黒猫荘
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探偵作家・大阪圭吉の掲示板
オーナー:小林文庫


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321. 2001年11月14日 12時48分42秒  投稿:巽昌章 
藤原様
「塑像」拝見しました。もうひとつの「幽霊妻」という感じで、やはりこの
作家らしい味がありますね。ほんとに、第三巻出さないかな。

320. 2001年11月12日 23時15分11秒  投稿:藤原編集室 
「とむらい機関車」「銀座幽霊」刊行記念企画第2弾として
〈ぷろふいる〉昭和9年8月号の掌篇「塑像」のテキストを
HPに掲載しました。ごく短いものですが、ご覧ください。

大阪圭吉について、作品を読んだ上での具体的な議論ができるようになったのは
嬉しいですね。国書版だって4000部近く出ているわけですから、
けっして少ない数字ではないのですが、やはり文庫版というのは
大きいようです。
319. 2001年11月12日 11時10分06秒  投稿:松村武 
大阪圭吉におけるプロレタリア文学の影響につき、瑣末なことですが、また一点、気付いたことがあるので報告させていただきます。
「坑鬼」に、「会社直属の特務機関であり、最も忠実な利潤の走狗」と形容される浅川監督なる人物が登場しますが、実は小林多喜二「蟹工船」にも、「(会社の)あの忠実な犬」と形容される浅川監督なる悪役が登場します。こっちの浅川監督は、本社の威光を借りて船長以上の権力を持ち、人夫や漁民を酷使し、違法行為も平気で行う破廉恥漢、一読忘れ難い印象を受ける人物です。
以上より、同じ名前と肩書きで、同じ形容を受け、更に設定も割りと似通っている人物が「坑鬼」に登場することは、単なる偶然とは言えないと思いました。
恐らく当時は、「改造」の読者層を考えれば、「坑鬼」を読んで、みんなピンと来たのでしょうね。
以上、大した話ではありませんがご報告まで。

318. 2001年11月11日 23時36分35秒  投稿:管理人 
松村武 さん
 わざわざ、ご挨拶ありがとうございます。
> 大阪圭吉作品における「労働の現場へのこだわり」については、僕も微力ながら、
> 当時のプロレタリア文学その他の趨勢に当たりながら、調べてみようと思います。
 興味有るテーマです。何か纏まったら、また教えて下さい。

てつ さん
> 「幻の長編を隠れテーマにした、現代「新本格」作家の作品」
> そんな作品があるのですか!誰の作品なんでしょうか?
 ちょっと、思わせぶりに書きすぎました。
 「幻の長編」を正面から扱っているわけではないのです。
 「隠れているテーマ」なので、知っていて読んでも、感激できない可能性が高いです。
 それでも読んでみたいと思われるなら、ヒントを。
 昨年末から、今年初め頃に発売された作品で、今年の年末のベストミステリーの対象となる作品です。
 大阪圭吉への献詞が書かれています。
 発売時期に、この掲示板でも話題に出ています。
 
金光寛峯 さん
 いつもお世話になってます。
 もう、「香水紳士」をテキスト化していただいたとは、驚きです。
 心より感謝いたします。
 
 金光 さんにも推奨して頂いているように、「香水紳士」は傑作です。
 青空文庫で公開された折には、是非読んで、圭吉には、まだまだ傑作が残されている事を、確認していただきたいですね。
 大阪圭吉の文庫、続刊が出るようになれば、さらに嬉しいのですが。


[NAGAYA v3.13/N90201]