黒猫荘
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MAY茶房「ミステリ談話室」
オーナー:MAY

本に関する談話室です。

  217〜220件 
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1047. 2002年03月22日 23時01分25秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『仏陀の鏡への道』 ドン・ウィンズロウ氏 読了

  理知的なヤング・ガイ(爆)である青年探偵ニール・ケアリーが
  遠い異国の地を舞台に獅子奮迅の活躍を行う、ある意味、○○冒
  険小説ともいえるお話であります(笑)。

  1作目からは予想もしていなかった展開となりました。まさかこの
  世界が舞台になるとは・・・。育ての親であるジョー・グレアムも
  きっと全く予想だにしていなかったことでしょう(笑)。
  ニール自身も自分のペースで行動できたのは最初のうちだけで、肉
  体的にも精神的にも徐々に傷つき始め、次第に大きな時代の流れに
  翻弄されていく様は、読んでいてとてもせつなくなってしまうので
  すが、ひねくれたユーモアたっぷりの会話・独白が、話の暗さを上
  手く救ってくれています。

  さすがに終盤でニールが聞かされる「○○」の過去の話は、かなり
  深刻な話となっています。んでも、このあとニールの身にふりかか
  る過酷な試練も、先ほどの過去の話も、きっとこれからニールが生
  きていく・成長していくために避けることの出来ない必然的な体験
  なんじゃないか、作者は意図してこんな展開にしたんじゃないかと
  思いました。

  のほほんと気楽に読んでいる私が、こんなこと思ってるなんてこと
  をニールが知ったら、きっと何のためらいもなく、私に狙いを定め
  て引き金をひくことは間違いないでしょう(爆)。
  でも、それだけは何としても思いとどまってほしいですね。
  でないと、私が楽しみにしている三作目を読むことが永遠に出来な
  くなってしまいますから・・・(苦笑)。

そいでは!!
1046. 2002年03月19日 23時13分38秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『呪いの塔』 横溝正史氏 読了

  非金田一もの・非幻想ものです。でも本格ミステリではなく、私が
  主にイメージしている「探偵小説」らしいお話でした。
  ですので、今いち新鮮味が・・・(汗)。

  そびえたつ塔の外側に、迷路のように入り組んだ状態で放射状に伸
  びる七つの階段を舞台にして巻き起こった殺人事件。真犯人は誰な
  のか・・・?
  これだけ読むとかなり期待してしまう設定なのですが、先にも書い
  たとおり、ぶっちゃけていえば、まがまがしい・おどろおどろしい
  雰囲気はあるけれど、ロジックやトリックがそれについてきていな
  い「探偵小説」のように感じました。
  実はトリックらしきものはあるんですが、ほとんど効果があがって
  ないように思えるんですけど・・・(苦笑)。

  このタイプのミステリは続けて読むのは辛いけれど、たまに読む分
  には「息抜き用」として、面白いかもしれませんね(笑)。

 そいでは!!
1045. 2002年03月18日 23時31分30秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『怪盗クィーンはサーカスがお好き』 はやみねかおる氏 読了

  新シリーズです。新刊で買いました。しかもサイン会参加による
  サイン本であります。で、読了。
  ・・・積読順番待ちの本の皆様、ごめんなさい(苦笑)。

  講談社青い鳥文庫のもうひとつのドル箱、「パソコン通信探偵団」
  シリーズとの合冊『いつも心に好奇心(ミステリー)』で初めて
  お目見えした性別不詳の怪盗クィーンが、新しいシリーズの主人
  公として、大活躍いたします。

  怪盗ものということで、教授シリーズより話をアクション主体に
  して、ネタの面で言えば少しは楽に書けるようにしたのかなぁ〜
  と思っていたら、なんのなんの、やっぱりミステリネタもちゃん
  と用意されておりました(笑)。
  んでも、この作品の一番の見所は、実はOPENINGとENDING、そし
  て怪盗クィーンが一番クィーンらしいシーンである、ENDING前の
  P.297-298の文章とイラストなんじゃないでしょうか。

  このテイストがある限り、クィーンはきっとこれからどんどん子
  供達の心を奪っていくことになると思います(笑)。

 そいでは!!
1044. 2002年03月15日 19時43分39秒  投稿:SAMANA 
続きましてのSAMANAです(汗)。
ごめんなさい。健診の待ち時間が長かったりしたので、もう1冊読む
ことが出来たんです(苦笑)。

 『闇から来た少女』 高橋克彦氏 読了

  推理伝奇歴史SF作家(爆)である高橋さんの、正真正銘の「怪
  奇小説」です(笑)。
  なぜ正真正銘なのかというと、中公文庫版の解説の方がこの作品
  を「怪奇小説」と位置付けているからです。この方がそうおっし
  ゃるんだからこれは絶対に「怪奇小説」です。誰も反論出来ませ
  ん。さて、解説者はいったいどなたでしょうか(汗)?

  といいながら、ある少女に起きてゆく症状に現代科学・医学の常
  識が通用しなくなり、謎がますます深まっていくといった導入部
  は、かなり伝奇小説的手法が感じられましたが(笑)。
    
  解説にもあるように、このお話には2つの「犯人」がいますが、主
  にメインをはっているのは「少女」のほうであります(笑)。
  で、この「少女」をメインにした続編がある(『闇から覗く顔』)
  のですが、今回の作品のつくりを考えると、続編のほうを先に読
  んでしまうのは絶対にもったいないと思います(爆)。
  もし、このシリーズを読もうと思っている方がいるならば、続編の
  『闇から覗く顔』を先に読んじゃいけません。梗概さえ目に触れな
  いようにしましょう。私が持っている『闇から覗く顔』は角川文庫
  版ですが、その梗概は『闇から来た少女』のネタバレになっていま
  す(汗)。といっても、これはもうやむを得ないことかもしれない
  んですが・・・(苦笑)。

 そいでは!!

[NAGAYA v3.13/N90201]