀様
お手数をおかけしました。訳文を対照できてすっきりいたしました。で、結局のところ、乱歩が訳したポー作品はやはり「宝石」の「赤き死の仮面」だけであろうと考えます。それから、どうもあさましくてお恥ずかしい限りなのですが、東都書房版世界推理小説大系『ポー』の月報はご所蔵なのでしょうか。もしもおもちでしたら内容やページ数のご教示に与りたく、よろしくお願い申しあげます。
芦辺さん、乱歩さんの「宝石」掲載作品時期は、まだ、「宝石」編集に参画していない時期ですので、どのような経緯で掲載されたのか、知りたくなりますね。
小林さんが書かれていた、「ジャーロ」No.4、2001 SUMMERの、山前さんの言葉、もうひとつ、気になるのは
西東登さんには「魚に関するエッセイが一冊ある」ということ。
「日本ミステリー辞典」をみますと、
「魚との語らい」1977
のようです。入手したくなる一冊です。
>岩堀様
わざわざの引用、ありがとうございます! これで「宝石」所載の「赤き死の仮面」“新訳”は、他に流布している代訳作品と違うことが明らかになりました。東都書房版のポー集は他とのバランスもあって、渡辺啓助先生もしくは温氏の訳したものをそのまま収録したものでしょう。
あとは「宝石」版の文体の検証ですが、それはまた後日のこととして、自分の疑問に答えが出たことを喜びたいと思います。お知恵と情報を頂戴した皆さんに、心より御礼申し上げます。
しかし、乱歩訳のポーというお宝が、雑誌にそのまま埋もれていたとは……。
中様
乱歩訳の「ポー」の件、有難う御座いました。
東都版「ポー集」の「赤き死の仮面」の冒頭は下記の通りです。
かの「赤き死」は永い事、国じゅうを貪り食った。これほど決定的に死ぬ、
これほど忌わしい流行病がまたとあったろうか。血の赤さと恐怖ー血こそ
この疫(えやみ)の化身でありその印鑑であった。先ず鋭い苦痛がして、
引き続いて急激な眩暈を感じ、やがて毛孔からおびただしい血を噴き出して
死んで仕舞うのである。患者の身体、殊に顔面に真紅の斑点があらわれるの
であるが、これがこの疫の兆候で、こうなるともはや、人々の同情も看護も
絶対に得られなくなるのである。発病、昂進、死亡、これが全部で、ものの
半時と経たない間に過ぎてしまうのである。
「宝石」昭和24年11月号掲載のものとは違いますね。こうなると、
東都「ポー集」収録作品は「赤き死・・・」も含めて渡辺啓助・温の
代訳ということなんでしょうか。
う〜ん、やはり代訳か・・・という心境です。
「四十年」の乱歩の記述は、恥ずかしながら全く気がつきませんでした。
>それから、《この「ポー集」では乱歩「訳」とはなっていません》と
>おっしゃる点には、それほど顧慮される必要はないように思います。
>些細な表記はどうあれ、この巻が乱歩訳として世に出たことは間違いの
>ないところです。
おっしゃる通りだと思います。ただ、私は東都の編集部が意識的に
「訳」を外したのでは・・・と思ったものですから。
芦辺さん、
>鳳啓介、啓助……どっちでしたろう
ということで、調べたら、鳳啓助、でした。
久我荘太郎さん、戦前では、末永さんがかかれたように、荘太郎ですね。
「仮面の処女」昭和十八 久我荘太郎
が古書目録に掲載されていました。
今のところ、戦前では二作。もう1作は、「日満殺人事件」昭和十一年。
戦後は、久我荘多郎名義で、8作。
名前は、混乱しますね。
>中さん
ありがとうございます。引き続きお手間をかけまくっております。なるほど、いちいち引用文を手で入力するご面倒はあるものの、いながらにして資料を参照し合えるというのは、まさにネットの妙。心より御礼申し上げます。はてさて、「宝石」以外の乱歩訳「赤き死」はいかに?(……なんて、他人様の労力に期待しちゃいけませんね。図書館で東都版でも探しますか)
あれっ、鳳啓介、啓助……どっちでしたろう。
下の書き込みのなかで、渡辺啓助さんのお名前を三か所にわたって「啓介」と誤記してしまいました。これじゃ鳳啓介です。心からお詫びを申しあげます。ぽてちん。世代限定の上方ネタで申し訳ありません。ぽてちん。
■岩堀様
乱歩が翻訳した、ということになっているポー作品について、わかっているところを記します。まず乱歩の訳書と収録作品を掲げます。
ポー、ホフマン集/世界大衆文学全集第三十巻
昭和四年四月三日 改造社
[アラン・ポー集]黄金虫/モルグ街の殺人/マリイ・ロオジェ事件の謎/
窃まれた手紙/メエルストロウム/壜の中に見出された手記/長方形の箱/
早過ぎた埋葬/陥穽と振子/赤き死の仮面/黒猫譚/跛蛙/物言う心臓/
アッシャア館の崩壊/ウィリアム・ウィルスン
ポー/世界推理小説大系第1巻
昭和三十九年四月二十九日 東都書房
モルグ街の殺人/マリイ・ロオジェ事件/盗まれた手紙/黄金虫/
メールストローム/長方形の箱/早すぎた埋葬/陥穽と振子/赤き死の仮面/
黒猫譚/跛蛙/物言う心臓/アッシャア館の崩壊/ウィリアム・ウィルスン/
解説:江戸川乱歩
改造社『ポー、ホフマン集』に収められたポー作品は、渡辺啓介・温兄弟による代訳です。乱歩は『探偵小説四十年』の「渡辺温」の項に、「私のポーとホフマンの飜訳のうち、ポーの部分は、全く渡辺君の力に負うところのものである」と記していますが、ポーの原著を適当なところでびりびりとふたつに裂き、それぞれを分担して啓介と温が訳したのだと渡辺啓介さんがどこかにお書きになっていたように記憶します。どこで読んだのかまではにわかには思い出せませんので、渡辺啓助ファンあるいは『新青年』研究会渡辺啓助部会のご教示を俟ちたいと思います。
東都書房『ポー』の訳文は、基本的には『ポー、ホフマン集』を踏襲したものです。基本的には、といいますのは仮名遣いや漢字の用法その他に違いが見られるからですが、昭和4年に書かれた日本語を三十五年後の読者のために書き改めたといった体のもので、訳文そのものは新訳とは認められません。なお『ポー』の「モルグ街の殺人」では、『ポー、ホフマン集』の同作品で割愛されていた冒頭の数段落(例の「分析的知性」について記された箇所)が増補されています。
乱歩訳として刊行されたポーの著作には、下記の文庫本もあります。
モルグ街の殺人 他九篇
昭和三十一年三月三十日 春陽堂書店/探偵双書11
モルグ街の殺人/黄金虫/窃まれた手紙/メエルストロウム/陥穽と振子/
赤き死の仮面/黒猫譚/早過ぎた埋葬/物言う心臓/アッシャア館の惨劇
この『モルグ街の殺人 他九篇』の訳文も、やはり『ポー、ホフマン集』のそれが引き継がれています。「モルグ街の殺人」の冒頭は割愛されたままです。
これらに収められた「赤き死の仮面」は、「宝石」昭和24年11月号に掲載された乱歩訳の「赤き死の仮面」とは異なっているはずなのですが、いまだに両者を比較したことがありません。『ポー、ホフマン集』『ポー』『モルグ街の殺人 他九篇』のいずれも手許にはなく、「宝石」当該号は手許にあるものの引っ張り出すのが容易ではない状態なのですが、「宝石」版「赤き死の仮面」の冒頭だけはわかりますので、下記に引用いたします。
「赤き死」が久しくその地方に蔓延していた。如何なる悪疫もこれほど致命的で、これほどまがまがしいものはなかった。血がこの疫病の化身であり、紋章であった。真赤な血みどろの恐怖。この病にとりつかれた者は、激しい痛みと、急激な眩暈の後、毛穴から夥しい血を吹き出して、死んでしまう。深紅の斑点が、病人の全身に、殊にその顔面に最も甚しく現われるが、この恐ろしい徴候を見ると、隣人は皆逃げ去って、看病するものも無くなってしまう。発病から、瞬く間に重態に陥り、悶死するまでに、ただ半時間を要するにすぎない。
以上の訳文をお手許の『ポー』と比較していただければ、渡辺兄弟の手によるものではないことが判明するのではないかと思われます。
それから、《この「ポー集」では乱歩「訳」とはなっていません》とおっしゃる点には、それほど顧慮される必要はないように思います。些細な表記はどうあれ、この巻が乱歩訳として世に出たことは間違いのないところです。「探偵作家としてのポー」のテキストの異同に関しましても、収録の機会を得て旧稿に手を加えるのはよくあることだと思われます。
駆け足で申し訳ありません。取り急ぎお知らせ申しあげます。
小栗虫太郎さんの、日正書房版『有尾人』昭和二十三年九月五日発行、のうら表紙には、ある本あるいは印刷物の裏に印刷されています。それが剥き出しになっていました。
そこには、「第二十六 忠義」と大きな字で印刷文字があります。何かの宗教印刷物からでしょうか。
乱歩さんの訳、迷宮の森に入り込みそうですね、翻訳文を照らし合わせるしかないのでしょうか。
>岩堀様
うーむ……どうなんでしょう。要は僕が戦前に乱歩名義で出たポー作品集、それに東都書房版などを持っていて、この場で「宝石」に載った“新訳”と比較できればいいのですが。このあたりになってきますと、僕の手には余ってしまうのでした。
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