黒猫荘
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短いことはいいことだ
オーナー:花井圭太
長〜いミステリを読む時間も根気もない貴方(勿論!僕)
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1163. 2004年12月12日 13時12分43秒
投稿:花井圭太
こんにちは、花井です。
『くだんのはは』(小松左京)[ハルキ文庫]読了。
「ハイネックの女」
「くだんのはは」
「流れる女」
「蚊帳の外」
「秋の女」
「女狐」
「待つ女」
「戻橋」
「無口な女」
「お糸」
「湖畔の女」 以上の11編。
お馴染み”女シリーズ”から6編と傑作中の傑作「くだんのはは」などを収録した日下編集本です。いつもながらのストーリーテラー小松の強引な短編にあっという間にもっ
ていかれますね。また、改めて読むと、その風景描写やら衣裳描写やらの精緻さには、
SF作家を認めさせる気負いも相当はいってるんじゃないのという気ぃがしてきます。
*201番前 「夢十夜」
それではね。
1162. 2004年12月09日 21時34分18秒
投稿:花井圭太
こんばんは、花井です。
『ミステリアス・ジャム・セッション 人気作家30人インタヴュー』読了。
こういうのはスグ読めちゃうねえ。
そうなんだ!法月綸太郎は法水麟太郎とは関係ないんだ。。鳴門秘帖の法月弦之丞かよ
*201番前 「沼垂の女」(角田喜久雄)
それでは。
1161. 2004年12月07日 13時58分53秒
投稿:花井圭太
こんにちは、花井です。
『暑いクリスマス』(ジェイムズ・マクルーア)読んじゃいました。
南アフリカはトレッカーズブルグ警察のコンビ、
トロンプ・クレイマー警部補(アフリカーナ、オランダ系白人)
ミッキー・ゾンディ刑事(カフィール、南ア黒人に対する蔑称)
御両人が活躍の人気警察小説の第3作目。
南アが人種差別政策バリバリの頃のおはなし。この話の中にも黒人集落の強制移住など
というシビアなシーンが出てきます。が、別にそれらは淡々と背景で語られるだけで、
メインはギデオン、ドーヴァー、フロストなんぞ同様の英国お得意の警察舞台の名探偵
物語です。
クリスマスなのに熱波が襲来する(南アなんであたりまえですが)なか、殺人事件に交通事故死、秘密警察の影と、これらがどう結びつくんだか?頭を捻らされます。この作
の肝はまさにココ。結び付け方にかかってます。
おもしろそうなシリーズだこと。もっと、読もうかしら。
*201番前 「はだか川心中」(都筑道夫)
それでは、また。
1160. 2004年12月04日 08時31分27秒
投稿:花井圭太
おはようございます、花井です。
『アメリカ ミステリ 傑作選 2003』(編 ローレンス・ブロック)読了
「胸の鼓動を速めるもの」 (ジェニファー・アンダースン)
「ロブスター・ナイト」 (ラッセル・バンクス)
「プリズン・フード」 (マイケル・ダウンズ)
「別の世界に」 (レスリー・エジャートン)
「内装職人」 (ウィリアム・ゲイ)
「ケルズの書」 (ジェレマイア・ヒーリイ)
「エリーの最後の一日」 (スティーヴ・ホッケンスミス)
「容疑者」 (クラーク・ハワード)
「彼女のハリウッド」 (マイケル・ハイド)
「家族」 (ダン・レオーネ)
「残酷なスポーツ」 (トマス・リンチ)
「移動遊園地」 (デイヴィッド・ミーンズ)
「潮」 (ケント・ネルスン)
「目にあざのある少女」 (ジョイス・キャロル・オーツ)
「イージー・ストリート」 (T・ジェファーソン・パーカー)
「大きなひと噛み」 (ビル・プロンジーニ)
「ミッシング・イン・アクション」 (ピーター・ロビンスン)
「フェイス・リフト」 (ロクサーナ・ロビンスン)
「大牧場」 (ジョン・ソルター)
「死の”プッシュ”」 (ネイサン・ウォルパウ)
以上20編
満腹、満腹。ちょっとゲップも出そうな、、
さすがに、一編一編は充実していて全体にはヴァラエティに富んでいます。
総じて考えるのは、お決まりのミステリっていうのは?ということ。
最初の一編で度胆を抜かれたからなあ。
こりゃ”文学”だぞい。
あわてて読み返す。
ペンズラーのはしがきにあります。
”いくぶん長きにわたった職業人生を通じて私が使用し続けたミステリ小説の定義
とは、犯罪もしくは犯罪の予兆がプロットあるいはテーマの中心をなすあらゆる小
説である。”
ブロックの序文にあります。
”(ここに集められた二十篇の作品は)どれも秀作であることを除く唯一の共通点
は、すべて犯罪小説であること。すなわち、すべての作品は犯罪もしくは犯罪の予
兆が中心的な要素となっている。”
なるほどねえ。
最近の日本の同種のものに比してやや間口が広くないか?まあ、あんまり多くを読んで
ない僕の偏見に過ぎないが。
たしかに、ミステリのプロの作品は、かちっとまとまっていて唸らせますが、あの名手
クラーク・ハワードにしてからが、どこかで読んだような感が、どうしても拭えない面
がある。
対して、文学作品は、読んでる途中は、勘弁してくれよ。つきあわされる身にもなって
くれ。と、言いたい時もあるが、読後に残る、シーンの印象・感慨は圧倒的なものがあ
るのも事実だよねえ。
ま、その時の自分の気分とバランスでしょ。
どっちがどう、といえるはなしでもないか?
*201番前 「風見鶏」(都筑道夫)
それでは。クリスマスシーズンにちなんだものでも読むか。
[NAGAYA v3.13/N90201]