黒猫荘
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蜥蜴蜉蝣−とかげろう−
オーナー:よつや

本を読むのも好きですが、それ以上に買うのも好きという困った習性を持っています。
そのため読んでいない本が貯まっていくばかりで、家人に白い目で見られております。
・・・でも今日もまた本屋に足を運ぶのは何故?
それは、そこに本があるから。

  9〜12件 
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374. 2006年11月16日 20時45分06秒  投稿:よつや 
長く書き込みしてないので、今さら間もありますが、とりあえず購入した本の記録から。

・『ヘルファイヤ・クラブ 上・下』ピーター・ストラウブ 創元推理文庫
・『蜘蛛の巣 上・下』ピーター・トレイメン 創元推理文庫
・『殺人者の放物線』アンドレア・H・ジャップ 創元推理文庫
・『ハマースミスのうじ虫』ウィリアム・モール 創元推理文庫
・『ルシタニアの夜 上・下』ロバート・ルイス 創元推理文庫
・『毒杯の囀り』ポール・ドハティー 創元推理文庫
・『ニコチン・ウォーズ』クリストファー・バックリー 創元推理文庫
・『彼女はたぶん魔法を使う』樋口有介 創元推理文庫
・『初恋よ、さよならのキスをしよう』樋口有介 創元推理文庫
・『探偵は今夜も憂鬱』樋口有介 創元推理文庫
・『動物園の鳥』坂本司 創元推理文庫
・『はじまりの島』柳広司 創元推理文庫
・『二島縁起』多島斗志之 創元推理文庫
・『クロイドン発12時30分』F・W・クロフツ ハヤカワHM文庫
・『ふるえて眠れない』ミステリー文学資料館編 光文社文庫
・『呪いの搭』横溝正史 徳間文庫
・『中井英夫全集12 月蝕領映画館』中井英夫 創元ライブラリ
・『中公文庫解説目録1973-2006』中公文庫編集部 中公文庫

長くなるので、まずは文庫のみ。
中井英夫全集がようやく完結したのはめでたいが、
なんと本文232頁が1800円+消費税という、とんでもない価格の本。
最終配本のため、購入者が少ないのを見越した値段とはいえ、
ちと高すぎる気がしないでもないなあ。

近刊本で期待のものは、なんといっても扶桑社ミステリーから11/30に出る
ピーター・ディキンスンの『キングとジョーカー』。
サンリオSF文庫は簡単には手に入らないため、
待ち望んでいた人も多いのでは。

待望といえば創元推理文庫から12月に出る佐々木丸美の『崖の館』。
創元では館シリーズ三部作を刊行するらしいが、
ブッキングからも佐々木丸美のすべての単行本を復刊するのも大ニュース。
ブッキング版は講談社の単行本と同様、味戸ケイコ装丁で作られるというファン垂涎のものになるとのこと。
著者の意向により、二度と復刊の機会はないものと思われてましたが、
昨年12月に亡くなられたことから、ファンと出版社側で復刊の機運が高まったようです。
とくに文庫化されなかった長編は高額で古本市場に流れていたため、
2000円以下で新刊に並ぶことはありがたい話です。
(ネットオークションでは2万前後で流通していた)

他にも12月上旬には長崎出版という、
ミステリ買いには聞きなれない出版社から12月上旬に、
マイケル・イネスの『証拠は語る』が出るらしい。

復刊モノや、海外クラシックの刊行ラッシュはまだまだ続きそうです。

373. 2006年08月14日 11時46分26秒  投稿:よつや 
1日に2項目連続更新は初ではないかと思う部屋主です。

『恐怖ミステリー BEST15』という謎の本。
何の知識もなく書店でみかけたんですが
ソフトカバーの単行本で定価1300円、聞いたことのない出版社。
表紙は火山の火口(?)から煙か湯気がもうもうと立ち込めている写真で、
一見怪奇実話の安っぽい本に見えますが、中身が凄い。

『怪奇製造人』城昌幸
『死刑執行人の死』倉田啓明
『死体蝋燭』小酒井不木
『恋人を喰う』妹尾アキ夫
『五体の積木』岡戸武平
『地図にない街』橋本五郎
『生きている皮膚』米田三星
『謎の女』平林初之輔
『謎の女(続編)』冬木荒之介
『蛭』南沢十七
『恐ろしき臨終』大下宇陀児
『骸骨』西尾正
『乳母車』氷川瓏
『飛び出す悪魔』西田政治
『幽霊妻』大阪圭吉

なんと、探偵小説作家のアンソロジーだったんですね。
ここまでなら、なかなかの掘り出しものと言えますし、こういう本をよく出してれた、天晴れ!
で終わるんですが、この本のすごいところはさらにあるんです。

どうも、この収録された作品に見覚えがあるので、自分の書棚を調べてみると・・・

怪奇探偵小説集〈1〉 鮎川哲也編 ハルキ文庫
悪魔の舌(村山槐多)
白昼夢(江戸川乱歩)
怪奇製造人(城昌幸)
死刑執行人の死(倉田啓明)
B墓地事件(松浦美寿一)
死体蝋燭(小酒井不木)
恋人を食う(妹尾アキ夫)
五体の積木(岡戸武平)
地図にない街(橋本五郎)
生きている皮膚(米田三星)
謎の女(平林初之輔)
謎の女―続編(冬木荒之介)
蛭(南沢十七)
恐ろしき臨終(大下宇陀児)
骸骨(西尾正)
乳母車(氷川瓏)
飛び出す悪魔(西田政治)
幽霊妻(大阪圭吉)

・・・この本の元は双葉社から出た単行本で、鮎川アンソロジーの中でもとくに有名なものです。
『怪奇探偵小説集』(全3巻)、『恐怖推理小説集』の4冊で、
後に双葉文庫、ハルキ文庫と版元を変え(その間、収録作に変更が少しあり)、
ハルキ文庫版は今でも現役です。

この中から村山・乱歩・松浦作品を除くと、『恐怖ミステリー BEST15』の収録順はまったく同じ!
『怪奇探偵小説集〈1〉』には巻末に鮎川哲也の丁寧な解説が収録されてますが、
『恐怖ミステリー BEST15』は小説と作家紹介のみです。

戦前・戦後の頃、こういった紙型を変えて、タイトル変えした中身の同じ本が出されたとは聞いてましたが、
21世紀にもこういったモノが出版されていることに驚き。

もちろん『恐怖ミステリー BEST15』のどこにも鮎川哲也の名前はありません。

うーむ、すごすぎる。
372. 2006年08月14日 11時44分18秒  投稿:よつや 
さて、お盆休みといいつつ、余分な休日は今日のみという部屋主です。
まあ、3連休あれば贅沢は言ってはいけません。まずは、購入本の記録から。

・『死と踊る乙女 上・下』スティーヴン・ブース 創元推理文庫
・『褐色の街角』マルコス・M・ビジャトーロ 創元推理文庫
・『ラット・シティの銃声』カート・コルバート 創元推理文庫
・『砂漠で溺れるわけにはいかない』ドン・ウィンズロウ 創元推理文庫
・『バッド・ニュース』ドナルド・E・ウェストレイク ハヤカワ文庫HM
・『おれの中の殺し屋』ジム・トンプスン 扶桑社ミステリー
・『ポップ1280』ジム・トンプスン 扶桑社ミステリー

新刊文庫は以上、日本モノの創元が少々買いそびれています。
前回書いた『ハマースミスのうじ虫』がなぜか8月の刊行予告から消え、
9月の近刊にも載っておりません。頼むよ・・・東京創元社・・・

ジム・トンプスンはようやく文庫化。
『おれの中の殺し屋』って河出文庫の『内なる殺人者』と原本は同じだったんですね
。先行本がある場合、邦題を変えてしまうのは営業上の問題でしょうが、
旧訳がそうとう古いもので原題と大きく変えてしまっているものならともかく、どうなんでしょうか。
単行本で刊行されたものが文庫になるのは歓迎しますが、
版元の売りたいオーラが見えてきそうなところがちょっと。

・『善意の殺人』リチャード・ハル 原書房
・『停まった足音』A・フィールディグ 論創海外ミステリ
・『自分を殺したかった男』ジュリアン・シモンズ 論創海外ミステリ
・『恐怖ミステリー BEST15』ほんの森編 コアラブックス

単行本の方も、それほど冊数を買わなくてよくなってきたなあ、と安心していたのもつかの間、
秋より河出書房新社より「KAWADE MYSTERY」がスタートする模様。
気になるラインナップは、以下の通り。

『10ドルだって大金だ』 ジャック・リッチー
『アララテのアプルビイ』 マイクル・イネス
『物しか書けなかった物書き』 ロバート・トゥーイ
『The Mystery of a Butcher's Shop』 グラディス・ミッチェル

これは晶文社ミステリが打ち止めになった後をうけ、河出書房より続刊企画としてだされたらしい。
同社の好評なSFシリーズのようなソフトカバー本になるのでしょうかねぇ。

さて、今回の目玉は何といっても『恐怖ミステリー BEST15』です。
これについては長くなりそうなので、次の記事に書くことに・・・(続く)
371. 2006年07月17日 07時14分21秒  投稿:よつや 
さてさて、ひさびさの更新の作業をする部屋主です。
今回はそんなに本が増えてないので、よかったよかった。

・『ロンド 上・下』柄澤齊 創元推理文庫
・『時計を忘れて森へいこう』光原百合 創元推理文庫
・『仔羊の巣』坂本司 創元推理文庫
・『COMICAL MYSTERY TOUR 4』いしいひさいち 創元推理文庫

今月は他に日本物が2冊、海外物が4冊刊行される予定。
しかし、来月はいよいよ
『ハマースミスのうじ虫』が新訳で文庫に。

やるではないか、創元。やればできるんだねぇ、創元。
これを待っていたんだよおおおぅ!!

クライムクラブの未文庫化で、もっとも読みたかったのがこの本。
ウィリアム・モールのもう一冊の方も、よろしくぅ!!

・『うつし世の乱歩』平井隆太郎 河出書房
・『封印の島』ピーター・ディキンスン 論創海外ミステリ
・『死の舞踏』ヘレン・マクロイ 論創海外ミステリ
・『久山秀子探偵小説選 IV』久山秀子 論創ミステリ叢書

『うつし世の乱歩』は子がら見た父親乱歩と妻から見た夫乱歩、
そしてあとがきは孫から見た祖父乱歩という視点のエッセイ集。
非常に面白く読めた一冊でした。

ディキンスンはピブル警視シリーズの未訳だった3冊目。
マクロイは著者のミステリデビュー長編。
次回は乱歩の随筆で名前だけは何度も紹介された『停まった足音』と
ジュリアン・シモンズの2冊らしい。

久山秀子の3冊目と4冊目は、なんと前2冊刊行後に見つかった遺稿と補填集。
面白いかどうかの前に、こういうものを刊行する論創社はすごいなあ。
資料価値として、いい仕事だと感激もの。
次は黒岩涙香らしいが、ここの編集方針から見て、短編集になるのかな

8月はなんと晶文社ミステリのカーシュが文庫になるらしい。
しかも、ボーナストラックつきで。
「えええええええええ」というぐらい驚き。
晶文社の単行本は文庫にならないと思っていたのになあ。

徳間文庫からは横溝正史の『夜光虫』の復刊。
伝奇時代小説の次は、由利シリーズを出してくれるのだろうか。

新刊はなかなか面白いものが続々出るので、相変わらず目が離せません。

[NAGAYA v3.13/N90201]