イヌタヌキモの変化

  

イヌタヌキモについて

 イヌタヌキモは、タヌキモ科の水草です。池や沼の浅水中で漂流生活をしています。細かく分かれた葉にはたくさんの「補虫のう」がつき、水中の微生物を捕まえて消化する食虫植物です。7〜9月に、水面上に直立した花茎に黄色い花を何個か咲かせます。

 

 

 9月半ば、水槽に入れたばかりのイヌタヌキモには、「補虫のう」がたくさんついていました。また、黒い影が中に見える「捕虫のう」がたくさんあり、微生物をたくさん捕っていることがわかりました。

 9月下旬になると、だんだんと「捕虫のう」が少なくなってきました。そして10月になると、「捕虫のう」はとうとうなくなってしまいました。環境のよいところにきたのでいらなくなったので、「捕虫のう」はなくなってしまったのでしょうか?

 10月になると、最初はなかった、茎の先に葉が集まってできる、越冬用殖芽(冬芽)が発達してきました。

 

 一方、サーモスタットで20度以上を保っている水槽でも、ペースは遅いですが越冬用殖芽が発達してきています。水温ではなく、季節変化に対応しているのでしょうか?

 10月も半ばになると、茎や葉は越冬用殖芽の下にやや残るだけとなってしまいました。

 そして、葉や茎はどんどんなくなっていってしまいました。

 11月上旬には、越冬用殖芽が水面上に浮いているのを見つけました。ちょっと下に押してみましたが、すぐに浮き上がり、まだ沈む気配はありません。

 11月中旬になって、やっと越冬用殖芽が沈みました。うっかりしていると、水槽の底に敷いた石と見間違えてしまいそうです。

 1月、2月と、水底にずっと沈んだまま変化がありません。