黒猫荘
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やわらかそうな本の上へでもすわってください
オーナー:砂時計
床を埋めつくす積読本の山、山、山。
ドアからベッドへと続く一筋のケモノ道。
最後に掃除機をかけたのは何年前だっけ……(遠い目)。
そんなダメ人間の部屋へようこそ。
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365. 2007年01月05日 12時06分55秒
投稿:砂時計
「有栖川有栖は きっとこんな素敵な少女ですよ!」
あけおめ・ことよろです、砂時計です。
二ヶ月半以上も沈没してしまいましたが、どうにか浮上……。
以前の書きこみに関するその後。
ドラマ『セーラー服と機関銃』は、こちらでは三週間遅れで放映されていました。
原作を斜め読みで読み返してみたのですが、フーダニット要素だけでなく、隠し場所トリックや事件の構造に関する謎解きなど、記憶していたよりもミステリしてるなあ、という印象。荒っぽいストーリーのドラマ版とは大違いですね。
『特捜最前線』のDVD−BOXは、その後、こちらでVol.2とVol.3の発売日と収録作品が発表され、ファン投票の上位50作近くが三つのBOXに振り分けられる構成と分かって納得。これなら迷わず買い、です。
作品の並びを考えた場合、BOX2の「昭和60年夏・老刑事船村一平退職!」とBOX3の「ビーフシチューを売る刑事!」は入れ替えたほうがいいのに、という小さな不満はありますが。
あと、地上派の再放送では言葉や設定の問題で欠番扱いにされてしまう「ストリップスキャンダル!」と「少女・ある愛を探す旅!」の二作が投票で上位に入りながらも結局収録されなかったのは実に残念。どっちも長坂秀佳脚本作品の傑作なのに〜。
長坂脚本といえば、今回収録されなかった投票50位〜99位の中にミステリとしての傑作が結構あるんですよねー。「東京,殺人ゲーム地図!」「完全犯罪・350ヤードの凶弾!」「少年はなぜ母を殺したか!」「地下鉄・連続殺人事件!」「逮捕志願!」などなど……。サスペンス物としても「非情の街・ピエロと呼ばれた男!」「爆破60分前の女」「脱走爆弾犯を見た女!」なんてのがあるし、もちろん長坂作品以外でも良作がいっぱい。これは是非DVD−BOXのVol.4〜Vol.6を発売してもらわなくては。
■1/2〜1/3の購入本
●『血染めのエッグ・コージイ事件』 ジェームズ・アンダースン (扶桑社ミステリー)
●『昭和ミステリ秘宝 横溝正史翻訳コレクション 鍾乳洞殺人事件/二輪馬車の秘密』 ウィップル/ヒューム 横溝正史・訳 (扶桑社文庫)
・二見文庫
●『死者の長い列』 ローレンス・ブロック ●『処刑宣告』 ローレンス・ブロック
●『絞首人の一ダース』 デイヴィッド・アリグザンダー (論創海外ミステリ)
●『10ドルだって大金だ』 ジャック・リッチー (KAWADE MISTERY)
●『横溝正史自選集 4 犬神家の一族』 横溝正史 (出版芸術社)
●『逃げ出した死体 伊集院大介と少年探偵』 栗本薫 (講談社)
●『ハンプティ・ダンプティは塀の中』 蒼井上鷹 (東京創元社◎ミステリ・フロンティア)
●『ミステリ十二か月』 北村薫 (中央公論新社)
●『パスルゲーム☆はいすくーる』[14] 野間美由紀 (白泉社文庫)
●『さよなら絶望先生』[第六集] 久米田康治 (講談社コミックス)
●『弁護士のくず』[1]〜[4] 井浦秀夫 (ビッグコミックス)
●『ミステリマガジン』2月号
■10/12の購入本(書き落とし)
●『シナリオ』11月号――映画『フラガール』のシナリオが掲載されていたので購入。
※10/15〜12/31の購入本については追い追い……。
364. 2006年10月15日 23時55分38秒
投稿:砂時計
「わたしはみんなのだめなところが大好きだったよ」
こんばんは、砂時計です。
前回の書きこみの文章中、「原作・石田衣良/漫画・アカネマコト『アキハバラ@DEEP』(BUNCH COMICS)読了」の中に「[01]〜[04]」を入れ忘れてました(まだ完結してはいません)。
長澤まさみ主演のドラマ『セーラー服と機関銃』が始まったみたいですね。薬師丸ひろ子、原田知世に続く三代目・星泉。自分はTBSの無い国(マルC 殊能将之)の人間なので未だ目にしていませんが。
原作は、映画化が決まり、赤川次郎作品の角川文庫第一号として出た時に買って読みました。そして、それが初めて読んだ赤川作品でもありました。
一番印象深かったのが、ある部分に使われていたフーダニット要素。さりげない伏線の張り方に筋の良さを感じ、非謎解き小説に敢えてこういうものを入れてくるあたり根っからの謎解き物好きの作家なのでは、と思ったのを憶えています。
これを機に読み返してみようかな。
■10/10〜10/14の購入本
●『動物園の鳥』 坂木司 (創元推理文庫)――ひきこもり探偵シリーズ完結編。文庫版には簡単レシピ集「鳥井家の食卓」などのおまけ付き。
●『真相』 横山秀夫 (双葉文庫)
●『兇悪な街』 西村京太郎 (小学館文庫)――作品としては期待できないけど左文字進は好きなので……ということで購入。
・光文社文庫
●『新訳シャーロック・ホームズ全集 シャーロック・ホームズの生還』 アーサー・コナン・ドイル ●『邪馬台国の秘密 新装版』 高木彬光――エッセイ「邪馬台国はいずこに」も収録。巻末エッセイは『邪馬台国はどこですか?』の鯨統一郎。 ●『贈る物語 Mystery 九つの謎宮』 綾辻行人 編――親本積読中。 ●『ZOKU』 森博嗣
・講談社文庫
●『ネジ式ザゼツキー』 島田荘司――親本積読中。 ●『奇偶』(上・下) 山口雅也
●『IN★POCKET』10月号
363. 2006年10月10日 01時43分45秒
投稿:砂時計
「誰かを助けることは、そのまま自分を助けることなんだ」
こんばんは、砂時計です。
前回の書きこみから一ヶ月開いてしまいました。このところ沈没気味だったもので……。
その間に『名探偵コナン』新刊が発売され、恒例の「青山剛昌の名探偵図鑑」チェック。55巻はコンチネンタル・オプでした。
足立さま
いらっしゃいませ。レスが遅れてしまい、申し訳ありません。
『金色の魔術師』、自分も買ってはいるんですが、例によって積みっぱなしです。
横溝ジュブナイルは角川文庫で読んだクチなんですが、『金色の魔術師』はその中でも特に好きな作品でした(黒猫先生が大好きなんですよねー)。本来の「ですます」調で読むのは初めてなので楽しみです。
少年向けの横溝作品といえば、昔NHK教育の子供向け番組の中で『幽霊鉄仮面』の紙芝居があって、それが由利・三津木コンビとの出会いだったなあ(この紙芝居のコーナーではギャグ調にアレンジされたルブランの『ルパン対ホームズ』もあったっけ)。
書きこみ、どうもありがとうございました。
石田衣良『アキハバラ@DEEP』(文春文庫)読了。
吃音のテキスト担当・ページ。不潔恐怖症で女性恐怖症のグラフィック担当・ボックス。周期的な光の点滅で原因不明のフリーズを起こすミュージック担当・タイコ。恵まれた容姿に逆にコンプレックスを感じているネットアイドル担当・アキラ。アルビノでサングラスが必需品のプログラミング担当・イズム。十年間引きこもりだった営業兼経理担当・ダルマ。
あるサイトをきっかけに知り合い、ネットビジネスのベンチャー「アキハバラ@DEEP」を興した彼ら六人の、情熱と闘いの物語。
文庫版にして500ページ以上の長編ですが、抜群のリーダビリティで一気読み。
面白かったんですが、ある意味で作品の肝といえる終盤のアレはちょっとなあ……。いや、最初からああなんだから当然の帰結ではあるんですが、あの場面の段階でそこまで行っちゃうというのは、そこまでの物語内現実からいって飛躍し過ぎのような気がします。もう少し納得のいく流れにしてくれれば、すんなり受け入れられたと思うんですが。
あと、敵側による監視や実力行使の中途半端さや、群集のパニックの危険性を甘く見過ぎな点など、引っかかる部分がいろいろありました。
しかし、そういった不満はありながらも、好きです、この作品。
どうしようもない欠陥を抱え、強大な敵に一度は屈して挫折を味わいながらも、それぞれの才能を生かして痛快な反撃を見せる@DEEPメンバーたちがたまらなく愛おしく感じられ、何度か胸を熱くさせられました(特に自分のようなダメ人間にはグッとくる部分があるんだよなあ)。
THE ONLY WAY IS UP.――ここより下に階層はない。あとは浮上するだけ。
映画『アキハバラ@DEEP』鑑賞。
設定上はいろいろ変更がありますが、基本的には原作のストーリーに沿った流れになっています。
序盤に大きな不満があって、メンバーを結びつけ、その後も彼らの精神的支柱となるキーパーソンの扱いがおざなりなのが……原作そのままの役割で出したのだからもう少し描きこむべきだったし、そうできないのならばいっそ削ったほうが良かったと思います。あと、メンバーが集まっていく過程のワクワク感が全くないというのも寂しい気が。
終盤の展開の大雑把さはまあ許すとして、あのままの終わり方だと腑に落ちない点がいろいろ残るので、ニ、三分のナレーション・ベースでいいから後日談的なエピローグを用意してほしかったところです。
他にも原作好きの立場で見ると微妙にツボを外している箇所が複数あって満足はできなかったんですが、細かいことを考えなければそれなりに娯楽作品として楽しめる映画だと思います。格闘シーンにおける山田優のアクションは予想していたよりも見応えがありました。
ドラマ『アキハバラ@DEEP』視聴。
原作小説とドラマの関係は同じ作者の『池袋ウエストゲートパーク』に近く、小説とは違ってギャグ満載・時々シリアスな作品世界。
一話完結の連続ドラマにするにあたって導入された「トラブルシューター」という設定は、観る前は『池袋ウエストゲートパーク』の安易な模倣のように思えたんですが、これが見事にハマッて、各エピソードに幅を持たせることに成功していると思います。この設定によって、自分が昔好きだった『バーディ大作戦』や『俺たちは天使だ!』などの集団探偵もののドラマを彷彿とさせる楽しさも出ているんですよね。
原作にも登場する三人の人物をオリジナルの関係で結びつけて、ストーリーの縦軸として自然に機能させているあたりの処理も巧いなあ。
大部分がドラマ独自の展開なんですが、原作ベースの部分には小説の良いところがしっかりと生かされていて、そのアレンジのセンスの良さにも唸らされました。
そして、@DEEPメンバー6人のバランスが最強。グループとして原作以上の魅力を感じます。個々のキャラもしっかりと立ってるし、キャストも生き生きと演じてるし。
個人的に一番好きなのが、ドラマ化にあたって男性から女性に設定変更されたイズム。このキャラはイイなあ、ほんとに。
敵キャラのIT社長・中込については、北村一輝サイコー!の一言(ガンダム好きの人は必見……って自分はガンダム観たこと無いけど)。あの役作りに惚れました。最終話はトンデモナイことになってます。
そんなわけで、すっかりこのドラマにハマッてしまい、DVDをリピートする日々を送っています。
原作・石田衣良/漫画・アカネマコト『アキハバラ@DEEP』(BUNCH COMICS)読了。
漫画版は独自の設定や展開が多く、特に目をひくのが、保護観察を受けていた元クラッカーというページの設定でしょうか。対人恐怖症で普段はおとなしい彼がパソコンを前にしてクラッカーとしての顔を見せる時の変貌ぶりが強い印象を残します。
個人的にはあまりハマるタイプの作風ではないし登場人物にも思い入れが持てないんですが(タイコの恋のエピソードでのオタク礼賛にはちょっと退くなあ)、原作の持つ力と、他のメディアとの違いによるアクセントが効いて、結構面白く読めました。
作品へのコンピュータ関連の知識の盛りこみ方という点では、この漫画版が一番かも。
■9/9〜10/8の購入本
●『被告A』 折原一 (ハヤカワ文庫JA)
●『黒と青』(上・下) イアン・ランキン (ハヤカワ・ミステリ文庫)
●『木更津キャッツアイ 日本シリーズ』 宮藤官九郎 (角川文庫)
・集英社文庫
●『シャーロック・ホームズの愛弟子 公爵家の相続人』 ローリー・キング ●『捕物小説名作選 二』 池波正太郎・選/日本ペンクラブ編
・講談社文庫
●『アルキメデスは手を汚さない』 小峰元――復刊。 ●『文庫版 陰摩羅鬼の瑕』 京極夏彦 ●『分冊文庫版 陰摩羅鬼の瑕』(上・中・下) 京極夏彦 ●『東野圭吾 選 スペシャル・ブレンド・ミステリー 謎001』 日本推理作家協会 編――日本推理作家協会による「年鑑」のうち、七十年代、八十年代、九十年代からそれぞれ一冊を取り出し、収録作の中から作家が好みの短編を選んでアンソロジーを編む企画の第一弾。収録作の一つ、赤川次郎「双子の家」について選者解説の中で「三毛猫ホームズ」の主要キャラクターが活躍する話という説明があるんですが……東野さーん、違いますよう(涙)。第2刷以降では直ってるかなあ。 ●『金糸雀が啼く夜 薬屋探偵妖綺談』 高里椎奈
・新潮文庫
●『ホームズ二世のロシア秘録』 ブライアン・フリーマントル ●『八月の博物館』 瀬名秀明
・創元推理文庫
●『毒杯の囀り』 ポール・ドハティー ●『はじまりの島』 柳広司 ●『初恋よ、さよならのキスをしよう』 樋口有介
・文春文庫
●『切り裂きジャック・百年の孤独』 島田荘司――集英社文庫版積読中。今回の文春文庫版は改訂完全版とのこと。 ●『手紙』 東野圭吾 ●『枯葉色グッドバイ』 樋口有介
●『名探偵金田一耕助3 金色の魔術師』 横溝正史 (ポプラポケット文庫)
●『邪魅の雫』 京極夏彦 (講談社ノベルス)
●『アキハバラ@DEEP』[01]〜[04] 原作 石田衣良/漫画 アカネマコト (BUNCH COMICS)
・講談社コミックス
●『Q.E.D.―証明終了―』[25] 加藤元浩――読了。「宇宙大戦争」はおなじみ探偵同好会の危機を燈馬の機知が救う話。「パラレル」は連続殺人の構造が印象的な『Q.E.D』らしい作品。 ●『さよなら絶望先生』[第五集] 久米田康治
●『読書狂刑事!』 北芝健 (ミリオン出版)――元警視庁刑事の著者による「私が解読・考察する名作20」「私が偏愛する海外・国内作家ベスト10」、特別鼎談「現役刑事が好きな警察小説はいったい何か?」など、現実の警察捜査と照らし合わせて作品を紹介するブックガイド。
●『[こちら葛飾区亀有公園前派出所]連載30周年記念出版 超こち亀』 秋本治 (集英社)――内容盛りだくさんの企画本。多数の漫画家が参加。コラボ企画の中には「こち亀×ゴルゴ13」「こち亀×ルパンIII世」なんてのも。
●『オフィシャルガイドブック 相棒』 (FUSOSHA MOOK)――今週新シーズンが始まる刑事ドラマ『相棒』のオフィシャルガイドブック。ファン必携。
●『ジャーロ』秋号
●『本の雑誌』10月号
●『IN★POCKET』9月号
●『ミステリマガジン』11月号
●『ドラマ』10月号――大森美香インタビューと『マイ☆ボス マイ☆ヒーロー』第1話〜第4話シナリオ、『ケータイ刑事 銭形雷』セカンドシリーズ第12話・第13話「まさかオペラ!?〜犯人はあなただ!殺人事件」シナリオ目当てで購入。
●『ダ・ヴィンチ』11月号
362. 2006年10月04日 01時04分43秒
投稿:足立雅弘
おじゃまします。
ポプラポケット文庫から横溝正史の「金色の魔術師」が発売されました。神津恭介物のほうは、わかりません。あるいは打ち切りでしょうか。(涙)
今回は新保博久の解説で、横溝正史オリジナルの、少年向き金田一シリ−ズが整理されているので、便利です。とは言え、私はポプラポケットはもとより、角川文庫の少年物(黒地に黄色文字ですな)も未読なので、何を持っているかの整理から始めなければ。角川の横溝はいつでも買えるとたかをくくっていたので、いまごろあわてています。というわけで、どうも失礼しました。
[NAGAYA v3.13/N90201]