黒猫荘
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オーナー:ないとー
ここの管理人のないとーです。
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86. 2002年06月26日 00時14分16秒
投稿:あきら
58号室のあきらです。コメントありがとうございました。
「六人の超音波科学者」は私も大好きです。森さんの作品は専門的な事がさらりと書かれていて、全然私にはわからないのですが、そこがまた、新しい発見になって、とても勉強になる本ですよね。Vシリーズは、最初あまり、前作と比べて、面白くないなと、思っていたのですが、保呂草の正体が段々と分かるにつけて、もうたまらなく面白くなってきましたね。前作に引けをとっていません。早く新作が読みたくてたまりませんね。
では、また投稿よろしくおねがいします。
85. 2002年06月21日 03時06分20秒
投稿:ないとー
『死んでも治らない ―大道寺圭の事件簿―』若竹七海 カッパノベルス 読了
『名探偵は密航中』に続いて、今回のカッパノベルスはまた、個々の連作短編にひとつのストーリ−が絡んでいくという構成。このパターンもすっかりお手のものって感じですが、今回はまた格別の味わいを引き出すことに成功してますな。読んでいる間感じたある違和感もすっかり最後で落ちました。行く先にポッカリと開いた暗い穴に突然落っこちたような感覚。最後にあえて苦い後味を残す辺りも若竹らしい。やりきれないんだけど、ちょっと切なくなりました。暗い情念を直接描かずに、ノワール的世界を生み出している。最近の作品はさらりと凄みさえ感じさせるようになりましたね。ほんと、個々の短編の出来といい、いうことないわ。
84. 2002年06月19日 23時26分11秒
投稿:ないとー
今は、イヴァノヴィッチのプラム・シリーズの最新刊を読んでます。
『緑色の犯罪』甲賀三郎 国書刊行会 読了
やっぱり、この作者は複雑なプロットやストーリーテリングの妙を堪能できる長編の方が、破綻が多かろうがキャラがムチャクチャやろうが、断然、面白い。作者の資質は短編向きじゃないんだろうなぁという印象。トリックで「おっ」と唸った作品は先行作品があるそうだし。とはいっても、それなりに面白くは読みました。プロットのひねりを読ませるタイプの作品はそこそこ満足。特に手塚弁護士ものの三篇と最後の一篇は面白かった。おれが拘りを感じる理化学トリックに面白みを感じられる人間だったら、もっと面白く読めたでしょう。
無報酬で事件を引き受ける清廉の士という顔の裏で、ちゃっかり犯罪者のあがりを掠め取っていく悪徳弁護士、義賊風のスリとかキャララクタ−づくりはツボを突いていて、
エンターテインメントの作家としてはやはり一流の人だと思うんだけど。
ああ、長編読みてぇ〜
83. 2002年06月17日 16時35分14秒
投稿:ないとー
あいかわらず、読書がなかなか進みません。
『とむらい機関車』大阪圭吉 国書刊行会 読了
いろんなアンソロジーに収録されているので、未読のものは半分くらいだったんだけど、今回、通して読んでみて思ったのは、優れた本格作家というより、優れた短編の書き手だということ。読んでいる時の感触は同じくラジカルなパズラー短編の名手、ホックをも連想させる。そして、比べてもあんまり違和感を感じない。人物造詣がやや平坦で物語の膨らみには乏しいけど、逆にその分謎解きにこだわったことが、この作品を古びさせていないと思う。優れた作品は、新しい古いは関係無く、やはり面白いものだなぁと感じた。
ところで、「幽霊妻」はたしかによく出来た作品だと思いますが、何度読んでも吹きだしそうになっちゃうんだよね。だって犯人が……
[NAGAYA v3.13/N90201]