標高とサクラの開花の関係

  

この調査について

 吾妻郡は場所によって標高に大きな差があります。今までも、このような標高差によってサクラの開花時期が違うのには気づいていました。そこで今年は、この標高と代表的な3種類のサクラの開花時期の関係を調べてみました。ただ、実際にやってみると、同じ場所にある同種のサクラでも咲く日に差があることがはっきりしました。そこで、以下の表の満開になった日は、あくまでも目安の日付になっています。

 

2001年春

場   所
前橋市
吾妻町
長野原町
嬬恋村
県庁周辺
原町
吾妻渓谷
駅周辺
三原
標   高
約100m
約350m
約500m
約550m
約850m
満開の日 ソメイヨシノ
4月7日
4月15日
4月18日
4月20日
4月26日
オオヤマザクラ
4月20日
4月21日
4月28日
カスミザクラ
4月28日
4月30日
5月7日

 

 こうして見てみると、標高が上がるにつれて、はっきりと花期が遅くなっていますね。ソメイヨシノで見ると、25〜50mで1日遅くなっています。100mあたり約0.6度気温が低くなることを考えると、サクラの花は気温に非常に敏感だと言えるのではないでしょうか。
 また、サクラの種類によっても花期が異なっています。この3種類の中では、ソメイヨシノが1番早く、ちょっと遅れてオオヤマザクラ、そしてだいぶ遅れてカスミザクラの順になっています。ソメイヨシノが満開の時は、山のほかの木々はやっと芽吹き始めたというところですが、カスミザクラが満開の時は、山はもう若葉で「もこもこ」した姿になっています。これほど違うとは、今回調べるまであまり意識していませんでした。

 

 
 
芽吹きと共に咲くオオヤマザクラ
若葉と共に咲くカスミザクラ