クレー射撃 2 








クレーが飛び出したところを再現してみた。

写真では、やる気のない赤い矢印が、くたびれた感じの
赤マルを指している。
その中にオレンジに見える物体がクレーだ。
と言っても、写真のクレーは合成した偽装写真なのだ。
偽装はよくない。 
でも、こんな偽装は罪ではないのだ。
オレンジのクレーって、こんな感じで見易いって事を表現
する為だからだ。
ね、白よりいいでしょ?

「じゃ〜、見やすいなら、良く当たるんでしょ?」
ん? そ〜ゆ〜事聞くの?
当たるかどうか、それは別問題なのだ〜。
そ〜ゆ〜つまんない話は止めよう。





   
これはスキートの射面の全体像だ。
野球場っぽいような、何かのスポーツのグランドのような、射撃をしない人ならば一発で解らない
施設である事には間違いない。
所々に見えるガレージのような屋根んトコが射台なのだ。



スキート射撃とは、射手が半円の外円を回りながら、左右に
飛び出すクレーを撃墜するゲームだ。
大抵のスキートレンジには屋根があって、多少の雨でも快適に
射撃を楽しむ事が出来る。
快適でも、ナカナカ当たらない時は誰もが不快になるのだ。

写真は4番射台で、ちょうどシューターから見て左右に
飛び交うクレーを撃ち落とすポイントだ。
ここだけが、左右から飛び出すクレーを左右均等な角度で見る
事になるんだけど、当たる時は当たるし、当たらない時は当たら
ない難関なのだ。
でもね、ウデを磨いてここでの撃墜率が上がったなら、きっと
木々を行き交うキジバト撃ちの時にそれが生きるのだ。

写真は、M870でスラッグ銃身を装着している。
クレーまでの距離が最大でも22〜23mくらいのスキートなら
スラッグ銃身でも良く当たるのだ。
・・・ちなみこの写真、スリムな頃のワタシだったりする。




こんな感じで、全体に屋根付きの射撃場も多い。
これだと、雨でも殆ど濡れないし、太陽がギンギンの日でも
顔がガンダムみたいな日焼けをせずに済む。

でも8番、つまり、ど真ん中で撃つ時は屋根ナシだ。
スキートは、最後の2発をど真ん中の射台で撃つ。
自分の上空に向かって飛んでくるクレーを撃破するのだ。
そしてこの競技は、常に建造物や造作物がシューターの
目に入る事になる。
「・・ホントにここで撃っちゃっていいの?」ってくらいな
感じを初心者なら受ける事だろう。
そして、射台ごとにクレーを見る角度が違う。
クレーは常に同じ角度と方向に射出されるんだけど、
それを見る射手からは常に狙うポイントが微妙に変化
するのだ。
ちなみに写真は新潟の巻射撃場で、実にキレイな射撃場
でしょ。








 



トラップのレンジ。

トラップは、クレーの射出ポイントから最大15m離れた
位置にシューターがスタンバイする。
クレーが自分から見て常に先に遠ざかるワケなので、バレル
やチョークは、絞りのキツイ遠射用のものが好ましいのだ。
かと言って、そういったバレルじゃなきゃダメだって事はない。
別に、手持ちのショットガンでトラップを楽しんでも構わない。
・・そりゃ、トラップ用に比べれば絞りの緩いバレルは不利
かもしんないが、そんな時は15mではなくて10mや5mの
位置から射撃すれば良いのだ。
特に5mは、"フィールド射撃"と称して、特にキジや地面から
飛び立つバードハンティングの練習にはもってこいの射撃だ。
トラップレンジは、大抵が写真のように屋根がある。
大体はこんな風になってるから、多少の雨や、日差しの強い日
でも快適に射撃が出来るんだよね。




アメリカントラップを5mから撃つ。
アメリカントラップは、クレーの放出機が真ん中の一ヶ所
しかなくて、移動する射撃位置から見ると、常にクレーの
角度が違う為に、より実戦的な練習になるのだ。

写真の"ぐんまジャイアント射撃場"では、スキートレンジ
とアメリカントラップレンジが共用となっているので、
トラップを撃ったら、「次はスキートにしよう!」と直ちに
切り替えられる。

しかし、スキートとの共用レンジの場合、トラップ用の
屋根はない。
それでも、写真のように草原の中で撃っている雰囲気
は、何より開放感があってワタシゃ好きだ。




 










全国的にもまだ数は多くないと思うけど、クレーの
放出をするプーラーさんのいない自動式のクレー射撃
レンジもある。

本来はプーラーさんがいる小屋に、受付で貰ったコインを
入れてスタートし、自動的に25枚撃つと一回戦終了となる。
自動と言っても、勝手にクレーが飛び出すワケじゃなくって、
写真の緑のランプが点いたら射撃スタンバイ。
後はマイクに向かっていつものようにコールすればクレー
が放出される。
撃ってもいないのに勝手にクレーが割れちゃう"出割れ"や
コールしてないのにクレーが飛び出したりしたら、マイクの
裏側のリセットボタンを押せばやり直しが出来る。

シューターの射撃開始位置は、あらかじめ射台の位置と
リンクしたコインの投入口で決める。
3人なら、1、3、5のトコにコインを入れるのだ。
なので、少数で気兼ねなく練習も出来るのだ。
ただ、スコアは自分達で付けなきゃなんだけどね・・。




 
クレー射撃の装備は、ハンドガン射撃の次くらいに楽チンだ。
ライフルだと荷物が非常に多くなるけど、クレーなら銃以外
はスポーツバッグ一個に荷物が収まってしまう。

イヤープロテクターも耳栓だけの人が多い。
ただ、射撃ベストはあった方が良い。

大抵のクレー射撃用ベストは、左右に12番のタマが25発
ずつ余裕で入っちゃうくらいの大きなポケットがついている。
でも、合計で50発も入れると重くてしょうがないので、半数
くらいの人はポケットを満タンにはしない。
自分の射撃開始位置にタマを置いといて、その位置に戻っ
た時にポケットに補充するのだ。
最近では、ベストの代わりにポケット部だけが独立した装備
もあるので少しでも涼しく撃ちたい猛暑の時は有難い。

それでも写真のようなメッシュのベストは涼しそうだ。
モデルは眉唾銃砲のS氏。・・さとうって言うんだけどね












クレー射撃と言えば、バレルが上下に配置されている
"上下二連銃"が一般的だ。
この式の銃は、トラップ用、スキート用を合わせ、多くの
銃砲所持者が持っていると思う。

そして、競技などはほとんど100%の人に上下二連銃
が使われているのだ。
値段もピンキリで、中古で数万円から、上は数百万の銃も
あるんだからタマげる。

しかし、ワタシは数年前から上下二連は持っていない。
アタシゃ射撃も好きだけど、他にも射撃が好きでも実猟メイン
の人には上下二連を持っていない人が結構いたりするもんだ。
何故なら、ポンプアクションでも、ガスオートでも、地元の大会
や練習会などでは問題なく出場できるし、上位も狙えるしね。
ワタシとしては、各自の気に入った銃で、もっと多くの人に
射撃を楽しんで貰いたいと願っているのです。



トラップ射撃の見取り図。
1番〜5番までの射台を一つずつ移動してクレーを撃つ。
一般的には1枚のクレーに対して、2発まで発射できる。
他に2枚のクレーが同時に放出される"ダブルトラップ"や、3枚の
"トリプルトラップ"もある。
トリプルのみが、ポンプやオートの独壇場で、チェンバー1発+マガジン2発
のローディングが許されるのだ。


スキート射撃の見取り図。
図の1番〜8番の射台を移動しながらクレーを撃つ。
左側の白い四角が、"プール"と呼ばれるクレー放出塔で、人間の身長
よりはるかに高い位置からクレーが放出される。
右側の白い四角は、"マーク"と呼ばれるクレー放出塔で、人間の胴体
ほどの高さからクレーを放出する。
どちらのクレーもそれぞれの矢印の方向に常に決まった飛び方をする。
クレーの先の赤い印は、射撃限界線を表現している。
この位置より先はクレーを撃ってはいけない。

スキートのルールは大きく2つあるんだけど、覚え切れないので
スキートに飛びつけない人も多いと思う。
でもやってみると、もしかしたらトラップより面白いかもしんない。
なんたって、アクションのある射撃だからだ。

今回は国際ルールではなくて、"ジャパンルール"を紹介しよう。

・1番射台 @左 →A右→B右(ダブル)
・2番射台 @左 →A右→B右(ダブル)
・3番射台 @左 →A右
・4番射台 @左 →A右→B左
・5番射台 @左 →A右
・6番射台 @左 →A右→B右(ダブル)
・7番射台 @左 →A右→B右(ダブル)
・8番射台 @左 →A右

これで合計25枚だ。
フルチョークだとキツいかもしんないけど、スラッグ銃身なら問題なく
スキートを楽しむ事が出来る。
アナタも今度挑戦してみては如何だろうか?




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