ライフル射撃 






散弾銃を所持して10年が経過すると、ライフルの所持が可能だ。
それ以外は、ライフル協会に入って推薦を受けてライフルを所持
するのが一般的だろう。

国内で民間人が撃てるライフルは、下は22口径から上は約40口
径くらいまでと幅が広く、写真のひぽさんのライフルは6mmだ。
ライフル射撃場は、狩猟で許可されているライフルや、ライフル協
会の推薦で許可されたライフルで射撃をする事が出来る。
しかし、”ライフル射撃場” と名前が付いているにもかかわらず、
射撃場によっては使用する口径が制限される事が多いのだ。
ライフル協会が主に利用するライフル射撃場では、22LRまでしか
使えない所や、逆に民間経営のハンター向けを主にした射撃場で
は、22LRが使えなかったりする。
これは、ライフル射撃場施設の構造にもよるんだけど、マグナムの
ハイパワーライフルが撃てるのに、22LRや空気銃の使用がダメ
となっている所もあるから我々は混乱する事もある・・。
そして、それこそ射撃場によるんだけど、50m、100m、150mと
距離もまちまちで、関東で300mが撃てるのは長瀞くらいだ。



我々を含め関東の人は、ぐんまジャイアント射撃場を利用す
る事も多いだろう。
ここでは狩猟許可のライフルでも、協会推薦のライフルでも
射撃が可能なんだけど、22口径以下のライフルと空気銃の
使用は出来ないのだ。

しかし、射撃場側としては全て使えるようにしたいらしいんだ
けど、法律と警察の許可の都合で使用銃が制限されちゃって
るのが現状らしい・・。
銃に対してワケの解かんない規制や手続きが増えて、警察
の担当者もアタマを悩ませる事が多い今日、実は射撃場に
対しても理解不能な規制があったのだ。
我々の日本は先進国なんだから、古過ぎる法律をいつまで
も手本にしてないで、現代に合った法や指導へと早く改善さ
れる日を望むのはワタシだけじゃないと思うがどうだろう。











さて、これは50mに標的をセットしたところだ。
この距離であれば、スコープを装着してないライフルで練習して
いる人もチラホラ見かける。
スラッグでもこの距離、50mを撃つのが一番多いんだけどライフル
でこの距離を撃つとなると、サイト調整とかグルーピングテスト、又
は実戦的なハンティングの練習として立射や膝撃ちの人が多い。
そう言うワタシも、この距離で撃つ事が一番多い。
サイト調整やリロードしたタマのグルーピングチェックの為に、何十
発かをレストで撃つんだけど、その後は膝撃ちと立射に切替える。

50mであれば、多くのローカル射撃大会の射撃距離だ。
そして、すでにスタートした経験者の技能講習もこの距離だ。
CDやDVDサイズの黒点に、膝撃ちなら20発撃って半分以上の
命中がライフルを所持し続ける事が許される条件だ。

いやぁ〜、キビシイ時代になってきましたねぇ〜!?




これは100mにセットした的を眺めたトコ。
この距離になると、スコープの有り難味が良く分かってくる。
なんたって、肉眼だと50mと同じ的じゃ〜良く見えない。

ワタシの場合、100mでもスコープ無しで撃つんだけど、そ
の場合は点数がどうとかなんてメッソウもなく、黒点に入れ
ば良しとしている。
100mなら、それなりに100m用の的を使えば良く見えるん
だけど、何故だか小さい黒点の方が集弾率が高くなるのだ。
多分、黒点が大きいと集中力が散漫になって、このヘンを
撃ちゃ〜いいや♪みたいな感じになっちゃうからだと思う。
だけど小さい黒点であれば、銃の少しのブレでサイトから
黒点がはみ出しちゃうので、慎重にならざるを得ない。
でも、実際は大きい黒点でも小さい黒点でもそんなにタマ
のまとまりは変わらなかったりするんだよね・・・。











射撃場を反対から眺めると、木目調で一色だったのが鉄板
バリバリの光景へと一変する。
これらの鉄板は、実に厚さが1インチくらいあって、射撃場外へ
タマが飛び出すのを防止するものだ。
そんな事を言っても、50BMGの徹甲弾なら一発で穴が開く事
だろうけど、どっちにしてもそんな銃で撃つ人はいないので問題
はない。
それでも鉄板を反対から良く眺めると、貫通はしていないけど
タマが当たった出っ張りが何箇所も確認できる。
中には、一番手前の鉄板にもタマの跡があったりする・・。
ど〜やればソコを撃てるんだろ?と、誰もが思うに違いない。
何だか高速のパーキングのトイレのウンコのようだ。
・・・どっちも、どうやってハミ出したのかが疑問だからだ。




バッフル式と呼ばれるこのライフル射撃場の施設は、より
的側から眺めると、非常にフラットな空間の中をタマが飛び
交う構造だと分かる。
鉄板の最下部は、ジャンプ力の高い人なら手が届くほどの
高さしかないんだけど、撃っている時には圧迫感を感じない。
写真は数年前の冬のものだけど、春から秋にかけては地面
は草で覆われて緑一色で鮮やかだ。

そしてライフル射撃に行くと、射座と的の間を写真の木製の
歩道で行ったり来たりするのだ。
射手側から見ると的が目立って見えるけど、的側から見ると
射手側の人や物は小さく見えるのが不思議だ。











バッフル式とはこのように上方へのタマの ”漏れ” を
防ぐ構造になっている。
的側から見ると空が見えるが、射手側からは決して
空は見えない構造だ。
つまり、射手側から的側に対してどんな角度でタマ
を発射したとしても、決してタマが外に飛び出さない
構造になっているのだ。
だからって、テキトーに撃っちゃダメよ。



射撃場では通常はこのように標的方向に向けて銃を置く。
タマが入ってるとか入ってないとかは関係なく、常にタマが
発射されても人に被害がない方向に銃口が向いているのが
射撃場や猟場での世界的なルールだしモラルだ。
射撃時以外は、どこの射撃場もガンラックがあるので、そこ
に銃を置くかケース等にしまっておくのが普通だ。

写真のガーランドも、オーナーのいださんにちょっとだけ
カメラに写らないように隠れてもらって撮ったもの。
勿論だけどタマを装填する前の状態だ。
写真では見えないけどボルトはホールドオープン、つまり
機関部は開放の状態にある。
射撃場でボルトが閉じている銃があれば、それはタマが入っ
ている事を意味する。
実際に入っていなくても、入っている銃に違いないと判断
されるので注意が必要だし、それがルールだ。











少し前にパウダー、火薬が入手し難い時があった。
その時は、リロードをする人はいつも使っているパウダーを入手
し易い他のメーカーに切り替えてテストをする話を良く聞いた。
実際、ワタシ自身もそうだ。
例えば普段はIMRの4895を使っているんだけど、Winchesterの
748や国産のDC-300も使ったりする。
結果は通常の射撃やハンティングであれば、煙や匂いの違いを
除けばほとんど違いが解からないのだ。

そして競技などで点を狙う人は別として、あまり固定したレシピで
タマを作らず、何通りかのパウダーと弾頭で普段使い用のリロード
が出来れば、パウダーや弾頭の不足などで困る事は少ない。
なのでワタシの場合は、その時に銃砲店に在庫しているパウダー
でリロードをするから、”いつもの” がなくても特に気にしない。
だって、メーカーの違うファクトリー装弾を購入して使う事と何ら
変わりはないからだ。



ショットガンのスラッグもそうだけど、ライフルは動的を撃つ
練習も出来るし、実際に動的の競技もある。
写真は50mの地点にある動的だ。
矢印のように、左右に人間が小走りする程の速度で移動
する的を射撃するのが動的だ。
左右それぞれに的が行き着くと、的自体が隠れる事になる。
その間に撃たなければならないのだ。
人が撃っている様子を見ると、的はそんなに早く動いている
ようには見えないけど、イザ自分が撃つとなると結構忙しい。
人のクレー射撃を眺めているのと同じで、離れて遠くから見
ると標的は余裕を感じる動きに見えるんだけど、銃を構えて
サイトを通して自分が撃つとなると話が違うのと一緒だ。
本来この動的競技、点数を狙えれば言うことはないんだけ
ど、移動している標的を撃つハンティングの練習として考え
ると、標的紙の黒点を中心とて大きくズレる事なく着弾して
いれば良しとする見方も出来る。











これは動的のレールを眺めたところだ。
ちょうどトロッコのような台車に標的をセットするんだけど、台車は
ワイヤーで引っ張られてこの線路の上を左右に移動する。
射手から見れば左右だけど、台車にとってみれば単なる往復だ。

そしてスイッチは射手側にあって、ここジャイアントではべダルの
スイッチを踏む事で台車が片道だけ走って止まる。
そして、もう一度ペダルを踏むとまた片道、つまり往復を終える。
それぞれの大会や練習などで何発撃つかは違うだろうけど、台車
は動き出す前か往復を終えると射撃場の壁の中にある監的壕に
収まって、その中に待機している人が標的を交換したり点数を
付けたりする事が多い。
尚、監敵側と射手側は有線の電話で繋がれていて、連絡をとりな
がら動的射撃を進行するのだ。



ここでは最大2名までが、同時に動的を撃てる。
一番左側の1番と2番のレーンで動的を撃っている様子だ。
動的は銃を左右に振る為、又は振らないで撃つ人でも左右
に大きく移動する的を撃つ事から、射撃場ごとに射撃位置
が決められているのが一般的だ。
その位置からの発射であれば、普通ならタマは全てバック
ストップに着弾する事になって安全だからだ。

しかし2人で並んで撃ってみると、一方の人が先に発射した
りすると残りの一人は焦るし、標的も短い時間で移動し終わ
るモンだから焦るしで、ナカナカ難しい射撃だと感じる。
ただ、そんな状況での射撃も実猟を考えれば良い練習に
なるから、人数がまとまったら動的に挑戦するのも良い。
なんたって、イノシシやシカは撃つ時におとなしく止まって
くれたりはしないんだから・・。
写真は我々の射撃会の時に、動的の練習会を導入した時
の様子で、殆どの参加者がここで動的を経験をしたのだ。








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