黒猫荘
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MAY茶房「ミステリ談話室」
オーナー:MAY
本に関する談話室です。
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1111. 2002年07月23日 18時39分38秒
投稿:SAMANA
16号室SAMANAです〜。
『クリムゾンの迷宮』 貴志祐介氏 読了
生死を賭けたサバイバル小説。ちょっとした謎や意外性も含ま
れていますが、基本的には本当にサバイバルのみが書かれた作
品でした(汗)。
話が唐突に始まって、サバイバルシーンがず〜っと続きます。
だんだん盛り上がって、ちょっとした小ネタやサバイバルの動
機が明らかにされた後、唐突に話が終わってしまいました(爆)。
想像ですが、作者はまずサバイバルを書こうとして、小ネタは
別の角度から思いついたものを「サバイバル状況に生かせるじ
ゃないか!!」ということで、使ったかな? と。
で、動機についてはちょっと予想通りで肩すかし状態でした。
ちょっと物足りなかったです(苦笑)。
うーん。大作『神々の山嶺』読了後すぐに読んだので、ちょっ
と点が辛いかもしれません(汗)。
そいでは!!
1110. 2002年07月23日 00時22分15秒
投稿:SAMANA
16号室SAMANAです〜。
『神々の山嶺』(上・下) 夢枕獏氏 読了
山岳小説です。ミステリで冒険なところもありますけれど、基
本的にはやっぱり山岳小説だと思います。
だってこの物語はは「山しかない」男の話ですから(笑)。
いやはやなんとも、読むのにかなり時間を費やしました。
決して面白くないわけではありません。逆です。とても面白い
物語で、中身がすごく「濃密」なんです。
これは読むのに体力がいります。「読耐力」が必要です。でな
いと夢枕獏作品特有であろう、史上最強の「独白」攻撃に打ち
のめされて、疲れ果て、話の最後までたどりつけない可能性大
です(笑)。
#この作品とショートショート2つしか読んでないけど、きっと
#そうだとしか思えません(笑)<史上最強の「独白」
で、読耐力がもしあれば、この作品は別の意味できっと読者を
打ちのめすに違いありません。それほどの迫力です。ハンパじ
ゃありません。耐久力のある人には、ぜひともこの作品をお勧
めします〜。
ということで、いつ書くかわかりませんがこの作品については、
場所を変えてお勧めすることにいたします〜(笑)。
いや、ほんと打ちのめされました・・・・。
そいでは!!
1109. 2002年07月16日 12時48分15秒
投稿:SAMANA
16号室SAMANAです〜。
『ハネムーンの殺人』 キャロリン・G・ハート史 読了
他のミステリ作品・キャラなどが随所に触れられているこのシ
リーズ。おっかしいなぁ。前作『舞台裏の殺人』はかなりつま
らなかったんだけどなぁ。これはわりと面白かったぞ〜。
今作でこの作家とはおさらばしようと思っていたのに、予定が
くるってしまったよ〜(苦笑)。
職場で書き込んでいるため前作の感想が確認出来ません。途中、
「こんなんできるか?」みたいな犯人の行動はありましたけど、
予想外の結末といい、冒頭の記述とバラバラな事柄を全部関連
させている構成といい、明らかにされて思わず嬉しくなってし
まいそうな細かな小技(伏線)なんかもあって、前作よりかな
り楽しめました。
古本屋で他のシリーズ作品を見かけたら、これからは思わず買
ってしまうかもしれません。財布の中身がますます厳しくなり
そうです(汗)。
そいでは!!
1108. 2002年07月12日 23時07分59秒
投稿:SAMANA
16号室SAMANAです〜。
『A型の女』 マイクル・Z・リューイン氏 読了
ごく平凡で静かな男性が私立探偵で地道に事件を追いかける話
です。ん〜。このキャラの性格で、何でここまで事件を追っか
けることになってしまったのか、今いち理解しづらかったです
ね。理解するために描かれたかのような「警官への反骨心ぶり」
もなんか浮いてるようにしか思えなかったです(苦笑)。
確かに従来のハードボイルドボのパターンにみられなかったご
く普通の一般人による「私立探偵」の行動はそれなりに興味が
ありました。
また、探偵がとるであろうごく常識的な行動や、その時普通の
人ならまず思い浮かぶであろう心理の描写等から印象づけられ
る「当たり前の日常」の色合いが、話全体に行き渡っているせ
いで、非日常的な事件が解決した後に待ち受けているものの影
響の大きさ・深刻さはひしひしと伝わってきました。無常観す
ら感じられて面白く読むことが出来ました。
んでも、なぜか物足りないのです。
私立探偵というちょっと特殊な職業についているだけのごくふ
つ〜〜〜の人が、日常的な事柄をただ単純に&事務的に書き綴
っただけの単なる「日記」を読んでるような気がして・・(汗)。
そもそも物語というのは、毎日の単調な生活から脱出するため
に描かれた「非日常の世界」をなすものだと私は思ってます。
もちろん日常生活だけを描いたものもありますが、その中で私
の日常の中にはない、いわゆる「新たな発見」とかいうものが
あれば、単に気づいてなかっただけではあるけれど、やはりそ
れは私にとっての「非日常の世界」であったわけで、そこのと
ころは面白く読むことが出来ます。
んでも、この作品では主人公にかかる描写に関しては「新たな
発見」はありませんでした。ここまで客観的に普通の人を描か
れたらとても発見出来そうにありません(苦笑)。
きっとこのあたりに私は物足りなさを感じてしまったんでしょ
うね。ま、いいか(笑)。
そいでは!!
[NAGAYA v3.13/N90201]