黒猫荘
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みわっち。の『それさえも恐らくは平穏な日々』
オーナー:みわっち。

まだまだ、勉強中ですが、とりあえず顔を出すようにしようかな、と。
  173〜176件 
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1855. 2003年09月07日 12時13分10秒  投稿:みわっち。 
なんとなく次に読むものに迷い中、みわっち。です。

9月6日

○『新本格謎夜会』綾辻行人・有栖川有栖 監修 講談社ノベルス刊

 去年東京と神戸で行われた「新本格誕生15周年記念イベント 新本格ミステリフェスティバル」のレポート本。その夜行われたトークショーは元より、ミステリイベントを完全再現。謎解きのきっかけになるもの(まあ、いわゆる伏線)の提出のされ方が、関西ローカルのテレビで放映された「安楽椅子探偵」(同じく綾辻&有栖川絡み)っぽいなあ、と私は一読後感じました。

 いや、何よりのツッコミどころは東京イベントのトークショーですね。ページ数で言うと80ページ目。いやあ、まさかこんなカタチでアノ人の名前が出るとは(笑)。
1854. 2003年09月06日 15時05分42秒  投稿:みわっち。 
北村想の戯曲を置いてある新刊本屋を発見して舞い上がる、みわっち。です。

>里崎さま

<みわっち。さんとハンさんの話も面白くて、また機会があったら傍聴したいです。

 実は同じ地域に住んでいながら、私とハンさんが小人数のオフで揃うのはめずらしかったりいたします(爆)。もしかしたら今年の正月以来?ではないでしょうか。最近国の混濁が激しくて、如何も曖昧なんですけれど(爆)。

<帰りのしらさぎの中では、ちゃんと乃南アサ『凍える牙』を読了しましたよ〜。

 正直に告白しますと、乃南アサさんの著作って実は一冊も読んだ事無いんですよ(汗)。いやあ、嗜好が非常に偏っている私はサスペンスっぽい雰囲気漂う作品って苦手でございまして。帯や裏表紙の梗概などにそんな事が書いてあるとそれだけで敬遠してしまいます。まんべんなくミステリを読まれる姿勢を持った人は、それだけで凄いと思ってしまいます。

読了本です。

9月5日

○『忍・真田幻妖伝』朝松健著 ノンノベルズ刊

 いやあ、傑作。前作『真田三妖伝』の続編にあたるのですが、もう、全編真言立川流の秘巻の謎解きといってもいいくらい。前作がその秘巻の争奪編、今回が秘巻に記された暗号の解読編なので、ミステリ読みにもピッタリ、というのはいささか牽強付会に過ぎるかな。

 当然戦闘シーンもあって、それも謎解きを巡っての争いになるのですが、敵味方入り混じり、三つ巴の闘いの描写は圧巻。また英雄・豪傑・奸臣・怪物・妖怪・美女・忍者・剣士・策士・術士等など、伝奇時代小説のありとあらゆる要素をブチこみ「これでもか」といわんばかりの味付け、まさに解説にある「王道にして最先端。」ですね。
1853. 2003年09月04日 18時13分58秒  投稿:里崎 
おつかれさまです。68号室の里崎です。

先日はお付き合いいただきましてありがとうございました(^^)
お店の雰囲気が変わっていて楽しい体験でした。
みわっち。さんとハンさんの話も面白くて、また機会があったら傍聴したいです。
あの後、帰りは大丈夫でしたでしょうか?
帰りのしらさぎの中では、ちゃんと乃南アサ『凍える牙』を読了しましたよ〜。
今回は寝てないです。偉いでしょう?

また名古屋に遊びに行きましたら(出張でしょ!)遊んでやってください。
1852. 2003年09月02日 00時51分11秒  投稿:みわっち。 
9月に入ってイキナリ『忍・真田幻妖伝』を読んでいます、みわっち。です。

8月29日

○『世界短編傑作集3』江戸川乱歩編 創元推理文庫刊

 「キプロスの蜂」アントニー・ウイン
  正直、何処が面白いのか私には理解できませんでした(爆)。知識として、件のアレルギーが当時よりも一般化しすぎているからかもしれません。

 「堕天使の冒険」パーシヴァル・ワイルド
  セブン・ブリッジのいかさま疑惑から話がどんどん大きくなっていく、その筋道が面白い。『金と銀』のいかさまポーカーや『カイジ』の限定ジャンケンやEカード(どちらも福本伸行作品)の手に汗握るミステリスピリッツの原点のような面白さがあります。

 「茶の葉」E・ジェプスン R・ユーステス
  この作品は、非常に有名なあのトリックですね。ナルホドなぁ、と思うのは単なるソレではなく科学的に作られたソレを使っているところ。
  読んでいて8号室の宗太郎さまのクイズを連想してしまいました。改訂版のクイズの解答が待ち望まれます。

 「偶然の審判」アントニイ・バークリー
  実は『毒入りチョコレート事件』未読なんです(爆)。それの元となった短編、ということですから、この短編ヴァージョンの解決と長編はどう違ってくるのか楽しみです。この短編自体も非常に良くできた作品で、この本の中でもベスト3に入る傑作ではないでしょうか。

 「密室の行者」ロナルド・A・ノックス
  実は『陸橋殺人事件』未読なんです(爆)。あ。いや。このお話には関係無いし。噂が先行しすぎてちょっと残念。「食べ物がいっぱいある部屋での飢え死に」という設定は非常に魅力的なんだけれど。だいたい「打球戯場」って今の言葉にすると何なのだろう?野球場なのか?

 「イギリス製濾過器」C・E・ベチョファー・ロバーツ
  イギリス万歳!のイタリアの変な教授が密室状況で毒殺されるお話。密室で毒殺、という組み合わせは少ないのではないかな?毒殺なら当然、時間差があるから密室のありがたみが少ないような気がするんだけれど。

 「ボーダー・ライン事件」マージェリー・アリンガム
  密室の解き方が非常に都筑道夫的(いや、当然都筑の方が最近なので、当然逆なんだけれど)で好きです。もうこの辺は好みの問題になってしまうのでしょうが、私はこの作品をこの本のベスト1に挙げます。ちょっとした事で生まれてしまう不可能状況って(しかもそのちょっとした事ってのがいかにもありそうなんですよ)いいなあ。

 「二壜のソース」ロード・ダンセイニ
  はい。これも遠い記憶の彼方でネタバレにあった作品のひとつですね。なるほど、原典には直接的な記述がないのかぁ。でも、そこが上手いところなんだよね。この作品、語り口の上手さが光ってますね。セールスマンの視点で物語るのが怖さを倍増させてます。

 「夜鶯荘」アガサ・クリスチィ
  表記がクリスティじゃないところがミソ(笑)。時代を感じますね。ラストシーンで、あっという間に起きる逆転劇が見事としかいいようがないです。伏線も上手いし。

 「完全犯罪」ベン・レイ・レドマン
  名探偵もののひとつの諷刺的な内容ですね。冒頭の完全犯罪論は結局「矛盾」の語源のお話と同じではないかと。もっと超越した議論があれば面白かったと思うんですが、それは求め過ぎなんでしょうか。

[NAGAYA v3.13/N90201]