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1083. 2002年05月21日 20時42分33秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『彼女がペイシェンスを殺すはずがない (問題編・解答編)』 
   大山誠一郎氏 読了

  単行本ではありませんし、ノベルズでもありません。ましてや文庫
  でもありません。pdfファイルです(笑)。

  2か月ほど前に、プロの小説家による直接販売Webサイトである
  e-NOVELSの企画として出題された特別企画犯人当てクイズでありま
  す。小説仕立てになっておりまして、しかもカーの贋作となってい
  ます。フェル博士が密室の謎を解き明かしております。
  当然私は解き明かせませんでした(笑)。

  いやいやいや。大変面白かったです〜。このトリックいいですねぇ。

  以下、※で挟んだ三行は、トリックについて触れています。
  ぼやかして書いたつもりですが勘のいい人は気づくでしょうから、
  解答編を既読の方のみお読みください。
  未読の方はここから三行分、目を細めて文字をぼやかしてください(汗)。



  ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
  被害者を救おうとする人達が、そのトリックの性質のために、犯人ま
  でも救ってしまわざるをえないこのトリックは秀逸。あとは本当に
  「もの」があるかどうかですね(笑)。
  ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



  ここから非ネタバレ(笑)。
  で、非常にいいミステリ・クイズだと思うんですが、だからこそとっ
  ても勿体ない気持ちもいたしました。
  あああ、もっとキャラ同士のやりとりや前振り等でボリュームつけて
  もらって、枝葉のついた短編小説にしてもらったら、とっても面白い
  ミステリ短編になったんじゃないかなぁ。
  今のままだと切れ味鋭すぎて、いかにも「問題」って感じがして少し
  味気なく思ってしまいました(汗)。

  とはいっても、本格ミステリ好きの人がこれを読むと「得した!」と
  思えるミステリだと思います。
  H14.5.21現在でもe-NOVELSのサイトからダウンロード出来るはず。
  一度おためしくださいませ〜(笑)。

そいでは!!
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1082. 2002年05月21日 13時08分10秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『動く標的』 ロス・マクドナルド氏 読了

  ハードボイルドであります。この作品で初めて登場した探偵、リュ
  ウ・アーチャーは、このジャンルの三代目の後継者だそうです(笑)。
  うーん。やっぱり仁木悦子作品にでてくる三影潤の姿がダブってし
  かたがありません(笑)。

  非常に地味で、淡々と事件が進んでいきます。盛り上がりそうな出
  来事はあるんです。アーチャー何回も倒されます。でも地味です。
  生きるか死ぬかの戦いをしているときでも、血湧き肉踊るような感覚
  はおとずれませんでした(笑)。

  たぶん全編にわたって感じられる落ち着いたトーンが影響してるんだ
  と思うんですが、そのトーンがまたロス・マク作品特有(だと私は想
  像している)の「やるせなさ」「無常観」を非常に効果あるものにし
  ていると思います。
  深夜一人で読みふけってしまったら、次の日仕事に行くのが嫌になり
  そうです(笑)。

  私の性質とは遠くかけ離れたロス・マク作品。
  んでも、ぞわぞわと気になるのも確かなのです。いったいこの感覚は
  なんなんでしょうねぇ。バカな事を喋る自分を醒めた目で見ているも
  う一人の自分がそう感じているのかしら(汗)?

そいでは!!
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1081. 2002年05月19日 13時03分29秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『雪のひとひら』 ポール・ギャリコ氏 読了

  この本を古本屋で見つけたとき、作者名をどこかで目にしたことが
  あり、本の厚みがとても薄くてすぐ読み終えることが出来そうなほ
  どのファンタジー作品らしかったので、思わず衝動買いをしてしま
  いました(笑)。

  えっと。まさにファンタジーです(笑)。童話といってもいいでし
  ょう。んでも子供を対象にした文章じゃないからさしずめ「大人の
  童話」といったところですね。
  
  ひとひらの雪の一生を描いたこの作品。読み終えたあとは、ちょっ
  と清らかな気持ちになるんじゃないでしょうか。
  『幽霊が多すぎる』もこんな雰囲気を持つミステリなのかな?
  ちょっと期待してしまいます(笑)。

そいでは!!
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1080. 2002年05月19日 00時08分59秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『百万ドルをとり返せ』 ジェフリー・アーチャー氏 読了

  大学時代に『大統領に知らせますか?』を読んだはずだけど、全く
  覚えてないので、ほとんどアーチャー作品の初読のようなもの(汗)。
  読み始めた時は想像してた状態に近く、読了後は予想以上の出来で
  した。コン・ゲーム小説っていいもんですね(笑)。

  序盤(1〜6章まで)
   →話の構成がすっごく「標準マニュアル」なつくりに感じられて、
    (構成が)堅苦しいなぁ・きっちり線引きして話を進めてるなぁ
    と期待のないまま読み進めていきました。私の思い込みが違って
    たところは、ちょっと驚きましたけど(苦笑)。

  中盤(7〜12章まで)
   →あるキャラが可哀相に思えてくる。きっとこのキャラのせいで
    起伏にとんだ話になっていくんだろうと思ってたら、そうでも
    なくてちょっと肩すかし。でも、「うふふ」な心境で読み進め
    てる自分に気づいて苦笑い。話にひきこまれてるらしい(汗)。

  終盤(13章〜16章終盤まで)
   →チームワーク状態が良くなって、徐々にワクワクしつつ楽しむ。
    だいぶキャラの持ち味が固まってきたように思う(笑)。

  クライマックス&ラスト(16章終盤から最後まで)
   →この少し前から「ひょっとしたら・・・」と思ってたことが実
    際に話になってあらわれる。んでもやっぱりショック(汗)。
    ここらあたりからはもう「あはは」といった心境の、にこにこ
    顔で読み進める。キャラの一人が自分の持ち味を暴走させてい
    て面白い。思わせぶりな記述箇所もあるけれど、何といっても
    やっぱりラストが心地よいです(笑)。

  結論。

   いつか、お勧めしようと思っています(笑)。

そいでは!!
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1079. 2002年05月16日 23時14分09秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『マローン売り出す』 クレイグ・ライス氏 読了

  弁護士マローンのデビュー作。ジェイクもヘレンも登場して、1作目
  から酒びたりなのはさすがですね(笑)。

  とは言いつつも、ちょっと乗り切れない作品でした。2作目の『死体
  は散歩する』はとても楽しく読めたのに(汗)。1作目ということで、
  まだまだみんな調子に乗り切れていないのか、それとも訳のせいなの
  か? 2作目の文章よりもかなり硬い感じ(ハードボイルドな感じ)が
  したんですけど。んでも訳者さんは同じだしなぁ・・・。

  あ。ひょっとして、無茶っぽいけどドキドキワクワクさせてくれたあ
  の設定が、綺麗に決まってないように思えたことが、一番の原因なの
  かもしれない(苦笑)。
  それともやっぱり最近仕事が忙しくて、精神的に疲れてるからか。そ
  の証拠に、なんだかいつも以上にとりとめもないことをダラダラ書い
  てます(爆)。

  それでも残る積読順番待ちの『こびと殺人事件』『第四の郵便配達夫』
  に期待してます。持っていない長編作品はたぶんあと4作。全部翻訳
  されているのかしら(苦笑)?

そいでは!!
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1078. 2002年05月14日 23時48分16秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『犠牲者たち』 ボワロ&ナルスジャック氏 読了

  フランス・ミステリです。サスペンスです。
  美しい文章を舐めるように味わい、愉悦に身を打ち震わせるという
  楽しみ方は、やっぱり私、苦手です(爆)。

  「落しどころ」が綺麗に決まった良質のサスペンス・ミステリだと
  思います。衝撃の再会をした直後の主人公の行動にちょっと疑問を
  感じる(なんで問いたださない?)けれど、ラスト近くで今までの
  事象全てに説明がつけられるあたりは、読んでいてとても嬉しくな
  っちゃいました。

  ですが、やっぱりこの美文がおやじのざらざらな肌に馴染めない(汗)。
  特に今作はメロメロな感情が主になってたので、「けっ!」と臍を
  曲げるところまではいきませんでしたが、少しだけ辟易してしまい
  ました(苦笑)。

  美文好き、泡坂『湖底のまつり』好き、折原一&北川歩美作品好き、
  日影丈吉&服部まゆみ(今作の解説者)文章好き、にはたまらない
  作品ではないでしょうか(笑)?

そいでは!!
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1077. 2002年05月13日 12時38分01秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『斧でもくらえ』 A.A.フェア氏 読了

  弁護士ペリー・メイスンものの作者、E.S.ガードナーの別名義・別キ
  ャラによるユーモアタッチのミステリです。
  やっぱりこの主役も意地悪いと感じる私って変(汗)?

  主役のドナルド・ラムの頭と事件関係者の頭が良すぎて、お互いが共
  にすぐに理解したことを前提に話のやりとりが行われるものだから、
  鈍い私は文字を追うのに精一杯。事件の筋道がよく理解出来ないまま
  に読了してしまいました(汗)。
  読み物としては軽快なテンポで、スラスラ読めるんです。なのでなお
  さら、推理の部分が把握しづらいまま読み進んでしまったのです(苦笑)。

  些細な行動だけで、ラムがどうしてこんなにズバズバ推理出来るのか、
  そしてまたその推理があっているのか、とっても不思議。
  この犯人は意外な犯人だったけど、どうしてその人が犯人だとラムに
  判断出来たのかもよく解らない。
  あああ、何だか脳味噌がぐちゃぐちゃになってます(爆)。

  まぁこの作品は作品でほっぽっといて、私は次のミステリを読むことに
  いたします〜 ←オイッ(汗)。
  
そいでは!!
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1076. 2002年05月11日 10時28分04秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『ストックホルムの密使 (上)』
 『ストックホルムの密使 (下)』 佐々木譲氏 読了

  世にも有名な佐々木譲の戦争三部作。とうとう読了いたしました。
  2,3日前から北朝鮮住民5人の日本総領事館への亡命騒ぎがテレビ等
  で騒がれているなか、たまたまこの作品を読んでいたという「奇妙
  なめぐり合わせ」が、ちょっと不思議でした(汗)。

  この作品には、前2作ほどの破天荒な設定による冒険といった色があ
  まり感じられませんでした。いや、冒険色があることは確かなんです
  けど、日本国内のシーン(特に三月九、十日のシーンと第五部全般)
  が、密使に関するシーンを上回る「怒涛の迫力」なので、どうしても
  そちらに目を奪われてしまうのです(苦笑)。
  ベッドに入ってから、途中で眠りつかずに最後まで読みふけってしま
  ったのは本当に久しぶりのことでした(笑)。

  単発で読むよりは、やはり三作全てを通して読むほうが絶対にいいで
  す。キャラ的にも全て繋がっていますし(笑)。
  一級の冒険小説であるとともに、日本で起きた戦争、ひいては戦争と
  いうもの・祖国というものについて、いろんな考え方はあるでしょう
  が、それらを改めて自分なりに考えさせてくれた三部作でした。
  大満足です。

そいでは!!
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1075. 2002年05月08日 12時30分23秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『黒の組曲 <虚の四重奏>殺人事件』 深谷忠記氏 読了

  毎度お馴染み、深谷ミステリであります。
  S&Mシリーズでない長編を読んだのは、ひょっとしてかなり久しぶ
  りかも(笑)?

  入れ子細工の凝ったミステリ。その割には目眩めく感覚があまり味わ
  えず、むしろ導入部の読みづらさがかなりキツク感じられて、あまり
  入れ子にした意味が感じられませんでした(汗)。
  んでも、たぶん深谷さん自身が「入れ子書きたい!」と思われたので
  しょうから、その点は特に問題なしです(笑)。

  むしろメイン・トリックのほうがちょっと疑問。
  このトリックを「驚天動地」ととるか「なんじゃこりゃー」ととるか
  は人それぞれだと思いますが、私はどちらかというと後者でございま
  した。とは言っても、トリックを見破ることが出来なかったので、大
  きな顔は絶対に出来ないんですが、そこはそれ(爆)。

  そりゃ舞台設定当時だったら結構意表をついたシチュエーションだと
  思いますが、この作品が実際に書かれたのは1990年代のはず。「驚天
  動地」とまではいかないっす(苦笑)。
  むしろ青酸カリのほうで使われた「小ネタ」のほうが好み。まぁこれ
  も、無理があるといえばあるとは思いますが、でも好み(笑)。

  と、何だかんだぬかしておりますが、読んでる最中は結構楽しんでい
  るわけですから、話の展開はやっぱり面白いと私は感じているんでし
  ょうね(苦笑)。

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1074. 2002年05月06日 18時29分54秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『三つ首塔』 横溝正史氏 読了

  テレビドラマの影響からか、タイトル名だけは早くから知っていた
  この作品。まさかこんな作品だとは思いもよりませんでした(苦笑)。

  以前読んだ、同じ横溝作品である『迷路の花嫁』とよく似たタイプ
  の作品でした。ですので作品構成に対する「衝撃度」は今いち(汗)。
  それに怪奇・猟奇色をずっと引きずっているため、ラスト近くまで
  爽快感は味わえなかったので、好みとしては『迷路の花嫁』のほうに
  軍配をあげちゃいます(苦笑)。

  意外な犯人であることは確か。んでも、それ以外の人が犯人であって
  もいっこうにかまわない「作り」になっているので、やっぱりこの作
  品を「本格ミステリ」として見るのは無理があるんじゃないでしょう
  か? 「本格」として見なければ、猟奇系和風サスペンスとして結構
  楽しめる作品だと思いました(笑)。

そいでは!!
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1073. 2002年05月05日 00時49分30秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『破線のマリス』 野沢尚氏 読了

  私にしては比較的新しめの作家さんのデビュー作です。
  講談社文庫2000年7月発行版で読みました。ちなみに新刊購入です。
  「なぜ今ごろ読んでるの?」とは聞かないでくだせえ(汗)。

  講談社文庫版では本文がP.7〜382まであるんですが、実はP.369ま
  でほとんど面白く感じてませんでした(汗)。

  ・問題視しているテーマはわりと昔から目にしているテーマだし。
  ・序盤から進行し始めたメインの事件は全く進展しないし。
  ・メインである女性キャラの思想は全く肌にあわないし。
  ・麻生の行動も変なところでその女性キャラに遠慮してるし(苦笑)。

  けれど、

  ・P.369〜P.374までの内容で「意外性」は確かに感じられました。
   ただ、これはもう絶対に反則技だと私は思ってます。だって○○
   ○の○○に全く○○○○んだもの(泣)。
   んでもまぁ、この人でもありえると考えられないことはないだろ
   うと、「意外性」から得られた「喜び」のためにその「意外性」
   をかなり贔屓目に重視&ミステリモラルを無視することによって、
   ちょっと楽しませていただきました(苦笑)。

  ・P.375〜P.382のシーンには個人的にかなり満足しました。
   この主張をあの人がしてくれた事が嬉しかったし、ここで展開さ
   れた映像は、個々の読者の頭の中でそれぞれ理想的に想像・想起
   出来るがゆえに、美化されてかなり印象深いシーンとなって、感
   心する読者はそこそこいるんじゃないでしょうか。
   私は「そのうちの一人」となりました(汗)。

  ということでまぁ、「そこそこ楽しめた」というのが正直な感想で
  ございます〜。

  蛇足ですが、結構読みづらかったです(苦笑)。

そいでは!!
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1072. 2002年05月03日 14時10分33秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『臆病な共犯者』 E・S・ガードナー氏 読了

  本当に久しぶりにペリィ・メイスンものを読みました。中学生の
  頃に2作ほど読み、面白いと思えなくてそのまんま読まなくなった
  のです。
  この歳になって改めて読んでみると、なぜ中学生だった私が面白
  いと思わなかったのか、判るような気がします。
  ペリイ・メイスンってすっごく嫌な野郎だったんですね(爆)。
  
  職業柄しょうがないのだろうが、依頼者のために証言者となる事
  件とは全く無関係の第三者に罠をしかけ、その第三者の証言に不
  信感を募らせるそのやり口がまず汚い。その上、違う言い回しで
  証言した場合にはこうして「とっちめてやる」と、全く無関係の
  者を、自分が罠にはめておきながら、更に責め立てようとするそ
  の性根も汚すぎ。
  (P.184の6行目。ハヤカワ・ミステリ文庫 昭和59年7月発行版) 
  また、自分の味方である周囲の人間にも全てを明かさず、単なる
  コマのように扱うその所業にも、いやらしさを感じます。

  中学生だった私は、メイスンシリーズのこんなところに嫌気を指
  して読まなくなってしまったのでしょう。
  で、今はどうなのかというと・・・・・。
  う〜ん。読んでいてあまりいい気がしないことは確かですが、話
  の展開は面白いし、何冊か積んでもいるので、しばらくは読んで
  みようかと思います。

  ペリィ・メイスン。
  しかしまぁ、気に入らない主人公としては、ヤッフェの「ママ」
  と双璧をなすかもしれないなぁ(苦笑)。

そいでは!!
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1071. 2002年05月03日 05時51分07秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 >ぼあんさん

  風邪気味で体調が悪く、仕事を休んでしまったんですが、午前中に
  古本屋に出向き『鷲は飛び立った』を購入した私です(爆)。

  とはいっても何だか複雑な心境。続編は正編を越えることはまずな
  いだろうというイメージが私を不安がらせます(汗)。
  あと、「ラストが悲しい」と私が言ったのは、シュタイナの処遇で
  はなく、実はグレイト・フォスタの存在だったのです。
  シュタイナについては「やむを得ないな」と納得していたので、余
  計『鷲は飛び立った』に対して複雑な思いがいたします(苦笑)。

・・・・で、

 『まどろみ消去』 森博嗣氏 読了

  ホラーあり、騙しあり、トリックあり、わけわからないものありと、
  種々雑多な短編集です(笑)。

  以下、各作品に一言コメント。うまく書けるかしら(汗)?

  「虚空の黙祷者」・・・ホラー&ややミステリ。良質です。
  「純白の女」・・・ホラー。よく見るパターンだけど構成がナイス?
  「彼女の迷宮」・・・ホラー。それ以外に意味があるかどうか不明。
  「真夜中の悲鳴」・・・後味のいい、サスペンスもしくは直接的ホラー(笑)。
  「やさしい恋人へ僕から」・・・ネット者のほうがより○○れる話。
  「ミステリィ対戦の前夜」・・・わけわからん(爆)。ミステリに対する挑戦?
  「誰もいなくなった」・・・しごく真っ当なトリックもの。
  「何をするためにきたのか」・・・わけわからん。DQもしくはFFか?
  「悩める刑事」・・・ちょっと判りやすいかも?
  「心の法則」・・・わけわからん。ああ、わけわからん(爆)。
  「キシマ先生の静かな生活」・・・「ちょっといい話」っぽい世界への挑戦?

  てなもんでしょうか。
  思ったより楽しめる好短編集だと思います(笑)。

そいでは!!
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1070. 2002年05月02日 00時37分13秒  投稿:ぼあん 
『鷲は舞い降りた』良かったでしょう。
クルト・シュタイナーしかり、リーアム・ブリデンしかり・・

悲しい結末・・・
ところで続編、
鷲は飛びたった
が気になりませんか
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1069. 2002年05月01日 23時10分25秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『鷲は舞い降りた』 ジャック・ヒギンズ氏 読了

  超有名な冒険小説であります。名作と呼ばれているらしいです。
  でも初読です(笑)。

  戦争は国同士の戦いだけれど、戦場に実際に足を踏み入れて戦うのは
  個々の人間達な訳ですから、当然その中にはいろんな人間がいるはず
  で、そうなると悪名高いあの国の中にもこの物語の主人公のような人
  間が存在してもおかしくないという、そういう視点にまず感心いたし
  ました。

  で、あとはもう話の進んでいくままに読みふけり。
  残り100ページがどうしても気になって仕方がなく、連休の合間で
  さして忙しいわけでもないことから、仕事を途中で抜け出して喫茶店
  に飛び込み、その場で読了してしまいました(爆)。

  騎士道・武士道・ジェントルメン精神というのは万国共通のものなの
  か。戦闘再開される前のワンシーンでは、本当に目がうるうるしてし
  まいました。
  だからこそ、最後の仕掛けが悲しい。歴史上やむをえない処置なのか
  もしれないけれど、やっぱり悲しい。悲しすぎるよ〜(泣)。

  「読むことが出来た。だから生きてて良かった」と、いっときでもそ
  う思った人は、きっと数多くいるに違いない。
  そう私に思わせてくれる作品でございました(笑)。

そいでは!!
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1068. 2002年04月29日 20時40分24秒  投稿:ぼあん 
『双月城の惨劇』読了

孤島・館ものが好きな人には、思わず買ってしまうタイトルというわけで、いってみました〜
個人的には、多少の冗長さを感じ、もう少し短くしてくれれば文句がないわけなのですが・・
そのため、展開をのろく感じてしまいます。でも京極氏のような超長編になれた人にはこれ
位の長さでもへこたれることなく読めるでしょう。

とまず、悪い点を上げてしまいましたが、正直言ってこの作品は最近読んだ中ではアタリで
トリックと謎解き部分に関しては光るものがあります。面白いです。ただ日本人が書く作品
なので出切れば、日本を舞台に日本人の設定が読みやすいのですが・・・
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1067. 2002年04月28日 16時36分01秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『「Y」の悲劇』 有栖川有栖・篠田真由美・二階堂黎人・法月綸太郎各氏 読了

  エラリィ・クィーンの名作『Yの悲劇』をネタにして、上記4名が書き
  下ろしたミステリ短編を一冊の本にした企画アンソロジーです。
  本家クィーンがもし生きていたとしたら、いったいどの短編がクィー
  ン企画のアンソロジーに選ばれるのでしょうか(笑)?

  個人的に断然のイチオシは有栖川さんの「あるYの悲劇」。
  他の3人の作品もそれぞれ力作だと正直そう思うんですが、「あるYの
  悲劇」に関しては、有栖川さんの「現実の世界に通用しうる本格ミステ
  リ(ネタ)を作り上げる」という『創作姿勢』(と私が勝手に思い込ん
  でいるだけですが)が存分に発揮された短編だとして、かなり私好みで
  す(笑)。
  
  この作品って、ネタの面白さもさることながら、本格ミステリの味わい
  をかもし出す「アクロバティックな要素」が現実社会の刑事事件でも存
  立しうることを示唆した傑作短編だと思っています。

  『じゃあ法月さんの「イコールYの悲劇」はどうなの?』と聞かれそう
  ですが、こちらは犯人の行動にちょっと無理を感じたのと、アクロバテ
  ィック要素が地味だと思われたので、有栖川短編と較べると私としては
  やはりこちらに軍配をあげることは出来ませんでした(汗)。

  アクロバティック要素のないロジックミステリはあるでしょうし、それ
  もまた「本格ミステリ」だと思ってはいますが、んでもアクロバティッ
  ク要素が地味なものよりは派手なほうが、私にはより「本格ミステリ」
  らしさを感じます。ただ、派手すぎるのも困りますので、そのあたりの
  兼ね合いはもう個人の嗜好によるものなんでしょうね(笑)。

そいでは!!
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1066. 2002年04月26日 17時54分00秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『エトロフ発緊急電』 佐々木譲氏 読了

  とっぴな設定でビックリ仰天の『ベルリン飛行指令』からはじまる、
  太平洋戦争三部作の二作目になります。
  うーん。島荘さんの「天使の名前」を直前に読んだのは、例え偶然だ
  ったにしてもちょっといい順番じゃなかったように思いました(泣)。

  一作目の『ベルリン〜』と微妙にリンクしていて、びっくりしたと同
  時にかなり嬉しかったです。
  というのも『ベルリン〜』の感想で、確か私は
  「もっと国内の動きについても書き込んでほしかった」
  というようなことを書いたように記憶している(今は職場なので当時
  のデータを確認出来ないのです(汗))のですが、それがこの作品で
  かなうとは思ってもいませんでしたから(笑)。

  前作はおいといて、今回の話でいえばもう手堅いというかツボ押さえ
  てるというか、気持ちが沸々と沸き立たずにはいられません(笑)。
  ある意味、男が夢見る・夢見たいと思う王道的(高い能力を持つ主人
  公の活躍・追いつ追われつスリルいっぱいの構成)、現実的(実際の
  歴史を素材に活用)、悲哀的(個々のキャラが持つ暗い過去)な一大
  ロマンが展開されている作品だと思います。

  『ベルリン〜』『エトロフ〜』と読んで思ったこと。
  主要人物のほとんどが、純粋な日本人でないことにこのシリーズのひ
  とつの「キーワード」となるようなものがあるかもしれない。
  
  3作目『ストックホルムの密使』では全然関係なかったりして(爆)。
  もしそうだったらどうしよう(汗笑)?

そいでは!!
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1065. 2002年04月24日 12時38分49秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『七つの仮面』 横溝正史氏 読了

  全作、金田一耕助ものの短編集です。
  何だか今年は横溝正史生誕百年ということで、ネット界で徐々に盛り
  上がりつつありますが、そのタイミングとあわせたかのように、横溝
  作品数作の積読順番がまわってきています。
  これも何かの「縁」なのでしょうか? ←んなわけないって(汗)!!

  はっとした驚きはありませんでしたが、それぞれの作品に謎と推理が
  展開されていて、名探偵金田一の活躍が楽しめます。最後におさめら
  れた「薔薇の別荘」なんかは、何と「密室もの」でございました。

  私のお気に入りは「雌蛭」。トリックの大胆さがいい味だしてます。
  それに珍しい金田一の○○○姿もおがめますし(笑)。

  全体的には後味の悪い作品がほとんどで、私は何だかとっても嬉しく
  なっちゃいました(笑)。 ←軽い「女王様」タイプ(爆)?

そいでは!!
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1064. 2002年04月23日 14時22分45秒  投稿:SAMANA 
16号室SAMANAです〜。

 『島田荘司読本』 島田荘司氏他 読了

  島荘ファンための完全読本とまではいかず、かといって未読者のため
  の島荘ガイドブックというには、ミステリ作家面が希薄なようにも思
  えるし・・・。
  やはり島田荘司の『今(ただし刊行時点)』を表した企画なんだと思
  いました。 ←ちなみに講談社文庫版による感想です(汗)。

  ・「天使の名前」−特別書き下ろし小説
    二つの素材がありますが、融合してるようには感じず並んでいる
    といった印象。それでもぐいぐい引き込まれて読んでしまったの
    はなぜ(笑)?
    これが島荘さんの文章力のなせる技なんだろうと思った後に、
    「あ。それともノンフィクションの面白さかも?」と思いつきま
    したが、自分なりの回答はでておりません(苦笑)。 

  ・「ノンフィクション篇」−全著作ガイド
    こんなに車に関する著作があるとは知りませんでした(汗)。

  ・「儒教社会と探偵小説」−評論
    陪審制と三審制からみた名探偵の質の違いについては、とても
    面白い視点だと思いました。
    こんな着想を思いつくところが本当に凄いなぁ。いやマジで。

  他は特に感想なし。
  「レオナからの三通の手紙」も内容的には島荘さんの取材報告みたい
  なものではないでしょうか(爆)?

  島荘作品未読のミステリファンがもし本書を読むならば、まずは全著
  作リスト「フィクション篇」にあがっている作品を順番に読み、『飛
  鳥のガラスの靴』あたりまで読了してから、本書の他の部分を読むと
  いった方法を、私は特にお勧めしたいです(笑)。

そいでは!!
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[NAGAYA v3.13/N90201]