母乳とミルク、愛情があればどちらでも。
赤ちゃんにとってお母さんの愛情が一番大切です。


  母乳とミルクの一番の違いは、母乳中には多くの免疫物質が含まれているということです。これはミルクでは代用できないものです。もう1つは直接母乳をあたえることにより、母親と子どもの精神的な絆を深めることができるということです。

  免疫成分は初期の母乳に多く、特に授乳中にもっとも多く含まれています。ですから、生後2、3ヵ月は母乳栄養がよいと言われています。母乳は、最初はなかなか出ませんが、赤ちゃんに吸われることによって次第に出てくるようになります。でも、どうしても出ない場合は6ヵ月くらいまでは人ごみを避けるようにしてください。また、万一病気になったとしても、現在の日本の小児医療からすると、重くならないように十分にサポートできますので安心してください。

  もう1つの母親と子どもの精神的な絆ということですが、たとえば母乳栄養でも、お母さんが赤ちゃんの方を全く見ないで、テレビなどを見ながらあたえているのではなんにもなりません。赤ちゃんの顔を見て、話しかけてやることが一番大切なことだと思います。ですから、ミルク栄養でも、赤ちゃんの目をみながらやさしく話しかけたり、笑いかけたりしながらあたえてください。そうすれば赤ちゃんは目を輝かしてお母さんを見つめてくるでしょう。それで、十分に赤ちゃんは安心し、母親の温かさを感じとるのではないでしょうか。

  最近では母乳の栄養のよさが強調されるあまり、母乳の出ない人がともすると「母親として失格ではないか」と思い悩むことが多くみられます。でも、母乳が出る、出ないということは、かなり個人差があります、努力してもどうしても出ない人もあります。そのことだけで、母親としての自信をなくさないでください。一番大切なことは、お母さんが赤ちゃんを可愛いと感じることです。いとおしいと感じることです。

当医院では助産師が個別に相談を受けています。母乳だけで足りているだろうか?ミルクのあげ方はこれでいいのだろうか?体重の増えは?と悩んでいるお母さんは是非「助産師指導」を受けてください。詳しくは院長までご相談ください。