推理小説 書評リスト
1996年3月−4月
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《3月》
『龍臥亭事件 上・下』 島田荘司(光文社カッパ・ノベルス)
山村正夫・評 産経新聞 3月2日
『ファンレター』 折原一(講談社)
北上次郎・評 〈エンターテインメント〉 読売新聞 3月3日
※ 遊び心にあふれた短編連作 ....今回は久々に◎
『「吾輩は猫である」殺人事件』 奥泉光(新潮社)
小笠原賢二・評 産経新聞 3月3日
『人質カノン』 宮部みゆき(文藝春秋)
権田萬治・評 産経新聞 3月4日
『人質カノン』 宮部みゆき(文藝春秋)
関川夏央・評 朝日新聞 3月10日
※ 嬉しさ、悲しさの火花 天地を恨まぬ人たち
「エンターテインメント私のベスト3」 新保博久・評 日本経済新聞 3月17日
『浅草偏奇館の殺人』 西村京太郎(文藝春秋)
※ 回想的構成、過去への郷愁うたう
『名探偵の掟』 東野圭吾(講談社)
『銀河鉄道の惨劇(上・下)』 吉村達也(徳間ノベルス)
『鉄鼠の檻』 京極夏彦(講談社ノベルス)
新保博久・評〈ベストセラー診断〉 朝日新聞 3月17日
『うわさ』 小池真理子(光文社)
郷原宏・評 産経新聞 3月17日
『あした蜉蝣の旅』 志水辰夫(毎日新聞社)
池上冬樹・評 産経新聞 3月20日
『『吾輩は猫である』殺人事件』 奥泉光(新潮社)
富岡幸一郎・評 読売新聞 3月24日
『『吾輩は猫である』殺人事件』 奥泉光(新潮社)
「マルチ読書 NET WORK」
小林恭二、柳瀬尚紀、いとうせいこう、村山由佳 読売新聞3月25日
『仄暗い水の底から』 鈴木光司(角川書店)
風間賢二・評 産経新聞 3月31日
『『吾輩は猫である』殺人事件』 奥泉光(新潮社)
長谷部史親・評 週刊現代 3月16日号
※ …読物としての興趣をたたえた本書が、漱石像の再確認のために
一石を投じるかどうか大いに注目したい。
「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 3月14日号
『あした蜉蝣の旅』 志水辰夫(毎日新聞社)★★★★★
※ …物語の調和が取れていない失敗作なのに、凡百の作品では味わえ
ない人間関係ドラマが堪能出来る逸品でもある、……
『『吾輩は猫である』殺人事件』 奥泉光(新潮社)
与那覇恵子・評 〈今週の三冊〉サンデー毎日 3月17日号
『蟹喰い猿フーガ』 船戸与一(徳間書店)
(呆)週刊宝石 3月21日号
『名探偵の掟』 東野圭吾(講談社)
大多和伴彦・評 週刊宝石 3月28日号
※ 「推理」小説の「無理」を肴にした 超一級の「パロディ」ミステリー
『図南の翼』 小野不由美(講談社X文庫)
北上次郎・評 週刊現代 3月30日号
※ ファンタジーの衣装に骨太の主題を巧みに埋めて展開する感動の
大絵巻
……とにかく、すごいぞ。
「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 3月28日号
『殺意の集う夜』 西澤保彦(講談社ノベルス)★★★★
『硝子のドレス』 北川歩実(新潮社) ★★★★
『十二階の柩』 楠木誠一郎(講談社ノベルス)
週刊宝石 4月4日号
『龍臥亭事件 上・下』 島田荘司(光文社カッパ・ノベルス)
池波志乃・評 週刊朝日 3月29日号
「新刊めったくたガイド」 北上次郎・評 本の雑誌 1996年4月号
『渡邊華山の逆贋作考』 月山照基(河出書房新社)
※ 読み始めたらやめられない。…まるで一級のミステリーを読んでい
るかのような興奮がここにはある。
『競争馬の文化史』 青木玲(筑摩書房)
『競馬場は宝石箱』 中村義則(サラブレッド血統センター)
『修羅のリーチ』 狩野洋一(出版芸術社)
『ファンレター』 折原一(講談社)
『石油ポンプの女』 立川談四楼(毎日新聞社)
『一瞬の人生』 小桧山博(河出書房新社)
『世界中の誰よりきっと』 真野朋子(幻冬舎)
「新刊めったくたガイド」 坂東齢人・評 本の雑誌 1996年4月号
『蟹喰い猿フーガ』 船戸与一(徳間書店)
『鉄鼠の檻』 京極夏彦(講談社ノベルス)
『墓碑銘に接吻を』 松本賢吾(学習研究社)
『死神』 篠田節子(実業之日本社)
『こんぴら樽』 宮本昌孝(講談社)
「新刊めったくたガイド」 三橋暁・評 本の雑誌 1996年4月号
『ミステリー倶楽部へ行こう』 山口雅也(国書刊行会)
※ 一読者から作家へと至る、著者がミステリとつきあってきた長い
道のりを追体験するような、不思議の読み心地のエッセイ集である。
『蟹喰い猿フーガ』 船戸与一(徳間書店)
坂東齢人・評 小説すばる 1996年4月号
※ 完全なるアウトロウたちの、どこまでもアナーキーな物語。
「国内ミステリーベスト3」 長谷部史親・評 小説現代1996年4月号
『浅草偏奇館の殺人』 西村京太郎(文藝春秋)
『血を吸う夫』 新津きよみ(読売新聞社)
『墓碑銘に接吻を』 松本賢吾(学習研究社)
『あした蜉蝣の旅』 志水辰夫(毎日新聞社)
入江和夫・評 オール讀物 1996年4月号
『ミステリー倶楽部へ行こう』 山口雅也(国書刊行会)
郷原宏・評 EQ 1996年5月号
「新刊チェックリスト【日本編】」 山前譲・評 EQ1996年5月
クローズアップ 『龍臥亭事件 上・下』 島田荘司(光文社カッパ・ノベルス)
※ 石岡をメインの探偵役としたことで、かえって本書は本格推理として
の謎解きの興味をそそっていり。…… たとえ御手洗潔が登場しなくても
本格推理として十分に満足できる作品となっている。
ピックアップ 『寒窓』 軒上泊(徳間書店)
『フォックスの死劇』 霞流一(角川書店)
『鉄鼠の檻』 京極夏彦(講談社ノベルス)
『『吾輩は猫である』殺人事件』 奥泉光(新潮社)
『ファンレター』 折原一(講談社)
『人質カノン』 宮部みゆき(文藝春秋)
「HMM Book Review Jミステリ・レビュー」 西上心太・評 ミステリマガジン 1996年5月号
『『吾輩は猫である』殺人事件』 奥泉光(新潮社)
『名探偵の掟』 東野圭吾(講談社)
『あした蜉蝣の旅』 志水辰夫(毎日新聞社)
『崩壊山脈』 羽場博行(祥伝社ノン・ノベル)
『Cの福音』 楡周平(宝島社)
『浅草偏奇館の殺人』 西村京太郎(文藝春秋)
「ハードボイルド的だということ」〈コラム・バトル隔離戦線〉 池上冬樹・評
『あした蜉蝣の旅』 志水辰夫(毎日新聞社)に言及
ミステリマガジン 1996年5月
「今月のベストミステリー・国内」 香山二三郎・評 小説推理 1996年5月号
『殺意の集う夜』 西澤保彦(講談社ノベルス)
※ 破天荒なお話しをロジカルに収斂、驚愕の真相に導いていく技術は
並大抵の力量ではなく、ここまできたら次作はぜひ独自の着想を活
かしたハードカバー大作に挑んでいただきたいところ。
『あした蜉蝣の旅』 志水辰夫(毎日新聞社)
『女囮捜査官』 山田正紀(徳間書店トクマ・ノベルズ)
『崩壊山脈』 羽場博行(祥伝社ノン・ノベル)
「苛だつ女」 桐野夏生・評
《『凍える牙』 乃南アサ(新潮社)について》
波 1996年4月号
《4月》
『Cの福音』 楡周平(宝島社)
池上冬樹〈売れてる秘密〉 朝日新聞 4月7日
『上海トラップ』 内山安雄(立風書房)
北上次郎・評 読売新聞 4月7日
※ 話がどんどんズレていく快感がたまらない。……
ここには既成の物語を拒否する力強さがあふれている。 内山安雄
久々の怪作品だ。
『硝子のドレス』 北川歩実(新潮社)
河田弥一郎・評 産経新聞 4月18日
『雪蛍』 大沢在昌(講談社)
関口苑生・評 産経新聞 4月18日
「エンターテインメント私のベスト3」 新保博久・評 日本経済新聞 4月21日
『朽ちた樹々の枝の下で』 真保裕一(角川書店)
※ 綿密な取材と書き込み
『上海トラップ』 内山安雄(立風書房)
『林檎の木の道』 樋口有介(中央公論社)
『雪蛍』 大沢在昌(講談社)
桜井哲夫・評 朝日新聞 4月21日
※ 孤立した若者、元探偵 テンポ快調、秀逸な文
『あした蜉蝣の旅』 志水辰夫(毎日新聞社)
井家上隆幸・評 〈今週の三冊〉サンデー毎日 4月7日号
『仄暗い水の底から』 鈴木光司(角川書店)〈ベストセラーを読んでみた!〉
(鰭) 週刊現代 4月13日号
※ 海、川、水道……水というイメージが孕む恐怖と奇跡を鮮烈に描いた、
戦慄のカルトホラーがここにある。
『血を吸う夫』 新津きよみ(読売新聞社)
小森収・評 〈今週の三冊〉サンデー毎日 4月14日号
『氷海の幻日』 西木正明(講談社)
長谷部史親・評 〈今週の三冊〉サンデー毎日 4月14日号
「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 4月11日号
『朽ちた樹々の枝の下で』 真保裕一(角川書店)
※ …後半、森の伐採計画をめぐる妨害事件の顛末から迫真のサバイバル
シーンへと至る活劇演出の切れ味はまさに『ホワイトアウト』の作家
ならではのもの。 ★★★★
『サバイバルゲーム』鳴海章 (双葉社) 〈メインディッシュ2〉
(蔵)週刊宝石 4月18日号
『雪蛍』 大沢在昌(講談社)〈今週のベスト・エンタテインメント〉
長谷部史親・評 週刊現代 4月20日号
※ デビュー作以来のヒーローを復活させ新たな展開で放つ傑作ハードボイルド
『朽ちた樹々の枝の下で』 真保裕一(角川書店)〈今週のベスト・エンタテインメント〉
池上冬樹・評 週刊現代 4月27日号
※ ともかく本書は、アクションあり、友情あり、謀略あり、自然賛歌あり、
苦いロマンスの思い出ありと内容豊富な物語。一気読みの快作だ。
「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 4月25日号
『カノン』 篠田節子(文藝春秋)
※ 著者は過去の世界に誘おうとする香西の遺音必死に抗う瑞穂の姿を
サスペンスフルに描きつつ、次第に思いも寄らぬ真相に導いていく。
クライマックスシーンの浪漫的な派出やかさに至ってはまさにオペラ
的。 ★★★★1/2
「新刊めったくたガイド」 北上次郎・評 本の雑誌 1996年5月号
『死の蔵書』 ジョン・ダニング(ハヤカワ・ミステリ文庫)
『海の回廊』 梅原稜子(新潮社)
『殺意の集う夜』 西澤保彦(講談社ノベルス)
『蘭と狗』 中村勝行(講談社)
『マイ・ドッグ・スキップ』 ウィリー・モリス(筑摩書房)
『浅草偏奇館の殺人』 西村京太郎(文藝春秋)
「新刊めったくたガイド」 坂東齢人・評 本の雑誌 1996年5月号
『傭兵ピエール』 佐藤賢一(集英社)
『江戸群炎記』 大久保智弘(講談社)
『桜と龍』 小川竜夫(角川書店)
『仄暗い水の底から』 鈴木光司(角川書店)
『氷海の幻日』 西木正明(講談社)
「国内ミステリーベスト3」 長谷部史親・評 小説現代 1996年5月号
『朽ちた樹々の枝の下で』 真保裕一(角川書店)
『サバイバルゲーム』 鳴海彰(双葉社)
『硝子のドレス』 北川歩実(新潮社)
『名探偵の掟』 東野圭吾(講談社)
入江和夫・評 オール讀物 1996年5月号
「HMM Book Review Jミステリ・レビュー」 西上心太・評 ミステリマガジン 1996年6月号
『雪蛍』 大沢在昌(講談社)
『うわさ』 小池真理子(光文社)
『殺意の集う夜』 西澤保彦(講談社ノベルス)
『林檎の木の道』 樋口有介(中央公論社)
「今月のベストミステリー・国内」 香山二三郎・評 小説推理 1996年6月号
『カノン』 篠田節子(文藝春秋)
※ 感情描写を主にした恐怖演出と天才音楽家をめぐる謎の解明とを連動
させたプロットは巧緻にしてサスペンスフル、それだけでもたっぷり
読み応えがあるが、驚いたのは終盤。....
『硝子のドレス』 北川歩実(新潮社)
『雪蛍』 大沢在昌(講談社)
『朽ちた樹々の枝の下で』 真保裕一(角川書店)
『すべてがFになる』 森博嗣(講談社ノベルス)
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last up date 1996/07/07