黒猫荘
(mobile版)
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これがワテのお勧めやねん!!
オーナー:SAMANA
SINCE 1999.5.4
ようこそ16号室へ!! 私がこの部屋でやろうとしていることは、
1)ミステリ未経験・経験少ない人にミステリ好きになってもらおう!!
2)ある程度の経験者にはまだまだこんなミステリがあるってことを知ってもらってますますミステリ好きになってもらおう!!
3)ミステリどっぷり者には、DEEPな情報をお互いに提供・体験してもらって「アッシャー家」のように泥沼に沈んでもらおう(笑)!!
と、要は「ミステリを好きになる人が増えればいいな」ってことです。
皆さん、「お勧め本」のご紹介よろしくお願いします。「お勧めダブり」は大歓迎。集計して「お勧め人気度」もだしたい(笑)。
でもネタバレはやめてね!!!
ウダ話OK。ミステリウダ話(ミステリにちょっとでも関係した雑談。例えば小ボケ・小ツッコミ・オフ話等)で
ミステリに興味を持ち始める可能性はあると思います。
ただしウダの内容は『皆様の良識』に期待!!
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2438. 2014年09月15日 06時12分28秒
投稿:SAMANA
今回、感想をもっと楽に書こうとしてキーワード的なものを書いてみま
した。ただ、やはり単語だけで示すのは難しいし、文才がないためくどく
書く癖が抜けず、中には「どこがキーワードやねん。ただの体言止めやな
いか」といったものが噴出。今一番欲しいものは文才です(爆)。
さてさて。それでは積読本状況詳細報告。
2014年08月の読了本
1.『銀河を呼ぶ声』 石原藤夫
2.『監禁』 ジェフリー・ディーヴァー
3.『恐竜がくれた夏休み』 はやみねかおる
4.『甦る推理雑誌3 「X」傑作選』 ミステリー文学資料館 編
5.『火神を盗め』 山田正紀
6.『ALONE TOGETHER』 本多孝好
7.『この手に孤独』 ハドリー・チェイス
8.『夢幻万華鏡』 冴木忍
9.『氷菓』 米澤穂信
10.『愚者のエンドロール』 米澤穂信
10冊読了。自分にしてはすごくいいペース。
1.は、ハードSF短編集。
「生きている海」がマイベスト・理解不能現象×難解科学理論=予想
外壮大イマジネーション・「夢見る宇宙人」ツツイ系ハードSF?・実
体化されない限りハードSFのキラメキは残る?
2.は、追跡サスペンス長編。
興味が持続するストーリー展開が上手い・やきもき感もナイス・冷静
にみればメインの驚きパーツはすぐ気づくたぐいのものなのに、気づ
けなかったのはそのせいか・会話も巧み・でも娘パートが少し判りづ
らかったのと心理操作面で少し都合よさを感じたのが残念
3.は、夏休み3部作として『バイバイスクール』『オタカラウォーズ』に続
く3作目長編。
基本はSF・今作もいかにもはやみねかおる的な、筋を通す好ましいキ
ャラ・甘酸っぱくてせつない想い・元気だして美亜ちゃん・「練習」
のテクニックが印象的
4.は、戦後昭和推理小説雑誌からのアンソロジー集第3弾。
思ってたより短編が粒ぞろい・甲乙つけがたく高木彬光「悪魔の護符」
がほぼマイベスト・エッセイにもニヤニヤ・井上良夫に好印象・これ
ほどの「ミステリ愛」をもってみたい
5.は、会社員冒険小説。
ケンリック『バーニーよ銃をとれ 』・浦沢直樹『パイナップル・ア
ーミー』・奇想天外なシチュエーションが最高・桂正太、一世一代の
舞台が最高・女性の扱いがイマイチ・だけどお勧め
6.は、ミステリ的味付けのある長編。
起伏はあるけど全体的には落ち着いた雰囲気のある話・繊細・ナイー
ヴ・心はガラス・心はカガミ・私のようなガサツ者には心底の理解は
出来かねないであろう感性の小説?
7.は、一種の巻き込まれ型サスペンス長編。
予想できなかったスリリング満点の巻き込まれ展開・こんな展開を生
み出すチェイスの思考に脱帽・ちょっと都合よすぎるしダメ主人公に
は共感できなかったけれど、好みのラストになって満足・ニーナの幸
せを希望・お勧め
8.は、明治時代が舞台のラノベミステリ。
真相の肝部分の扱いがすごく安易・事件自体はけっこう複雑・でもそ
れだけ・今みっつほどの出来・残念
9.は、学園日常の謎本格ミステリシリーズ1作目短編集。
無関心・絶対的な壁の崩壊・本気・犀川・名推理&名探偵として引き
立った、内容が伴ってこその、技巧(ホータローの「望んで〜になっ
たんですか」)。
10.は、9のシリーズ2作目長編。
名作・綾辻行人・ミステリ伏線のみならずストーリー構成展開伏線の
素晴らしさ・名探偵の、そして人間としての立ち位置・"ホータロー"
という存在の形成過程物語・カバー英文に驚きと喜びと感心(HP"黄
金の羊毛亭"管理人SAKATAMさんに感謝)・文句なしのお勧め
2014年08月の購入本等
1.『恐竜がくれた夏休み』 はやみねかおる
2.『真夜中の探偵』 有栖川有栖
3.『丸太町ルヴォワール』 円居挽
4.『烏丸ルヴォワール』 円居挽
5.『今出川ルヴォワール』 円居挽
6.『マスカレード・イブ』 東野圭吾
7.『ソロモンの偽証 第I部 事件 (上)』 宮部みゆき
8.『ソロモンの偽証 第I部 事件 (下)』 宮部みゆき
8冊購入等。調子に乗ったダメダメペース。
1.は、作家信頼買い。実は単行本刊行時、ミステリ作品ではなさそうだった
ので購入を見送ってました(汗)。今回、青い鳥文庫ででたため価格も
低くなったので購入。うううん。お金持ちになりたい(爆)。
2.も、作家信頼買い。何だか特殊な設定のミステリだとシリーズ2作目にし
て気づき、ちょと心配になりましたが、有栖川有栖だから大丈夫だろ
うと根拠なく感覚だけで思っています。
3〜5.は、ネット評判買い。あまりにも限定作家ばかり買ってる気がしてき
たので未購入作家ミステリを買おうと思いたって買ってみました。楽
しめればいいなぁ。
6.は、作家信頼買いでシリーズ2作目(になるのかな?)
最近、西澤作品は2作っほど積読順番がまわってきたけど、東野作品
が全然まわってこない。数えてみたら31作も積読になってました。
早く順番まわってこないかなぁ…<山を崩して先に読めよ
7と8.も、作家信頼買い。
文庫化がえらく早い気がします。しかも月2冊の3か月連続刊行のよ
うなので、9・10月は2冊は必ず購入することになって厳しい状況
が続きます。他の欲しいミステリ本を抑えることが出来るかどうか心
配です<絶対できません
そいでは!!
2436. 2014年08月07日 08時50分36秒
投稿:SAMANA
今回は残っていた先々月分の報告もあわせて書込み。なのでコメントも
短め。どんな作品だったか思い出すことと、自分の感想がどうとらえられ
てるものなのか知ってみたいことを目的に書込みするのに、いったい何を
してるんだか…(汗)。
さてさて。それでは積読本状況詳細報告。
2014年06月の読了本
1.『ローズマリーの赤ちゃん』 アイラ・レヴィン
2.『毒猿 新宿鮫II』 大沢在昌
3.『閉鎖のシステム』 秋田禎信
4.『赤い鯱』 西村寿行
5.『猫は殺しをかぎつける』 リリアン・J・ブラウン
6.『謀殺のチェス・ゲーム』 山田正紀
7.『ガーデン』 近藤史恵
8.『鏡の国のアリス』 広瀬正
2014年07月の読了本
9.『悪女イブ』 ハドリー・チェイス
10.『盗まれた国書 飛鳥探偵帖』 上宮真人
11.『カラス』 小川竜生
12.『おかしな死体ども 《吉田警部補苦虫捕物帳》』 海渡英祐
13.『ノクターン』 エド・マクベイン
14.『ビッグ・バッド・シティ』 エド・マクベイン
15.『崑崙遊撃隊』 山田正紀
16.『事件』 大岡昇平
8冊×2=16冊読了等。
1.は、恐怖の構築が個人的には少し冗長。アメリカの引っ越し形態という
本筋と関係ないわずかなところに面白みを感じた。
2.は、主人公は新宿鮫だけど、標的の毒猿と準主役の台湾刑事のキャラが
抜群。(アクション)小説としては事件規模が小さめに感じたが、
現実に立脚すればこれでもかなりの大事件だと納得。
3.は、一発ネタものだろうが、あまり面白く思えず。心理的にこう上手く
運ばれるものなのか、という説得力が生まれず。
4.は、後半の深海の攻防と原潜である鯱の始末方法が抜群。今では媒体が
何であれバッシングを受けそうな、徹底した男尊女卑描写が当時の
風潮を感じさせます。
5.は、アメリカ版三毛猫ホームズ(本末転倒)。猫の習性は知らないし好
きになれそうもないので、ライトミステリとしても面白さがあまり
味わえず。
6.は、これも2.と同じく直接敵対する2人のキャラの魅力抜群。解説の
西澤保彦がそんなにも山田正紀に入れ込んでいたことを知って驚き。
7.は、本格ミステリなのになぜか東直己テイストのハードボイルドの味わ
いを感じる。ラストシーンが影響したのかも。
8.は、鏡の考証について最後までついていけなかったけど、それでも充分
に楽しめた。ノスタルジックな味わいはこの作品でも健在。不思議。
9.は、暴力・バイオレンス系でなく堕落・凋落ドラマの作品だったので、
チェイス作品ながらあまりのめり込めず。
10.は、聖徳太子が名探偵役ながら、あまりに馴染みのない世界&政治駆け
引き的推理についていけず、プロローグが最も印象に残ってしまっ
た。
11.は、小川勝己と間違えて買った作品ながら、真の話し言葉のえげつない
大阪弁が効いてる「哀しいクズ」小説で楽しめた。
12.は、短編集。キャラは個性強い。ミステリネタはしっかり考えられてる
と思うが派手に見せてないので地味目。
13.は、過去読了のチェック漏れで読了に計上。
14.は、いつものモジュラー型ミステリで、その一つのキャレラの父殺害に
ついては、結果の良し悪しは別にして、終息したことが良かった。
15.は、幻の地、崑崙の本体と構成要素のSF創造が圧巻。感動すら覚えた。
素晴らしい創造力。
16.は、現実の事件で最終結論となる「判決」までの、「裁き」のなかで描
かれた展開ドラマが、ミステリ「小説」とは別種の面白さに満ち溢
れている。
2014年06月の購入本等
1.『春から夏、やがて冬』 歌野晶午
2.『翼のある依頼人 慶子さんとお仲間探偵団』 柄刀一
3.『ラバー・ソウル』 井上夢人
4.『赤い糸の呻き』 西澤保彦
5.『みんなのふこう〜葉崎は今夜も眠れない』 若竹七海
6.『御子柴くんの甘味と捜査』 若竹七海
7.『お文の影』 宮部みゆき
2014年07月の購入本等
8.『遺産相続の死角 東京〜札幌殺人ライン』 深谷忠記
9.『闇の喇叭』 有栖川有栖
10.『マスカレード・ホテル』 東野圭吾
11.『松谷警部と三鷹の石』 平石貴樹
7冊+4冊で11冊購入。
こうしてみると自分の読書傾向が、
・本格ミステリ系の作家作品がほとんど
・海外ミステリの読書はかなり消極的。
というのが判ります。範囲狭いなぁ…。
そいでは!!
2435. 2014年06月22日 15時25分42秒
投稿:SAMANA
この書き込みを書いている今は日曜日の休日出勤中で、空いた時間に文章を
書いてます。家にいるとグータラしてしまい、なかなか書き進められないのに、
職場だと書くことに集中できて逆によく書けます。本当に困った男です(汗)。
さてさて。それでは積読本状況詳細報告。
2014年05月の読了本
1.『クロフツ短篇集 2』 F・W・クロフツ
2.『そして二人だけになった』 森博嗣
3.『写本室の迷宮』 後藤均
4.『ティンカーベル・メモリー』 景山民夫
5.『蘭の肉体』 ハドリー・チェイス
6.『白夜の密室 ペテルブルグ一九○一年』 海渡英祐
7.『獣たちの熱い眠り』 勝目梓
8.『恋』 小池真理子
8冊読了等。
1.は、海外古典ミステリ短編集の2巻目。
1巻目より1作ごとのページ数が多く、そのため1巻のような問題
集イメージはなくかなり楽しめました。
特に「グルーズの絵」のネタは、ミステリ的視点では今では普遍的
なネタかもしれないけれど、やっぱり好き。クロフツの幅広いミス
テリワールドを感じました。
2.は、ノンシリーズの国内本格ミステリ長編。
極上のトリックを目にしたときは、森博嗣作品だけでなく国内外ミ
ステリ作品群のなかでも出色の出来と興奮したのに、「あああ、そ
こまで昇華させないでっっっ〜!」という段階にまで昇華しつくし
てしまった結末で終わって大きくため息。
森博嗣とミステリのスタンスが異なる(と思ってる)綾辻行人また
は有栖川有栖の手で、例えば本当に●●が存在していてもいいから、
無理やりにでもこのトリックを生かして完成されたミステリが読み
たかったというのが本音。
でもやっぱりネタ的にどうしても無理がでてきて「書けない」にな
ってしまうのかなぁ…。無茶苦茶残念です。
3.は、鮎川哲也賞授賞の国内本格ミステリ長編。
謳い文句で3層入れ子構造とか衒学ミステリとかとありますが、思
っていたよりは混乱することのない普通の流れで読み進めることの
出来る(隠し表現等に気付いてないだけかもしれませんが)ミステ
リでした。その影響もあってか内容をほとんど覚えてなくて、個人
的には今ひとつだったという印象しか残っていない。プロローグの
断片的な5つの事象も「ああ、この場面の抽出か」と感じたことし
か覚えてないし、3層目の作中作にいたっては作者さんに申し訳な
く思うほどの記憶皆無。出先での感想書きのため、ネットでネタば
れ書評等読み漁ったのに記憶皆無。情けない。
4.は、若い女性のインテリアコーディネーターを主人公に、偶然手にした
家具をきっかけに徐々に強まってきた不思議な記憶の真相をたどっ
ていく国内ファンタジー長編。
前世・霊に対して主要登場人物たちが肯定的という世界観に、作者
が完全にこの考えに染まってしまってるという匂いがうかがえ、そ
こにこの作品の骨子が"ファンタジー"でなく"宗教"であると感じら
れたため、ストーリーに馴染めなかったのが残念。読者の中には前
世や霊が自明のものだと思えない私のような者もいるんです。
5.は、海外バイオレンス(というか悪漢)長編小説。
約70年前の作品ということで、文章表現は"バイオレンス"というニ
ュアンスのものほど激しくないんですが、非情で暴力的で悪いこと
に変わりはなく、他人事の悪事そのものがまず面白く感じられるも
のだし、その悪事をおこした人物たちの造形と描写がまた面白いた
め、かなり楽しめました。チェイス作品、侮れません。
6.は、歴史上の実在の人物を探偵役にした国内長編推理小説。
綿密な時代考証とその記述がまず面白く、それゆえに探偵役側の登
場人物たちの息吹がより体感できて、プロ作家の技だなぁと思いま
した。ただ、探偵の相棒役側のドラマ性があまり感じられず、その
点での感情移入があまり出来なかったのが残念。実在とフィクショ
ンの差がでたのかなとも思ったり。
7.は、ハードでワイルドでバイオレンスな国内長編小説。
スポーツ新聞の中ほどに、エロチックなイラストとともにの掲載さ
れている連載小説そのもの、イメージ通りの作品でした。これはこ
れで非情で面白いんですが、数をこなすのはちょっとキツいかも。
主人公の悪どさはよかったです。
8.は、学生闘争の大事件として名高い浅間山荘事件の時代に起きた、女子
大生の布美子と助教授夫婦の奇妙な関係が生み出した事件の行方を
描いたサスペンスミステリ長編。
ストーリーの時系列配置がドラマ性を高めて、ラストの味わいと作
品全体を振り返っての印象がより深いものになってることに感心。
当時と比べてモラルの低下が激しい(モラルそのものが変化?)現
代に生きてる私から見れば、布美子やノンフィクション作家のピュ
アな考え方に、正直、違和感を感じたんですが、この点に違和感を
感じたということ自体、自分自身の感覚が麻痺(堕落)してるだよ
と、自問自答せずにいられませんでした…。
2014年05月の購入本等
1.『メルカトルかく語りき』 麻耶雄嵩
2.『パラドックス13』 東野圭吾
3.『薔薇を拒む』 近藤史恵
4.『サヴァイヴ』 近藤史恵
5.『三題噺 示現流幽霊 神田紅梅亭寄席物帳』 愛川晶
5冊購入。
1.は、作家信頼買いの本格ミステリ短編集。
正直、メルカトル鮎の印象すら自分の中に残っていないのですが、
麻耶雄嵩ミステリの評判は一部の世評で高いので、やっぱり買わず
におれません。
2.も、作家信頼買いのSF系エンタメ長編。
今のところ、この作者の小説ならミステリだろうがSFだろうがパロ
ディだろうが買うことにしてますが、これがいったいいつまで続く
のか全く不明。というか、今後、どれだけ小説の文庫が刊行されて
いくのか。ちょっと怖くなってきました(苦笑)。
3&4.は、これも作家信頼買いで、3はノンシリーズミステリ長編、4は
自転車ロードレースの世界を舞台にしたサクリファイスシリー
ズのうちの短編集。サクリファイスシリーズがミステリ小説に
なってるのかどうかも知りませんが、1作目を読む日は少なく
ともあと十数年後にはなりそうです(遠い遠い目)。
5.は、シリーズ評判買いの短編集4巻目。
当然1巻目も積読順番待ちで未読のため、探偵役の名前すらも判っ
ていない状態。私が読むころ、落語家といえば誰の名前があがるよ
うになっているのやら……。
そいでは!!
2434. 2014年05月06日 09時26分37秒
投稿:SAMANA
ゴールデンウィーク中に4月の感想を書くことが出来ました。よかったよ
かった。やれば出来る子なんだ私って<48歳で「子」と言うなよ(爆)。
さてさて。それでは積読本状況詳細報告。
2014年04月の読了本
1.『クロフツ短篇集 1』 F・W・クロフツ
2.『木乃伊男』 蘇部健一
3.『由仁葉は或る日』 美唄清斗
4.『影よ踊れ』 服部正
5.『怪盗クイーンと悪魔の錬金術師−バースディパーティ前編−』 はやみねかおる
6.『怪盗クイーンと魔界の陰陽師 −バースディパーティ 後編−』 はやみねかおる
6冊読了等。
1.は、海外古典ミステリ短編集。
倒叙モノで犯人のミス・事件の手掛り等を読者が見つけだせるかどう
かという雑誌企画モノ。
刊行にあたって肉付けしたとのことですが、それでも1話の分量は少
なくて読み物としては物足りなさばかり感じられたのが本当に残念。
クロフツは本格ミステリ作家としての資質はもちろん、扱う素材の社
会性からミステリに興味を持たない当時の一般社会人をもひきつけた
作家のパイオニア(日本でいえば松本清張?)だと、何の根拠もなく
調べもせずに私が勝手に思い込んでる作家なので、もったいないなぁ
と思うばかりであります(汗)。
2.は、挿絵(画:里中満智子)の効果を(多少?)取り入れたコラボ的な本
格ミステリ長編。
コラボ企画もミステリネタも見せ方によっては面白くなりそうなモノ
だと思うのですが、「上手くない」としか思えない文章表現力のため
にほとんど面白く思えなかったというのが本音であります。
3.は、視覚障害者たちのコミュニティ内で起きた殺人事件を描いた本格ミス
テリ長編。
全く馴染みのない世界が興味深く、ミステリとしても多くのネタが構
築されていて楽しめたものの、登場人物たちの心理面と行動に今ひと
つ同位出来かねて、ちょっとモヤモヤ感が残ってしまったのが残念。
4.は、模倣でも転化でもなく、少し毛色の変わったシャーロック・ホームズ
ものの短編集。
ホームズ(あるいは作家のコナン・ドイル?)への畏敬とミステリネ
タを含めつつも、ホームズを借用して独自(あるいはコナン・ドイル
の別側面世界?)の世界観が描かれてるのかなぁと思いました。なの
で、純粋(あるいは単純?)なオマージュものとして読まれないほう
が吉だと思います。
5&6.は、お馴染みはやみねかおるの怪盗クイーン・シリーズ長編。
まずは全く別の話。
マンガ家鳥山明の代表作といえば『ドラゴンボール』と『Dr.ス
ランプ』があがるだろうし、『ドラゴンボール』のほうが圧倒的
に人気があるんでしょうが、私は断然『Dr.スランプ』派。『ド
ラゴンボール』も序盤は面白かったけれど、ストーリーがあまり
好きでないバトルものの方向にシフトしはじめたことに加え、バ
トルものとしてのストーリーを続けさせるためか、強い相手を倒
したあとはさらに強い相手が登場、それを倒したらまたさらに強
い相手が…という無限ループに全く面白さが感じられなくなって
しまったからであります。
で。実は以前から怪盗クイーン・シリーズが『ドラゴンボール』
のパターンに近づいてきてるんじゃないかと不安に思っていたん
ですが、一話ごとに肝となる筋立てと(SF的?)理論構築がメイ
ンであり、また、より強い相手だけでなくレギュラー的登場人物
たちによる関係性進展的バトルであることに気づいて(あるいは
思い込み?)、自分の中の不安がほとんど払拭されたことに勝手
にホっとした次第。加えて今作では登場人物たちの冒険・ハード
ボイルド小説的なセリフと行動がとてもカッコ良く(特に擬人化
RDと本気のクイーン)て、マジでしびれました。素晴らしかった
です。
2014年04月の購入本等
1.『怪盗クイーンと魔界の陰陽師 −バースディパーティ 後編−』 はやみねかおる
2.『タルト・タタンの夢』 近藤史恵
2冊購入。
1.は、前編が約1年前にでていて購入していたんですが、一気読みしようと
前編は未読にしていて、今回の後編購入で一気読みいたしました。記
憶力の乏しい私にはそれが大正解でした。いやぁ、積んでた甲斐があ
って本当に良かったです(笑)。
2.は、作家信頼買い。フレンチ・レストランのシェフが探偵役の短編集。
梗概からみると日常の謎系ミステリのようですが、料理の記述もあり
そうなので、ダイエット中の私にはちょっと目の毒かも(汗)。
そいでは!!
[NAGAYA v3.13/N90201]