黒猫荘
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やわらかそうな本の上へでもすわってください
オーナー:砂時計

床を埋めつくす積読本の山、山、山。
ドアからベッドへと続く一筋のケモノ道。
最後に掃除機をかけたのは何年前だっけ……(遠い目)。
そんなダメ人間の部屋へようこそ。

  153〜156件 
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220. 2005年11月22日 15時07分43秒  投稿:砂時計 
「あなたを逮捕します」
こんにちは、砂時計です。
おお、30号室に懐かしい文体の書きこみが。

SAMANAさま
いらっしゃいませ。

コロンボDVD、楽しまれたようで何よりです。
『二枚のドガの絵』は、見ている側の先入観をひっくり返してアッといわせる手際において『権力の墓穴』『野望の果て』と並ぶ傑作だと思います。
『ホリスター将軍のコレクション』は一度しか観たことがなくて、あまり印象に残ってないんですよね(自分はコロンボ・ファンとしては薄ーいほうなので)。DVDは持ってるので、機会があったらもう一度鑑賞しようかと思います。

『コロンボ』のノベライズ本は、台本を元に訳者が小説として膨らませている部分が多いので、ドラマと比べてみるのも一興かと(といいながら、自分は数えるほどしか読んでませんが)。
サラ・ブックス版と文庫版でも違いがあったりして、サラ・ブックス版『逆転の構図』と二見文庫版『死のポートレート』(<何でこんな改題したんだか)のそれぞれのラストでは、ある役割の人物の印象が正反対で面白いです。

『カリブ海殺人事件』(一番最初のサラ・ブックス版のタイトルは『謀殺のカルテ』)は、実際には映像化されなかったプロットを小説化した「幻のコロンボ作品」だったんですよね。のちに新シリーズで、このプロットを元に『華麗なる罠』が製作されましたが、最後の決め手が『カリブ海』とは違っていて、しかもそれがかなりダメダメな物でガッカリさせられました(『カリブ海』のが気に入ってただけに)。

個人的にノベライズ作品で思い入れがあるのがサラ・ブックス版『仮面の男』。
自分はドラマを見る以前に読んだんですが、伏線の張り方が絶妙で、読者がコロンボと同じ思考をたどって犯人のミスを指摘できるという「本格ミステリ」度の高いところが小説という形式に見事にハマってる感じを受けました。それに、ラストのジョークが忠実に訳されていて解りやすいのも高ポイント。ドラマの日本語吹き替えではちょっと意味がつかめないジョークになってたので。なので、文庫化された際にそのジョーク部分がサクッと削られたのは残念でした(そのかわりに「ドッグ行方不明」という文庫版オリジナルのくだりがあったのです)。

書きこみ、どうもありがとうございました。

■11/20・21の購入本

『誘拐の果実』 真保裕一 (集英社文庫)
『パズルゲーム☆はいすくーる』(12) 野間美由紀 (白泉社文庫)――解説は北森鴻。

『本の窓』12月号――特集「平成の地図遊び」中の羽住典子「地図とミステリ」ではいろいろな「地図ミステリ」が取り上げられていて楽しいです。自分の場合、「地図ミステリ」と聞いて真っ先に思い浮かべるのはドラマ『特捜最前線』の「東京,殺人ゲーム地図」(脚本・長坂秀佳)だなあ。……とか思いながら1号室を覗いてみて「ええっ」と思い、慌てて「羽住典子」でググッてみる自分。全然知りませんでしたわー。
219. 2005年11月21日 22時23分34秒  投稿:SAMANA 

16号室SAMANAです〜。

今さらの話ですが、今月初めに子どもがDVDを借りたいということで
家族でレンタルショップに。ついでということで私もおこぼれにあず
かり、刑事コロンボの『ホリスター将軍のコレクション』&『二枚の
ドガの絵』収録DVDを借り出し。

『二枚のドガの絵』は評判が良いだけあってかなり楽しめましたし、
私がネットでチェックした限りでは、評判の良くない『ホリスター
将軍のコレクション』も、シリーズ変化球として思いのほか楽しめ
たのが嬉しかったです。あれで一発ネタがもっと切れ味鋭かったら
『二枚のドガの絵』より楽しめたかも(笑)?

タイミングのいいことに、3年以上前に試しに買ってみた刑事コロン
ボのノベライズ『カリブ海殺人事件』(二見文庫)の読書順番がも
うそろそろ。小説で読むコロンボ作品がどんな味わいなのか、今か
ら楽しみであります(笑)。

そいでは!!

218. 2005年11月17日 17時26分42秒  投稿:砂時計 
「イカすレオタード・ギャルにな!」
こんにちは、砂時計です。

『トリック』を送り出したテレビ朝日の「金曜ナイトドラマ」枠で一月から放映される『時効警察(仮)』
脚本・演出が映画『イン・ザ・プール』などの三木聡監督、他に園子温、岩松了、ケラリーノ・サンドロヴィッチと、映画畑・演劇畑で活躍している演出陣で、斬新な作りが期待できそう。
内容はというと、時効事件の資料を管理する県警の「時効管理部」勤務の主人公・霧山修一郎(オダギリジョー)が“趣味”で時効事件の謎を解き明かし、犯人に罪を“確認”する、というもの。
ミステリファンとしてもチェックしておきたい感じですね。

ミステリファンとしてもチェックしておきたいテレ朝のドラマといえば『相棒』。
ゆうべの「殺人ヒーター」は幾つもの傑作を生み出している櫻井武晴脚本の作品(もしかしたら今シーズンでは初登板かな?)。
プロット上の偶然の重なりが少し気になりはしましたが、フーダニットとしてきちんと手がかりも出されているし(ちょっと仁木悦子作品を思い出しました)、社会性のあるテーマと人間ドラマの部分が苦味のある余韻を残す仕上がりで、満足のいく出来でした。
シリアル・キラー物の前作と比べて地味な題材ですが、なかなかの秀作かと。

さて、このエピソード、途中でこんな謎の提示がありました。

「被害者は、残業帰りになぜ毎日違うタクシー会社のタクシーを利用していたのか?」

この謎は話のメイン部分というわけではなく、右京(水谷豊)の推理によってあっさり解答が示されるのですが、自分はアッといわされました。
魅力的な謎と、切れのある解決。この謎を中心に据えて短編ミステリが一編出来そうな気がします。

■11/16の購入本

『幸福の軛』 清水義範 (幻冬舎文庫)――先月発売時にチェック洩れで買ってませんでした。惹句には「著者初の本格ミステリ」とありますね。
・講談社文庫
『赤緑黒白』 森博嗣――親本積読中。 ●『分冊文庫版 鉄鼠の檻』(三・四) 京極夏彦 ●『法廷戦術』 姉小路祐 ●『黄金の石橋』 内田康夫――作中で、テレビドラマで浅見光彦役を演じている俳優・絵樹卓夫(モデルは榎木孝明。本書でも解説を書いてます)が登場。手がけた事件が作品世界の中で小説化されているという設定の名探偵はたくさんいますが、それが更にドラマになっているという設定となると、これ以外にあるでしょうか。
217. 2005年11月16日 12時38分04秒  投稿:砂時計 
「亜也ねえのこと恥ずかしいと思うあんたの方が、よっぽど恥ずかしい!」
こんにちは、砂時計です。

レンタルDVDの新作の棚で、映画『ハサミ男』とドラマ『アストロ球団』第二巻のどちらを借りるか迷った結果、後者を選択。ミステリファンとして失格かもー。

で、その『アストロ』。
イイところは相変わらずイイんですが、ダメな部分も見えてきました。
やっぱり、ブラック球団戦を削ってその内容をロッテ戦に統合したことによる弊害がチラホラと。
その中でも、あれだけ苦労して身に付けた三段ドロップが何の役にも立っていないというのは展開上の大きなキズだと思います。ゲーム『ファイナルファンタジーII』の究極魔法アルテマなみ。
あと、球二の葛藤を膨らませるのはいいとして、能力をあまりにも低く設定し過ぎ。変化球が打てないって、そんなあーた。

球二の登場を球団結成発表後にすることで原作にあった後付け設定による不自然さを解消したり、遺体引き取りの件で大門絡みの伏線をさりげなく入れるなど、感心できる部分もあるだけに余計に惜しく感じられます。

それはそうと、石丸謙二郎演じる悪のカネやんはクセモノ臭ぷんぷんで素敵。最大の悪役・川上監督には、原作の無七志との対決に代わるような見せ場はあるのかしら。

[NAGAYA v3.13/N90201]