黒猫荘
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MAY茶房「ミステリ談話室」
オーナー:MAY

本に関する談話室です。

  185〜188件 
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1079. 2002年05月16日 23時14分09秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『マローン売り出す』 クレイグ・ライス氏 読了

  弁護士マローンのデビュー作。ジェイクもヘレンも登場して、1作目
  から酒びたりなのはさすがですね(笑)。

  とは言いつつも、ちょっと乗り切れない作品でした。2作目の『死体
  は散歩する』はとても楽しく読めたのに(汗)。1作目ということで、
  まだまだみんな調子に乗り切れていないのか、それとも訳のせいなの
  か? 2作目の文章よりもかなり硬い感じ(ハードボイルドな感じ)が
  したんですけど。んでも訳者さんは同じだしなぁ・・・。

  あ。ひょっとして、無茶っぽいけどドキドキワクワクさせてくれたあ
  の設定が、綺麗に決まってないように思えたことが、一番の原因なの
  かもしれない(苦笑)。
  それともやっぱり最近仕事が忙しくて、精神的に疲れてるからか。そ
  の証拠に、なんだかいつも以上にとりとめもないことをダラダラ書い
  てます(爆)。

  それでも残る積読順番待ちの『こびと殺人事件』『第四の郵便配達夫』
  に期待してます。持っていない長編作品はたぶんあと4作。全部翻訳
  されているのかしら(苦笑)?

そいでは!!
1078. 2002年05月14日 23時48分16秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『犠牲者たち』 ボワロ&ナルスジャック氏 読了

  フランス・ミステリです。サスペンスです。
  美しい文章を舐めるように味わい、愉悦に身を打ち震わせるという
  楽しみ方は、やっぱり私、苦手です(爆)。

  「落しどころ」が綺麗に決まった良質のサスペンス・ミステリだと
  思います。衝撃の再会をした直後の主人公の行動にちょっと疑問を
  感じる(なんで問いたださない?)けれど、ラスト近くで今までの
  事象全てに説明がつけられるあたりは、読んでいてとても嬉しくな
  っちゃいました。

  ですが、やっぱりこの美文がおやじのざらざらな肌に馴染めない(汗)。
  特に今作はメロメロな感情が主になってたので、「けっ!」と臍を
  曲げるところまではいきませんでしたが、少しだけ辟易してしまい
  ました(苦笑)。

  美文好き、泡坂『湖底のまつり』好き、折原一&北川歩美作品好き、
  日影丈吉&服部まゆみ(今作の解説者)文章好き、にはたまらない
  作品ではないでしょうか(笑)?

そいでは!!
1077. 2002年05月13日 12時38分01秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『斧でもくらえ』 A.A.フェア氏 読了

  弁護士ペリー・メイスンものの作者、E.S.ガードナーの別名義・別キ
  ャラによるユーモアタッチのミステリです。
  やっぱりこの主役も意地悪いと感じる私って変(汗)?

  主役のドナルド・ラムの頭と事件関係者の頭が良すぎて、お互いが共
  にすぐに理解したことを前提に話のやりとりが行われるものだから、
  鈍い私は文字を追うのに精一杯。事件の筋道がよく理解出来ないまま
  に読了してしまいました(汗)。
  読み物としては軽快なテンポで、スラスラ読めるんです。なのでなお
  さら、推理の部分が把握しづらいまま読み進んでしまったのです(苦笑)。

  些細な行動だけで、ラムがどうしてこんなにズバズバ推理出来るのか、
  そしてまたその推理があっているのか、とっても不思議。
  この犯人は意外な犯人だったけど、どうしてその人が犯人だとラムに
  判断出来たのかもよく解らない。
  あああ、何だか脳味噌がぐちゃぐちゃになってます(爆)。

  まぁこの作品は作品でほっぽっといて、私は次のミステリを読むことに
  いたします〜 ←オイッ(汗)。
  
そいでは!!
1076. 2002年05月11日 10時28分04秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『ストックホルムの密使 (上)』
 『ストックホルムの密使 (下)』 佐々木譲氏 読了

  世にも有名な佐々木譲の戦争三部作。とうとう読了いたしました。
  2,3日前から北朝鮮住民5人の日本総領事館への亡命騒ぎがテレビ等
  で騒がれているなか、たまたまこの作品を読んでいたという「奇妙
  なめぐり合わせ」が、ちょっと不思議でした(汗)。

  この作品には、前2作ほどの破天荒な設定による冒険といった色があ
  まり感じられませんでした。いや、冒険色があることは確かなんです
  けど、日本国内のシーン(特に三月九、十日のシーンと第五部全般)
  が、密使に関するシーンを上回る「怒涛の迫力」なので、どうしても
  そちらに目を奪われてしまうのです(苦笑)。
  ベッドに入ってから、途中で眠りつかずに最後まで読みふけってしま
  ったのは本当に久しぶりのことでした(笑)。

  単発で読むよりは、やはり三作全てを通して読むほうが絶対にいいで
  す。キャラ的にも全て繋がっていますし(笑)。
  一級の冒険小説であるとともに、日本で起きた戦争、ひいては戦争と
  いうもの・祖国というものについて、いろんな考え方はあるでしょう
  が、それらを改めて自分なりに考えさせてくれた三部作でした。
  大満足です。

そいでは!!

[NAGAYA v3.13/N90201]