毎日新聞群馬版 5月12日(水)
「南総里見八犬伝」で知られる里見氏の「発祥の地」をアピールして地域おこしを進めようと、高崎市里見地域で活動する「里見の郷」推進実行委員会(田中直司委員長)が、「歴史街道 里見の郷散策地図」を作製した。郷土の歴史を知ってもらおうと、地元の学校に贈ったほか、希望者に販売する。
散策地図はA3判で、高崎、安中市内などにある17カ所の里見氏ゆかりの城跡や社寺などを地図と写真で紹介。裏面には「里見の郷」の歴史や里見氏の系図が書かれ、それぞれの場所の時間的なつながりもわかるようになっている。
県の「地域の文化」支援事業の補助金を利用し、2000部を作製。里見地域がある旧榛名町内の7小学校と、中学、高校各1校に20〜30部ずつ贈った。希望者には戸田書店榛名店内の同委員会事務局で1部50円で販売している。
同委員会の中嶋講二事務局長は「地域の人にも地元の歴史があまり知られていないのが実情。散策地図を見ることで、この地を訪れる観光客や、地域の方々など多くの人に歴史や史跡について知ってもらいたい」と話している。
同委員会は、同市里見地域の住民や里見氏の子孫により、08年7月に結成された。これまでに4回の歴史講演会や、史跡めぐりツアーなどを実施している。【増田勝彦】
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