黒猫荘
「黒猫荘」は、利用者同士の交流を大切にした、長屋形式の掲示板です。
「入居者リスト」をクリックして、他の部屋にも訪問して見て下さい。
新規入居者 大募集中!!(満室の場合は管理人にご相談下さい)

掲示板スパムで、ご迷惑をおかけし申し訳有りません。

ただいま、掲示板スパム対策として、スクリプトを改造中です。
詳しくは、1号室をご覧下さい。

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[mobile対応版 黒猫荘]

THE TELL-TALE HUT
PLMS : mys079  
オーナー:庵本譚 
WELCOME TO “THE TELL−TALE HUT”
オーナーは庵本譚です

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75. 2004年12月01日 13時59分30秒  投稿:庵本譚 
庵主です。
転宅のため、ADSLがこの週末まで不通です。
週末からは復活しますので、しばしのご猶予を。

更新停止は紅さんの書き込みのためではございませんので、
よろしくご理解ください。

と、会社からこっそり書き込む奴。

取り急ぎ 紅さん

「九尾の猫」からクイーンに入るのは、
「グレーシー・アレン」からヴァンダインにはいる、とか
「ビッグ4」からクリスティーにはいる、とか
「死者を笞打て」から鮎川哲也にはいる、とか
まあ、そんなところかと。

ご愁傷さまでした。
[202.228.229.76][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.0.3705; .NET CLR 1.1.4322)]

74. 2004年11月30日 12時53分00秒  投稿:紅 
 [http://www32.ocn.ne.jp/~kohkasuiroh/]
32号室の紅です.

書き込みが止まってしまったのを見ていると,なんだかわたしが悪いこと
を書いてしまったのかも・・・なんて思ったりしつつ.

クイーンは嶋中文庫の『神の灯』を買ってしまいました.諸事情で『Xの
悲劇』は止まってしまいましたが,こちらの中短篇を先に読んでもよい
かなぁ,と思っています.
[222.2.52.8][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows 98; Win 9x 4.90)]

73. 2004年11月25日 07時45分15秒  投稿:紅 
 [http://www32.ocn.ne.jp/~kohkasuiroh/]
イアン・ワトスンがどうたら,ケルベロスがああたら言ってる
32号室の紅です.

 でもね,入手の順番というものがあるのです.
 エヴァ頃から後にコードウェイナー・スミスは入手しやすく
なったと思っているのですが・・・
 いずれは人類も補完する予定ですが,今は売上に貢献しない
形ですが(笑),河出書房新社とか国書刊行会とか簡単に読める
うちに読むべき,と考えたりするわけです.

 あと,クイーン.『九尾の猫』はわたしが最初に読んだクイ
ーンです.ね,わたしがクイーンを読んでこなかった理由を分
かってくださいますでしょう?
[210.234.49.134][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows 98; Win 9x 4.90)]

72. 2004年11月25日 05時49分59秒  投稿:庵本譚 
 [http://www3.wind.ne.jp/kobashin/cgi-bin/nagaya/nagaya.cgi?room=079]
庵主です。
エラリー・クイーン・ファン・クラブの機関誌が着きました。
なんとぶんか社から、クイーンのファンブックが出ると
いうので吃驚しております。
売れるのか?
新本格系の作家さんが多数ベスト5企画に
投票しているようなので、
そちらのファン狙いなのかもしれません。
ちなみに聞かれてもいないマイフェイバリットEQは
「Xの悲劇」「Yの悲劇」「ギリシャ棺の謎」
「エジプト十字架の謎」「災厄の町」
という余りにも当り前のラインナップであります。
いまだに「九尾の猫」やら「十日間の不思議」が
珍重される理由が分かりません。特に前者。
「『九尾の猫』がクイーンのベスト」という人間を
掴まえて、目の前に正座させ
「本当に面白いのか!?」と訊問したいところです。

本日、読み終わった本はコードウエイナー・スミスの
人類補完機構「シェイヨルという名の星」。
読んだつもりでいましたが、どうやら初読だった模様です。
めくるめくSFガジェットの奔流に茫然としながら
ページを繰っておりました。
よくこれを日本語に置き換えてもらえたものだと、
訳者(伊藤典夫)には素直にアタマが下がります。
これは原文で読んだら何が何だか判らず、1ページで
投げ出してしまう類いの作品集です。
まずは、ジャンヌ・ダルク譚を下敷きにした(らしい)
感涙のノヴェラ「クラウン・タウンの死婦人」で、
遺伝子操作の最果てに降臨した魔女がもたらした
融和と「人類」愛の倶風に揉まれ、
作者の遺作である(らしい)「老いた大地の底で」では、
死と滅亡の香に満ち溢れた舞踏と武闘の問答に息をのみ、
「帰らぬクメルのバラッド」では、
シリーズの中でも人気キャラである猫娼婦「ク・メル」の
健気な純愛に拍手を送り、
表題作「シェイヨルという名の星」では、
永劫の再生と切断という生体部品の地獄に戦慄し、
叛乱の正義と救済に胸をなで下ろす、
仮にこのシリーズが21世紀まで訳されていなければ、
国書の「未来の文学」の目玉になったこと間違いなしの
難解にして鮮烈な作品集でした。
悠久を鳥瞰する視点が実にSFなんですよ。うん。

菅浩江の初期長編は、この世界観を引き摺っていたんだ
なあと今更ながらに納得したりもしました。
イアン・ワトソンがどうたら、ケルベロスがああたら言う前に
とりあえず人類を補完しておかねば、と痛感した次第です。
[211.14.59.82][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.5; Windows 95)]

71. 2004年11月24日 06時10分50秒  投稿:庵本譚 
 [http://www3.wind.ne.jp/kobashin/cgi-bin/nagaya/nagaya.cgi?room=079]
庵主です。

SAMANAさん

>この長屋にはもうお一人、奇特な方がいらっしゃいます。

おおお、黒猫草伝説の粋人〜深谷・数寄屋+−の交差って感じ。

>『私にとってのS&Mシリーズは「犀川&萌絵」
>じゃなく「壮&美緒」だ』と

ご立派です!
でも、なぜ「犀川&萌絵」は「氏&名」なのに
「壮&美緒」は「名&名」なのかと「考える人」に小一時間

>現在は神経すり減らしまくり(らしい)ゲームに
>溺れて廃人になってるよう

「汝は心労なりや」と声をかけてみましょうか?(爆)

>もしこの文中に作品にかかるミステリネタが仕込まれたら、

偽「壮と美緒」でも登場させますか?(>水戸黄門じゃないって)

そいでは!

話題の漫画を1冊読んでみました。
浦沢直樹の「PLUTO」001巻。
まるで、「Monster」のようなノリで、懐かしい未来の
ロボットと人間の殺戮と交感のドラマが描かれておりました。
余りにも有名な漫画の、最も人気のあるエピソードを原作にしていながら、
全く異なったテイストの感動が生まれていることに、ただ驚愕するばかりです。
聖典にはなかった「殺人ロボット」のエピソードなど、膨らませ方も実に巧み。
ホント、うまいよなあ。
手塚治虫翁も草葉の陰でさぞや嫉妬していることでしょう。

読み終わった文字の本は福島サトルの「とくさ」。
角川ホラー文庫の新作です。
日本ホラー小説大賞 短篇賞佳作の表題作を中心に、
新たに3編の書下ろしを加えた、ジャパネスク・ホラー集。
東雅夫解説が微に入り細を穿つ「よいしょ」をやってますので、
ここで、わたしが駄文を連ねるつもりはございません。
ただ表題作は、言の葉の力を、行間から聞かせる迫力には敬服しつつも、
語り尽されない恐怖の余韻が鮮烈に過ぎ、
理に落ちるのを当然と待ち構えているミステリ読みには
些か辛いものがありました。
奔放な展開にただ唖然としつつも異形の買い物RPGに読めなくもない「犬ヲ埋メル」
ボーイミーツガールで逆転の「いやぼーん」ものである「掌」
躑躅という文字の禍禍しさに惑う「ナイヤガラ」
いずれも文章のプロらしい(作者は新聞記者上がりだそうです)
乱れのない文体と豊富な語彙を駆使した作品なので、
この類いのオトナの和風ホラーが好きな人には、堪らない
作品集ではなかろうかと思いました。
ただ、どれも短い作品なのに居心地の悪いぶつ切れ感があるのが
佳作の佳作たる所以なのかもしれません。
それが意図的なものなのか、天然なのかはともかく(おそらく意図的
なものだとは思いますが)、その結果、読者を選ぶ作品になって
しまったのではないでしょうか。
[211.14.59.82][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.5; Windows 95)]

70. 2004年11月23日 22時58分05秒  投稿:SAMANA 
 [http://www.asahi-net.or.jp/~yu4m-nkns/index]

16号室SAMANAです〜。

>自分以外でこのシリーズが好きという人に初めて遭遇したかもしれません。

 この長屋にはもうお一人、奇特な方がいらっしゃいます。
 24号室の、のりりんさんが深谷作品を昔、読まれていたご様子。
 『私にとってのS&Mシリーズは「犀川&萌絵」じゃなく「壮&美緒」だ』と
 言ったとか言わないとか(笑)。
 現在は神経すり減らしまくり(らしい)ゲームに溺れて廃人になってるよう
 ですが、黒猫荘東京忘年会には参加されるご様子。もし出向かれるのであれ
 ば、「SMっていいよね〜」と完璧に誤解されるセリフで話しかけてみてくだ
 さい(爆)。

>壮と美緒シリーズ以外の長編も幾つか試してみましたが、どれも余り感心し
>ませんでした。

 つたない記憶を掘り起こせば、深谷ミステリを読んで最初に気に入ったのが
 『飛鳥殺人事件』だったことを思い出しました。
 わっ。「壮&美緒シリーズ以外」じゃないか(汗)。
 まぁ壮&美緒に縁のある勝警部と少し接点がある(?)宇都木警部補の話な
 ので、シリーズ番外編ぐらいにはなるんじゃないかと… ←絶対に違う
 今読めばどう感じるのか少し不安ですけど、当時読んだときは捜査が進むに
 従って推理(仮説)も行ったり来たりするスタイルをとても面白く感じまし
 た。確か同じ頃に読んだデクスター作品は面白く思えなかったのに『飛鳥〜』
 は気に入ったんだから、相性とはほんに不思議なもんでございます。

>壮と美緒の紹介文

 もしこの文中に作品にかかるミステリネタが仕込まれたら、個人的には「驚
 天動地のトリック」として、ずっと心に刻み込まれそうな気がします。でも
 その前に「あからさまな伏線」として全く役に立たないような気も(笑)。

そいでは!!
[203.181.58.161][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; .NET CLR 1.1.4322)]

69. 2004年11月23日 06時02分42秒  投稿:庵本譚 
 [http://www3.wind.ne.jp/kobashin/cgi-bin/nagaya/nagaya.cgi?room=079]
庵主です。

SAMANAさん

>壮&美緒シリーズも好きで楽しんでいるんですが

おおお、自分以外でこのシリーズが好きという人に
初めて遭遇したかもしれません。
やはりカッパや講談社ノベルスの初期の頃の
作品は粒ぞろいだったと思います。
いわゆる「トラベル・ミステリー」とは志の違う
アリバイトリックもありましたし、
日本列島を股にかけた物理トリックもありましたし。
おっしゃる通り「花・伝説」シリーズは、1ランク下の印象です。
一発トリックなしで長編を支えられるだけの旨さはないんですよね。
壮と美緒シリーズ以外の長編も幾つか試してみましたが、
どれも余り感心しませんでした。

>きっとこのあたりはコピペしてるんじゃないかと

これは間違いなくコピペしてると思います。
ここまで露骨にやる人も希ではないでしょうか。
木枯し紋次郎の初期の頃に、紋次郎の見てくれを
同じフレーズで描くことで印象づけるという
手法に触れ、なるほど、プロの作家というのは、
こういうことをするのか、と感心しましたが、
深谷忠記の壮と美緒の紹介文は、また別物ですよね。
最新作からシリーズを読み始める人もいるので
それはそれでかまわないかな、とも思いますが、
立て続けに読むと「はいはい、それはもう判ったから」
という気になっちゃうでしょうねえ。

本日の読了本はローレンス・ブロックのマット・スカダー第12作
「死者の長い列」、二見書房のハードカバーです。
文庫化されていないスカダーものを読むのはこれが最初。
これに先立つハードカバー作品も、何処かにある筈なのですが、
探すのが面倒なので、ここから再会してみました。
お話は、エラリー・クイーンの「生き残りクラブ」を思わせる
「三十一人の会」という秘密サークルを舞台にした連続殺人もの。
毎年5月の第一木曜日、誰が生き残っているかだけを確認し、
食事を伴にするだけの集まり。
だが、30年間で14人の物故者が出るというのは、
そこに何者かの意思の存在を疑わせるに充分だった。
会員の一人から、亡き会員たちの死の背景を洗い直すよう
依頼を受ける無免許探偵マット・スカダー。
老いと向き合いながら、マンハッタンに死の後ろ姿を追うマット。
死神の相貌が記憶の蓋を開けるとき、裁く者に下された評決とは?

あとがきによれば、この作品で突然、マット・スカダーの年齢が
55歳であるという記述が現われ、読者を驚かせたのだそうです。
作品の中身も、人生の晩年に入った男たちのプロフィール集といった
趣で、それは三十一人の会のメンバーのみならず、
マシューや、ミック・バルーといった定番キャラについても同様です。
ミステリである以前に、つくづくと人生の長さ・短さに思いを馳せる
切っ掛けを与えてくれる話です。
もっとも、ブロックは、(執筆当時の自身の年齢と同じ)55歳なんか
まだまだ青春だぜ、とばかり、この作品のラストで幸せの鐘を
鳴らしてみせたりします。
きゃああ、老いぼれ熊さんってば、わか〜い。

ミステリとしての趣向については、目新しいものではない話ですが、
スカダーファンにとっては、年代記上のエポックとなる重要な作品で
ありましょう。

実は個人的に、最も「諸行無常」を感じたのは、

「世界貿易センタービルをあしらった辰巳四郎の装丁」

だったりするのですが。
[211.14.59.82][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.5; Windows 95)]

68. 2004年11月22日 21時36分02秒  投稿:SAMANA 
 [http://www.asahi-net.or.jp/~yu4m-nkns/index]

16号室SAMANAです〜。

>深谷忠記の「十和田・田沢湖殺人ライン」

私も深谷忠記ミステリが好きで文庫が出れば買うようにしています。
壮&美緒シリーズも好きで楽しんでいるんですが、いざ一つ作品を
あげろと言われると、どの作品がどんなだったか判らなくなってる
し、そもそもどんなネタが使われてたかも思い出せないていたらく。
2,3かなり面白く思った作品があったはずなのに…(汗)。
そうそう。花の名前をあしらった「〜伝説の殺人」シリーズは全般
的に少し物足りなさを感じたことだけ覚えてます(爆)。

お馴染みの地の文とシチュエーションは思い出せます。作者さんも
きっとこのあたりはコピペしてるんじゃないかと思ったり(笑)。

そいでは!!
[211.132.45.63][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; .NET CLR 1.1.4322)]

66. 2004年11月22日 06時19分25秒  投稿:庵本譚 
 [http://www3.wind.ne.jp/kobashin/cgi-bin/nagaya/nagaya.cgi?room=079]
庵主です。
「新選組!」が終幕に向けてまっしぐら。
毎回「次は一体どうなってしまうのだろう」という
興味で見続けられるのは、幕末についての勉強を
全くといっていい程してこなかった人間の
特権とでも申しましょうか。
明治という時代が江戸と地続きであった事を
この歳になって知りました。
これで山田風太郎の明治ものを読む下地が出来た
と感じております。

昨日の読了本は実業之日本社ジョイノベルズ
深谷忠記の「十和田・田沢湖殺人ライン」。
かつては、2,3ヶ月に1冊ペースで刊行されていた
黒江壮・笹谷美緒シリーズも、最近ではすっかり、
1,2年に1度のお楽しみになってしまいました。
この第36作も、2年ぶりのお目見え。
前作で「読者への挑戦」などという稚気をみせた
作者ですが、今回は、「最後の一行」ものに
挑んだのかな?と思っていたら、エピローグで
踏ん張りきれませんでした。残念。
書き出しは中町信風の名前のないキャラクターによる
セクハラ・シークエンス。
そこから、笹谷美緒が旅先で、まだ生存している
時点の被害者と遭遇し、畳み掛けるように
死体発見、刑事達の地道な捜査が始まり、
といった、大いなるマンネリに身を委ねる事ができます。
物語の中盤で、第2の被害者が思わせぶりの「メール」を
残すところから、「暗号」解読ものになるのか
と思わせておいてから、意外な「肩透し」。
壮・美緒シリーズにしては、珍しい雑誌連載という形式が
このような不思議な展開をもたらしたのでしょうか?
作者なりの「逆転」に掛けた意地が、作品(=真犯人の
犯行計画)の完成度を少々損ねた、といった印象の一編でした。
「作者も歳なので、既に壮と美緒の結婚式でエンディングとなる
『最後の事件』が書かれていたりするのでは」などと
夢想するのだけが楽しみなシリーズにはなって欲しく
ないのですが…
[211.14.59.82][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.5; Windows 95)]

65. 2004年11月21日 11時31分35秒  投稿:庵本譚 
 [http://www3.wind.ne.jp/kobashin/cgi-bin/nagaya/nagaya.cgi?room=079]
庵主です。
「暗黒館の殺人」やら「龍臥亭幻想」やら「魔術王事件」やら
「水の迷宮」やら「生首に聞いてみろ」やら「キマイラの新しい城」やら
「監獄島」やら「聖フランシスコザビエルの首」やら「QED鎌倉の闇」やら
「紅楼夢の殺人」やら「殺しはエレキテル」やら「百器徒然袋−風」やら
日本人作家の本ばかりひっくるめて200冊強をブックオフに売り払いました。
1万円の大台にのりました。
折角、本を減らしたので、本を買わずにワインを買ってみました。
というわけで、家人は非常にご機嫌です。

読み終わった本はレジナルド・ヒルの「死者との対話」
ハヤカワポケットミステリの大作です。
今年の超大作「死の笑話集」に挑むには、まず、ここから
片付けないと、先に進めません。
RPGで言えば、ラス・ボス・クラスかと思っていたのですが、
ブッチャーの後ろにいたガイゾックが出てくるんだもんなあ。

さて、この大作は、言葉に淫したシリアルキラーが登場します。
その名も「ワードマン」!

ヨークシャ州の新聞社と図書館が共宰することとなった
短篇コンクール。その応募作の中に、現実に起きた「事故死」の
真相を告白する内容の「小説」が含まれていた。
下読みを担当する図書館司書たちの疑惑は、やがて警察の
知るところとなり、新米刑事ハットは、美しい司書ライへの
恋心を抱きながら、「事故」として処理された二つの死の
追跡捜査に乗り出す。
やがて公務員叩きで名を挙げた女性テレビ・レポーター、
ジャックスがこの「事件」を取り上げるや、
世間は「ワードマン」の話題で沸騰する。
文学者や心理学者を動員したダルジールチームの捜査を嘲笑うように、
大胆不敵な殺戮と執筆を繰り返す「ワードマン」。
果して、殺人鬼の心に宿る昏い動機とは?

薀蓄と教養に満ち溢れ、人間の内面と葛藤を描き出し、
コテコテのミステリの「コード」とツイストで、マニア心を擽る
もう、完璧です。
推理小説には、こう有って欲しいという思いにフィットする作品。
ど真ん中に時速160kmのボーリングボールを投げ込まれた
思いがします。
去年読んでおけば、間違いなく去年の新作の中でのベストだった
でしょう。

では、対話を終えて、次は笑い話に挑戦です。
むうむう。
[211.14.59.82][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.5; Windows 95)]

64. 2004年11月20日 16時03分34秒  投稿:庵本譚 
昼間っから庵主です。

森下さん

>「荊の城」の作者はウォーターズです。

うううう。
ご指摘ありがとうございます。
思い込みというのは恐ろしいもので、
完全に同じウォルターズだと思ってました。
お恥かしい限りです。
ご指摘ありがとうございました。
お詫びして訂正いたします。
と申しましても、黒猫荘は過去が改変できないので、
そこはそれ、
サラっと水に流して……

>バークリーの長篇の題名を「レイン・コートの謎」

思わず作者が「!」とか(!が雨にみえませんかそうですか)
[211.14.59.82][Mozilla/5.0 (Windows; U; Win95; ja-JP; rv:1.0.2) Gecko/20021120 Netscape/7.01]

63. 2004年11月20日 10時38分11秒  投稿:森下祐行 
小さなツッコミ。
「荊の城」の作者はウォーターズです。
ミネットはウォルターズですが。
わたしもはじめ、間違えていました。

バークリーの長篇の題名を「レイン・コートの謎」と
思い込んでいたぐらいですから。雨合羽かよ。
[61.213.101.41][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1)]

62. 2004年11月20日 07時53分39秒  投稿:庵本譚 
 [http://www3.wind.ne.jp/kobashin/cgi-bin/nagaya/nagaya.cgi?room=079]
庵主です。
最も早い年間ベスト、講談社In−Pocketの
翻訳文庫ミステリベスト10が発表されたそうです。
第1位は、ぶっこ抜きでサラ・ウォルターズのヒストリアル・ダガー受賞作
「荊の城」、なんと二位以下に3馬身差でゴールイン。
翻訳文庫ミステリという限られた範囲でのレースですが、
昨年の「半身」でもみせた玄人受け傾向がパワーアップ。
作家部門、評論家・翻訳家部門でダントツの一位をもぎりとり、
更に読者部門でも票を伸ばしで、堂々の第1位となった模様です。
ディケンズそのままの世界にデュマ的権謀、サド風アモラル
そしてコテコテのビブリオ趣味を盛り込んだ作品ですから
「翻訳小説読み」のハートをゲットしたのも当然といえば当然なの
かもしれません。

総合5位にはもう一人のウォルターズの「蛇の形」もランクイン。
さて、ハードカバーも交えた年間ベストでは、創元のSMウォルターズは
どこまで健闘するのでしょうか?

読み終わった本は城戸禮「不敵三四郎」、春陽文庫版です。

清廉なワンマン市長の鶴の一声で暴力追放条例が上程されることとなった
地方都市「岩風市」。汚職助役、黒崎の内通で、いち早くその情報を
知った二大暴力団「三原組」と「大門一家」は、それぞれに腕利きの
殺し屋を雇い、市長暗殺に乗り出した。
そして市長が凶弾に倒れ、市政に暗雲が立ち込めた時、
夜の岩風に飄然と現われた雲を突く好漢。
その男は、竜崎三四郎と名乗り、腕っ節と早撃ちを披露するや、
忽ちのうちに「三原組」の食客となる。
蠢く殺しのプロ、顔役たちの皮算用、妖艶と清純、
ボディガードという名の密偵、
今、颯爽たる不敵が岩風の町を駆け抜ける。

「赤い収穫」系、というか日活渡り鳥系の一編。
明朗系のファンからすれば、
やっ、とう!はばはば、だいじょうーび、な元気娘がでてこなかった
のが残念!です。
まあ、不敵潜入ガンマン刑事系のファンにはこれでいいのでしょうが、
問題は、颯爽爆裂ワルサー刑事系のファンがこの世に存在するかどうか
ということでありましょう。
身の回りをみわたしても、豪快早撃ちファイティング刑事系のファンは
あまり見当たりませんし。
[211.14.59.82][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.5; Windows 95)]

61. 2004年11月19日 02時15分34秒  投稿:庵本譚 
 [http://www3.wind.ne.jp/kobashin/cgi-bin/nagaya/nagaya.cgi?room=079]
庵主です。
昨日は一昨日深夜からバタバタしていて書き込みができませんでした。
昨日、レジナルド・ヒルの翻訳最新作「死の笑話集」を手にとってみて、
初めてこの大作が前作「死者との対話」の続編だということを知りました。

ううむ、この2作の前には「暗黒館の殺人」も「監獄島」も最早敵では
ありません。
フェアフィールドに倣えば、
「これをポケット・ミステリと呼ぶのは、
アルプス山脈を丘(ヒル)と呼ぶようなもの」
であります。

この2日で読んだのは、
野口赫宙「湖上の不死鳥」東都ミステリ
ピーター・ラヴゼイ「降霊会の怪事件」ハヤカワミステリ文庫

前者は、ブンガク畑の作者による
日本製ヴィレッジ・フーダニットの隠れた佳作。
褒め過ぎかもしれませんが、土屋隆夫の「天狗の面」や、
日影丈吉の「孤独の罠」に比肩する作品ではないでしょうか。
さしたる期待もせずに読み始めたのですが、
たちまち、その作品世界の引き込まれてしまいました。

女癖の悪い町会議長にして、消防団長の根上庄之助が
脳卒中で倒れて入院する。
その病室を訪れる人々はそれぞれに胸に一物も二物も
秘めていた。
強欲な妾、妹の仇を討ち先祖伝来の土地を取り返そうとする男、
財産の欲しさの息子、、、
やがて、庄之助は後頭部を殴打された死体となって発見される。
使い込まれた買収資金
おとなしい目撃者
落ちつかぬ共犯者
影をみせた女たち
怯える保険受取人
そして強欲者の日記が語る忘れられた殺人の真相とは?
溺れる不死鳥の予感に、駆け出した男
待ち伏せていた刑事の奥の手の証拠

ユーモラスな俗物描写と、ツイストの効いたプロットが
この生臭い殺人ドラマを後口のいい読み物に仕立てあげています。
3000円以下で見つけたら躊躇なく「買い」だと思います。

後者は、ラヴゼイの歴史ミステリ。
御存知クリッブ部長刑事とサッカレイ巡査の活躍譚です。
題名の通り、今回の舞台は上流階級の間でブームになっていた降霊会。
こういうのが好きな人には堪らない道具立てです。

心霊現象が大真面目に近代科学との境目で、語り、騙られた
19世紀末のロンドン、そこで頭角をあらわしてきた若手霊媒師ブランド。
そのナイーブな言動と抜群の招霊テクニックで
男女を問わず斯界の重鎮達を虜にしていた彼が、
電気を用いた科学実験の被験体を引き受ける。
だが、カーテンの向うで彼を待っていたのは、霊魂ではなく、
本物の死であった。
浮遊する発光霊、投擲する騒霊、駆け巡る老霊媒
そして、微弱電力による感電死。
ブランドの降霊会と相前後して頻発する理屈に合わない盗難事件を
追っていたクリッブとサッカレイは、警察の威信を賭けて
この心霊の謎と不可能な殺人に挑むのであった。

被害者の生い立ちや、当時の科学者と心霊家の相克が
物語に膨らみを与えていますが、サラ・ウオルターズの
重厚長大作品を読み慣れた身の上には、あっさりした印象で、
もう少しねちっこく描きこんで欲しかった気がします。
ただ、不可能犯罪を巡るフーダニットとハウダニットの
連環は美しく、作者のこだわりが伝わってきました。
カーの好きなオカルトミステリマニアにとっては
必読の書と申し上げて宜しいでしょう。
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60. 2004年11月17日 06時12分55秒  投稿:庵本譚 
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庵主です。
持っていた本を通勤の途中で読切ってしまいました。
朝バタバタと飛び出したもので予備本を選んでいる余裕がなかったのです。
仕方がないので、先週末のイベントでゲットした
イアン・ランキンの「甦る男」のペーパーバック(サイン本)を
パラパラと眺めていました。
シボーン・クラーク刑事の名前の綴りは「Siobhan」で、
なるほど、これは難読名前だ、と思いました。
キャラクター紹介のところに
(pronounced"Shiv-awn")
とのみ書かれているのが笑えます。
ダルジール警視の紹介に「ディエールと発音する」と
書くようなものですか。

電車の途中で読み終えた本はハヤカワポケットミステリ
「暗い広場の上で」。作者はヒュー・ウォルポール。
帯には「江戸川乱歩が絶賛した『銀の仮面』の著者の傑作サスペンス」とあります。
「江戸川乱歩が絶賛した」のは「銀の仮面」であって、
著者でもこの作品ではないところが、なんとも日本語の便利なところです。
ただ、乱歩の凄さには敬意を表しつつも「なんだかなあ」と思って
しまいました。
というのも、巻末の倉阪鬼一郎解説が、未訳紹介も交えた素晴らしい内容
だったので、「今更、乱歩を持ち出さなくても」と感じた次第です。
しかし一方では、ポケミス名画座とは別に、単発でこのような埋れた
「名作古典」を翻訳出版するというのは、早川もいよいよ本気で
古典復活に乗り出したかと、少しワクワクしてきます。
「サンデータイムズ」のベスト99に選ばれた作品だったんですね。
で、内容はいかにも選者のシモンズ好みの渋いニューロイックな犯罪小説。
というか、究極の「悪」と些か調子はずれの「正義」の対決を
幻想的な手法で描いた風刺悲喜劇、とでももうしましょうか。
1931年という本格の黄金期真っ盛りの時代に、こんな作品が
書かれていたということが素直な驚きです。
作中引き合いに出されるセルバンデスの「ドン・キホーテ」がこの物語の
テーマを暗喩しており、観客であり、主役でもあるという語り手の
位置の揺れが不思議感覚を加速します。
映画「ラ・マンチャの男」の「劇中劇」的演出を思い出しました。
文格の高さに引っ張られたのか、やや生硬な訳文も
作品の雰囲気にはあっているといえましょう。
はっきりいって全く私の趣味には合わないのですが、
倉阪解説とハヤカワの意気に感じて褒めておきます。
これはハッピーエンドなのかなあ。
[211.14.59.204][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.5; Windows 95)]

59. 2004年11月16日 06時30分07秒  投稿:庵本譚 
 [http://www3.wind.ne.jp/kobashin/cgi-bin/nagaya/nagaya.cgi?room=079]
庵主です。

B&W様
いっらしゃいませ。
(もしや、昔、黒猫荘にお住いではなかったですか?)
「ムーン・クレサント」が「集合住宅」であったというのは、
読了から30年以上たつ私は完全に失念しておりました。
なるほど、すべての三次元トリックの原点は、
あの建物なのかもしれませんねえ。
やはり「ブラウン神父」は真面目に再読すべきシリーズ
ということでしょうか。
来年の読書テーマはこれでいこうかな?
(真面目に古典を再読する)
ご参加ありがとうございます。

本日(4日がかりで)読み終わった本はイアン・ランキンの新作
「血に問えば」、早川書房のハードカバーです。

ハイスクールでの銃乱射による3名の学生殺傷事件は全英を
ゆるがした。現場で自殺した元SAS隊員の「動機」を巡り、
リーバスとシボーンの「血を問う」捜査が開始される。
そう、亡くなった学生の一人はリーバスの血縁であったのだ。
従弟の家族との再会、SASの介入、
生存者の父である議員のプロパガンダ、
軍で押されたスイッチを切れない男たちとの出逢い、
死を纏い自らを晒す美少女、クリックとクラック、墜ちた密約
血の贖いをもたらしたのは、狂気?復讐?それとも、愛?
自らも、シボーンのストーカー殺害の容疑を受けながら、
リーバスの闘いは、まだ終わらない。

最後の最後まで謎のつまった警察小説。
二枚腰、三枚腰のプロットが読み飛ばしを許さない
濃密な読書時間を約束してくれます。
フーダニットについては、CSIなら45分で解決してくれそうですが、
それぞれに翳のあるキャラクターを多数配置することで、
複雑にして緻密な人間模様を織り上げていく手業は
MVA受賞後もますます御盛んといったところでしょうか。
最後50頁の「解決」の連打によるカタルシスは、
この小説が一級品であることを証明しています。
無差別学生殺人というショッキングなテーマは
モデルとなった事件が英国でもあったようですが、
さすがランキンの手にかかるとこう膨らむのか、と
(不謹慎ながらも)感心せざるを得ません。

それにしても、リーバス警部の私生活の乱れっぷりをみていると、
銃弾よりも、ナイフよりも、肝硬変が怖いなあ。
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58. 2004年11月16日 00時31分02秒  投稿:B&W 
 庵主さま

 はじめまして。いつも楽しく読ませていただいております。ちょっと時機を逸してしまいましたが、私にとって「ミステリの集合住宅」といえば、なんと言っても「ムーン・クレサント荘」です。チェスタトンならではの、あの奇想天外なトリックは、読了してから4半世紀たった現在も強烈に印象に残っています。

 ではまた。
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57. 2004年11月15日 18時36分31秒  投稿:庵本譚 
続けて庵主です。

先ほどの書き込みでミス発見。
『白の黒』じゃなくて勿論『白と黒』です。はい。

イベントの合間を縫って読んだ本は、
中央公論社刊の北村薫新刊エッセイ&対談集「ミステリ十二ヶ月」と
ペール・ヴァールーの単独作品「爆破予告」角川文庫。
前者は、読売新聞に週刊連載された初心者向けミステリ紹介を軸に、
新聞版に至る構想エッセイ、
挿絵を担当した版画作家との対談、
有栖川有栖との対談
を収録した、一つのネタを多面的多層的に膨らませた本。
新聞版の範囲は、とても「マニア」やら「鬼」どもの鑑賞に耐えるもの
ではありませんが、本人による回顧的補完エッセイがこれに組み合わされると
面白読物に化けるのでありました。また、挿絵の種明かしがびっくりもの。
これには思わず再読(?)を余儀無くされました。
基本は「ミステリへの愛」です。
どこまでも正統派で「大人」の作者が、その「愛」をどう語るか、
という興味で、最後までつるつると読まされてしまいました。
カーマニアは、贔屓の引き倒しというか邪恋・偏愛・ストー「カー」的
紹介に走り勝ちですが、その点、本格愛好家の作者の文章は「まっすぐさ」が魅力です。
ここで紹介されたその本を読みたい(再読したい!)、とまではいきませんが、
名作の紹介は斯くありたい、と思える本でした。

後者は、マルティン・ベック・シリーズの作者の片割れ(旦那)が単独でものにした
ファンタジックな警察小説。
スウェーデン出版界を牛耳る「会社」に爆破予告が届けられる。
しかし、爆破は起きなかった。
単なる愉快犯の犯行か?それとも、別の悪意か?
事件の探索を命じられた一匹狼の警部に与えられた時間は一週間。
彼は予告状の紙質から、容疑者を絞り込み、聞き込みを続ける。
虚偽と虚飾と虚無、31階に待つ叡智のディストピア、
果たして、犯人の真の狙いとは?
物言わざるはハラハラふくるるわざなり。

個性豊かな警察官たちのキャラクターで読ませるマルティン・ベックものに対して、
こちらはリーダビリティー溢れる社会派文学といった風情のお話でした。
なにせ、最後まで固有名詞が出てくるのは、主人公である警部一人。
まるで星新一のような世界で、星新一のようなプロットが展開します。
これだけ、真鍋博の表紙絵にしてもよかったのでは?
なんて、そんな夢想をしてしまいました。

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56. 2004年11月15日 15時10分26秒  投稿:庵本譚 
庵主です。
この週末はネットを切ってイベント三昧でした。
というところで、まずはアンケートへのご協力御礼レスです。

SAMANA様

>本棚を何も見ずに浮かんだのは、折原一さんの『倒錯の死角』にでてくる
>アパート(名前は思い出せず)と、『天井裏の散歩者』の幸福荘。
これは私も思い浮かべましたが、露骨に乱歩の写しなので
避けてみました(^×^;
同じネタで幾つも幾つも書くんだもん。

>『僕と先輩のマジカルライフ』にでてくる学生下宿
これは未読、夢水探偵譚以外はアウト・オブ・ガンチューなもので。
メモメモ

>手塚治虫の「マンションOBA」
こ、これも未読です。
手塚治虫は、そこそこ読んだつもりでおりましたが、
存在すら知りませんでした。
漫画で集合住宅といえば
高橋留美子の「めぞん一刻」とか
いしいひさいちの「中野荘」とかに
とどめをさすんだろうなあ〜とか思っていたのですが。
辺境ミステリ的には細野不二彦の「幸福の丘ニュータウン」が
粒ぞろいのニューロイックサスペンス集で好みです。

魚塚塵様 

>(もっとずらずらっと並んでいるイメージだったので)
そうですねえ。うちの近所の図書館も充実しているほうなのですが、
やはり文庫は新しい作品が多いです。
古くてもマルティン・ベックどまり。
創元推理文庫の国名シリーズとか並べている図書館ってあるのでしょうか。

>『ギリシャ棺の秘密』
エラリー・クイーン・クロニクルのしょっぱなに位置する事件です。
論理の空振り具合が、なかなか既にモース警部だったりします。
お楽しみください。

>金田一探偵が依頼者の電話を受け変装をして荷物をとりに行くシーン。
「雌蛭」の聚楽荘かな?(>合ってます?)
こ、これは、もの凄くマイナーなお話ではなかろうかと…。
金田一耕助シリーズの「集合住宅」で頭に浮かぶのは、
金田一耕助の住まいである「緑ヶ丘荘」か、
「白の黒」の舞台となった「日の出団地」でしょうか。

>うわさ好きなおばさんが行き先をじっとみてたりとか。火サスっぽい!
副音声で「外出するウオツカ・ジン、その後ろ姿を見定める
近所の主婦マツタケウメ」
みたいな。


森下祐行様
 
>パッと思いつくのは、山田風太郎の『誰にも出来る殺人』の人間荘かな。
ああ、これは思いつけなかった自分がお恥ずかしい。(^0^;>
実は読んでいないのがバレてしまいました。
今年中には是非読みたいです。
教養文庫⇒廣済堂文庫⇒光文社文庫と
結構、現役の長い本なのかも。

誰にも読める『誰にも出来る殺人』


通りすがりの男M様

>私は『裏窓』が頭に浮かびました。
なるほどー、あれは確かに集合住宅ですね。
集合住宅サスペンスの定番中の定番の設定ですよね。>覗き見
パスティーシュの『ボディ・ダブル』もエロ度アップでよかったです。
「M男」様に相応しいような(はあはあ←呼吸困難)

あ、男M様でした。
すみません。


紅様

>勇んで書き込んだのに返事が1週間とかつかないと,がっかり度が
>ひどいもんで,二度と書き込みしなくなっちゃうんですよ.
あ、これは凄く判ります。判ります。

>『私が見たと蝿は言う』は集合住宅と言ってもいいのかな?
実は私も洋物だとこれが一番先にピンときました。
でも、イギリス・ミステリの集合住宅の穴場は、「学寮」ですね。
これは、なんぼでもあります。

>篠田真由美の輝額荘(だったかな?)と
>森博嗣のVシリーズのアパート(住んでるだけか)とか
これはベーカー街221Bとか、
緑ヶ丘荘3号室のパターンですかしらん。

>相村英輔『不確定性原理殺人事件』
>目撃者とか証人になって,
題名が気になりながら、読んでいない作品の一つです。
観察することによって、生きているか死んでいるかが決まるとか、
すべての階が繋がっている「秘密の統一場」が出てくるとか。

>クローズドサークルほどの限定性がなく,キャラクターのやり取り?
>だけで長編(現在だと大長編?)を持たせるのは困難なのかな、とも思えてきます.
「白と黒」も「学寮祭の夜」も「神学校の死」もすごーく長いと思いますが、
とりあえず、普通のアパートやらマンションが卑近過ぎて
ミステリの舞台に相応しくないってことなのかもしれませんね。

皆様、ご訪問ありがとうございました。
またのお越しをお待ちしております。
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55. 2004年11月13日 22時55分27秒  投稿:SAMANA 
 [http://www.asahi-net.or.jp/~yu4m-nkns/index]

16号室SAMANAです〜。

>これがリアルのマンションだと、相当寂しい感じがすることでありましょう。
(中略)
>どう声をかけていいものやら、悩んでおります。

うううん。何かおっしゃりたいように受け取れるんですが、今ひとつ理解しか
ねております。つっこまないほうがいいのかもしれない(汗)。

>皆さんの頭には、どの集合住宅が浮かびますか?

本棚を何も見ずに浮かんだのは、折原一さんの『倒錯の死角』にでてくるアパ
ート(名前は思い出せず)と、『天井裏の散歩者』の幸福荘。それにはやみね
かおるさんの『僕と先輩のマジカルライフ』にでてくる学生下宿(こちらも名
前が思い出せず)。
読了本データ見ればまだありそうな気はする(都筑道夫とかパット・マガーあ
たり)んですが…。

実は集合住宅で一番最初に思い浮かんだのは、ミステリでなくマンガ。手塚治
虫の「マンションOBA」でありました。広い意味でのミステリ……というには
やっぱり無理があるかも(苦笑)。

そいでは!!
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[NAGAYA v3.13/N90201]