黒猫荘
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MAY茶房「ミステリ談話室」
オーナー:MAY

本に関する談話室です。

  177〜180件 
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1087. 2002年05月29日 00時43分19秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『ジャッカルの日』 フレデリック・フォーサイス氏 読了

  訳者あとがきによると、どこまでがフィクションでどこまでがノン
  フィクションなのかで騒がれたようですが、私としてはそのあたり
  はどっちでもよくて、単なる「暗殺もの」小説として単純に、んで
  もすっごく、のめり込んで楽しむことが出来たから大変嬉しかった
  です(笑)。

  暗殺者と官憲による追いつ追われつの展開が面白く、些細な事柄を
  くどいぐらい綿密に書き込むやり方も、話の面白さを増しているよ
  うに思えます。また、「おやじ」な読者へのサービスもしっかり織
  り交ぜられているところに、変に感心してしまいました(苦笑)。

  いやしかし、本当にスリリングで思わず手に汗してしまいました。
  この作品も「お勧め」したいけど、近頃、頻繁にお勧めしてるので
  ちょっと迷ってます(苦笑)。
  でも、最近かなり高い確率で面白い本に当たっているのも事実。
  それにこの作品読んで、「初期の『ゴルゴ13』もすっごく面白かっ
  たよなぁ〜」と考えはじめ、そうなると『ゴルゴ13』もお勧めした
  いと思いはじめてきたし・・・。
  なんとも贅沢な悩みであります。でも、ホント嬉しいなぁ(笑)。

そいでは!!
1086. 2002年05月25日 00時19分57秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『わらの女』 カトリーヌ・アルレー氏 読了

  女流フランス作家の超有名悪漢小説。
  このジャンルは、時代が進むにつれて内容もより過激に進化(?)
  していくものだろうから、昔の作品はかなり色あせて見えるんだ
  ろうなぁ・・・と思っていました。
  この作品は1956年発表。約50年も前の作品なので。内容については
  はほぼ期待出来ないだろうなぁと思っていたんですが。
  ・・・・私が馬鹿でした(爆)。

  とてつもなく面白いですっ!!
  いつの時代になっても通用するであろう不変的悪漢小説。
  いや参りました。浅はかな私を許してください、アルレーさま(汗)。

  このお部屋ではたった一言にとどめておきます。

  「事実を信じてもらえないという事は、何と恐ろしい事なんだろう」

  このミステリ。『基本』として必読だと思います(笑)。

そいでは!!
1085. 2002年05月23日 11時41分47秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『ST 警視庁科学特捜班』 今野敏氏 読了

  梗概に「プロファイリング」の文字があったので、異常犯罪を
  取り扱った、わりと深刻めの捜査小説なんだろうと思い込んで
  ました。
  ・・・・・・・全然違いました(汗)。
  でも、すっごくノリのいい「快作」だと思います〜(笑)!!

  えっと、「キャラ物」といってもいいかもしれない(苦笑)。
  んでも、事件の構成もしっかりしてるし、話の運びもスピーデ
  ィでぐいぐい引き込む力もあるし、読後は、爽快感すら感じら
  れ、まさに快作の名にふさわしい作品だと思います(笑)。
  昔の日活映画「渡り鳥」シリーズってこんなタイプの作品だっ
  たのかしら(笑)?

  個人的には脇役である高垣の考え方、千葉県警の刑事の行動、
  百合根キャップの存在に感じるところがありました。
  また、シリーズ1作目ということをかなり意識してるように思
  えるラストが微笑ましくてよかったです(笑)。

  今野作品。これでかなり興味が湧いてまいりました(苦笑)。

そいでは!!
1084. 2002年05月22日 23時06分54秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『寝室には窓がある』 A.A.フェア氏 読了

  懲りずにバーサ&ラム・シリーズであります(汗)。でも今作は
  思ったよりスイスイ読むことが出来ました。話の展開は相変わら
  ず目まぐるしいんですけどね(苦笑)。

  嘘をつく登場人物が多く、事件そのものが実際よりもかなり入り
  組んだ形で読者の前に繰り広げさせた前の読了作に比べると、今
  作はまだ素直な見せ方になってるほうじゃないかと思いました。
  ※それでもまだややこしいとは思いますが(苦笑)。
  
  あと、訳も前作より読みやすくなってるように思います。
  地の文で自分を指す言い回しが「おれ」。会話文では「ぼく」。
  最初はとまどいましたが、そういえば声に出さない独白の時まで
  自分のことを「ぼく」とする大人って、そうはいないように思え
  たので、かなり納得(笑)。回りくどい言い回しも目立つものは
  なかったんじゃないでしょうか。

  「なぜ○・・・・○なのか?」といった謎があったり、最後近く
  になってそれまでのいろんな記述に実は意味があったと判明した
  りと、スピーディな展開や魅力的なキャラによるコミカルなやり
  とりが持ち味のこの作品も、やっぱりミステリであることには変
  わりがないようです。 ←ちょっと「屋根裏」を意識(笑)?

そいでは!!

[NAGAYA v3.13/N90201]