復活のフラサバソウ

  

 フラサバソウとは、ゴマノハグサ科の帰化植物です。ヨーロッパ原産で、明治初年に長崎で見つかっています。でも、ほぼ同じ時期に西アジアから帰化した同属のオオイヌノフグリが、日本の春の花の象徴みたいになっているのに比べて、それほど広がっていません。

 私のフィールドでこのフラサバソウの存在に気づいたのは、1994年の春のことでした。この時は、道路の脇の1メートル四方ぐらいの面積に広がっていて、花を咲かせていました。


毛の生えたオオイヌノフグリみたいですね

 しかし、2年後にその場所に行ってみると、フラサバソウの姿は全くなくなっていました。 そのため、コゴメハギ(シロバナシナガワハギ)のように、一時帰化だと判断していました。


 ところが、今年(2002年)の春、まったく同じ場所でフラサバソウを再発見しました。それも、面積は8年前の2倍以上広がっていたのです。


まだ他の草は枯れたままです

この6年間の間に、何があったのでしょうか。再び同じ場所に侵入したのか、埋蔵種子から復活したのか、それとも私の探しかたが下手だったのか・・・・
 とにかく、これからフラサバソウの様子を毎年見ていきたいと思います。


花がびっしりと咲いています