停滞のシロバナタンポポ

  

 シロバナタンポポとは、名前のとおり花の白いタンポポで、カントウタンポポなどと同じ在来のタンポポです。ただ、本来は東日本に分布していたのですが、現在、その勢力範囲を西に広げつつあります。
 群馬県でも、前橋市などの都市部や関東平野部を中心に、見られるようになりました。


シロバナタンポポの花


セイヨウタンポポのように総苞外片が反り返るのが特徴

 私のフィールドでこのシロバナタンポポを最初に確認したのは、今から11年前、1991年でした。その場所は、中之条町の中心近くの道脇で、数平方mの範囲に群生していました。


シロバナタンポポの群生

 ところがその後、数年置きに見ても、相変わらずその場所にはあるのですが、その範囲は全く広がっていないのです。さらに、私のフィールド内では、この11年間、他の場所で見つかっていません。 タンポポの仲間なのですから、綿毛と共に種子を遠くにまで飛ばしているはずですし、フィールドの外からも侵入てくるはずです。でも、ここ以外にはずっと存在していないのです。なぜなのでしょうか? 不思議です。