黒猫荘
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THE TELL-TALE HUT
オーナー:庵本譚

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46. 2004年11月10日 05時54分53秒  投稿:庵本譚 
紅様
いらっしゃいませ。
ゴルの第4巻ゲット、おめでとうございます。
で、既に森下さんもアドバイスされているように、
4巻から読み始めるのは、余りオススメではございません。
やはりシリーズものは前から読むのが得策かと。

ジョン・ノーマンのシリーズ外作品で、
「タイム・スレイヴ」の他に好事家の間で有名なのは
「イマジネイティヴ・セックス」という、
家庭内イメクラのおすすめ本です。
SFの設定(捕われた女銀河捜査官とか)で、
あれこれロープレして彼女とのセック×を
楽しみましょう、というとんでもない「実用書」です。

「Xの悲劇」は私が愛してやまない数多のミステリの中でも
堂々第1位に輝く大傑作です。ああ、羨ましい。

私のネタが判りにくいのは、アエラのコピー並みに
強引な地口のせいだと思います。
御訪問ありがとうございました。

45. 2004年11月09日 18時43分51秒  投稿:紅 
こんばんは,32号室の紅です.

 えーと,ゴルの4巻購入記念に書き込みに参りました.まだ全然読んで
いないのですが,他の巻の入手が待たれる今,「4巻だけでも読めるのか
な?」という疑問を抱いております.
 あと,巻末の著者紹介にある『タイム・スレイヴ』という作品も,非
常に気になったりします・・・タイムトラベルで原始時代に戻った女性
がクロマニョン人の奴隷にされるとはいったい!翻訳されてそうにない
けれど.

 わたしもクイーンを(ほぼ)初見で読める羨望の"極地"におりまして,
先日ドルリイ・レーン四部作が紙袋から出てきたので,『Xの悲劇』を
読み始めてみました.一言一句が見逃せないので,進みは遅いですが.

 神保町はあまり利用しませんが,多額の金を払って店から出て,ビニ
ールをはずして中を見てみたらダブリで,白山通りと靖国通りの交差点
で思わず───

           「助けてください!」

 すぐに手の平がウヨウヨと・・・

 庵本譚さんの書き込みのネタ部分は,十中八九分からないのですが,
中でも,一番面白くて興味深かったのが,「おとなしい妻」の冒頭であ
りましょうか.
 これからもよろしくお願いします.

44. 2004年11月09日 07時05分30秒  投稿:庵本譚 
庵主です。
気がつくと土日を挟んで飲み会4連荘。
さすがに辛くなってきました。

読了した本は、扶桑社文庫のエリザベス・ピーターズ作品、
「ベストセラー『殺人』事件」、かつて徳間文庫から
「裸でご免あそばせ」として上梓されていた本です。
徳間文庫版は何を勘違いしたか、カバーに可憐にして煽情的な絵が
躍っておりましたが、扶桑社文庫版は、ド派手な熟女
ジャクリーン・カービーの立ち姿。ちゃんと中身を読んで
描いたという感じですね。
中身は、さながら「風とともに去りぬ」の続編「スカーレット」
誕生の裏舞台を垣間見せて貰ったような、ビブリオ・ミステリ。
「リチャード三世『殺人』事件」が徹頭徹尾「時の娘」への
オマージュであったのに対し、こちらは、一筋縄ではいかない
ヤクザな作家稼業と出版界の曝露話です。

元・図書館司書ジャクリーン・カービーは、今や
マスコミの寵児たる奇矯な売れっ子ゴシック・ロマンス作家。
そんな彼女のもとに、大ベストセラー恋愛小説「氷のなかに裸で」
の続編執筆のオファーが舞い込んできた。最初は躊躇していた
ジャクリーンだったが、他の三文作家に作品を汚されるぐらいなら、
自分がトライすべきだと、7年前に謎の失踪を遂げた原作者
キャスリーン・ダーシーの「遺族」たちの「テスト」に臨む。
歪んだ「遺族」たち、倣岸たるエージェント、憤激するライヴァル作家
そして、熱烈なキャスリーンの信奉者、
果して、ジャクリーンは続編執筆者レースを勝ち抜く事ができるのか?
やがて、彼女の前にキャスリーン失踪の謎と脅迫が立ちふさがる。
そして勃発する殺人!
「裸ふたたび」が出来るまで、売れるも地獄、売れぬも地獄!

なるほどアガサ賞受賞も頷ける快作。
ビブリオ・ミステリマニアには堪らないコージーミステリでした。
愛すべき作家像と唾棄すべき犯人像の対比も鮮やかで、
名探偵ジャクリーン・カービーの行動力と機知、そして冴え渡る
啖呵に熟女ファンもめろめろ。男も女も楽しめる作品として
おすすめしておきます。

43. 2004年11月08日 06時23分53秒  投稿:庵本譚 
庵主です。
録画しておいたウルトラマン・ネクサスを初回から固めて見ました。
やたらと「to be continued」の多い展開なので、
固めて見るのが正解かもしれません。
平成ウルトラマンは「ティガ」お父さん向け、
「ダイナ」子供向け、「ガイア」お母さん向け、
「コスモス」幼児向け、でしたが、
再び「お父さん向け」の順番が回ってきたのか?!という
ハードボイルドな展開であります。
ティルトという組織が、「謎の円盤UFO」のSHADOを思わせるノリで、
台詞回しは平成ガメラですね(「状況終了!」とか)。
読み終わった本は二階堂黎人「魔術王事件」と柳広司「聖フランシスコ・
ザビエルの首」
「魔術王事件」は、装飾過多でありながらボキャブラリー不足な文体に
辟易としますが、中身はなんとか我慢できる人殺しトリック集でした。
プロットが乱歩だとか、鍾乳洞が正史だとかいう話もありますが、
犯人は友成純一かもしれません。
真犯人像は、テレビでビートたけしが二十面相に扮した際の設定を
思わせました。
ここまでの長さが必要なのか?と疑問に思いましたが、
ともあれ前作のラビリンスから引っ張ったネタにケリをつけて
くれたので、一安心といった所です。
「聖フランシスコ・ザビエルの首」は、作者らしい丁寧なリサーチが
光る歴史推理中編集。幻想小説のフォーマットも借りて、異形の名探偵譚が
展開されます。日本、インド、フランス、そして今は亡きナバラ王国と、
時空を溯って綴られる怪異と信仰、論理と倫理の物語で、日本人なら誰もが
知っていながら、その実、詳しくは何も知らないフランシスコ・ザビエル師の
一生を浮き彫りにしていきます。この世の奇蹟、死を招く宿命、軽い文体
でありながら、テーマとしては結構重いものがあります。前作のギリシャ
もので純粋歴史小説に踏み出し「どきっ」っとさせられましたが、
なんの、まだまだ推理小説で楽しませてもらえそうです。
かつて井沢元彦が同じく講談社ノベルスで名探偵・織田信長を描いた
歴史推理連作「修道士の首」を出していましたが、作者の頭のどこかに、
その題名がこびりついており、そこから構想が広がっていったのかもしれません。

[NAGAYA v3.13/N90201]