黒猫荘
「黒猫荘」は、利用者同士の交流を大切にした、長屋形式の掲示板です。
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これがワテのお勧めやねん!!
PLMS : mys016  
オーナー:SAMANA 
SINCE 1999.5.4
ようこそ16号室へ!! 私がこの部屋でやろうとしていることは、

1)ミステリ未経験・経験少ない人にミステリ好きになってもらおう!!
2)ある程度の経験者にはまだまだこんなミステリがあるってことを知ってもらってますますミステリ好きになってもらおう!!
3)ミステリどっぷり者には、DEEPな情報をお互いに提供・体験してもらって「アッシャー家」のように泥沼に沈んでもらおう(笑)!!

と、要は「ミステリを好きになる人が増えればいいな」ってことです。
皆さん、「お勧め本」のご紹介よろしくお願いします。「お勧めダブり」は大歓迎。集計して「お勧め人気度」もだしたい(笑)。
でもネタバレはやめてね!!!

ウダ話OK。ミステリウダ話(ミステリにちょっとでも関係した雑談。例えば小ボケ・小ツッコミ・オフ話等)で
ミステリに興味を持ち始める可能性はあると思います。
ただしウダの内容は『皆様の良識』に期待!!

○ お勧め中間集計(1~2250)はこちらからどうぞ。  ※次回集計は1~2500の予定

○ 管理人継続企画 はやみね作品小ネタ集はこちらからどうぞ。

○ 管理人継続(?)企画 自己満足アンソロジーはこちらからどうぞ。

○ ここは私のサイトの掲示板であるだけではなく、ミステリ長屋「黒猫荘」の一室(16号室)にもなっています。
   スパム書込みほかの影響で今は長屋全体がさみしい状況になっていて、
   退室したほうが管理人さんにもご迷惑かけなくていいんだろうと思いつつ、いまだグズグズしております。
   申し訳ありませんがいましばらくお付き合いいただければ幸いです。


あなたは番目のお客様です。(since 1999/09/13)


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2336. 2009年03月01日 09時24分49秒  投稿:SAMANA 

 最近、体重のリバウンドが進んででえらいことになってる居住者SAMANA
です(爆)。
 関西では2/27に放映されたフジテレビ系列「僕らの音楽」でのチャット
モンチーの演奏を見て、その〝ホンモノ〟度に感動していきなりミニアル
バムCDを購入。本当は2枚のフルアルバムも買いたかったけれど、在庫が
なくて大人買いできず。残念。
 それにしてもチャットモンチー。前から「シャングリラ」や「ヒラヒラ
ヒラク秘密ノ扉」とかを耳にしていていい曲やなぁと思ってはいましたが、
ここまでカッコイイ本物バンドとは思ってませんでした。「僕らの音楽」
録画していて大成功でありました。

 さてさて。それでは相変わらずの積読本状況詳細報告。

2009年2月の読了本

 1.『スミソン氏の遺骨』 リチャード・T・コンロイ
 2.『垂里冴子のお見合いと推理』 山口雅也
 3.『見習い女探偵』 リザ・コディ
 4.『隕石誘拐』 鯨統一郎
 5.『図書館の死体』 ジェフ・アボット
 6.『メイン・ディッシュ』 北森鴻

6冊読了。本当に珍しくいいペース(苦笑)。
1.は長編で初読作家作品。世界一の博物館という珍しい世界、かつユー
モアが色濃くでてそうなミステリだったので期待してたものの、結果はそ
うならなくて残念。推理展開は、考えてみれば確かにそうなるんだろうけ
れど、それまでの読者に向けた〝種まき〟があまり見受けられず、ユーモ
アだけ話が突き進んでるように思えたのが個人的には合わなかったもよう。
ユーモアが突出してたりしたら、それはそれで楽しめたかも。

2.は短編集。凝ってヒネった今までの山口雅也ミステリとは違い、ライ
トで素直な日常的ミステリもの。けっこう特殊で好ましいキャラたちと、
素直なミステリ展開が上手くあわさっていて楽しめました。ほっこり。

3.は長編で初読作家作品。私立探偵小説だけれど、ハードボイルドと呼
ぶには少しドラマチックな要素が足りないような感じ。哀愁とか情にまで
入り込まず、かといって本質とか尊厳とかにも踏み込まず、ちょと中途半
端なイギリス私立探偵小説といったところか。それとも日常的職業探偵小
説として、そのリアルさとちょっとしたドラマを楽しむべきか。

4.は長編。発表当時、評判が良くなかった記憶がありますが、確かにサ
スペンスとして読むにはキャラが突飛すぎるし、話の構築も展開も無茶っ
ぽいゆえに雑に感じられるけれど、娯楽お気楽エンタメとしてとらえれば
まだ楽しめる作品のように感じました。

5.は長編で初読作家作品。お勧めです。詳細は掲示番号2335参照くださ
いまし~(ぺこり)。

6.は短編集。連作形式で上手くまとまっていますが少し凝り過ぎの感じ。
作者が一番腐心したところかもしれませんが、前半の従側の話をストーリ
ー構造上全く切り離したものにしてくれたほうが、そしてミステリとして
主側の話系のミステリに仕立ててくれたほうが個人的には好みだったかも。
それでも今まで読んだ北森鴻ミステリ短編集の中で一番面白かったです。


2009年2月の購入本等

 1.『そして名探偵は生まれた』 歌野晶午
 2.『九杯目には早すぎる』蒼井上鷹

2冊入手。
1.は作家信用買いとして、よく見ずに買ったら既に所有の2作(1作は
既読、1作は積読)を含めた企画本。この手の企画は個人的にはとても悲
しい。素直に1作ずつ刊行してほしいです。よけいな出費をさせないでほ
しい。

2.は購入予定チェック時に見落としていたもの。本屋で見つけて買おう
かどうしようか迷いに迷って、結局購入。この作家の作品は買っいるとい
う人への信用買いといったところでしょうか(笑)。

本当はもう1冊、米澤穂信の『秋期限定栗きんとん事件〈上〉』(創元推
理文庫)を買う予定でしたが、発売日に本屋になかったので来月回し。ん
でも上巻ということは、当然下巻もいつかはでるわけで……。購入数のし
ばりがまた1冊分厳しくなってしまいました(泣)。

そいでは!!
[122.249.17.82][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; GTB5; SLCC1; .NET CLR 2.0.50727; Media Center PC 5.0; .NET CLR 3.5.21022; .NET CLR 3.5.30729; .NET CLR 3.0.30618)]

2335. 2009年02月22日 11時34分23秒  投稿:SAMANA 

 報告します断言します生きてます。の、居住者SAMANAです~(苦笑)。
ここ最近、ほとんど積読本状況詳細報告ばかり書いていますが、ここはそもそ
もミステリ系のお勧め掲示板。
 ということで、読書ペースは今年もガックリ落ちているものの、それでもや
はり面白いミステリに出会うことはあるわけでして、今日は今年初めての私か
らのお勧めです~。


『図書館の死体』 ジェフ・アボット  長編  ミステリアス・プレス文庫

 アメリカは南部のテキサス州、ミラボーの街出身のジョーダン・ポティート
 はニューイングランドで編集者として活躍していたが、家庭の事情から職を
 投げ捨て、若くしてミラボー町立図書館長を務めはじめた。ところがさっそ
 く、 図書館の蔵書が猥褻だと言いがかりをつけた狂信的な女性と騒動を起
 こしてしまう。しかもその後、ポティートの指紋が残されたバットでその女
 性が図書館の中で殺されているのを、当のポティートが第一発見者となって
 見つけてしまった。果たしてポティートは無事疑いを晴らすことがでいるの
 か……といった話。

 容疑を晴らすために探偵役となるポティートのユーモラスな語りと、その周
 辺の個性的な面々との賑やかなやりとりは、いかにもコージー・ミステリっ
 ぽい内容。
 被害者が残したメモをもとにした事件の追跡もメモをもとに行っているので
 話の流れは判り易く、追跡途中で疑問点の整理がなされていたり、事件の真
 相をほのめかす暗示も途中で仕込まれていたりというそつのなさもあって、
 巧みです。
 追跡段階で判明した事実を現在進行形で推理推測しているので、一気に真相
 解明といった本格ミステリ的構成ではないものの、それゆえにテンポは損な
 われずに話の展開も飽きさせることなく(特に終盤の勢いは後述のキャラク
 タ付とあいまって興奮)、かなり楽しめたのもナイスでした。
 何よりも個性的な登場人物たちのキャラクタ付けと、幾重に構築された事件
 の様相と、ミラボー出身のポティートを中心とした人間ドラマとが、とても
 有機的に結びついていて効果が増しているのが素晴らしい。現実と比べると、
 小説とはいえ事件&ドラマ構築がちょっと派手すぎる気もしますが、個人的
 には充分に許容範囲内。なのでこのミステリ、お勧めとさせていただきます。

そいでは!!
[122.249.17.82][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; GTB5; SLCC1; .NET CLR 2.0.50727; Media Center PC 5.0; .NET CLR 3.0.04506; .NET CLR 3.5.21022)]

2334. 2009年02月07日 22時50分40秒  投稿:SAMANA 

 1ヶ月超のご無沙汰です(汗)。
 泡坂妻夫さんの訃報を2、3日前に知りました。
 泡坂作品初読は大人になってミステリ熱が再燃してから手にした『湖底
のまつり』か『11枚のとらんぷ』か『亜愛一郎の狼狽』だったと思ってい
たのですが、確か中学生の自分に読んだ日本推理作家協会編アンソロジー
『犯罪展示会』に入っていた、亜愛一郎シリーズの1作「掌上の黄金仮面」
だったことに、後日気がつきました。
 かなり反転系の作品で、所収作のなかでも面白く印象に残っていたミス
テリだったんですが、あとで泡坂作品だと気づいたとき、かなり納得して
しまったのが、自分の中でちょっと面白い思い出になっています。
 『天井のとらんぷ』『11枚のとらんぷ』『しあわせの書 迷探偵ヨギガ
ンジーの心霊術』『砂時計』等々好きな作品がたくさんありますが、『湖
底のまつり』で味わった酩酊感は、何事にも代えがたい貴重な体験でした。
ミステリ熱再燃の決定打のうちの一つとして記憶に残っています。
 今まで数多くの素晴らしいミステリを生み出していただいて、本当に本
当にありがとうございました。あらためてご冥福をお祈りいたします。

さてさて。相変わらずの積読本状況詳細報告(汗)。

2009年1月の読了本

 1.『水の戒律』フェイ・ケラーマン
 2.『機巧館のかぞえ唄』はやみねかおる
 3.『風刃迷宮』竹本健治

3冊読了。今年はこれが1ヶ月の平均ペースになりそうな予感…(泣)。

1.は初読作家作品。ユダヤ教信者のコミュニティ内で起きたレイプ事件
を発端に、殺人まで発展した一連の事件を扱った作品。事件の捜査と真相
に加え、主人公の男女の恋愛模様とその基盤として頑として存在するユダ
ヤ教の考え方(のほんの一端)がそこそこ楽しめました。

2.小ネタ集で今月に頂戴した見本を読了したものとして数えただけ(爆)。
児童モノ人気シリーズで、このような作品を書いたはやみねさんのミステ
リ好き度には脱帽。この〝本気〟が人気を生み出しているんだと思います。

3.は久々の竹本牧場(?)ミステリ。ただ、この作品で生み出してる酩
酊感には、読書環境の悪さも手伝ってかほとんどついていけず、正直悪酔
い状態でした。良くない意味でスッキリしないミステリだったのが残念で
した。

2009年1月の購入本等

 1.『機巧館のかぞえ唄』はやみねかおる
 2.『顔のない敵』石持浅海
 3.『ゆげ福 博多探偵事件ファイル』西村健
 4.『枯草の根』陳舜臣
 5.『制服捜査』佐々木譲

5冊入手。

1.は既述のとおり頂戴モノなので省略。

2.は当時の世評でもおおむね好評だったし、『水の迷宮』お勧めの影響も
あって悩んだけれど結局購入。編纂テーマとは全く別物だろうデビュー作も
楽しみです。

3.ジェットコースター・冒険ハード・ボイルドの『ビンゴ』で信用買い決
定の作者の短編集。従来の作品と少し毛色が違いそうですが、きっと楽しめ
ると信じて購入。変に本格系を意識していないことを期待していたり。

4.は作者紹介の上でよく耳にする作品ですが、まだ持っていなかったので
迷わず購入。陳舜臣ミステリも結構積読なので楽しみ楽しみ。

5.は作者信用もありますが、このミス評判信用しての購入。この系列シリ
ーズと、警察つながりで今野敏『隠蔽捜査』系列シリーズは押さえておきた
いなぁと現段階では思っています(苦笑)。

そいでは!!
[122.249.17.82][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; GTB5; SLCC1; .NET CLR 2.0.50727; Media Center PC 5.0; .NET CLR 3.0.04506; .NET CLR 3.5.21022)]

2333. 2009年01月03日 12時16分14秒  投稿:SAMANA 

 ということで、新年書込み第2弾は相変わらずの積読本状況詳細報告(汗)。

2008年12月の読了本

 1.『名探偵登場』ウォルター・サタスウェイト
 2.『ナイフが町に降ってくる』西澤保彦
 3.『夢果つる街』トレヴァニアン
 4.『陰の季節』横山秀夫

4冊読了。いいペースじゃないなぁ…(泣)。

1.は稀代の魔術師フーディニやホームズの産みの親コナン・ドイルら
が登場する本格ミステリ。そこそこ楽しめたのですが、個人的にはフー
ディニの相方となるピンカートン探偵社ボーモントのプチハードボイル
ドっぷりが好ましかったり。

2.は久々の西澤康彦のSF設定ミステリ。異常すぎる連続刺傷状況から、
ある意味これでしかなさそうな真相なんでしょうが、それでもビックリ
する私っていったい……。また、細かく検証すればいろいろ穴が見えて
きそうな気もしますが、それでも個人的には納得できて楽しめました。

3.はこのミス88年の海外編第1位作品。カナダの移民が混在した吹き
だまりの街ザ・メインで暮らす人間たちの人生模様が、主人公ラポワン
ト警部補の生き様を筆頭にとても美味。人と街とミステリが結びついた
ナイスな作品でした。

4.は今更ながらの横山秀夫作品初読。世の高評価がごもっともなリア
ルな社会性と意外性&ミステリ度がつまった満足度高い短編集でしたが、
個人的には表題作での偶然の出来事が「そこまでの偶然ってあり得るか
ぁ?」と疑問を持ってしまったのが残念でした。それがあってこその意
外性十分だとは思うんですが。

2008年12月の購入本等

 1.『福家警部補の挨拶』大倉崇裕
 2.『スナッチ』西澤保彦
 3.『夢は枯れ野をかけめぐる』西澤保彦
 4.『密室殺人ゲーム王手飛車取り』歌野晶午
 5.『キッド・ピストルズの最低の帰還』山口雅也
 6.『犯罪ホロスコープ1 六人の女王の問題』法月綸太郎
 7.『黒百合』多島斗志之
 8.『完全恋愛』牧薩次
 9.『誘拐』五十嵐貴久

9冊入手←おいおいおいっ! なんだこの冊数は(爆)!!

1.はテレビドラマ化もされる倒叙ミステリ短編集。刊行時、評判良かっ
たので楽しみ楽しみ。

2~9は、実は忘年会オフでいただいた放出本。本当にありがとうござい
ました>放出された方々。

2~6は文庫化された時、作家名買いでまず購入確実なので「前もって入
手するだけじゃないか」と自分を騙くらかしての入手。自分に対する言い
訳がまずます卑屈になってる気がしますが気にしないことにします(汗)。

7~9は08'年のランキング本だったり、興味が大きくそそられたりして
我慢できずに入手。これらについてはもう言い訳しませんできません。
自分のためにもこれらの本のためにも、絶対に2009年は積読本の数を順調
に減らしてみせるぞ!! ←説得力ゼロ(爆)

そいでは!!
[122.249.17.82][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; SLCC1; .NET CLR 2.0.50727; Media Center PC 5.0; .NET CLR 3.0.04506)]

2332. 2009年01月03日 12時15分46秒  投稿:SAMANA 

 皆様、新年あけましておめでとうございます。この年末で確実にメタ
ボが進行している居住者SAMANAです~(汗)。
 ここ数年、読了本は自分のための記録メモと文章力向上の目論み、ま
た、たまたま立ち寄ってくれた人の役に少しでも立ってくれたら嬉しい
なぁ~ということで、ぐだぐだと感想を書き連ねてきましたが、ここ最
近は私生活に余裕がなくなって感想を書くこと自体が苦痛になってしま
い、なんだか本末転倒な読書スタイルになっておりました。
 なので、しばらく感想書きはストップし、ミステリを読むこと自体の
面白さ・喜びを取り戻そうかなぁと思っております。風向きが変われば
また感想書きを再開するやもしれませんが、その際に目を通してやるお
気持ちがまだ残っておりましたら、お付き合いしてやってくださいませ。
 あ。ちなみにここはまだ継続する予定でございます。なんと言います
か、本当にすいません(爆)。

>毒太さん

 あけましておめでとうございますです~(ぺこり)。
 2009年も引き続き、この部屋にぼちぼち目を通していただければ幸い
 です(汗)。
 
 >『モーダルな事象 桑潟幸一助教授のスタイリッシュな生活』
  おおお、奥泉光ですか。実は食わず嫌いな作家さんです(爆)。
  なんというか、文芸者として思い描くところのミステリを実践してる
  イメージがあって、それがゆえにベーシック&オーソドックスなミス
  テリではなく、メタっぽい文芸実験的ミステリのような作品なんだろ
  うなぁと勝手に思い込んで敬遠しておりました。
  毒太さんの書き込みが気になって少しぐぐってみたところ、今作も文
  芸的な面でいろいろ懐を深めていそうに思えましたが、ミステリとし
  ての骨格もしっかりしている印象も受けました。奥泉光。まずはこの
  作品で試してみようかなぁ…。

 >『麗しのシャーロットに捧ぐ』
  初耳作家さんです。ついでに言えば「LOVE寄せ」もやはり初耳(苦笑)。
  年齢からくる好奇心の減退と生活環境面からくる慢性的疲労から、ラ
  ノベミステリの読書意欲がすっかりなくなってしまいましたが、この
  お勧めはとっても魅力的。毎月の限定購入冊数に潜り込ませようかど
  うしようか嬉しい悩みが発生してしまいました。幻惑とミステリの相
  乗効果という点も面白そう。願わくば幻惑がミステリに奉仕している
  パターンでありますように……と勝手に期待しておきます(笑)。

お勧め、ありがとうございました~!!
そいでは!!
[122.249.17.82][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; SLCC1; .NET CLR 2.0.50727; Media Center PC 5.0; .NET CLR 3.0.04506)]

2331. 2008年12月31日 02時29分41秒  投稿:毒太 
年の終わりに、久々におすすめをしに来ました。
とりあえず今回は2冊ばかり。


奥泉光『モーダルな事象 桑潟幸一助教授のスタイリッシュな生活』(文春文庫)

芥川賞受賞の純文学作家でありながら、エンターテイメントの分野でも活躍する奥泉光のミステリ。文庫600ページ超の大長編です。
大阪の三流短大でくすぶる日本文学の研究者桑潟のもとに、無名の童話作家の遺稿が持ち込まれるのですが、関係者が次々と死を遂げていき・・・というストーリー。
長いだけあり、展開もじっくりじっくりと進んでいくのですが、非常にイキが良くコミカルな文体のおかげで遅さを感じません。
また、キャラクター造形も絶妙で、小心者だが名誉欲の強い桑潟、探偵役となるジャズシンガー北川アキ&英国かぶれの出版社社員諸橋倫敦の「元夫婦」コンビ、と癖はあれど憎めないメインキャラクターを揃え、また作者自身の文芸批評をパロディにするなど遊び心たっぷり、飽きずに読めます。
ミステリとしての仕掛けも、キャラクターを巧みに動かし、オカルト要素を適度に織り交ぜながら繰り広げられる上質なもので、非常に読み応えがありました。
清清しい読後感まで含めて、一級品の面白さです。


尾関修一『麗しのシャーロットに捧ぐ』(富士見ミステリー文庫)

そして性懲りも無くラノベをすすめる私(笑)
表紙のデザインが変わって以降の富士見ミステリー文庫は、「LOVE寄せ」と呼ばれる恋愛重視への方針転換によってミステリー要素を薄めていったのですが、その中で異彩を放つのがこの作品。
ストーリー構成は複雑かつ精緻をきわめ、ライトノベルの、それもデビュー作であるとはとても思えないほどです。
そして作者自身が「ゴシックホラー」と位置づけるように、全編おどろおどろしい文体が貫かれ、読者を存分に幻惑します。そしてその幻惑はミステリーとしての質を高める役にも立っているのです。
ただ残念なのは、やはりこの作品は「LOVE寄せ」の波に埋もれる運命であったようで、現在既に重版未定、作者もこれ以降の作品を出せていない状態であることです。富士見ミステリー文庫自体が急激に縮小中である現状を鑑みるに、作家・尾関修一の第二作を読む機会は今後無いのかもしれず、惜しまれてなりません。
しかしとにかくこれは傑作。もし古本屋で発見できたら、一見して「メイドさん萌え小説」としか思えない表紙にメゲず(笑)、直ちにレジへ持っていくことをおすすめします。

他に入手可能なミステリ系ラノベだと、在原竹広『ようこそ無目的室へ!』(HJ文庫)が、米澤穂信『夏期限定トロピカルパフェ事件』(創元推理文庫)を思わせる印象深い短編集でした(ラストの驚きを殺がないような文章の気遣いが随所に見られます)。早狩武志『ハーフボイルド・ワンダーガール』(一迅社文庫)は青春小説としてはかなり良かったのですが、推理小説としてだけ読むと物足りないでしょう。


かなり長々と書いてしまいましてすいません。
良いお年を^^
[220.210.104.3][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)]

2330. 2008年11月30日 08時51分27秒  投稿:SAMANA 

 気がつけば前回の書き込みから約1ヶ月も間が空いてしまいました。
もう少しちょこちょこ書き込めるように、心技体&周辺環境全てが上向
きになってほしいと思いつつ、時はすでに年の瀬…。2009年こそはいい
年になりますように(爆)。

ということで、積読本状況の詳細報告。

2008年11月の読了本

 1.『こびと殺人事件』クレイグ・ライス
 2.『新・本格推理 02 黄色い部屋の殺人者』二階堂黎人編
 3.『蒸発した男』マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー
 4.『蘆屋家の崩壊』 津原泰水
 5.『密偵ファルコ 錆色の女神』 リンゼイ・デイヴィス

5冊読了。
1.はジャスタス夫妻と弁護士マローンの黄金トリオによるミステリ。
登場人物たちの軽妙なやりとりはやりとりは抜群ながら、とてもせわし
ない展開と事件の真相とのバランスにちょっと物足りなさが。
2.は本格ミステリ公募企画作品集。読み応えのある作品がいくつかあ
って楽しめました。まえがきの選者選評も、選評と自分の読後感との食
い違いも含めて楽しめる部分が多いので、今後も続けてもらいたいコン
テンツであります。
3.は警視マルティン・ベックシリーズもの2作目。民族性(社会性?)
の違い(特に捜査側)をわりと大きく感じるのに、ミステリ構成&展開
は日本人である私でも楽しめたところに、毎度ながらちょと不思議感が。
4.はホラー短編集。刊行当時、これもミステリ系ネット上でちょと話
題になってたような記憶が。恐怖小説としていくつか楽しめましたが、
理解不能だった作品がひとつ(それも解説者が絶賛してたもの)あった
のがちょと残念でした。
5.は大昔のギリシャ時代が舞台の密偵ファルコシリーズ3作目。2作
目に比べ、ほぼ独立した事件としてのストーリー展開は好ましかったも
のの、個人的事情からか事件の流れそのものを把握しきれなかたのが悲
しかったです(爆)。


2008年11月の購入本

 1.『日暮し (上)』宮部みゆき
 2.『日暮し (中)』宮部みゆき
 3.『日暮し (下)』宮部みゆき
 4.『エデンの命題』島田荘司
 5.『ライラック・ホテルの怪事件』キャロリン・キーン
 6.『風の岬 高城高全集(4)』高城高
 7.『黄泉路の犬』近藤史恵

7冊購入。
結果、2冊超過ながら作品数としてはプラマイゼロ(言い訳)。
1~3.は、宮部みゆき時代ミステリ作品ということで無条件鉄板購入。
4.島田荘司ミステリということで無条件鉄板購入。
5.は悩みましたが、既刊行シリーズ本購入済を考慮して今回も購入。
6.も5.と同様。ただ、「死ぬ時は硬い笑いを」なんていう魅力的な
所収作タイトル(作品発表時期を考えると特に)を見せられたら、買お
うという気持ちが昂らないわけありません(苦笑)。
7.は島田荘司ミステリということで、〝ほぼ〟無条件鉄板購入(汗)。

そいでは!!
[122.249.17.82][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; SLCC1; .NET CLR 2.0.50727; Media Center PC 5.0; .NET CLR 3.0.04506)]

2329. 2008年11月02日 08時38分12秒  投稿:SAMANA 

 続いての居住者SAMANAです~。続いてということは、お察しの通り、
私からのお勧めということで(汗)。いつもと違うタイプで攻められる
と弱い私だからこそ? いえいえ、大人にとっては心癒される素敵な作
品だと思っています(キッパリ)。


『ぼくらの先生!』 はやみねかおる 講談社

 短編集。
 家庭を顧みることなく、多忙な日々を送ってきた元・小学校の先生が定年退
職。先生時代のちょっと謎のある思い出話を、少しずつ奥さんに話すようにな
りました。すると、奥さんとの会話のなかでその思い出が全く違う形でよみが
えってくることに……といった感じ。プロローグとエピローグがついて、全体
で一つのストーリーになった連作形式にもなっています。
 以下、各作について短めにコメント。

「第一話 消えた靴」
  安楽椅子探偵形式なので各話に通じますが、細かな伏線が効いています。
  子ども一人の心情・子ども同士の関係・クラス内の雰囲気・教師の心情・
  子どもの成長加減などが楽しめました。

「第二話 スイカ泥棒と花火」
  犯人像は少し突拍子ない気もしたり。主役級の子どもの造形、教師稼業で
  自分の家族にかかってしまう負担とその辛さが印象深かったです。

「第三話 先生には見えないこと」
  一発ネタ系ですが、だからこそ逆転の視点という基本が生きてます。
  どんな大人にも知らせてはいけないとする子どもの真理がナイス。話の結
  末が冒頭にありながら、結末でその印象が感慨深いものになるのはミステ
  リの介在ならではと思ったり。

「第四話 肝だめしの夜」
  子どもなりに素直な動機と、短編集ながら一作品としてまとめるうえでの
  関連性が印象的。ラスト、私は先生と同じ心境なので奥さんはそう言って
  るけれど、やっぱり作者版「女か虎か」じゃないかと個人的には思ってい
  たり。

「第五話 給食、好きですか」
  ラストでこういうタイプの子ども&話を持ってくるかと、奥さんの様子と
  あわせてニヤリ。ところがエピローグとの連関も含めてじんわり&感動。
  楽しめました。

 結論。
 小学校教師を定年退職後した夫とその妻との第二の生活を描いたこの短編集。
一番驚いたのは、作者の一特徴であるギャグ色はほとんどうかがえず、とても
落ち着いた雰囲気の作品だったこと。抑え気味のユーモア色が少し感じられて、
これが発展してしまうかどうか途中で心配になりましたが、これも個人的には
作品世界をくずさない程度に終始したので一安心。
 各話のミステリ要素については、当事者たちそれぞれの思いを印象深くさせ
ると同時に、ミステリ要素を介在させた思い出話を中心とした二人それぞれの
所作が、この老夫婦二人の過去そして現在も素敵な繋がりにあることを実感さ
せるうえでとても効果的に働いていると感じました。
 また、この短編集を老夫婦の過去と現在をそれぞれに切り取っただけでなく、
過去と現在を継続させつつ、そして新たな幸福を予感させる未来をも取り込ん
だ各話の連関とプロローグ&エピローグ(頭と心にじんわり溶け込んでいくよ
うな文章描写が素晴らしい)がとても効果的で、単なる短編集となっていない
一つの作品世界として、とても心地よい気分にさせてくれて大満足の作品であ
りました。

 この一作品、お勧めとさせていただきます。

 蛇足。
 本当に余計な感想ですが、こういう落ち着いた感じでミステリでありながら
もそれをメインにせず、「人っていいな」と心なごませてくれる癒し部分(こ
の作者さんなら素でできるはず)を主軸にした作品を、25~40歳台の大人をタ
ーゲットにして展開していけば、今よりもっと幅広くヒットするんじゃないか
と妄想していたり。

そいでは!!
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2328. 2008年11月02日 08時37分33秒  投稿:SAMANA 

 三連休で少しウキウキ、けれどやらなきゃいけないことも多くて頑張
らないとと、少し焦る気持ちもあったりする居住者SAMANAです~。
 ……「焦らなきゃ」という気持ちだけかもしれない(爆)。


>カンナさん

 ふええ。数年前に比べると、居住者自身の読書環境の変化(時代性を
 全く無視した読書ペース、読書数の大幅な減少、レス空白期間の長期
 化、知識&ボキャブラリのなさからくるレス自身の魅力度減少等々)
 から、めっきりさみしくなってしまったこの部屋にわざわざ書込みい
 ただき、本当にありがとうございますです~(ぺこり)。
 カンナさんも、いろいろと環境の変化があったご様子。そちらの掲示
 板でも申し上げましたが、無理せずぼちぼち、読書をお楽しみくださ
 いませ~。
 #明日は記念日とのこと。おめでとうございますです(笑)。

 『三月は深き紅の淵を』。はい。確かにカンナさんからお勧めをいた
 だきました。この作品でますます恩田作品に嵌ったとのことでしたが、
 今も『ユージニア』を読書中とのこと。それにひきかえこちらは「い
 つか買うぞリスト」に恩田陸作品が増加中。ただいま何と13作品も
 リストに入っております(爆)。せめてよく話題を耳にした『Q&A』
 ぐらいは、何とかスキを見つけて買うようにしようかなぁ……(汗)。

 『探偵ガリレオ』。もしも手に取る機会がありましたら、楽しんで
 ください。一般読者もミステリ好き読者もミステリマニア読者も満足
 させることのできる東野圭吾ならではの力を持った短編集だと個人的
 には思っています。
 このシリーズの長編作『容疑者Xの献身』映画版のちまたでの好評価
 がとっても気になってます。珍しく原作既読なので、久々に「この映
 画見たい」意欲が湧き上がっていたりします(笑)。


ということで、積読本状況の詳細報告。

2008年10月の読了本

 1.『幽霊が多すぎる』ポール・ギャリコ
 2.『都会のトム&ソーヤ(6) ぼくの家へおいで』はやみねかおる
 3.『3000年の密室』柄刀一
 4.『ファイアフォックス・ダウン(上)』クレイグ・トーマス
 5.『ファイアフォックス・ダウン(下)』クレイグ・トーマス
 6.『ぼくらの先生!』はやみねかおる
 7.『S.P.A.T.! -スパット!-』鷹野祐希
 8.『初恋よ、さよならのキスをしよう』樋口有介

8冊読了。
1.は昔、ネット上で少し話題になったから購入したと思っていたので
すが、ひょっとしたら我孫子武丸のみが話題にしていたのを目にしたの
かもしれません(汗)。コテコテ古典系本格ミステリで楽しめる部分も
あったものの、少し期待が大きすぎたのかも。
2.はシリーズもの。主人公の〝サバイバー〟内人くん大活躍。
3.は予想してた方向性とは違ってたものの、違う方向性なりに期待以
上の作品で嬉しかったです。
4.と5.は冒険アクションもの。個人的には結末のアッサリさがもっ
たいなさすぎました……。
6.は後述。お楽しみいただけたら嬉しいのですが。
7.はライトノベル。設定がとてもナイスでこのあたりを詳細かつ現実
的にして話を展開していって欲しいと思うのは、私がオヤジになった証
拠かも(爆)。
8.は女性に弱いルポライター柚木草平のハードボイルド系ミステリシ
リーズの一作。以前は女性への弱さ加減が少し気に入らなかった記憶が
あるのですが、それが今では雲散霧消して楽しめているのは、やはり私
がオヤジになった……以下同文(汗)。


2008年10月の購入本

 1.『汚れた7人』リチャード・スターク
 2.『都会のトム&ソーヤ(6) ぼくの家へおいで』はやみねかおる
 3.『あわせ鏡に飛び込んで』井上夢人
 4.『ジェシカが駆け抜けた七年間について』歌野晶午
 5.『S.P.A.T.! -スパット!-』鷹野祐希
 6.『ぼくらの先生!』はやみねかおる

6冊購入。
1.は、先月の買い漏れ分。買った後に「しまった! ひょっとしてダ
ブリ本かも?」と心配になりましたが杞憂に終わって一安心。
2.と5.と6.は新刊定番購入作家さん作品。
3.はなんだかとっても久々。読む時期を考えるともっともっと久々に
なりそう(苦笑)。
4.は『『アリス・ミラー城』殺人事件』北山猛邦、『魚たちと眠れ 
結城昌治コレクション』結城昌治のどれを買うかで悩んだ結果、購入を
決めた作品。実はまだ北山猛邦作品には未練が残っていたり……(汗)。

書込み、ありがとうございました~!!
そいでは!!
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2327. 2008年10月31日 18時35分01秒  投稿:カンナ 
こんばんは。
書き込みはいったい何年ぶりなのだろう・・・先日はひっそり復活したサイトへ来ていただいてありがとうございました。
カンナです。

SAMANAさんの集計結果を見て、恩田陸氏って人気なんだなーと改めて実感。
私は『象と耳鳴り』にあんまり印象がないのですが(逆に再読してみたく感じましたが)、『三月は深き紅の淵を』は未だに折に触れ思い出す作品です。
(・・・たぶん、昔お勧め書いたような。。。)
またお勧め持ってこられるくらい読書が進むと良いなーと思っております。

あと、SAMANAさんの「探偵ガリレオ」の感想拝見しました。
どうもドラマで盛り上がってしまうと手が出ない性分なんですが、読んでみたくなりました。
読みたい本が増えるのは嬉しいですね。
ではとりとめ無いですが。。。
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2326. 2008年10月05日 08時40分10秒  投稿:SAMANA 

 今日も休日ながら昼から地元で重めのテーマの会合。うううん。丸一
日楽しい時間が過ごせる、自分や家族のためだけの休日が切に欲しいと
願う居住者SAMANAです~。

 そんな事をほざきつつ、今日は私からのお勧め(今回から別場所に既
アップ感想の再掲になる予定)。ミステリじゃなくエンタメだけど、ミ
ステリ趣向も少しあったし、驚きも出来たのでご容赦を。

『妖星伝 (一)~(七)』 半村良 長編 講談社文庫

 日本古来より残虐非道の限りを尽くし、この世を地獄に陥れるために
 異能力を駆使して暗躍してきた異端の集団、鬼道衆。八代将軍吉宗の
 治世が終わろうとする江戸時代、この鬼道衆の頂点に立つ「外道皇帝」
 がその姿を現しはじめたことから、鬼道衆の暗躍は激しさを増す。果
 たして鬼道衆の行き着く先はどこにあるのか……といった話。

 読む前は、SF的発想を活かしつつも時代物としてあまり逸脱すること
 はない伝奇小説として、ワクワクハラハラ感を期待して読んだんです
 が、予想は大きくハズレ。生命・仏教・思想・哲学・性といったテー
 マをこれほど深く取り込み、かつ、エンタメ融合させた物語とは夢に
 も思ってなかったので、しばし唖然。
 正直、物語世界に馴染みきっていない序盤、例えば伊勢・紀州そして
 アソコを巡る時のやりとりは、使われる言葉も含めとても江戸時代に
 生きる人たちの理解力とは思えず、またその後のオーソドックスな伝
 奇小説的展開との絡みかたにとまどったり、中盤の天童尼が登場して
 からの「性」にかかる流れや日円と青円の数々の禅問答には少しくど
 さを感じたりして、個人的にはちょっとだれてしまったところもあり
 ました。
 ただ、それらを上回るほど刺激に満ちあふれたSFないし超伝奇的発想
 の数々(蛇丸と朧丸、夢助と赤目、天童尼と女乃助、そして鬼道衆の
 行く末など。また、将軍詰めの扱いはミステリ的趣向も)は、そのた
 びに驚きを覚え喜々としてしまうほど、かなり魅力的なものでした。
 そして圧巻は、この物語の対極とも言えそうな限られた時間の中で生
 涯を終えた、あまりにも微小な〝人〟の姿を、時代物味わいの中で有
 意義なものとして表現するという、対極の双方が共に〝是〟であるよ
 うな明快な〝解〟はないといった面を見せつつも、本筋として江戸時
 代において妖星伝を含めた〝すべて〟(あえて世界という限定された
 言葉は使わず)を力と技で壮大に表現しつくすという、半村良ならで
 はのエンタメ大衆小説マインドのほとばしりが本当に素晴らしかった
 です。

そいでは!!
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2325. 2008年09月30日 21時58分46秒  投稿:SAMANA 

 9/20にミステリオフ会。久しぶりにいろいろとミステリ話ができて個
人的には楽しかったんですが、こちらの読書内容があまりにも現在を無
視しているので突っ込んで会話することができず、散漫な感じをこちら
からみなさんに与えてしまったかも。いやはや参加者の皆様、本当にご
めんなさいです。
 次からはやっぱり課題本を設けたほうがいいかなぁ……(汗)。

ということで、積読本状況の詳細報告。

2008年9月の読了本

 1.『妖星伝(4)』半村良
 2.『妖星伝(5)』半村良
 3.『妖星伝(6)』半村良
 4.『妖星伝(7)』半村良
 5.『3,1,2とノックせよ』フレデリック・ブラウン

5冊読了。
1~4は先月に3巻まで読み終えての持ち越し読書、無事完読。評判に
たがわぬスケールの大きさに圧倒。本当に凄い作品でした。
5.もブラウンミステリ初読ということでワクワクしてたんですが、ち
ょっと期待外れ。かなり狭められた時間内で展開していくストーリーと
いう、書かれた年代からすると斬新なものだったのかもしれません(私
が知らないだけで前例がたくさんあるかも)が、個人的には緊迫感が感
じられなくて、発想の転換部分もさほど驚けず、とある展開も組み合わ
せとしてしっくりこない感じが残ってしまいました。一か所、ちょっと
小粋な伏線っぽい記述だけが印象に残ってます。

2008年9月の購入本

 1.『猫丸先輩の空論』倉知淳
 2.『悪党たちは千里を走る』貫井徳郎
 3.『江南の鐘』R・ファン・ヒューリック
 4.『水の迷宮』石持浅海
 5.『泥棒は深夜に徘徊する』ローレンス・ブロック

5冊購入。
1.は、新本格ミステリのテイストを期待しての信用買い。猫丸先輩自
身に対する思い入れは、個人的にはそんなに持っていなかったり(爆)。
2.は、久々の貫井作品購入。この作者によるユーモア&コン・ゲー
ム系作品ということで期待大。
3.はもう、〝何はなくともディー判事〟ということで。
4.最近お勧めいただいた作品。今月はどうしても買いたいという作
品がそんなになくて、前々から買おう買おうと思いつつ機会を逃して
いた〝何はなくともバーニー・ローデンバー〟の5.とあわせて購入。

……と思っていたら、なんとよつやさんの購書日記で、今月リチャー
ド・スタークの『汚れた7人』が発売されていることを知って愕然。
アイタタタ。〝バーニー〟買うなら当然復刊の〝パーカー〟とセット
で買わないでどうする(怒)>私

はやみね新刊もでるから、10月購入本はこれでもう5冊のうち2冊も
決定。ふええええ~。それじゃあはやみね作品は〝別枠〟という扱い
にしようかなぁと、今から弱腰満開の居住者SAMANAでありました(汗)。

そいでは!!
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2324. 2008年09月13日 09時19分17秒  投稿:SAMANA 

 9/7は法事で家族で一日外出。今のところ仕事も何とかペースをつか
みかけているので、あとは地元自治会がらみが何とかなればなぁ……と
ぼんやり思っている居住者SAMANAです~。
 最近なんだか、濃い目の本格系ミステリを読んでみたい気分中。そん
な気分も手伝ってか(それでも読むのは約20年後)、9月新刊購入予定本
を本格系だけに無理矢理絞り、毒太さんお勧めの石持浅海『水の迷宮』
とR・ファン・ヒューリック『江南の鐘』を購入。嬉し嬉し

>FOOLさん

 すっかりご無沙汰しております(汗)。
 FOOLさんのブログ更新が停滞してるのを見て「きっと仕事がキツくて
 更新の元気もでないんだろうなぁ、うんうん」と我が身を振り返りつ
 つ大きく頷いていたのですが、最近は更新も行われているようで何よ
 りでございます。お互い適度にがんばっていきましょうね~(汗笑)。

 オフ会お誘い。ありがとうございますありがとうございます。本当に
 感謝感激火事洪水でございます(オヤジ臭80%)。
 相方がパート販売してるので休日の動きが以前よりかなりままならな
 い状態(子どもの送り迎えなんかしないといけない)になっておりま
 すが何とか時間を見つけたいと思ってるので、空いた日ができたら連
 絡入れさせていただきます。都合があえば遊んでやってくださいまし
 ~(ぺこり)。

 『フロスト気質』(R・D・ウィングフィールド)。私も購入未読状
 態ですが、あの特異なキャラとモジュラー形式ストーリーが健在なら、
 面白さはほぼ保証されてるような気がします(笑)。ただ、上下巻と
 いうボリュームなので、事件が錯綜しすぎて訳ワカメ(オヤジ臭MAX)
 になってないかどうかだけが心配です(爆)。

>さくらさん

 ああもう、デリカシーのない言い回しをしてしまって本当にすいませ
 んすいません(大汗)。感動系エンタメも読んだりするのですが、最
 近の読書が本格系ミステリから離れた作品が多いので、急性ミステリ
 熱中症にかかってしまったのかもしれません。なのでその症状を抑え
 るために、これからもミステリ本をどうかお勧めしてやってください
 まし~(爆)。

 『零式』(海猫沢めろん)
 初耳作家&作品(のはず)だったのでちょと調べてみました。各種キ
 ーワードを参考にすれば、改変歴史駆動少女出会疾走暴走飛翔青春系
 架空小説といったところでしょうか。で、「改変~青春系」までにラ
 ストを覆い隠すトリックがあるように思われますが、こんなオヤジの
 つまらん戯言よりも、疾走感に満ちた青春エンタメとして素直に楽し
 むほうが絶対いいような気がします。

>天河さん

 おおお。小ネタ集に目を通していただいただけでなく、わざわざここ
 までお越しいただいて本当にありがとうございますです~(ぺこり)。
 大なり小なりのミステリがしみついた家具荷物小物本棚本その他で雑
 然としておりますが、よかったらまた覗いてやってください。

 「10枚では多すぎる」
 う~~~ん………。これ、私も最初目にしたときは、強調点がうたれ
 ていたこともあって「九マイル?」と思ったんですが、老人のセリフ
 は「五円玉十枚じゃ多すぎる。九枚がちょうどいい」というもので、

 ・話の流れにそった素直な表現で、小ネタとして(言葉は悪いのです
  が)ある種の〝わざとらしさ〟をそう強くは感じられなかったこと。

  #強調点は〝十枚じゃ多すぎる〟でなく〝多すぎる〟だけにつけら
  #れていて、これは後に続く「九枚が~」という真相にかかるセリ
  #フに対するものと思われ、〝九マイルは遠すぎる〟を連想させる
  #ものではないだろうと思いなおしました。
  #また、細かい話ですが「十枚〝じゃ〟多すぎる」にひっかかり。
  #小ネタなら「十枚〝は〟多すぎる」と個人的にはなっていてほし
  #いところです。

 ・「九マイルは遠すぎる」の作中での該当セリフは「九マイルもの道
  を歩くのは容易じゃない、ましてや雨の中となるとなおさらだ。」
  というもの。なので老人の〝九枚がちょうどいい〟の部分が〝まし
  てや雨の中となるとなおさらだ〟を少しでも連想させる・匂わせる
  ような表現(例えば〝ましてや×××となるとなおさらだ〟 ××
  ×は真相連想の可能性があるのであえて伏字)があれば、これは小
  ネタだと思えるんですが、そのような感じでなかったこと。

 から、本当に申し訳ないですが、私の中では小ネタにするには躊躇を
 おぼえてしまったり(汗)。実際のところは判らない(はやみねさん
 は九マイルを連想した小ネタとして書かれたのかもしれない)んです
 けどね。

 せっかく教えていただいたのに、無粋な回答をして本当にすいません。
 これに懲りず、また違う小ネタと思われるものを見つけられたり、は
 やみねさんに限らず、ミステリ話をしたくなったときには、またこの
 部屋に来てやってくださいまし~。

お勧め&書き込み、ありがとうございました~!!
そいでは!!
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2323. 2008年09月08日 02時00分55秒  投稿:天河 
通りすがりで失礼します。
はやみね先生の小ネタ集を講談社文庫で拝見して立ち寄らせて
頂きました、天河ともうします。

さて、早速ですが総生島の終わりの方、五円玉のくだりでの
老人の発言も小ネタではないかと思い書き込みます。
老人は「10枚では多すぎる」という発言をしますが、
これは「9マイルでは遠すぎる」にあわせた発言のような気がします。
如何でしょうか?

「9マイル~」は安楽椅子探偵物でその後の展開にもあっている気がします。
[61.198.141.85][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1) Opera 8.60 [ja]]

2322. 2008年09月01日 03時19分03秒  投稿:くにもも・さくら 
ご、ごめんなさい。失礼しました。ミステリ要素、欠片もない作品をオススメして……しまいました。
ここ何ヶ月、印象に残る本格ミステリをよんでなかったもので。いかんいかん。えとえと。
『零式』(作/海猫沢めろん)がオススメで……
え、SFか……これは。
だ、大丈夫。ミステリな仕掛けもキチン……と……SF的なラストのスペクタクルを覆い隠すためのトリックがあるです。たぶん。

>毒太さん
"文学少女"のフレーズに一寸嬉しくなってつい介入してしまいました。すみません。
イラストを廃して再文庫化は兎も角、ラノベ版第三部をすっ飛ばしてのハードカバー『荒野』がちょっとあんまりな最近の桜庭一樹先生ですけど『GOSICK』だけは何とか現状維持の方向を祈っています。(ああ。でもこちらはイラスト担当の武田日向先生も本業が忙しそう。不安が増しますね…)
橋本紡先生の名は以前に『半分の月がのぼる空』のアニメ版で知っていたのですが、此方が展開が早いわ余韻が感じられないわであまり印象が良くなかったのです。でも勝手な思い込みだと痛感しました。いかんいかん。『半分』も読んでみようと思います。でも、まずは最近購入したばかりの『流星』かな――
あ、あれ? でも何故『彩乃ちゃん』を読もうと思ったんだっけ? 否それよりも、いつの間にかラノベ成分の多い書き込みになってますね。ごめんなさい。
[125.3.71.109][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.0; .NET CLR 1.0.3705; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR 2.0.50727)]

2321. 2008年09月01日 00時28分15秒  投稿:FOOL 
お久しぶりです。
すっかり仕事にやられてるFOOLです。
…まあ、本は適度に読んでいますよ。

>  2008年になって2/3以上たってるのに確かまだ一度もミステリ系オフに
> 参加していないことに気づき、禁断症状みたいなものがおきはじめてる
> 居住者SAMANAです~。状況が落ち着いたらまったりミステリオフしたいな
> ぁ……と思いをはせる今日この頃でございます。

こちらもオフ参加できていません、ううう。
SAMANAさんが参加してもらえるならいつでも予定をたてますよ、私は仕事でいけないこともありますが、相方がいきますとも。

最近のオススメは…まだ読んでないですが多分『フロスト気質』は面白いんじゃないかなーと期待をしつつ、SFやエンタメにも手をだしているのでした。
ではでは。
[61.116.117.128][Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.1) Gecko/2008070208 Firefox/3.0.1]

2320. 2008年08月31日 23時55分49秒  投稿:SAMANA 
 自治会がらみの課題がとても重たくてヒーコラしている居住者SAMANA
です~。何でこんなことになってしもてん。腹たつなぁほんまに。もっ
とはよから動いとけよと愚痴しかでない今日この頃……(泣)。

>さくらさん

 ふええええ。ほんまに不義理しておりますですごめんなさい~(平伏)。
 さくらさんの部屋にもいつかこちらから書き込もうと思い、6/21付の
 レポを目にした時にはチャンスだと思ったんですが、数日後の異動騒
 ぎでドタバタヒーコラしてるうちにすっかりタイミングを逃してしま
 いました(爆)。綾辻行人&有栖川有栖の講座なんてほんと行きたか
 ったなぁ……。確か仕事があった日だったはず。ホント、最近のミス
 テリがらみ行動の低調ぶりは悲しいっす(泣)。

 "文学少女"シリーズ。さくらさんの書き込みのなかの「息が止まるぐ
 らいに、来ました。彼女の最期の一言が~~」にちょっとデジャヴ感
 が。あれ? と思っていたら、"文学少女"シリーズに関してはすでに
 さくらさんの部屋の書き込みのおかげで、既に私もその評判に遭遇し
 ていたことが判明。うんうん。やっぱり長屋の方の情報はありがたい
 なぁ~♪

 『彩乃ちゃんのお告げ』。感動話ですかぁ。ミステリだったらより触
 手を伸ばしてしまいそうです(汗笑)。

>毒太さん

 今日、目的買いで本屋に行って2冊購入したのですが、おもわず『水
 の迷宮』を探して見つけました。……じっくり5分ほど悩んだでしょ
 うか、今回は泣く泣く購入を見送りました(爆)。ただ、いつか購入
 リストの最上位クラスに位置づけましたので、月の選択購入冊数が5
 冊未満の時が出来たときには、さっそく『水の迷宮』を買おうと思い
 ます。あああ、本当に読書ペースがもっとあがるような環境になって
 くれないもんかなぁ……(遠い目)。

 「GOSICK」シリーズと「文学少女」シリーズ。
 ふぬぬぬぬ。やっぱりミステリとして楽しめるほうを優先したいし、
 それでも桜庭一樹の〝ミステリ愛〟みたいなものが「GOSICK」
 シリーズではうかがえそうな気もするし……。いやはやまたもや悩み
 どころです(苦笑)。

ということで、積読本状況の詳細報告。

2008年8月の読了本

 1.『ブラック サンデー』 トマス・ハリス
 2.『妖星伝(1)』 半村良
 3.『妖星伝(2)』 半村良
 4.『妖星伝(3)』 半村良

4冊読了。
でも『妖星伝』は七巻までありますから、作品数としては1.429作ぐ
らいでしょうか(苦笑)。

1.はこの作者のサイコものでない諜報モノということで期待していま
したが、こちらの読書環境が最悪だったせいもあって、存分には楽しめ
ず。素材や設定は無茶苦茶楽しめそうなものなのになぁ……。
2.はこの長屋の奥木さんや森下さんが面白いと話いただいた作品。そ
れから何年たったのか今では思い出せない(4、5年前?)のですが、
その当時買った本の順番がやっとまわってきたので、読んでます(汗)。
オーソドックスな伝奇小説での大河的展開を勝手に期待していたので、
その予想を超える壮大展開にいまだ少し馴染みきれておりませんが、そ
れでも楽しんでおります。

2008年8月の購入本

 1.『天使のナイフ』 薬丸岳
 2.『そして、警官は奔る』 日明恩
 3.『白光』 連城三紀彦
 4.『裏切りの明日』 結城昌治
 5.『殺人現場はその手の中に』 柄刀一
 6.『暗い海 深い霧 高城高全集(3)』 高城高

1.は、確かのりりんさんの評価が結構高かったような記憶が残ってい
ての未読作家信用買い。楽しみです。
2.は、わったんさんご推薦作品&作家さんだったはずとの記憶が残っ
ていての未読作家信用買い。第一作目も既に購入済。
3.は、ネット上で結構評判になった作品だった記憶が。連城ミステリ
というだけで嬉しい嬉しい。
4.は未所有本だったのでどんな内容かもほとんど確かめないのに購入。
結城作品だから大丈夫だという変な自信が少しあったり(笑)。
5.は、相変わらずの作家信用買い。今年の11月にはたぶん柄刀作品
を初読できるので、今から期待と不安でワクワクです。
6.は少し迷いつつもけっきょく購入。このまま次巻も信用買いするか、
それとも購入を止めて、代わりに他の本格系作品に購入を割り当てるか、
ちょっと悩んでおりますです、ハイ(汗)。

書き込み、ありがとうございました~!!
そいでは!!
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2319. 2008年08月26日 23時33分52秒  投稿:毒太 
SAMANAさん>
水の迷宮ですが、(水族館が〝小さな〟というのが良さげ)というのは流石の実に鋭いご指摘です。物語上重要なポイントです。
「月の扉」は「水の迷宮」の後に読みましたが、そちらも面白かったです。

個人的な感想ではありますが、「GOSICK」よりも「文学少女」の方がミステリとしては優れていると思います。
ただ、「GOSICK」はビルドゥングスロマン、或いは青春小説として読めばなかなか良いと思うので、全巻読んでおります。
最近は桜庭一樹が一般文芸で有名になってしまったので、続刊がぜんぜん出ないのが寂しいです。


くにもも・さくらさん>
はじめまして。志を同じくする方がいて嬉しいです(^^)
自分的にベストは三作目の「繋がれた愚者」でしょうか。紙一重の差で五作目の「慟哭の巡礼者」が続く、という感じです。

橋本紡も良いですよね。私が初めて読んだラノベが「半分の月がのぼる空」なんです。
これは私の友人(既にたくさんラノベを読んでいました)の巧妙な策略でして、まず一般小説の「流れ星が消えないうちに」を私に貸し、私が普通に読んだところで「同じ作者だから」と「半分の月」を読ませたのです。
おかげで私はラノベの世界に抵抗無く足を踏み入れ、おかげで文学少女シリーズという傑作も知ることができました。


・・・はて、ミステリサイトの掲示板のはずなのにラノベの話ばかりしている。ここらで退散します(笑)
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2318. 2008年08月24日 22時25分47秒  投稿:くにもも・さくら 
おおっ。"文学少女"!
…っと失礼しました。

お久しぶりです。くにもも・さくらです。

"文学少女"シリーズは昨年のマイベスト(そっか。昨年末のオフ、途中で抜けられたんでしたっけ)なのでしゃしゃり出てきました。

(以下、6号室と一部重複します。あとネタがチョット割れるかも…。スミマセン)

『"文学少女"と死にたがりの道化』(作/野村美月)

「ライトノベル」という体裁のためなのでしょうけど、もう少しボリュームが、この倍ぐらいあれば、なお感動が深まったような気がします。
それからジャンルは、コメディにしてはぐさりと痛い、痛すぎるお話だし、現時点ではラブがないから(ちょいと気になるツンデレ女子が控えていますが)恋愛小説でもなし、妖怪小説にはオドロオドロしさが欠けている。一番しっくりくるのは、ミステリのような気がします。

まあ、けれども私が一番、面白いと感じたのは、というか、ええい、ほろりとさせられたのは"文学少女"こと遠子が綿々と太宰治作品を推し進める場面。私も太宰作品を「呪われた小説」(読むと「死」に獲り憑かれるような小説)のように思い込んでいた口なのですが、彼女のオススメ作品を手にしてみたい、読んでみようと思いました(追記。実際にこの後『女生徒』等を読み「太宰治」感を改めました。まさか太宰作品にこんなにも愛らしい作品があるなんて…)。

『"文学少女"と飢え渇く幽霊』(作/野村美月)
妖怪ポスト……じゃなかった「恋の相談ポスト」に投函されていた数字が羅列された紙片。
そこに浮かび上がってきた真相は壮絶な《愛》であった……

シリーズ2作目はどうかな? と読み進めていくと、なんだ暗号モノ? ふ~ん……ってな感じだったのですよ。しかし、

息が止まるぐらいに、来ました。
彼女の最期の一言が残酷なまでに美しかった、です――

実はこちらの方がベストですけど、どちらかといえばミステリよりも恋愛小説寄りになります。

と、これだけではなんなので、別作家、別作品のオススメを。

『彩乃ちゃんのお告げ』(作/橋本紡)

新興宗教の教主さまで小学生。彩乃ちゃんがOL、受験生、小学生をしあわせにするお話……

……あれ? わたしのオススメが下手なのでなんか胡散臭い感じがしますけど、とてもジ~ンと感動するイイお話なんです……


ではでは。オフ会にてお会いできる事を願いつつ。

[125.3.71.109][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.0; .NET CLR 1.0.3705; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR 2.0.50727)]

2317. 2008年08月24日 14時24分27秒  投稿:SAMANA 
 2008年になって2/3以上たってるのに確かまだ一度もミステリ系オフに
参加していないことに気づき、禁断症状みたいなものがおきはじめてる
居住者SAMANAです~。状況が落ち着いたらまったりミステリオフしたいな
ぁ……と思いをはせる今日この頃でございます。

>毒太さん

 こちらこそはじめましてです~。よくぞこの辺境の地を恐れずにお越し
 いただきまして本当に本当にありがとうございますです~(ぺこり)。

 小ネタ集へのメール送信経験があるという何とも嬉しいお言葉。あの方
 かな? この方かな? と幾人か思い浮かぶ方もいらっしゃるのですが、
 まず私の推理が当ったことがないのでよけいな詮索はここまで。今後と
 も小ネタ集をおヒマな時に覘いてやっていただければ嬉しゅうございま
 す~。
 また、書評サイト見回りマイブームとのこと。私の書くものは自己中感
 想丸出しなんですけど(汗)、「そうかぁ? 作者はそんなこと考えて
 へんで?」と頭のなかを疑問符で満杯にしつつ、それでも出来の悪い子
 (オヤジ)ほど可愛いとボランティア精神を発揮いただいて、こちらも
 末永くお付き合いしてやってくださいませ(ぺこり)。

 お勧め作品。5作も挙げていただきありがとうございます~。

 柳広司『贋作『坊っちゃん』殺人事件』は私が持ってる唯一の柳広司作
 品で、積読順番待ちになってます。『坊っちゃん』の内容を思い出しな
 がら読むように覚えておかないと…(笑)。

 初野晴『水の時計』はどこかで評判を聞いたような気もするんですが、
 たぶん初耳作家&作品。設定で「暴走族」というところに、話としての
 面白みがありそうに思えたり。

 石持浅海『水の迷宮』は「いつか買うぞ」リストにアップ中で実は買っ
 ておらず、それどろころかいまだ作品を一つも読んでいない未読作家さ
 んだったりします(爆)。ただ、ミステリ読みの評判などから確かに気
 になっていて『アイルランドの薔薇』『月の扉』『扉は閉ざされたまま』
 が購入済&積読順番待ちになっております。これも設定が面白そう(水
 族館が〝小さな〟というのが良さげ)ですね。購入検討してみます。
 
 野村美月『“文学少女”と死にたがりの道化』。初耳作家さん。調べて
 みたら既にシリーズで7作でてるんですね。ライノベ系では桜庭一樹の
 GOSICKシリーズも気になっておりまして……。うううううんどうしよう
 どうしようと悩んでみます(汗)。

 泡坂妻夫「しあわせの書 迷探偵ヨギガンジーの心霊術」は既読。毒太
 さんのコメントに私から蛇足の追加。本格ミステリ好きなら手元に実際
 に一冊持っておきたい文庫作品です。080824時点で現役のようですが、
 いつ品切れになるかわかりませんので、新刊書店でも古本屋でもいいか
 ら、見かけたら何はともあれまずは入手することをお勧めいたしますで
 す~(笑)。

お勧め、ありがとうございました~!!
そいでは!!
[122.249.17.82][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; SLCC1; .NET CLR 2.0.50727; Media Center PC 5.0; .NET CLR 3.0.04506)]

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