黒猫荘
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32. 2005年10月23日 12時38分49秒
投稿:語弊だらけの彼女
こんにちは。ご紹介いただきまして、お邪魔しています。「語弊だらけの彼女」です。語弊だらけと呼んでください。(呼ばれながら落ち込むかもしれません(笑))投稿してもいいのかなっ♪と迷っていたのですが、ハンドルはなんでもいいって、書いてよいという意味ですよね。嬉しいな。本について楽しみながら読ませていただきました。日日日最近インターネットでよく見かけますが、あきらで辞書登録して「日日日」と打ってる人は少なくて、むしろ絶対みんな「ひひひ」と打ち出していると思う今日この頃です。すみません。つまらない話で。
今後ともよろしくお願いします。
31. 2005年10月22日 23時45分45秒
投稿:かい賊
>砂時計様
「SPAM」ご感想いただきありがとうございます。
語り手を取り巻く環境と謎解きの方法との結びつき
…「ヘコみながら学ぶ」興味を刺激されそうな話題を現代ワトスンが華麗に?紹介。
なかなかやるなあとも思いましたが、ワシはなんか鍋やしゃぶしゃぶの灰汁を取り除いている
ようなイメージが湧いてきました。
謎と真相と手がかりの部分に意外性が無く納得性にも欠けていて
…そうですね、これはたしかに残念です。もう少し意外性をあおるような書き方も
あったように思いますねえ。そうなれば、謎解きに説得力が上乗せされたかもしれません。
キャラに依存した作品という印象は受けませんでした
…そうですか。なるほどキャラに依存していたのはワシだったかもしれません。
…あらためて見直してみると、砂時計さんが仰られる「ミステリとして」というところを
意識的に取り組んでもらえると、もっと魅力的な作品になったかもしれません。
ラノベもいいけどこっち方面でも頑張ってほしいものです。
あらためて、書き込みありがとうございましたっ!
日日日「うそつき」(新風舎文庫)
局地的に超話題の新人(去年デビューだし、一応まだ新人ということで。ちなみに
「あきら」と読みます)の最新作。
最初に苦言を並べておきます。
「人の顔を形が変わるくらいぶん殴った奴をスルーする警察のいる世界には住みたくないなあ」
「そんなんこいつ死ぬじゃん」
「ある人物の魔王ぶりがあまりにも凄まじくて、物語上プカプカと浮き過ぎ。しかもそいつの
苗字が某漫画の個人的にお気に入りのキャラの苗字といっしょなもんだからなおさら・・・」
いやあ、面白かったですねえ。特に作者の言う「恋愛小説」のパート(作者に言わせれば
総てが恋愛小説なのでしょうが)はかなり好きです。キャラも魅力的ですし、特に男の子の方が。
いろんな意味で『私の優しくない先輩』と対になる作品かもしれません。
真剣に恋愛することができない、ふたまたどころかよつまたの女の子が主人公。
そうなってしまった(「よつまた」の方じゃないです)経緯と、主人公のこれからまで
きっちり描かれます。消化不良はないので、爽やかな読後感とも言えるでしょう。
とはいえ、毒満載です。現代の少年少女が持つ「冴え渡るならぬキレ渡るキレ味」が
全編を通じて堪能できます。悪意や嫌悪や良心の無痛覚ぶりが自然に描けているところは
舞城王太郎や山田悠介などに通ずるものがあるのではないかと。
ちなみに表紙カバー絵があの(何が“あの”?と言われてしまうとつらいですが)
高橋葉介師なのです。しかもタッチは初期の「奇妙な世界」風(あそこまで濃くはないですが)!
しかもカバー裏にまでイラストが! しかも全面。物語世界を象徴する素晴らしいイラストです。
羨ましいぞ日日日。
妬ましいぞ日日日。
幸せ者だぞ日日日。
というわけ(?)で、今後も期待します。
30. 2005年10月22日 20時39分32秒
投稿:砂時計
11号室の砂時計です。
こちらには初めてお邪魔します。
桜坂洋「10月はSPAMで満ちている」、読みました。
語り手を取り巻く環境と謎解きの方法との結びつきの着想なんかは面白かったんですが、肝心の謎と真相と手がかりの部分に意外性が無く納得性にも欠けていて、アイデアをうまく生かしきれていないのが惜しいなあ、と思いました。POSシステムなんかも美味しいネタだし、生かし方によっては、もっとミステリとして魅力のある謎と謎解きが生まれたんじゃないかという気がします。
で、坂崎嘉穂というキャラクターを知らない自分にとっては、それほどキャラに依存した作品という印象は受けませんでした。語り手の内省的な独白の方が前面に出てたからかな。
ではでは。
29. 2005年10月21日 23時12分26秒
投稿:かい賊
>のりりん様
はじめまして。かい賊と申します。書き込みありがとうございます&よろしくお願いします。
石動シリーズは舞台がデカくならなければいいなあ(大仰な話になればなるほど危険に・・・)、
と勝手に思っています。アントニオのキャラクターは好きなので、なるべく地味に活躍して
くれると嬉しいなあ。
西澤康彦『夏の夜会』(光文社文庫)
地味といえばこれまた地味な外見の小説です。約30年ぶりの小学校の同窓会で集まった
メンバーが、過去の発生したはずの殺人事件を頼りない記憶を手繰り寄せながら推理してゆく、
というか思い出そうともがき苦しむというストーリーです。それが18時間ほどの間に
ある意味淡々と進んでいきます。
しかし解説の池波志乃が『毒と知りつつ飲むお酒』と評するこの作品は、記憶や精神という
不安定な自分自身への不審を掻き起こす、痒いところに手が届かない全くもってイヤらしい
(いい意味で)ものになっています。見ようによっては捜査対象があやふや極まりない
「記憶」なので、推論を論理的に「実証」へと近づけることの限界を示した作品、とも
言えるかもしれません。
読み始めに感じていたことがやっぱり伏線だったので嬉しかったです。
やっぱりこの人は「歪み」を書かせたら天下一品だなあ。
[NAGAYA v3.13/N90201]