黒猫荘
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141. 2006年09月19日 02時27分12秒
投稿:かい賊
久住四季「トリックスターズM」電撃文庫
不勉強にして知らなかったがために手にしていなかった一冊。電撃文庫においては多分に
違和感のある一冊。多分にキャラクター過多でもないですし、話が冗長というわけでもない。
非常に楽しませてもらいました。
簡単に言って「青少年のための本格推理小説への入口」という感じです。入門書、なんて
肩肘張らずにね。
もちろんどこからがライトノベルと推理小説の境目かはまた小難しい議論かもしれませんが、
この小説は間違いなく本格への志を持った一冊です。
えっと、古城の祝祭を模した仮面舞踏会が舞台の観客参加型推理劇イベントにおける事件が
メインの、もうこれだけでケレン味たっぷりな設定です。謎を解くのは超能力者なのですが、
JDCシリーズ+西澤保彦というテイストです。特殊設定はあってもあくまでルールの上に
乗っかったまま謎を解きます。う〜ん、語弊がありますかねえ。ワシはJDCシリーズが、
必ずしもルールはずれだとは思っていませんからねえ。ルールそのものは物語を面白くする
ための装置に過ぎません。が、それが物語のためなのか、キャラ作りのためなのかには
確かに一線を引いておいたほうがよいのかもしれません。そういう意味で今回この作品を
読んだのは大変な幸運だったのかもしれません。
しかし、不幸なことにこれはシリーズの4作目でした。次回で一区切りだそうです。それ
なりのボリュームのわりには、中身の薄いこの一冊(これ必ずしもけなしてはないんです)。
具体的には残り3冊の感想にて報告(?)するとして、本格好きのラノベ読みとして、
不明を恥じる一冊となってしまいました。ありがたきかな。
140. 2006年09月13日 23時32分09秒
投稿:かい賊
北森鴻「親不孝通りディテクティブ」講談社文庫
6編からなる短編集。俺がテッキでオレがキュータ。屋台の親父(と言うにゃ若いが)と
結婚相談所の調査員、凸凹コンビの素人探偵譚。
テッキは渋くて強くてちょっとだけ弱い頼りになる、どこにでもいそうな探偵役。ところが
キュータは一言で言えば“愛すべき馬鹿”で、ざっと行動力高・自惚れ激高・思考力低・
判断力激低という感じです。このキュータがいるからこそ魅力的な作品に仕上がっています。
『テッキがおでんの鍋の前で凍り付いた。
オレは音を立てないようにスツールから立ち、三杯目のビールにありつくべく体を移動
させる。「そういうことか」という一言に、今度はオレが凍り付いた。
「いや、これは……その、伝票に付けても構わんのよ」
だが、テッキはオレを見てはいなかった。その視線は空中を睨み、ややあって、今度は
おでんの鍋に向けられた。菜箸が鍋の中身を行き来し、すでに半分ほどになった具を整列
させた。
「どうした、ビールはもういいのか」
「よか。それよりも一人で納得しとらんと、説明ばしちゃり」
「それは明日、ゲストを迎えてからだ」
「なーに、カッコつけとるんね。オレとおまえは≪中州のスタスキー&ハッチ≫やろ」
「前から聞こうと思っていたが、いったいどこでそんな古いネタを仕入れてくるんだ」』
親不孝通りは、博多は天神です。
北森作品の登場人物はみなどこかにアウトロー感が漂うというか、後ろめたさを抱えている
というか、多分それを背負っていない人間なんていないってことなんだろうなあ。自分が
ハマリ続けているのもそこら辺が大きいに違いない。もちろん今後も追っかけ追っかけ♪
139. 2006年09月09日 23時14分54秒
投稿:かい賊
>のりりん様
すごい雨…ああ、あのにわかに湿密度がググッとあがったときですね。丁度その頃だったかも……。
同じ姿…ええ、ワシも絶対わかられる自信あります(爆)。
シャレード…何号重ねてもあの手作り感が大好きです。
冬…周囲に理解もしくは諦めがなければ(ワシはもちろん後者です)キツいっすよね。
まあまた機会はあるでしょうよ。ではまたです。書き込みありがとうございました♪
138. 2006年09月05日 13時33分14秒
投稿:のりりん
こんにちはあ。24号室ののりりんです。
思いっきりニアミスでした……。かい賊さんが東の方に来られた頃、私は食事中だったかもしれません。すごい雨が降ってきたときに売り席を離れていました。
以前お会いしたときと同じ姿なら、絶対わかると思うのです。気づかなかったってことは、やっぱりその時だったんでしょうか。
今回の同人誌のおかげで、シャレードは、米澤穂信、今邑彩、司透季2、斉藤肇、天城一読本を入手できました。ほくほくです。
初コミケはわくわくドキドキでした。冬も行きたいのですが、さすがに年末は厳しいです……。
[NAGAYA v3.13/N90201]