黒猫荘
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MAY茶房「ミステリ談話室」
オーナー:MAY

本に関する談話室です。

  137〜140件 
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1127. 2002年08月22日 12時39分09秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『黒い塔の恐怖』 ジョン・ディクスン・カー氏 読了

  創元推理文庫のいわゆる「カー短編全集」の5巻にあたります。
  カー作品が続いちゃいましたけど、このころはある程度カー作品
  をまとめて買ったので読書間隔をあけることが出来てなかったよ
  うです。あぁ懐かしい思い出だ・・・(苦笑)。

  前の作品の感想に関係しますけど、短編のほうがすっごく読みや
  すくて判りやすかったです(爆)。ページ数もあって修飾がきり
  つめられてるからなんでしょうね。堪能いたしました(笑)。

  ある長編の一部の元ネタであるラジオドラマストーリーや、あの
  長編を思いださせる短編や、『黒い塔の恐怖』なんて、国内ミス
  テリのあの長編のあのネタを思い出してしまいました。これだけ
  は思い出したくなかったのに・・・(苦笑)。
  ホームズパロディのごく短い話やカーの犯罪史とミステリに対す
  る愛着が感じられるエッセィや書誌もついていてお得な一冊だと
  思います。

  乱歩の「カー問答」も入ってますが、これはネタバレを恐れてま
  たも未読としています。
  ある程度の数のカー作品を読んでからと思って未読状態にしてる
  んですが、いったいいつになったら私は「カー問答」を読むこと
  が出来るんでしょうか(苦笑)?
  
そいでは!!
1126. 2002年08月20日 23時20分54秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『弓弦城殺人事件』 カーター・ディクスン氏 読了

  カーのオカルトイズム系ミステリです。こんな名探偵もカー作品
  にいたなんて初めて知りました(苦笑)。

  今回、カー作品を読んで正直に思ったことを書いてみます。

  ・やっぱり読みづらいです(爆)。
   特に事件が起きるまでと、事件が起きた直後の各人の行動が非
   常に曖昧模糊としてるようにしか受け取れません。
   これは、邪魔としか思えない不要な描写があちこちで表現・挿
   入されてるからではないでしょうか?
  ・見取り図がほしいです(泣)。
   部屋の位置関係がさっぱりわかりません。なので事件が起きた
   時の各人の動きがさっぱり理解出来ません。というか、何が何
   だかさっぱり判りませんでした。

  で、これらの感想に対する答えを二つ用意してみました。

  ・これらはあくまで、作中の探偵より先に謎を解こうとするよう
   な読み方をする一部分(もしくは大多数)の読者に対して、親
   切丁寧に描写・提示していてはすぐに解かれてしまい、頭を振
   り絞って真相を推理しきった時の喜びを取り上げることになる
   ため、わざとこのような描写を行っているのである。
  ・あかんたれ〜。あんたの読み方が未熟なだけやないか!!
   普通に文章を読みとることができれば、なんてことはない文章
   やで。位置関係とかもようわかるし、もっとしっかり読みっ!!
   自分の未熟さを棚に上げて、作者のせいにしたらほんまバチあ
   たるで。甘ったれてたらあかんわ。
   これからカーの諸作を読んでいくんやったら、もっときばって
   精進しぃ!!

  はてさて。真相はどっちなんでしょう?
  というか、やっぱり精進しないとダメなような気がする(苦笑)。

  私自身、ミステリ作者に親切丁寧な描写を求めきってるように思
  えるんですけど、でも謎を解いてやろう!! という読み方を私は
  してないもんなぁ。真相と真相にいたる過程の「見事さ」「素晴ら
  しさ」を味わいたくて読んでるんだもんなぁ。
  ある程度の描写してても、私は鈍いから推理できるってことはない
  もんなぁ。でもやっぱり「甘え」なのかなぁ・・・(泣)。

そいでは!!
1125. 2002年08月18日 13時29分33秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『オックスフォード運河の殺人』 コリン・デクスター氏 読了

  『キドリントンから来た娘』他2作ほど読んで、「どの推理が本
  当なのかわからない」その手法(見せ方)に面白みを感じず、も
  う読むことはないだろうと思っていたモース警部ものに再チャレ
  ンジしました。私、やはり気にはなっていたらしい(汗)。

  詳細に検証してませんが、やっぱりモース警部の謎解きは曖昧模
  糊とした事象(デクスターがわざとそうしている)を基に「こう
  としか考えらない!!」と断定して妄想の領域に入ってのものと
  しか感じられませんでした。でも。前はそういうところに鼻白ん
  だのに、今回はそのあたりも含めてそこそこ面白く読めたのが収
  穫。やはり好みが拡がって(変わって?)きつつあるのかしら?

  この文庫の解説(法月綸太郎氏)で触れられていることは、昨晩
  たまたまチャットで話をした、けれど私の頭の悪さから消化不良
  に終わって皆さんに迷惑をおかけした「本格の骨組み・面白さ」
  についてとも関係してるように思われたので、その偶然に驚いて
  しまいました。あ〜、ビックリした(苦笑)。

  今は積読数が多いので、新刊を買うことまではしないでしょうけ
  れど、これだったらあと何作かは買っておいてもいいかもしれま
  せん。こういった「新刊買いはしない」作家が、私の中でもう一
  人います。それはピーター・ラヴゼイ。
  くしくも現代イギリス本格ミステリの二大巨頭というイメージの
  あるお二人でございます(笑)。

そいでは!!
1124. 2002年08月16日 14時47分13秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『カリブ海の秘密』 アガサ・クリスティ史 読了

  ミス・マープルものの長編。
  やむを得ないことかもしれませんが、この時点でマープルは数
  々の事件を解決している実績があるので、愛らしい田舎のおば
  あさんという印象がありません。鋭い老刑事みたいです(爆)。

  一発手がかりものといいますか、その手がかりがなければ誰が
  犯人でもおかしくないような作りのように思うんですが(爆)。
  ただ、犯人の正体にはビックリしました。クリスティの老獪な
  筆致に騙されたのか、はたまた私がどんくさいだけなのか判り
  ませんが、その存在は全く意識にありませんでした(汗)。

  素晴らしい話運びだと思います。折原一さんもビックリ(笑)。
  すぐに真犯人の見当をつけた人っているんでしょうか。とって
  も気になるところです〜。

そいでは!!

[NAGAYA v3.13/N90201]