PROFILE


「この世は、万能の神様が、頭がどうかしているときに思いついた下手な冗談ごとにすぎないんだ。わたしはいつも、神様はその朝、たぶん二日酔いだったのだろう、と考えている」
―リーアム・デヴリン
 
 新聞やテレビの言う事を、これっぽっちも信じていない。自分の目で見、自分の耳で聞いたことだけが真実だと思っている。
 生まれついての天邪鬼で、大多数の人がやりたがる事や、そうすべきだと思っていることはいっさいやらない。
 金は好きだが、金そのものより、それを自分のちからで稼ぎ出してみせたという自信のほうが大切である。
 酒や煙草は、男にとって、水と空気みたいなものだと信じている。
 たとえ後悔するはめになっても、やらないよりはやった方がマシである。
 ワイドショーと週刊誌のゴシップ記事にうつつをぬかし、せんべい齧りながら、レース編みと他人の陰口に熱中するような女は大嫌いだ。
 居酒屋で、自分のくだらない人生観を、いい気になって語るような男も、大ッ嫌いである。
 ぞっこん惚れこんでいる女でも、けっして連れて行きたくない、一番のお気に入りのバーがある。
 どんなに切羽詰った状況になっても、いつも軽口だけは叩いている。
 世の中のことは、たいていどうにもならないか、どうなってもいいことだと思っている。
 真面目にならなくてはいけないときだけ、まじめになることにしている。それ以外のときは、おちゃらけていてもかまわないと思っている。
 こんな文章を書いて、人の目につくところに掲示しておくのが、ひどく恥ずかしい。

 馬鹿な私は、そんな男になれたらいいと、たぶん本気で思っている。


 

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