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Dawn and Siegfried's Rhine Journey
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何度聴いても飽きのこない、結晶化された音楽というものを感じさせてくれる演奏。大体ワーグナーの音楽からして、一般には「長くて退屈な」ものなんだから、飽きがこないってだけでたいしたもの。このうえ「切なくて楽しくて」なんてことになったら、大変な発見になると思うんです。
この豊かで美しく、毒気いっぱいのワーグナーの世界に、ぜひ、どっぷりとつかって頂きたく、解説&キキドコロ〜!(>▽<)/
曲はまず、「運命の動機(トロンボーン)」が提示され、渋みのある弦の旋律から「英雄の動機(ホルン)」が現れます。(1:36)
それを即座に引き継ぐ「ブリュンヒルデの動機(クラリネット)」は、ヴァイオリンに移り(低音弦のピチカートを聴いてっ!)、その盛り上がりを「英雄の動機(トランペット、ホルン)」に返します。(3:13)
ここに「ワルキューレの動機(トロンボーン)」の音型が登場するのは見逃せません。暗示としても興味深いですが、とにかく音楽としてわくわくっと。
ここから再度「ブリュンヒルデの動機」と「英雄の動機」を中心とした変奏となる、と、思います。(ォ
と、いうのも、英雄の動機のほうは、多分に崩されているので、もはや別の動機と言えるのではないかとも。
…資料が無くてよくわからんのですが。(笑)
ともあれ、弦のうねりと旋律はさらに美しさを増し、内面的にも外面的にも巨大な印象を描きだします。クナ(クナッパーツブッシュの愛称)と古きウィーンフィルならではのリリシズム。とにかく聴いてみて欲しいところです。大好き。(>▽<)/
さてさて、金管の圧倒的な盛り上がりと弦の流れを経て、ジークフリートの「角笛の動機(ホルン)」が鳴り響く(6:25)と、運命的な響きから「恋の絆の動機(ホルン)」が導き出され、そのまま角笛を主とした弾むような曲想に。ここも好き。
ライナー・ノートで宇野功芳氏が、
「愛の決心の動機(恋の絆の動機)が始まると、出のホルンと弦がずれているのも面白く、こういう大らかさが彼(クナ)の場合ひとつの魅力となってしまうのである。」
と、書いていますが、このあたりは意見の分かれるところかな、と。
僕としては「ほんとはダメだけど、好き」です。よくわからんな。(笑)
「自然の動機の変形」がおおらかに流れると(8:49)、いよいよクライマックス。 「指輪の動機」から「ラインの黄金の動機」
へ。そして、黄金の動機に念をおして、低音弦のピチカートで曲を閉じる。静かな終止。
そんなわけで、わずか12分36秒の至福のときは、終わりをつげるのでした。
部屋のオーディオもこの演奏聴きながら決めましたし、この作曲家と演奏が、僕の内面のかなり大きな部分を占めていたりいなかったり…どうやら大切にしているように思います。
気に入ってくれる人がいたら、すごくうれしいですね。
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