黒猫荘
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回廊亭
オーナー:のりりん

ようこそ、回廊亭へ!

読了本と一言感想を目的に間借りしています。書き込みはどなたでもお気軽にどうぞ。

自己紹介でも。

読書特徴・・・広く浅く、気にいった作家の本は徹底的に読む

欠点・・・忘れっぽい。内容を覚えている本は1割に満たない

好きなミステリジャンル・・・叙述トリック、ミッシングリンク、孤島や嵐の山荘などの閉鎖状況における連続殺人もの、変わった動機、青春もの、バラバラ殺人

苦手なジャンル・・・薀蓄たっぷり、歴史もの、描写が痛すぎる暴力シーン、官能もの、幻想系

追っかけ作家
綾辻行人・東野圭吾・麻耶雄嵩・歌野晶午・浦賀和宏・乙一・近藤史恵・貫井徳郎・本多孝好・北川歩実・法月綸太郎・黒田研二・谺健二・道尾秀介・三津田信三

そして…折原一&中町信&リチャードニーリー

中西智明『消失!』をマイベストにしています。


  13〜16件 
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436. 2007年02月19日 16時24分42秒  投稿:のりりん 
 昨日、やっと「幻影城の時代」を入手できました。
 代理で購入してくれてありがとうございました。

 読了本

 ・『銀の砂』柴田よしき
 売れっ子女性作家と中堅女性作家の愛情とも呼べる憎悪関係を描いたサスペンス。ストーリーの流れよりも、登場人物たちの背景が面白い。先日読んだ岸田るり子作品でも思ったけど、女って目的の根底に潜む感情が怖いなあとこの作品を読んでも思った。

 現在は平石貴樹『スノウバウンド』を読書中。
435. 2007年02月16日 13時29分22秒  投稿:のりりん 
 きゃあ。1個前の書き込み、『天帝のはしたなき果実』の作者は、古野みほろではなく、古野まほろでした。素で勘違いしていました。失礼しました。

 読了本

 ・『親切なおばけ』若竹七海
 絵本です。難しい漢字にもルビがふっていないから、小学校高学年からの本って感じがしましたが、大人が子供に読み聞かせてもいい感じの物語です。ファンタジックに思えるけど、すごく現実的な話。死と生について考えさせられます。

 ・『天使の眠り』岸田るり子
 面白かったけど、少しストーリー展開に無理があるように感じました。最後がどうもすっきりしません。気づけよ、おい!って感じです。伏線の貼り方は巧かったです。
434. 2007年02月13日 11時36分13秒  投稿:のりりん 
 桜って入学式のイメージがありますが、卒業関係の歌って桜が出てくるのが多い気がします。なんとなく、今年は来月半ばに東京でも開花宣言がありそうな予感。
 カラオケ行きたい……。

 読了本

 ・『少年検閲官』北山猛邦
 本格ミステリという概念のない世界で起きた事件。東野圭吾『名探偵の呪縛』みたい。こっちのがもっとがちがち。事件も魅力的。
 ただ落ちがかなり引っ掛かる。完全に御伽噺として読めば、まあ意外といえば意外。すごいなあと思った。でも、ここに触れないのはおかしいぞ、と思ってしまったので、自分の中ではマイナス。ミステリフロンティアだからいいかあとは私には思えない。

 ・『不思議島』多島斗志之
 あっさり読んでしまったごくごく平凡でシンプルな話。島=孤島の連続殺人と思っていたが、全然違う。「Dr.コトー」のような場所を舞台にしたスリーピング・マーダーもの(マーダーではなく、誘拐事件だ)。旧家が出てくるけど登場人物が少なく、二時間ドラマにしたら面白いんじゃないかなあ。格別に良くも悪くもなく、普通にさらっと愉しみたい時に。

 ・『ステーションの奥の奥』山口雅也
 講談社ミステリーランド。児童向けと思えば、まあ、OK。ミステリを読み始めた子供は喜ぶんじゃないかなあ。でも、確かに、なんじゃこりゃ。ゲーム「弟切草」のトンデモ落ちのような話。同じ設定を使った違う落ちが見たかった。

 ・『天帝のはしたなき果実』古野みほろ
 ……。何コレ。分厚いけど、一段だったからそんなに長さを感じなかった。でも……。小説って、世界を読者と共有するものだと思うが、これは読者の存在を無視してないかい? 特に会話。単語からインスピレーションで繋いでいく連想ゲームみたい。わかんねーんだよっ!と声を大にして言いたい。唯一、アンサンブルコンテスト当日の殺人事件のあたりだけ楽しめた。ここだけ抜き取って短編にしちぇばいいのに、と思った。

 ・『さよなら純菜、そして不死の怪物』浦賀和宏
 先述の古野作品の次に読んだせいか、わたしゃもう本は読まんぞ、と言いたくなった。このシリーズ、確信犯? 心のつぶやき羅列はもうたくさんだ。意味不明。オタクだろうがガンダムだろうが語るのは構わないが、それを上から見下ろしているのはどーよ。今度こそ浦賀作品とは決別しよう……。

 ・『樹霊』鳥飼否宇
 普通のミステリ。木が動くという超常現象から入っている。直感で、こんなトリックだったりして〜と思ったら、ほんとにそのとおりだったのでぶっ飛んだ。面白いか面白くないかと訊かれたら、「いやあ、それほどでも……」。記憶にもとどまるかどうかちょっと不安。

 ・『ハンプティ・ダンプティは塀の中』蒼井上鷹
 あ、これもミステリフロンティアだ。連作短編集。拘置所が舞台という、ちょっと変わった設定のミステリ。もしかしたらこんな舞台設定は初めてかもしれない。中盤で中だるみがあったものの、まだこんな発想があったのか、と感心した。蒼井作品って、アイデアが面白い。長編や本書のような連作短編よりも、短編1本勝負でとんでもないものをこれから書きそうな予感。

 ・『独白するユニバーサル横メルカトル』平山夢明
 怖いというよりも気持ち悪い。一昔前ならこういうのを喜んで読んでいたけど、今はダメダメだ。受け付けられない。新堂冬樹のような、さらっと流せるところを吐き気がするほど不快な描写で責めてくる不快感とは違う。設定そのものが生理的に嫌。好みが分かれる作品集だろうなあ。OKな話が1個もないや。

 読みたい本が多すぎ><
433. 2007年01月23日 10時44分08秒  投稿:のりりん 
 年が明けていました。
 記録をつけることを怠って数ヶ月が経とうとしています。記しておけば記憶に留まると思っていたけれど、残しても忘れるものは忘れる、覚えているものは覚えている。すべて覚えていたいと思うのは贅沢なのかなあ。

 12月は05年末から06年に刊行された海外ミステリを集中的に読んでいました。『クリスマス・プレゼント』の「三角関係」と『証拠と秘密』が格別に自分の中にヒットしました。地味でぱっとしなくて、よくありがちだと思える後者が、なんでこんなにズシンときたのか、理由はわかっていません。

 国内新刊読書メモを書いておこう。

 読了本

 ・『使命と魂のリミット』東野圭吾
 こんな終わり方でいいのかなあ。読者にも登場人物にも優しい結末。もっと奈落の底に突き落とすような毒の入った展開を期待していた。かなり残念。

 ・『密室殺人ゲーム王手飛車取り』歌野晶午
 最初はネタ?と思った。カバー裏にも書いてあった。ひとつひとつのトリックは、びっくりするのもあり、想像がつくのもあり。ゲームは二次元だからできるのか。最初は三次元もゲームの一環としていたのに、変化している。最終場面の選択と葛藤は、本格ミステリにおけるゲームとリアルの線引き基準を読者にも求められているように感じた。

 ・『赤朽葉家の伝説』桜庭一樹
 一族の歴史と時代の絡み合いはすごく面白かった。謎解きは……うーん。パット・マガーを意識したのかなあ。でも、やっと登場する謎が提示されたとき、これまでのことを振り返ると、すぐに見えてくると思うんだけどなあ。ところで、桜庭一樹の描く主人公ってどうしてこんなに無機質なのだろう。確信犯的にやっているのだが、生々しい感情を持った“女”を見下ろして軽蔑しているように捉えてしまう。だからかな、巧いなあ、いい表現をするなあと思っても好感が持てないのは。

[NAGAYA v3.13/N90201]