黒猫荘
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オーナー:kanau

ミステリーと紅茶とお菓子が大好きです。
ここではミステリー以外にも紅茶やお菓子、日常のことなんかも書いていこうと思っています。
国内外問わずおすすめの物があったら教えて下さい。
  33〜36件 
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111. 2005年07月18日 19時29分39秒  投稿:kanau 
暑くて死にそうになってます。kanauです。

今日ってテレビで金田一耕介あったんだ!! あれ?でも『真珠郎』て金田一ものじゃなくて、由利先生ものだったハズ・・・
金田一耕介の方がネームバリューがあるから、ってことなのでしょうか?
それでも見ますけどね。


読了本更新

『螢坂』

香菜里屋シリーズ第3弾。
あいもかわらず香菜里屋の料理が美味しそうです。
そして徐々に徐々にマスター・工藤の過去が示唆されてきています。
何となく後味の悪い話もありましたが、やはり心に残る作品ばかり。やはり北森鴻は巧いなあと思います。
お気に入りは「孤拳」。心に沁みいるお話です。

それにしても香菜里屋のようなお店はないでしょうか?ビールが苦手な私でも行ってみたいと思うお店です。


『きみにしか聞こえない ―CALLING YOU』

表題作を含む3編を収録した短編集。

表題作の「Calling You」は切ないお話。
こういうのを読むと作者が「せつなさの達人」と呼ばれるのも納得。
携帯という身近なアイテムを取り入れているのも巧いなあと思います。


『GOTH リストカット事件』

(恐らく)連作短編集。
以前、講談社ノベルスの『本格ミステリ03』に収録されていた表題作を読んで読みたくなりました。
これまで読んだ(といってもそう多くはありませんが)乙一作品の中では『失踪HOLIDAY』と並んでベストに入ります。
ややリアリティには欠ける感がありますが、逆にそれが作品にいい意味での不可思議さを与えています。
あとがきで「ファンタジーのつもりで書いた」というような記述があったので、そう言われれば納得です。
「やられた!!」と思わせられたり、ちょっとジーンとしたり色々と楽しませてくれます。オススメです。

欲しいのですが、文庫が2冊に分かれたのには納得がいきません。
ぶ厚くてもいいから1冊にまとめてくれればいいのに・・・



110. 2005年07月18日 00時07分20秒  投稿:kanau 
ちょっと更新サボリ過ぎ、なkanauです。

読了本更新
更新さぼっていた間もチマチマと読んでいたので、かなりたまっています。
現在ペースが落ちているので、しばらくこれまでに読んでいた本の紹介になると思います。


『青空の卵』『仔羊の巣』『動物園の鳥』

「ひきこもり探偵」シリーズ3部作。
作者と同名の坂木司をワトスンに、友人でひきこもりの鳥井真一を探偵役にした謎解きものであり、彼らの成長物語のお話でもあります。

素直にいいお話だと思います。
作中に出てくる謎がいじめや性に関する差別、親子の関係といった問題が根本にあるので、ある意味では社会派もので。
作者自身が「最後は大家族になる話を書きたかった」と述べているように、ヒューマンドラマでもあります。
また作中に出てくる全国銘菓や鳥井の作る数々の料理も魅力の一つです(って、最近こればっかり言ってる気が・・・)。
今年個人的にイチオシのシリーズです。

作者は覆面作家で性別不明ですが、私は女性じゃないかと思っています。
ただし、北村薫を女性だと思っていた人間なので自信はまったくありません。


『てとろどときしん』『二度のお別れ』

多分ご存知の方の方が多いと思われるクロマメコンビ。
実は私はまったく知りませんでした。
たまたま東京創元社のHPでテレビ化されるという情報を見て、初めて知りました。

2人の掛け合いや周囲の人たちとのやりとりなど、大阪弁のテンポが非常に心地良く読みやすかったです。
犯人の方は何となく予想できましたが、赤い三輪車と表紙のデザイン(文藝春秋で出版されたバージョンです)の関係にはラストでようやく納得しました。


『θは遊んでくれたよ』

ミステリというよりも最終的にM博士へと収束させるためのエピソードのような気がします。
正直犯人よりも「θ」の意味の方ばかり考えていました。
なので、このシリーズは謎解きよりも作者がどういう方向に持っていきたいのか、という事に注目したいと思います。
それにしても犀川先生の印象がS&Mシリーズの時より変わりましたね。


『パズル自由自在』

千葉千波シリーズ第4弾。
今回は「ぴいくん」の本名に辿り着くためのヒント目白押しでした。
おかげさまでコレだろう、という答えに辿り着きました。
本を貸してくれた友人にも言った所「多分それで合ってる」というお言葉を頂いたので、個人的にはコレでいいと思ってます。
にしてもかなりシュールな名前ですね。芸名とかならともかく本名がコレってイヤでしょうね。




109. 2005年06月26日 18時02分54秒  投稿:kanau 
kanauです。

久しぶりに雨が降りましたが・・・暑い。とにかく暑いです。
じめじめしているのが何とも言えず気分を降下させられます。


読了本更新

『邪馬台国はどこですか?』

収録作
 悟りを開いたのはいつですか?
 邪馬台国はどこですか?
 聖徳太子はだれですか?
 謀叛の動機はなんですか?
 維新が起きたのはなぜですか?
 奇蹟はどのようになされたのですか?

楽しんで読めました。
宮田の推理が真実ではないとしても「そうかも」と思わせられるような勢いがあります。
歴史が苦手な人でもすんなり読めるので、そういった方におすすめです。
現在の定説をかたく信じていらっしゃる方にはお気に召さないかもしれません。


『館という名の楽園で』

「館」に入れ込むあまり、自分で奇妙な館を建ててしまった探偵小説愛好家が、そこに仲間たちを集めて殺人ゲームに興じる、といった内容。

中編のためかトリックもストーリーもシンプルで分かりやすく、設定もありそうだと思わせられるものでした。
ただ、ラストが私には心情的に理解できませんでした。
そのせいで何か曖昧な印象を受けてしまい、私の評価としてはあまり良くありません。


『消えた山高帽子』

東京創元社ミステリ・フロンティア
幕末から明治にかけて日本で活躍した実在の英国人記者チャールズ・ワーグマンを探偵役にした短編集。

収録作
 坂の上のゴースト
 ジェントルマン・ハラキリ事件
 消えた山高帽子
 神無月のララバイ
 ウェンズデーの悪魔

当時の居留区に住む人たちやその周辺の日本人の暮らしや人情、文化の違いや人種差別などを巧みに取り入れた作品だと思います。
もちろん推理小説としてもまとまっていて面白かったです。
おすすめは表題作「消えた山高帽子」。


108. 2005年06月19日 22時02分10秒  投稿:kanau 
kanauです。
だいたい週1のペースに落ち着いてきたような気がします。
もう少し早く更新できるようにしたいです。

読了本更新

『れんげ野原のまんなかで』

東京創元社ミステリ・フロンティア

表紙が非常に綺麗で優しいので、それだけで思わず手に取ってしまいます。
デビュー作が個人的に面白かったので期待していたのですが、正直前作の方が面白かったかな、という印象です。
恐らく主人公から受ける印象のせいなのでしょうが。

ただ、謎というのが本当にさりげないもので、日常にこういう事があっても不思議ではなく、そういう所が上手だなと思います。
最初の話で何となく植えた「れんげ」が最終話で意味を持ってくる所もすごいです。
余談ですが、どうして田んぼにれんげが咲いているのか、初めて知りました。


『やさしい死神』

「季刊落語」の編集者、間宮緑と編集長の牧コンビが活躍する落語シリーズ(といっていいのでしょうか?)第3弾の短編集。

前作『七度狐』では非常にシリアスで、落語世界のダークな場面を描いていたのに対し、本作では人情話が主体となっています。
落語と絡めた謎とその解明にオチまでしっかりとつけてくれて、その話を知らなくてもすんなりと入っていける所が非常に好きです。
あとがきで、次回では緑の恋人候補が出るらしいとの事でますます先が楽しみです。



[NAGAYA v3.13/N90201]