黒猫荘
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みわっち。の『それさえも恐らくは平穏な日々』
オーナー:みわっち。

まだまだ、勉強中ですが、とりあえず顔を出すようにしようかな、と。
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1877. 2003年10月18日 11時15分39秒  投稿:みわっち。 
『黄色い部屋はいかに改装されたか』を先に読もうか、今読んでいる『伯林−一八八八年』を先に読み終えてからにしようか迷い中の、みわっち。です。

迷いながら読んでいるからなかなか進まなかったり、うん、典型的な悪循環ですね(爆)。

>森下祐行さま

<森村誠一の初期の数作は密室・アリバイ破り満載の、どこからみても
<本格推理小説です。「トリックのために人間性を無視した
<古いタイプの本格」と私は思いました。

 なるほど〜。森村誠一の初期の数作はそんな感じなのですか。私にとっては面白そうですね。結局はそのさじ加減次第だと思うのですが、人間性を何処までも重視し追求していけば、それはもうミステリである必要さえなくなっていくのではないかと。

 人間性や人間心理の謎の追求ならもう純文学や心理学・哲学・宗教などが適任ではないでしょうか。なるほど、世間的には純文学畑(ではないかと、私は考える)の『罪と罰』をミステリ的見地で捉えたりするのは、そういう部分(人間性重・人間心理の謎を解く醍醐味)もあるのかもしれませんね。

<みわっち。さんと同じに『黄色い部屋はいかに改装されたか』を
<もう一度読んで、みわっち。さんのおっしゃった「古い本格」に
<ついて考えてみたいと思っています。

 え〜っと。ないとーさまへのレスとも被りますが、私の発言の「古い本格」という部分は元々森下さまによる1867番書き込みの

<<ただ、「古い本格」はもういいよ、と言われてはいました。これは
<<わたしも同感です。いまさら黄金時代の本格と同じようなものを
<<書いてもしょうがないでしょう。

 を受けて「黄金時代の本格」のことを「古い本格」とおっしゃってるんだな、という類推に立脚しており、それ以上の意味は与えているつもりはありません。当たり前の事ですが、全ての黄金時代の本格=都筑道夫のいう「昨日の本格」ではないでしょう(黄金時代の本格にも「昨日の本格」ではないものもあるはず)から、都筑論まで広げていくのは焦点がぼやけていくのではないかと思います。

 いろいろと考えるのに時間がかかってしまい、そちらの掲示板におじゃまできずに非常にタイミングを失ってしまいましたが、もう一度芦辺拓の件のエッセイに絞り込んで論ずる事ができたら、と考えています。

>里崎さま

<お薦めいただいたフィリップ・マクドナルド『迷路』を購入いたしました。
<きっと近い将来読む日が来ると思いますので(回りくどい)、読んだら感想書きに来ます!

 え〜っと(汗)。すいません。ちょっと長くなりますが、レスの前にちょっとした注意書き(?)みたいなものを。

 もしかしたら一部の顔の見えない人が「みわっち。という奴は言動不一致の破廉恥漢だ!自分の掲示板で、ミステリ作品その他のオススメは一切いたしません、と言っているのに、オススメしてるじゃないか!」等という攻撃をしてくるかもしれないので、ちょっと説明を。

 「オンライン上でのミステリ作品その他のオススメは一切いたしません」という私の言葉は、掲示板という何処の誰だかわからない人の眼に触れる可能性のある比較的公共性の高い場所でのオススメは一切しない、という意味です。

 直接個人的に聞かれれば「こういうのが面白いんじゃないかな」とか「最近こういう本が面白かったよ」という答えをするのは全くやぶさかではありません。

 その辺の違いが判らずただ人の言葉のあげあしを取って喜んでいるような人達の相手をするのはとても疲れるので、あらかじめ言っておきます。

 で、ようやくレスです。

 フィリップ・マクドナルド(そういえば初めてこの人の名前を知ったのも都筑道夫の『黄色い部屋はいかに改装されたか』でした)の『迷路』は非常によくできた本格ミステリだと思います。手紙と証言記録からなるこのミステリは、確かに作中の名探偵と読者とが全く同じ情報を得、読者が名探偵と知的競争をすることができるでしょう。

 しかし、最近(2000年)出版されたにもかかわらず、ある種類の人達からすればきっと許せない部分も間違いなくあります(と、少なくとも私は感じました)。今日的常識からすればその部分は非常にデリケートな問題を含んでいるのですから、解説なりそれ以外の部分でのフォローは絶対に必要ではないか、と思うのです。

 そういった部分をおろそかにしている(もしくは無神経で何が問題なのか気がつかない)解説者や出版社って、ちょっと如何なものかと思うんですよ。

 で、何を長々といい訳をしてきたのかというと、その辺で里崎さまが読後「なんじゃこりゃあっ!」と怒り出されないといいなあ、と(爆)。
1875. 2003年10月17日 23時07分16秒  投稿:里崎 
こんばんわ。68号室の里崎です。
遅くなりましたが、お誕生日おめでとうございます♪
そう言われれば、去年もみわっち。さんに「お誕生日おめでとうございます」の
書き込みをした覚えがあります。早いですね〜(^^;

お薦めいただいたフィリップ・マクドナルド『迷路』を購入いたしました。
きっと近い将来読む日が来ると思いますので(回りくどい)、読んだら感想書きに来ます!
1874. 2003年10月16日 12時55分32秒  投稿:森下祐行 
みわっち。さま

森村誠一の初期の数作は密室・アリバイ破り満載の、どこからみても
本格推理小説です。それも、「トリックのために人間性を無視した
古いタイプの本格」と私は思いました。

私は都筑道夫にミステリの基本的な楽しみ方をおそわったツヅキ
チルドレンの一人ですので、『黄色い部屋はいかに改装されたか』
はわたしにとってもバイブルです。
みわっち。さんと同じに『黄色い部屋はいかに改装されたか』を
もう一度読んで、みわっち。さんのおっしゃった「古い本格」に
ついて考えてみたいと思っています。

では。

(発言中に間違いを見つけたので、一発言削除しています)


1872. 2003年10月16日 03時18分54秒  投稿:みわっち。 
あれ?記憶に何らかの齟齬があるような気がする、みわっち。です。

>砂時計さま

<都筑がモダーン・ディテクティブ・ストーリーの例として取り上げた横溝正史『獄門島』にしても、実践ともいえる『七十五羽の烏』や『最長不倒距離』にしても、みわっち。さまの「華がない」「魅力的に映らない」という言葉で想起されるイメージとは結びつかないのですが。

<ここでこんな事にこだわるのは、二階堂黎人『名探偵の肖像』に収録されている「地上最大のカー問答」及びカー作品解説の『プレーグ・コートの殺人』の項での都筑論批判、『僧正の積木唄』巻末のインタビューや光文社文庫の都筑本巻末での山田正紀発言、先に挙げた『ミステリアス学園』での都筑論の要約の仕方(トリックなど必要ない。緻密な論理さえあればいい)などを読むにつけ、どうも都筑論の内容が誤解されているように思えてならないからなのです。

<都筑が提唱したのは「古い革に新しい酒を」という事なのに、まるで都筑が「古い革」を否定しているかのような捉え方が目についてしまうんですよね。

 うへぇ(汗)。すいません、すいません。何かの間違いがあったようです。『七十五羽の烏』や『最長不倒距離』は物凄く面白い作品です。

 おっかしいなあ、私の曖昧な記憶であれば都筑道夫が最近のモダン・ディティクティブ・ストーリーの好例として森村誠一あたりを引っ張り出していたような覚えがございまして。そこで「森村誠一かよ〜、物凄く社会派じゃん(注 これは単純にイメージだけです。実際に森村誠一の作品を読まずに頭の中で勝手に森村誠一=社会派=本格ではない、という等式で結び付けてしまっているだけです)」と思ってしまった印象がかなり強かったんですよ。ところが今慌てて『黄色い部屋はいかに改装されたか?』をひっくり返してみても私の記憶に該当する記述が見つけられませんでした。

 うろ覚えの記憶に従ってうかつな発言をするととろくでもない結果を引き起こす(とても恥ずかしい思いをする)いい例ですね〜。

 事の次第をつまびらかにする為に、なるべく早めにしっかり読み返す事にいたします。あと、都筑論を誤解しているんじゃないかということで挙げていただいた文章もできる範囲で目を通してみます。

 ありがとうございました。ぺこり。

[NAGAYA v3.13/N90201]