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僕の場合は、抗癌剤の投与は、癌が認められていないのでいうまでもないが投与はされていない。ヒトゲノムの研究により癌に効果のある医薬品の台頭が臨まれるが、現在、保険製剤として処方されている代表的なものを知識として知っていただくために以下に抜粋を記載する。尚、これらは公開資料である。

表1 名称 適応 有害事象(副作用)
特に注意すること
代謝拮抗剤
フルオロウラシル
(5-FU) 頭頸部がん、乳がん、胃がん、大腸がん、肝がん 白血球減少、悪心、嘔吐、下痢、食欲不振、色素沈着、口内炎など
高齢者の場合、ときには重度の下痢がおこり脱水症状になることがあるので注意する。色素沈着は皮膚が黒くなる現象で、日光にあたった部位ほど重度。類似の薬剤として、テガフール、カルモフール、UFT、ドキシフルリジンがある。
シタラビン
(サイトシンアラビノシッド) 急性白血病 白血球減少、血小板減少、貧血、悪心、嘔吐など
成人の急性非リンパ性白血病の治療の中心的薬剤。類似の薬剤としてエノシタビンがある。
メソトレキセート 急性白血病、乳がん、絨毛性腫瘍、胃がん、頭頸部がん 白血球減少、悪心、嘔吐、脱毛、食欲不振、肝機能障害、口内炎など
小児急性リンパ性白血病、乳がんなどに多く使用される。注意すべき有害事象として口内炎がある。投与量が多い時はロイコボリンカルシウムを併用して予防する。
アルキル化剤
シクロホスファミド 悪性リンパ腫、肺がん、乳がん、卵巣がん、小児がんなど 白血球減少、血小板減少、貧血、悪心、嘔吐、食欲不振、脱毛、出血性膀胱炎など
有害事象で注意しなくてはならないのは出血性膀胱炎。これは本剤の代謝された物質が、膀胱を刺激するためにおこる。予防するためには水分を多くとり、尿量を増やすことで代謝された物質を薄めて、体外に出すようにする。本剤の類似の薬剤としてイホスファミドがある。
抗がん剤抗生物質
塩酸ダウノルビシン 急性白血病 白血球減少、血小板減少、貧血、悪心、嘔吐、心筋障害など
急性非リンパ性白血病の治療に必要な薬剤でシタラビンと併用して一般的に用いられる。最も注意すべき有害事象は心筋障害で、投与量が増加するとおこりやすい。このため総投与量が制限される。
塩酸ドキソルビン
(アドリアマイシン) 悪性リンパ腫、乳がん、胃がん、肝がん、肺がん、骨軟部肉腫 白血球減少、血小板減少、貧血、悪心、嘔吐、食欲不振、口内炎、脱毛、心筋障害など
悪性リンパ腫、乳がんなどの治療の中心的な薬剤。脱毛は全脱毛となるが中止すればもとどおりに生える。最も注意すべきは塩酸ダウノルビシンと同様に心筋障害である。類似の薬剤に塩酸エピルビシン、ピラルビシンがある。
塩酸イダルビシン 急性非リンパ性白血病 高度な白血球減少、血小板減少、貧血、悪心、嘔吐、脱毛、心筋障害など
塩酸ダウノルビシンと同様に急性骨髄性白血病の治療にシタラビンと併用して用いられる薬剤であるが、塩酸ダウノルビシンよりも強い血液毒性が出現する。また心筋障害も投与量の増加に伴い発生する。
ブレオマイシン 悪性リンパ腫、頭頸部がん、食道がん、精巣(睾丸)腫瘍 肺毒性、悪心、嘔吐、発熱、色素沈着など
わが国で発見された世界に誇る抗がん剤。白血球あるいは血小板減少を全くおこさない珍しい抗がん剤の部類に入る。しかし、間質性肺炎から肺線維症となる肺毒性に注意が必要で、肝機能の悪い人や高齢者には使用しないほうがよいと考えられる。類似の薬剤に硫酸ペプロマイシンがある。
マイトマイシンC 胃がん、大腸がん、子宮がん、肺がん、乳がん 白血球減少、血小板減少、貧血、悪心、嘔吐、口内炎など
わが国で発見され世界中で使用されている。最も注意する点は、繰り返し使用することで血小板減少の回復がしだいに遅れることである。
アクチノマイシンD 卵巣がん 過敏症、神経系、色素沈着、倦怠(けんたい)、筋肉痛、胃腸障害、肝機能障害など
植物アルカロイド
ビンクリスチン 急性リンパ性白血病、悪性リンパ腫、肺がん、小児固形がん 神経障害、脱毛など
小児の急性リンパ性白血病、悪性リンパ腫(ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫)治療の中心的な薬剤。注意すべき有害事象は神経障害で、指、足の先端のしびれ感にはじまり、知覚の異常や腸管の麻痺によって腸閉塞になることもある。類似の薬剤にビンブラスチン、ビンデシンがある。
その他の抗がん剤
シスプラチン 頭頸部がん、肺がん、食道がん、胃がん、卵巣がん、子宮がん、精巣(睾丸)腫瘍 腎機能障害、悪心、嘔吐、神経障害、白血球減少、血小板減少、貧血など
現在の成人の固形がんに対して最も広く用いられている薬剤で、有害事象として腎機能障害がおこる。それを防ぐために、使用する時は尿量を3,000cc以上とする必要がある。外来では使用できないので、入院して点滴しながら使用する。類似の薬剤にカルボプラチンがある。
エトポシド 悪性リンパ腫、肺がん、急性白血病、精巣(睾丸)腫瘍、悪性絨毛上皮腫、小児固形がん 白血球減少、血小板減少、貧血、脱毛、悪心、嘔吐など
悪性リンパ腫、小細胞肺がん、睾丸腫瘍などの治療の中心的な薬剤。静脈注射だけでなく、経口投与もできる。
ネダプラチン 頭頸部がん、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、食道がん、膀胱がん、精巣(睾丸)腫瘍、卵巣がん、子宮頸がん 白血球減少、血小板減少、貧血、悪心・嘔吐、食欲不振、下痢、腎機能障害、肝臓機能障害など
パクリタキセル 乳がん、非小細胞肺がん、卵巣がん 白血球減少、貧血、血小板減少、脱毛、筋肉痛・関節痛、無力症、末梢神経障害、悪心・嘔吐、食欲不振、腹痛、口内炎、下痢、肝機能障害、腎機能障害、発熱、呼吸困難など
ドセタキセル 乳がん、非小細胞肺がん 白血球減少、貧血、血小板減少、脱毛、悪心・嘔吐、食欲不振、全身倦怠感、発熱、下痢、口内炎、末梢神経障害、肝機能障害、腎機能障害、浮腫など
塩酸イリノテカン 小細胞肺がん、非小細胞肺がん、子宮頸がん、卵巣がん、胃がん(手術不能または再発)、結腸・直腸がん(手術不能または再発)、乳がん(手術不能または再発)、有棘細胞がん、悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫) 白血球減少、血小板減少、貧血、下痢、悪心・嘔吐、食欲不振、腹痛、腸管麻痺、肺炎、脱毛など


表2 名称 適応 有害事象(副作用)
特に注意すること
メピチオスタン 乳がん しわがれ声、皮膚にできる吹き出物、多毛、月経異常、浮腫(むくみ)、色素沈着など
有害事象として男子化作用がある。
タモキシフェン 乳がん 悪心、出血、外陰掻痒(そうよう:かゆみ)などがあるが、一般的に非常に軽度
最も広く用いられているホルモン剤であり、有害事象は長期内服してもほとんどない。
メドロキシプロゲステロンアセテート 乳がん、子宮体がん 体重増加、浮腫、血栓性疾患、出血など
注意すべき副作用は食欲の増進と体重の増加。体重が増えすぎると浮腫が出たり血圧が上がったりする。
ホスフェストロール 前立腺がん 肝・脂質代謝異常、タンパク尿、陰部掻痒、女性様乳房など
エストロゲン(女性ホルモン)であり、最も注意すべき有害事象は肝障害である。
リン酸エストラムスチン 前立腺がん 悪心、嘔吐、浮腫、肝機能異常、循環器症状、貧血、女性様乳房など
エストラジオール(女性ホルモン)とナイトロゲンマスタード-N-オキシド(抗がん剤)の合剤で、両方の有害事象が発現する。

新医薬品情報公開資料

 

 

 

販売名: 塩酸ゲムシタビン「リリー」

ジェムザール注


 

申請者名: 日本イーライリリー(株)


 

承認年月日: 平成11年3月12日

 

 

 

調査報告書

 

平成10年9月4日

抗悪性腫瘍剤調査会


  調 査

  品 目
一 般 名
塩酸ゲムシタビン

販 売 名
塩酸ゲムシタビン「リリー」、ジェムザール注

輸入承認を申請した会社名
日本イーライ リリー株式会社

調査の概要

 

<調査品目の概要>

 本薬は、米国イーライリリー社により開発された代謝拮抗作用を有する抗悪性腫瘍薬である。本薬は、米国、英国等を含む多くの国々で非小細胞肺癌又は膵臓癌に対し、既に承認されている。製剤は、1バイアル中に塩酸ゲムシタビンをゲムシタビンとして200mg又は 1g含有する注射剤であり、「非小細胞肺癌」を効能・効果とした新有効成分含有医薬品としての輸入承認申請が行われた。

 

<規格及び試験方法>

 物理化学的性質並びに規格及び試験方法に関する調査会審議においては、旧合成法である VorBruggen法と新合成法である Pseudofusion法で製造された原薬の品質上の同等性及び新合成法を選択した妥当性等について説明不十分な点が認められた。さらに、安全性及び臨床試験で使用した原薬ロットと規格試験に用いたロットとの関係について説明を求め、類縁物質の規格値、製剤の含量規格値についても再考を求めた。その後、規格値の改善を含む妥当な回答がなされ、規格及び試験方法は適切に設定されたものと判断した。

 

<安定性>

 安定性試験としては、苛酷試験及び長期保存試験(室温、暗所、無色透明ガラス瓶(密栓))、加速試験が、製剤では、200 mg及び 1 g注について、苛酷試験、長期保存試験(25℃、暗所、無色透明ガラスバイアル)、加速試験がそれぞれ実施された。

 調査会では、旧合成法で製した原薬で長期安定性を調べているため、新合成法との安定性における同等性について説明を求めた。これらに対する回答を検討した結果、原薬は、室温、暗所、気密容器で、36ヶ月間安定であること、製剤は、25℃、暗所、無色透明ガラスバイアルで、36ヶ月間安定であることが確認され、その他の項目も含めて回答を了承した。 

 

<毒性>

 急性毒性試験は、いずれも静脈内投与によりマウス、ラット及びイヌを用いて行われ、マウス、ラットで後肢脱力、脱毛、体重増加の減少等、イヌでは好中球の減少が認められた。マウスのLD0値は 500 mg/kg及びラットのLD50値は 236 mg/kgであった。亜急性毒性試験及び慢性毒性試験ではマウス(腹腔内投与)及びイヌ(静脈内投与)を用いて行われた。主な毒性所見はマウスで血液毒性、精子毒性、イヌでは骨髄変化を伴う血液毒性に加え、異常便も認められた。調査会では、抗悪性腫瘍薬の無毒性量の評価において本薬の薬理作用を加味した「容認できる最小限の毒性」として独自の基準が設けられていたことから、毒性試験法のガイドラインの無毒性量の定義による評価の見直しを求めたところ、連日投与による無毒性量は 1 mg/kgより低くなり、本試験からは求められないこと、一方間欠投与ではマウス及びイヌでそれぞれ 40 mg/kg/週及び 3mg/kg/週である旨、回答がなされ、これを了承した。また、マウス及びイヌの血液毒性が骨髄の病理変化を伴うものでないことを示す病理組織写真が提示され、確認した。

 生殖・発生毒性試験はマウス及びウサギを用いて実施され、雄交配前及び交配期間投与では親動物に対する影響として精子形成不全、受胎率及び着床率の低下がみられた。雌交配前及び交配期間投与試験では生殖能には影響しなかったが、胎児の生存率の低下、発育遅延が認められた。胎児の器官形成期投与による影響をマウス及びウサギで試験したところ、両動物ともに着床後死亡率の増加、生存率の低下など、さらに奇形を含む異常胎児数の増加が認められた。周産期及び授乳期投与試験では出生児の発育、分化の遅延及び体重の低下が認められた。

 本薬の抗原性試験の結果は、陰性であった。

 変異原性試験では、細菌を用いた復帰突然変異試験、ほ乳類培養細胞を用いた染色体異常試験、ラット肝初代培養細胞を用いた不定期DNA合成試験及びマウスを用いたin vitro 姉妹染色分体交換試験において、いずれも陰性の結果が得られた。しかし、マウスリンフォーマ細胞を用いたin vitro 遺伝子突然変異試験及びマウスを用いた小核試験においては、いずれも陽性の結果が得られた。

 

<薬理>

 薬効・薬理に関しては、本薬は各種ヒト白血病細胞あるいは各種ヒト及びげっ歯類の固形腫瘍細胞株の増殖並びにコロニー形成を濃度及び時間依存的に抑制した。またマウス腫瘍モデルにおいて、3〜4日に1回の投与により、非致死量で優れた抗腫瘍効果を示し、異種移植ヒト固形腫瘍モデルにおいて、従来の抗腫瘍剤に低感受性であるヒト肺癌株 H-74及び CPH SCLC 54B並びにヒト大腸癌株 H-110に有効性を示した。作用機序については、本薬はリン酸化され最終的にDNAに取り込まれ、細胞死を引き起こす。

 調査会では in vitro、in vivo での薬剤濃度、投与量の合理性について臨床データとの比較、併用試験における薬剤濃度比の設定根拠、比較薬 ara-C の投与条件の妥当性などについて説明を求めた。提出された試験の薬剤濃度、投与量の合理性について、臨床のCmax、AUCのデータ等の比較における説明、併用の2剤の濃度比が合理的に設定されていることの説明、また過去のデータに基づいた ara-C 投与量の適性の説明を了承した。

 また、調査会では、一般薬理試験において、臨床用量に比べ低用量で肺血管の収縮及び肺動脈圧の下降が認められていること及び臨床で間質性肺炎や肺炎よる呼吸不全などが現れていることから、本薬の呼吸器系への影響をより高用量を用いた非臨床試験にて検討しそのメカニズムについて考察するよう指導したところ、動物で認められた呼吸・循環器系への作用には用量依存性は認められておらず、本薬の臨床試験用量は非臨床試験で予測された以上の高用量まで耐えられることが確認されたこと、摘出心房、大動脈及び気管を用いたin vitro試験ではアゴニスト作用及びアンタゴニスト作用も示さなかったこと、更に毒性試験においても有害反応を示唆する所見は報告されていないことから、本剤の臨床使用の妨げになるような生命機能維持に及ぼす重篤な影響は示唆されない旨、回答され、これを了承した。

 

<吸収・分布・代謝・排泄>

 本薬の放射性化合物(14C-塩酸ゲムシタビン)がマウス、ラット、イヌに投与され、血液中濃度、臓器・組織分布、代謝、排泄が精細に検討された。特に血液中からの消失は速やかであり、更に腎臓への移行性が高かった。妊娠ラットにおいては胎児へ移行した本薬の放射能の消失が緩慢であった。また血漿、尿、肝臓、腎臓、肺内には大部分が未変化体とウラシル体として存在していた。ヒト(各種悪性腫瘍患者、非小細胞肺癌患者等)に本薬を静脈内投与した場合、未変化体の血液中からの消失は速やかであった。

 調査会では胎児等への移行性について説明を求めたが、その後提出された回答を検討した結果、それらを了承した。

 

<臨床>

 臨床試験は、各種抗悪性腫瘍患者 329例(有効性評価症例: 319例、安全性評価症例: 318例)を対象として行われた。

 第T相試験は、各種抗悪性腫瘍患者 29例を対象に、前臨床試験成績及び先行する海外での臨床試験成績を参考にして、単回投与試験は行わず、週 1回投与を 3週連続で実施するスケジュールが選択された。なお、当時海外では以下に示す 3種類の第T相試験がおこなわれていた。@ 5日間連日投与を3週毎に繰り返す試験、A週 2回投与を 3週連続する試験及びB 週 1回投与を 3週連続する試験である。そのうち、@では副作用が強く有効性が認められず、A及びBでは奏効例を認めたが、Bの方が副作用の発現頻度及び重篤度が低いと判断されたことから、国内の臨床試験ではBのスケジュールが選択された。投与量は 1回 60 mg/m2から 1000 mg/m2まで増量してMTD(最大耐量:「抗悪性腫瘍薬の臨床評価方法に関するガイドライン」でいうところの最大許容量(MAD:Maximum Allowable Dose)に相当する基準が用いられた)及びDLF(投与量規制因子)の検討が行われ、MTDは 1000 mg/m2、DLFは白血球減少、好中球減少及び血小板減少とされた。その他の観察された副作用は、発熱、疲労感、食欲不振、悪心・嘔吐、GOT/GPT上昇が主なものであったが、これらには用量依存性は認めなかった。有効性に関しては、胃癌、大腸癌、肺癌の 3症例に症状の改善が認められた。なお、薬物動態の検討では、血漿中未変化体濃度は二相性の消失を示し、消失半減期は約 18分で体内からの消失は速やかであった。これらの結果は、米国での第T相試験の結果とほぼ等しかった。

 前期第U相試験は、ステップTとして有効性が示される固形癌の探索及び安全性の検討、ステップUとして非小細胞肺癌の化学療法初回治療例(前化療なし)を対象とした有効性及び安全性の検討がなされた。

 ステップTは、肺癌、胃癌、膵癌、大腸・直腸癌、子宮頸癌、卵巣癌及び乳癌の 7癌腫を対象に123例の患者で実施された。用法・用量は第T相試験の結果より、800 mg/m2を3週連続投与、1週休薬を1コースとし、2コース以上繰り返すものである。肺癌では、29例中28例が非小細胞肺癌であり、28例中 16例の「前化療あり例」では奏効例はなく、「前化療なし」の12例中 3例(25%)にPRが認められた。その他、子宮頸癌では23例中 2例(8.7%)、卵巣癌で 19例中 1例(5.3%)の奏効を認めたが、その他の癌腫では奏効例は認められなかった。本試験の適格例 116例におけるグレード3以上の副作用は、白血球減少(16.4%)、好中球減少(17%、肺癌症例のみ:27.6%)、ヘモグロビン減少(16.4%)、ヘマトクリット値減少(14.7%)及び血小板減少(10.3%)並びに食欲不振(8.6%)、疲労感(5.2%)、悪心・嘔吐(4.3%)であった。その他、発熱(全グレード:26.7%)を認めた。なお、肺癌の 1例で間質性肺炎が認められている。また、早期死亡例 25例のうち、非腫瘍死が 4例あり、そのうち 2例(敗血症疑い、肺炎の各 1例)は本剤との因果関係が否定できないとされている。

 ステップUは、前化療なしの非小細胞肺癌患者 35例を対象とし、用量を 1000 mg/m2に増加して実施された。抗腫瘍効果は、35例中 5例にPRが認められ、奏効率は 14.3%(95%信頼区間:4.8%〜30.3%)であり、ステップTの結果が再現されたと判断し、抗腫瘍効果が期待できると考えた。安全性に関しては、ステップTと比較して、程度の増悪、頻度の上昇はなく、増量による影響は少ないと考えられた。1250 mg/m2へ増量された症例は 2例(5.7%)であった。グレード3以上の有害事象は、白血球減少(11.4%)、好中球減少(32.4%)、ヘモグロビン減少(17.1%)、及び血小板減少(2.9%)、食欲不振(2.9%)、悪心・嘔吐(8.6%)であった。なお、1例(2.9%)でグレード3の呼吸困難を認めた。早期死亡 2例中、1例は高度好中球減少を認め、本剤との関連性が否定できないとされている。以上の検討結果より、非小細胞肺癌に対しては 1000(〜1250)mg/m2 の週 1回投与を 3週連続静脈内投与し、1週休薬する投与法で、後期第U相試験を検討することとした。なお、非小細胞肺癌以外の癌腫では奏効例が著しく低いか無かったため、ステップU以降の試験は実施されなかった。

 後期第U相試験は、「抗悪性腫瘍薬の臨床評価方法に関するガイドライン」に準じて、本剤単独療法で前化療なしの非小細胞肺癌を対象として同一プロトコールを作成し独立した 2試験がほぼ同一時期に実施された。試験Aは 19施設で 73例、試験Bは 23施設で 69例に、1000 mg/m2、週 1回、3週連続投与、1週休薬を1コースとし繰り返す投与スケジュールで行われ、投与量は投与期間中の白血球数、血小板数の変化により 800〜1250 mg/m2の範囲で増減が可能とされた。奏効率は試験A:73例中PR 19例(26.0%、95%信頼区間:16.5〜37.6%)、試験B:67例中PR 14例(20.9%、95%信頼区間:11.9〜32.6%)であった。試験A及び試験Bの奏効例における効果発現時期は、それぞれ 33日及び 34.5日、効果発現までの総投与量の中央値は 3000 mg /m2及び 4000 mg/m2、PR持続期間は 98日及び 106.5日、全奏効期間は 137日及び 141日で、試験間で差は認められなかった。また、生存期間中央値は試験A: 10.3ヶ月、試験B: 9.2ヶ月で、既存の併用療法のデータに 匹敵するものであった。安全性は前相までの有害事象とほぼ同じであった。グレード3以上の発現率(試験A:試験B)では、白血球減少(9.6%:10.4%)、好中球減少(33.3%:22.7%)、血小板減少(1.4%:4.5%)であった。また、間質性肺炎 4例(2.9%)、敗血症性ショック 1例が認められた。その他の自他覚的症状は食欲不振、悪心・嘔吐、疲労感、発熱などであった。早期死亡例は試験Aで 7例(腫瘍死 4例、非腫瘍死 3例)、試験Bで 8例(腫瘍死 6例、非腫瘍死 2例)であり、非腫瘍死のうち間質性肺炎 1例、敗血症性ショック 1例が本剤と因果関係ありとされた。早期死亡以外で間質性肺炎の 1例が本剤との因果関係ありとされた。

 

 安全性については、全臨床試験の安全性評価対象例 318例及び肺癌例での安全性評価対象例 204例についてグレード3以上を解析した結果、好中球減少(23.3%:28.9%)、白血球減少(12.6%:10.8%)、血小板減少(5.3%:3.9%)及びへモグロビン減少(16.4%:16.7%)、並びに食欲不振、悪心・嘔吐、発熱及び疲労感が主たる副作用であった。なお、発現頻度は少ないが間質性肺炎 5例(318例全例で1.6%、肺癌症例 204例では 2.5%)、敗血症性ショック 1例(318例全例で0.3 %)が認められ、このうち間質性肺炎 2例は重症度分類で極めて高度であり、敗血症性ショック 1例は早期死亡であることから、これらの副作用の発現には十分注意を要すると判断した。その他、呼吸困難(アナフィラキシー様症状)、下痢、心筋梗塞が各 1例に認められ、下痢の症例は敗血症疑いによる早期死亡例であった。また、全臨床試験において本剤が投与された 343例での早期死亡例は 46例(13.4%)であり、安全性評価対象例 318例では 5例(1.6%)に本剤と因果関係の否定できない早期死亡例が認められている。

 調査会では、因果関係「無」とされた症例についても説明を求め、詳細な解析及び回答がなされたことから、これを了承し、本剤の副作用は主として白血球減少、好中球減少、血小板減少であるが、注意深い観察によって十分対応可能であると判断した。なお、これらは海外での臨床試験結果とほぼ同じ内容であった。

 

 調査会では以下の点について説明を求め、回答に対して検討を行った。

1.第T相試験において、1回投与量 60, 180mg/m2の低用量で前治療「無」の2例が登録されていたことから、その症例の詳細について説明を求めた。これらの症例は、高齢の患者で投与前よりPS2又はPS3と悪く、比較的毒性の強い既存の化学療法が施行できず、適切な治療法がなかったため、本人もしくは家族の同意のもと登録された旨、回答がなされ、了承した。また、810mg/m2投与群の1例で白血球分画が未測であったことから、測定されなかった理由について説明を求めたところ、担当医師が白血球分画の測定を必須と考えていなかったこと、後日再検査が行われ正常値に回復していることを確認していること及び申請者としては今後は密接なモニタリングを実施し、医師に対してプロトコールの遵守を徹底するよう働きかける旨の回答がなされ、これを了承した。

2.前期第U相試験ステップUにおいて、第T相試験でのMTDである 1000 mg/m2 を超えて投与量を 1000〜1250 mg/m2とした理由について説明を求めた。その結果、ステップT(800 mg/m2)の非小細胞肺癌では、骨髄抑制が主たる副作用であり、慎重観察で臨床的に対応可能と判断されたこと、海外での臨床試験における副作用の発現状況から、800 mg/m2、1000 mg/m2及び 1250 mg/m2以上 3群に分けて投与症例を解析したところ、副作用の発現頻度の上昇、程度の悪化を認めていないこと及び海外で 1000 mg/m2でCRが認められていたことから、本ステップUでは、前化療なしでPS 0〜2の一般状態の良い症例に限定して 1000 mg/m2より投与を開始し、その後第T相試験で求められたMTDよりも多い投与量を投薬したとされたが、本来ならば再度第T相試験に戻り,MTDに関する再検討をするべきであった旨,回答がなされ、これを了承した。

3.後期第U相試験において、1250 mg/m2への増量基準の根拠、1250 mg/m2投与例におけるコース毎の有害事象及び頻度を 1000 mg/m2投与と比較して示すよう求めたところ、前相のステップUで 1250 mg/m2に増量された症例で特に問題となる副作用の増強は認められず、前期第U相ステップTからステップUに1回 800 mg/m2から1回 1000 mg/m2に増量された場合でも副作用は強くなかったことから、後期第U相試験では前相ステップUでの増量基準(白血球減少及び血小板減少がグレード0)よりも1段階緩く(白血球減少及び血小板減少がグレード0か1)しても問題ないとされ、増量を可能としたこと。また、本剤の 1000 mg/m2投与時と1250 mg/m2投与時のコース毎の血液毒性には差がなく、本試験で採用した増量規定のもとでは 1250 mg/m2へ増量することにより毒性がより強く発現した所見は認められない旨、回答され、これを了承した。

4.同じく後期第U相試験において、申請用量である 1000 mg/m2を用いた場合の減量の頻度、コース間隔が延長した症例及び本剤との関連性について、説明を求めた。その結果、適格例 140例に対して初回投与に際して 1000 mg/m2の投与が行われ、このうち 5例(3.6%)で2コース目以降において 800 mg/m2への減量が行われていた。また、各コース間の休薬期間の延長が33例(23.6%)(全延べコース数296コースのうちの14.5%)で認められたが、その理由としては診療上の都合で延長された症例が最も多く(17.9%)、白血球減少、GOT/GPT上昇または発熱などの副作用によるものが 6例(4.3%)、コース数で延べ 8コース(2.7%)であった。各コース内の投薬間隔の延長は39例(27.9%)の症例(延べ投与回数の12.3%)で認められ、副作用と診療上の都合等のそれ以外の原因によるものとが半々であった。申請者からの回答を検討した結果、これらを了承した。

5.使用上の注意において、緊急時に十分対応できる医療施設及び癌化学療法に十分な経験を持つ医師のも とでの使用に関する注意が重要な基本的注意に記載されていたが、警告の項に類薬を参考にして記載するよう指導した。その結果、「投与に際しては、緊急時に十分対応できる医療施設において、癌化学療法に十分な経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、禁忌、慎重投与の項を参照して適応患者の選択に十分注意すること。」を追記するとの回答がなされたことから、これを了承した。

6.本剤の臨床試験の実施に際して、契約施設以外の医療機関で治験薬の投与が行われた症例が 4例及び症 例登録を行わずに投薬が開始された症例が 10例認められ、これらの 14症例が安全性評価の対象から除外されていたことから、抗腫瘍効果、安全性、転帰、同意取得状況等について説明を求めたところ、抗腫瘍効果の判定の結果、グレード3以上の副作用として好中球減少 (30.0%)、グレード4の 1例を含む白血球減少 2例(14.3%)、血小板減少 1例(7.1%)が認められたこと、薬剤との因果関係は否定できないと判断された 1例を含む 2例が早期死亡例であったこと及び同意取得状況の詳細が提出された。しかしながら、臨床試験の質に関するこれらの問題点は、治験の倫理性及び科学性の面から重大であると判断し、問題点を整理するとともに、改善策を講じるよう指導した。その結果、原因の分析と治験管理体制の強化など具体的な改善策が示されたことから、これらの回答を了承した。

 

<結論>

以上のような審議の結果、今回の輸入承認申請を承認して差し支えないとの結論に達したので、特別部会に上程することとした。また、原体及び製剤は劇薬に該当する。



 

 

 

審  議  経  過

 

A.抗悪性腫瘍剤調査会審議経過

T.平成10年3月13日 抗悪性腫瘍剤調査会

 

1)
海外で行われた治験で用いられた薬剤は、新旧いずれの製造法によるものか明示すること。また、提出されている資料はほとんど旧合成法による原体を用いたものであるが、これらの成績に基づいて申請製剤(新合成法による原体を用いている)の有効性、安全性を評価できるとした根拠を再度整理して説明すること。     

 

2)
概要表イ-3「英国の添付文書における組成、剤型、適応症、用法・用量、禁忌、警告及び使用上の注意」は、1997年1月10日改訂とあるが、改訂前との変更点を明示すること。

 

3)
抗悪性腫瘍剤の一般毒性、生殖・発生毒性試験において認められる毒性変化と薬理作用の関係についての評価は論議の多い点ではあるが、概要において述べられている「無毒性量の定義」について、トキシコロジーという学問の観点からその設定の根拠をより詳細に説明すること。このような定義を設けない上での無毒性量を求めることを「全く意味がない」と断定する点についても考察すること。また、「容認できる最小限の毒性」について、その基準の決定に至る理由を述べること。

 

4)
亜急性及び慢性毒性試験の各項において「病理組織学的検査において骨髄に特記所見は認められなかったが、血液学的検査値に変動の認められた各群では骨髄に障害があったものと推測される。」と記載されていることから、確認のため骨髄の病理組織写真(特に、マウス3ヶ月間投与試験の血液学的所見が比較的重篤な動物のもの)を提示すること。

 

5)
効力を裏付ける試験における、in vitro、in vivoでの薬剤濃度、投与量の合理性について臨床データとの比較においてコメントすること。

 

6)
概要「iii)dFdC(ゲムシタビン)とシスプラチンの併用効果(in vitro)」において、薬物の濃度比を1:500で併用した根拠についてコメントすること。

 

7)
効力を裏付ける試験において、ゲムシタビンとの効力の比較に用いたara-Cの投与が最適条件で行われているか否かについてコメントすること。

 

8)
一般薬理試験の予備試験では麻酔イヌにおいて5mg/kg i.v.で有意に肺血管の収縮が認められ、本試験では、0.5mg/kgの低用量で肺動脈圧の低下が認められている(概要表ホ-21)。ヒトの標準的な投与量でのCmaxは16.442ng/ml(概要表ヘ-30)であり、それにほぼ等しい値をイヌで得るには10mg/kg i.v.の投与が必要である(Cmax=14.43ng/ml、表ヘ-7)。一方、臨床での重篤な副作用に注目すると間質性肺炎や肺炎による呼吸不全などによる死亡例など、呼吸機能への影響が顕著に現われていることから、本剤の呼吸器系への影響をより高用量にて検討し、作用が顕著に現われた場合にはそのメカニズムを考察すること。

 

9)
概要の2.一般薬理試験の総括において、「dFdC・HClは特に問題となるような作用は有していないものと推察された。」とあるが不適切な表現なので修正すること。

 

10)
概要のA臓器・組織内濃度に見られるような本薬の高い胎盤移行性について、類薬と比較するとともに、生殖発生毒性試験でみられた胎児死亡との関連についても考察すること。

 

11)
前期第U相ステップT・U及び後期第U相試験における施設外使用例及び未登録で薬剤投与が行われている症例について説明と同意がどのようになされていたのかを含め、以下の点について回答すること。また、これらをふまえ、提出されている臨床試験成績の質及び試験実施の妥当性について申請者としての見解を示すこと。

@前期第U相試験ステップTにおいて、施設外使用4例及び未登録使用4例がある。未登録例のうちNo.127は早期死亡している。この時点で、このようなことが起こらないためにどのような対策を取ったか説明すること。

A前期第U相試験ステップUにおいても3例の未登録例で投与が行われている。このうち1例(No.238)は高カルシウム血症、PS4で本来不適格であるにもかかわらず、投与が行われ重篤な白血球減少で死亡している。このような投与が許されてしまったことに関して、臨床試験の管理運営が組織されていないといわざるを得ないので、申請者としてどのように考えるか説明すること。


後期第U相試験Bにおいて、再度3例の未登録症例での投与が行われており、改善が行われていないことについて説明すること。

 

12)
第T相試験におけるDose Limiting Toxicity (DLT)の基準と増量計画を明示し、それをふまえて1000mg/m2をMaximum Tolerated Dose (MTD) と判断したことについてコメントすること。

 

13)
概要に記載されているように第T相試験における薬物動態学的(PK) データは、27例中4例しか使用できるデータがなく、急速静注と30分点滴静注の差異についてのデータもない。さらに、PKデータの最大投与量は 810mg/m2までであり、このデータを参考にして、第U相試験における1000mg/m2や1250mg/m2の安全性を推定することは不可能と思われるので、この点について再度第T相試験から前期第U相試験ステップT、引き続き行われた前期第U相試験ステップUまでの用法・用量の設定根拠を整理して詳細に説明すること。

 

14)
概要において、海外データ(概要表ト-20)から「800、1000及び1200mg/m2以上で副作用の発現頻度の上昇及び程度の悪化を認めなかった」としているが、概要表ト-20と概要表ト-37との整合性について説明すること。

 

15)
概要表ト-9の海外の第T相試験(試験3.(週1回投与))でもMTDは790mg/m2であり、この用量をrecommended doseとしているが、これは国内での試験結果と同様である。しかしながら、国内、海外ともその後の第U相試験では、この用量を超えて試験が実施されている。このような第T相試験結果と異なった用量で第U相試験を行った理由を説明すること。

 

16)
概要表ト-5の第T相試験での適格例の患者背景において、60、180mg/m2の低用量に前治療「無」2例が登録されているので、その症例の詳細を記載すること。

 

17)
概要表ト-6の血液学的副作用-(1)において、本剤のDLTが好中球減少であることが予想されたにもかかわらず、810mg/m2投与群の1例で白血球分画未測定である。このようにMTD付近の投与量においても好中球が測定されなかった理由について説明すること。

 

18)
概要表ト-8の自・他覚的副作用及びその他の臨床検査値異常変動について、「その他」の項目の記載方法を変更し判りやすくすること(特に肝障害について)。また、海外の第T相試験で認められた有害事象のうち国内の試験で認められなかったものについて概要本文中で言及すること。

 

19)
自・他覚的副作用及びその他の臨床検査値異常変動の評価(概要表ト-8等)において、Toxicity criteriaとして日本癌治療学会の「副作用記載様式」を採用し、その結果肝機能(GOT、GPT、総ビリルビン)を中心とする毒性がGrade 2以下で程度は軽度、中等度としている(概要)が、別に、概要でも引用しているWHO(またはJCOG)のToxicity criteriaで判定した毒性の評価を記載するとともに、海外での非小細胞肺癌を対象とした第U相試験の結果と比較すること。

 

20)
前期第U相試験ステップT(投与量800mg/m2)において前化療なし肺癌で25%の奏効率を認めているにもかかわらず、ステップUおよび後期第U相においては1000mg/m2を採用している。ステップUの奏効率14.3%、後期第U相の奏効率23.6%は800mg/m2よりすぐれているとは思われない。また、有害事象の発現頻度には差がないとしているが、間質性肺炎は1例を除き1000mg/m2投与例に発生している。今回の申請投与量は海外の投与量に無理に合わせた印象を受ける。800mg/m2を採用しなかった根拠についてコメントすること。

 

21)
前期第U相試験ステップT、ステップU、後期第U相試験(A、B)それぞれにおけるG-CSFの使用頻度、好中球減少性発熱の頻度をまとめ記載すること。

 

22)
前期第U相試験ステップUから、投与開始量を1000mg/m2と増量、さらに投与期間中、常に白血球数4000/μl以上及び血小板数10万/μl以上の症例では、1250mg/m2に増量可としたことは、極めて危険な判断と思われる。特に、「臨床上安全性に問題ない」という基準は曖昧であり、経験されていない用量まで上げることについての根拠及び妥当性を示すこと。

 

23)
前期第U相試験ステップUでは、35例中わずか2例でしか1250mg/m2に増量できていない。この2例について詳細を示すとともに、このような不十分な検討で終わり1250mg/m2の意義は不明確なままであったにもかかわらず、後期第U相試験も同じ用法等を採用した理由を説明すること。

 

24)
後期第U相試験(A、B)における1250mg/m2への増量基準について、常に白血球数3000/μl以上及び血小板数7万/μl以上とした根拠を示すこと。また、1250mg/m2投与例でのコース毎の有害事象のグレート、頻度を1000mg/m2と比較して示すこと。

 

25)
有効性のまとめにおいて、申請用量である1000mg/m2での投薬コンプライアンス(減量の頻度やコース間隔など)について検討し記載すること。また、コース間隔が延長した症例について、その理由を薬剤起因性とそれ以外とに分けて検討すること。

 

26)
概要図ト-2の生存曲線については、再調査を行い最新(再調査)のデータに基づいたものにすること。

 

27)

 
安全性のまとめに記載されている間質性肺炎発生のリスク因子、適格条件、対処方法などを使用上の注意に十分、かつ具体的に盛り込むこと。

 

28)
概要表ト-47の各試験での症例の内訳のまとめにおいて、安全性評価対象から除かれた未登録10例、施設外使用4例について抗腫瘍効果、毒性、転帰などについて再度まとめて示すこと。さらに、この14例については同意取得状況を明確にすること。また、表ト-88及び89の自・他覚症状の「無」について再度確認すること。

 

29)
概要の間質性肺炎の発現頻度については、第T相試験から後期第U相試験までの全症例を対象とした318例中5例(概要表ト-49)のみならず、肺癌例を対象とした発現頻度である204例中5例(概要表ト-51からの頻度は2.5%となっている)も追記すること。

 

30)
概要表ト-71に示された早期死亡例のうち、因果関係「無」例についても、表ト-72のような詳細を示した表を提示すること。

 

31)
使用上の注意の警告の欄に類薬の記載を参考として「緊急時に十分対応できる医療施設及び癌化学療法に十分な経験を持つ医師のもとで使用すること」等、適切な記載を行うこと。

 

32)
海外での本剤の開発に関しては、既に膵癌について比較試験の結果が出ている。しかし、本邦では臨床試験が始まった段階である。海外及び日本における非小細胞肺癌及び膵癌を含めた各種癌腫に対する治療薬としての位置づけ及びその開発の経緯について説明すること。

 

なお、効能・効果、用法・用量、使用上の注意については、上記資料が提出された際に審議することとする。


 

指導事項

1)
上記指示事項11)等において指摘した本薬の臨床試験の質に関する問題点は、治験の倫理性、科学性の面から極めて重大である。申請者自ら問題点を再度整理し、さらに原因を分析するとともに改善策を講じ、今後の治験実施にあたりそれが十分に生かされるよう努めること。

 


 

U.平成10年9月4日 抗悪性腫瘍剤調査会

 


提出資料からみて、効能・効果、用法・用量、使用上の注意については、整備した上で承認して差し支えない。

また、原体及び製剤は劇薬に該当する。

特別部会に上程する。

 



 

 

B.医薬品特別部会審議経過

 

 平成11年2月9日 医薬品特別部会

 


提出された資料よりみて、承認して差し支えない。

次回常任部会に報告する。

再審査期間:6年

原体及び製剤は劇薬に該当する。

 



 

 

C.医薬品名称調査会審議経過

 

 平成5年12月3日 第9回医薬品名称調査会

 


一般的名称、化学名及び化学構造式の記載は申請通りとする。

なお、塩酸ゲムシタビンの一般的名称は平成6年4月14日付薬新薬第14号にて通知された。

 

一般的名称: (日本名) 塩酸ゲムシタビン    (英 名) gemcitabine hydrochloride

化学名:    (日本名) (+)-2'-デオキシ-2',2'-ジフルオロシチジン一塩酸塩

         (英  名) (+)-2'-deoxy-2',2'-difluorocytidine monohydrochloride

 

本剤の一般的名称gemcitabineは、WHO Drug Information 4(3), 1990: List 30にRec.INNとして掲載されている。



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

提 出 資 料 一 覧 表

 

 

 

 

イ.起原又は発見の経緯及び外国における使用状況等に関する資料

 

イ−1
英国添付文書

(訳文及び原文)

 

イー2
オーストラリア添付文書

(訳文及び原文)

 

イ−3
スペイン添付文書

(訳文及び原文)

 

イ−4
南アフリカ添付文書

(訳文及び原文)

 

イ−5

 
フィンランド添付文書

(訳文及び原文)

 


 

 

ロ.物理的化学的性質並びに規格及び試験方法等に関する資料

 

ロ−1
Information concerning structural determination and physicochemical properties of Gemcitabine Hydrocholoride

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ E. C. Rickard

社内報

(1990年6月〜1994年5月)

 

ロ−2
Information concerning specifications and test methods of Gemcitabine Hydrochloride and reasons for their establishment and values observed

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ E. C. Rickard

社内報

(1993年12月〜1994年5月)

 

ロ−3
ジェムザール注200mgの規格及び試験法に関する資料

日本イーライリリー株式会社 西神ラボラトリーズ 金田 宣

社内報

(1993年2月〜1995年9月)

 

ロ−4
ジェムザール注1gの規格及び試験法に関する資料

日本イーライリリー株式会社 西神ラボラトリーズ 金田 宣

社内報

(1993年2月〜1995年9月)

 

ロ−5
VorBruggen法により合成された塩酸ゲムシタビンの構造決定及び物理的化学的性質に関する資料

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ E. C. Rickard

社内報

(1990年4月〜1991年11月)

 

ロ−6
塩酸ゲムシタビン標準品の定量法に関する検討

日本イーライリリー株式会社 西神ラボラトリーズ 金田 宣

社内報

(1997年12月)

 

 

参ロ−1
Degradation chemistry of Gemcitabine Hydrochloride, a new antitumor agent

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ S. Anliker

Journal of Pharm. Sci. 83 (5), 716, 1994

 


 

 

ハ.安定性に関する資料

 

ハ−1
Information concerning stability of Gemcitabine Hydrochloride

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ E. C. Rickard

社内報

(1990年4月〜1994年2月)

 

ハ−2
ジェムザール注200mgバイアルの安定性に関する資料

日本イーライリリー株式会社 西神ラボラトリーズ 金田 宣

社内報

(1993年2月〜1996年7月)

 

ハ−3
ジェムザール注1gバイアルの安定性に関する資料

日本イーライリリー株式会社 西神ラボラトリーズ 金田 宣

社内報

(1993年2月〜1996年7月)

 

ハ−4
ジェムザール注の溶解後の安定性及び配合変化に関する資料

日本イーライリリー株式会社 西神ラボラトリーズ 金田 宣

社内報

(1992年8月〜1993年7月)

 


 

 

ニ.毒性に関する資料

 


ニ−1ニ−2
The Acute Toxicity of Compound LY188011 HCl Administered Intravenously to the Female Fischer 344 Rat

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ G. C. Todd

社内報

(1987年4月〜1987年6月)

 

ニ−3
An Acute Toxicity Study of Gemcitabine Hydrochloride (LY188011 Hydrochloride) Given by Bolus Intravenous Administration to Beagle Dogs

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ G. C. Todd

社内報

(1991年4月)

 

ニ−4
A Toxicological Evaluation of LY188011 HCl Given Intraperitoneally to B6C3F1 Mice for Three Months

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ G. C. Todd

社内報

(1986年4月〜1986年7月)

 

ニ−5
A Toxicological Evaluation of LY188011 HCl Given Intravenously to Beagle Dogs for Three Months

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ G. C. Todd

社内報

(1986年5月〜1986年8月)

 

ニ−6
A Toxicological Evaluation of Gemcitabine Hydrochloride (LY188011 Hydrochloride) Given Intraperitoneally to CD-1 Mice for 6 Months with A 2-Month Reversibility

Phase

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ G. C. Todd

社内報

(1989年11月〜1990年6月)

 

ニ−7
A Chronic Toxicity Study of Gemcitabine Hydrochloride Administered Intraperitoneally to CD-1 Mice for 6 Months with a 6-Week Reversibility Phase

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ J. A. Engelhardt

社内報

(1991年3月〜1991年10月)

 

ニ−8
A Chronic Toxicity Study of Gemcitabine Hydrochloride Administered Intravenously to Beagle Dogs for 6 Months with a 6-Week Reversibility Phase

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ J. A. Engelhardt

社内報

(1991年1月〜1991年9月)

 

ニ−9
A 3-Months Male Fertility Study in B6C3F1 Mice Given Intraperitoneal Injections of Gemcitabine (LY188011) Hydrochloride

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ G. C. Todd

社内報

(1989年1月〜1989年5月)

 

ニ−10
A Segment TFemale Fertility Study in CD-1 Mice Given Intravenous Doses of Gemcitabine Hydrochloride (LY188011 Hydrochloride)

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ J. A. Hoyt

社内報

(1990年5月〜1990年7月)

 

ニ−11
A Developmental Toxicology Study of Gmecitabine Hydrochloride (LY188011 Hydrochloride) Administered Intravenously to Female CD-1 Mice with Behavioral and Reproductive Assessment of the F1 Generation

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ J. A. Engelhardt

社内報

(1990年2月〜1990年7月)

 

ニ−12
A Developmental Toxicity Study of Gemcitabine Hydrochloride Administered Intravenously to New Zealand White Rabbits

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ R. A. Byrd

社内報

(1991年3月〜1991年4月)

 

ニ−13
A Perinatal/Postnatal Study of Gemcitabine Hydrochloride (LY188011 Hydrochloride) Administered Intravenously to CD-1 Mice

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ J. L. Buelke-Sam

社内報

(1990年10月〜1991年4月)

 

ニ−14
Evaluation of the Immunogenicity of LY188011 Hydrochloride in Male Hartley Albino Guinea Pigs

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ G. C. Todd

社内報

(1988年8月〜1988年11月)

 

ニ−15
The Effect of LY188011 on the Induction of Reverse Mutations in Salmonella Typhimurium Using the Ames Test

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ G. C. Todd

社内報

(1986年5月〜1986年6月)

 

ニ−16
The Effect of Gemcitabine Hydrochloride (LY188011 Hydrochloride) on the Induction of Reverse Mutations in Escherichia coli Using the Ames Test

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ M. L. Garriott

社内報

(1991年4月〜1991年7月)

 

ニ−17
The Effect of Gemcitabine Hydrochloride (LY188011 Hydrochloride) on the In Vitro Induction of Chromosome Aberrations in Chinese Hamster Ovary Cells

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ M. L. Garriott

社内報

(1991年4月〜1991年7月)

 

ニ−18
The Effect of Gemcitabine Hydrochloride (LY188011 Hydrochloride) on the In Vivo Induction of Micronuclei in Bone Marrow of ICR Mice

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ M. L. Garriott

社内報

(1991年6月〜1991年8月)

 

ニ−19
The Effect of Compound LY188011 on the Induction of DNA Repair Synthesis in Primary Cultures of Adult Rat Hepatocytes

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ G. C. Todd

社内報

(1986年5月)

 

ニ−20
The Effect of Compound LY188011 on the Induction of Forward Mutation at the Thymidine Kinase Locus of L5178Y Mouse Lymphoma Cells

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ G. C. Todd

社内報

(1986年5月〜1986年9月)

 

ニ−21
The Effect of LY188011 on the In Vivo Induction of Sister Chromatid Exchange in Bone Marrow of Chinese Hamsters

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ G. C. Todd

社内報

(1986年12月〜1987年1月)

 

ニ−22
The Acute Toxicity of Compound 198791, the Major Degradation Product of Gemcitabine Hydrochloride (LY188011 Hydrochloride), Administered Intravenously to Fischer 344 Rats

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ F. L. Wright

社内報

(1991年6月)

 

ニ−23
The Effect of Compound 198791 on the Induction of Reverse Mutations in Salmonella Typhimurium and Escherichia coli using the Ames Test

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ M. L. Garriott

社内報

(1991年9月〜1992年1月)

 

参ニ−1
A Pilot Fertility Study in Female CD-1 Mice Given Intravenous Doses of Gemctabine Hydrochloride (LY188011 Hydrochloride)

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ S. L. Keich

社内報

(1989年11月〜1989年12月)

 

参ニ−2
A Pilot Toxicity Study of Gemcitabine Hydrochloride Administered Intravenously to New Zealand White Rabbits

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ R. A. Byrd

社内報

(1990年11月〜1990年12月)

 

参ニ−3
The Acute Toxicity of Compound 190130, an Impurity of Gemcitabine (LY188011 Hydrochloride), Administered Intravenously to CD-1 Mice

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ J. A. Engelhardt

社内報

(1991年3月)

 

参ニ−4
The Effect of 190130 Hydrochloride (Compound 264369) on the Induction of Reverse Mutations in Salmonella Typhimurium and Escherichia coli Using Ames Test

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ M. L. Garriott

社内報

(1993年10月〜1993年11月)

 


 

ホ.薬理作用に関する資料

 

ホ−1
Comparison of the Antitumor Activity of Gemcitabine and Ara-Cin a Panel of Human Breast、 Colon, Lung and Pancreastic Xeonograft Models

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ R. L. Merriman

社内報

(1993年1月〜1994年9月)

 

ホ−2
Activity of 2',2'- difluorodeoxycytidine (Gemcitabine) Against Human Tomor Colony Forming Units

(訳文及び原文)

テキサス大学保健科学センター D. D. Von Hoff

Anti-Cancer Drugs, 3, 143-146, 1992

(1987年7月〜1989年9月)

 

ホ−3
Concentration and Time Dependent Growth Inhibition and Metabolism In Virto by 2', 2'- difluorodeoxycytidine (Gemcitabine)

(訳文及び原文)

フリー大学病院 G. J. Peters

Purine and Pyrimidine Metabolism in Man Z, Part A,57-60,1991

(1989年1月〜1991年5月)

 

ホ−4
Deoxycytidine Protects Normal Bone Marrow Progenitors against Ara-C and Gemcitabine Cytotoxicity without Compromising Their Activity against Cisplatin-Resistant Human Ovarian Cancer Cells

(訳文及び原文)

サウスキャロライナ医学大学 K. Bhalla

Gynecologic Oncology,45,32-39,1992

(1990年9月〜1991年8月)

 

ホ−5
Comparison of Antineoplastic Activity of 2',2'- difluorodeoxycytidine and Cytosine Arabinoside against Human Myeloid and Lymphoid Leukemic Cells

(訳文及び原文)

セントジャスティン病院 R. L, Momparler

Anti-Cancer Drugs,2,49-55,1991

(1989年8月〜1990年12月)

 

ホ−6
Synergistic Action of Tiazofurin and Difluorodeoxycytidine on Differentiation and Cytotoxicity

(訳文及び原文)

インディアナ大学医学部 G. Weber

Biochemical and Biophysical Research Communications,184(2),551-559,1992


 

ホ−7
Effect of 2',2'-Difluorodeoxycytidine on the Viability and Radiosensitivity of EMT6 Cells In Vitro

(訳文及び原文)

エール大学医学部 S. Rockwell

Oncology Research, 4, 151-155, 1992

(1989年1月〜1990年8月)

 

ホ−8
Evaluation of the Antitumor Activity of Gemcitabine (2',2'- Difluoro-2'-deoxycytidine)

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ L. W. Hertel

Cancer Research, 50, 4417-4422, 1990

(1986年6月〜1989年7月)

 

ホ−9
Preclinical in Vivo Activity of 2',2'-Difluorodeoxycytidine (Gemcitabine) against Human Head and Neck Cancer

(訳文及び原文)

フリー大学病院 B. J. M. Braakhuis

Cancer Research, 51, 211 -214, 1991

(1989年1月〜1990年4月)

 

ホ−10
Intratumoral Pharmacokinetic Analysis by 19F-Magnetic Resonance Spectroscopy and Cytostatic In Vivo Activity of Gemcitabine (dFdC) in two Small Cell Lung Cancer Xenografts

(訳文及び原文)

コペンハーゲン大学医学部 P. E. G. Kristjansen

Annals Oncology, 4, 157-160, 1993

(1991年7月〜1991年10月)

 

ホ−11
ヌードマウス移植ヒト癌を用いたLY188011の抗腫瘍効果の検討(第1報)

実験癌化学療法研究所 藤田昌英

癌と化学療法, 21(4), 517-523, 1994

(1989年1月〜1989年7月)

 

ホ−12
Action of 2',2'-Difluorodeoxycytidine on DNA Synthesis

(訳文及び原文)

テキサス大学M.D.アンダーソン癌センター W. Plunkett

Cancer Research, 51, 6110-6117, 1991

(1989年5月〜1991年5月)

 

ホ−13
2',2'-Difluorodeoxycytidine Metabolism and Mechanism of Action in Human Leukemia Cells

(訳文及び原文)

テキサス大学M.D.アンダーソン癌センター W. Plunkett

Nucleosides & Nucleotides, 8, 775-785, 1989

(1986年9月〜1988年10月)

 

ホ−14
Inhibition of Ribonucleotide Reduction in CCRF-CEM Cell by 2',2'-Difluorodeoxy-

cytidine

(訳文及び原文)

テキサス大学M.D.アンダーソン癌センター W. Plunkett

Molecular Pharmacology, 38, 567-572, 1990

(1987年3月〜1990年3月)

 

ホ−15
Nucleotide Specificity of Human Deoxcytidine Kinase

(訳文及び原文)

ミシガン大学癌センター D. S. Shewach

Molecular Pharmacology, 42, 518-524, 1992

(1991年11月〜1992年3月)

 

ホ−16
Modulation of Deoxcytidylate Deaminase in Intact Human Leukemia Cells Action of 2',2'-Difluorodeoxycytidine

(訳文及び原文)

テキサス大学M.D.アンダーソン癌センター W. Plunkett

Biochemical Pharmacology, 44(9), 1819-1827, 1992

(1990年4月〜1992年4月)

 

ホ−17
Comparison of the Cellular Pharmacokinitics and Toxicity of 2',2'-Difluoro-

deoxycytidine and I-β-D-Arabinofuranosylcytosine

(訳文及び原文)

テキサス大学M.D.アンダーソン癌センター W. Plunkett

Cancer Research, 48, 4024-4031, 1988

(1986年9月〜1987年10月)

 

ホ−18
Pharmacokinetics of the 5'-triphosphates of Arabinosylcytosine and 2',2'-Difluorodeoxycytidine in L1210 Cells

(訳文及び原文)

テキサス大学M.D.アンダーソン癌センター W. Plunkett

Nucleic Acids Res., 18, 77-79, 1987

(1986年6月〜1987年6月)

 

ホ−19
Cellular Elimination of 2',2'-Difluorodeoxycytidine 5'-Triphosphate: A Mechanism of Self-Potentiation

(訳文及び原文)

テキサス大学M.D.アンダーソン癌センター W. Plunkett

Cancer Research, 52, 533 -539, 1992

(1990年4月〜1991年8月)

 

ホ−20
Metabolism and Action of 2',2'-Difluorodeoxycytidine :Self-Potentiation of Cytotoxicity

(訳文及び原文)

テキサス大学M.D.アンダーソン癌センター W. Plunkett

Purine and Pyrimidine Metabolism in Man VII, Part A, 125-130, 1991

(1986年9月〜1990年6月)

 

ホ−21
Modulatory Activity of 2',2'-Difluorodeoxycytidine on the Phosphorylation and Cytotoxicity of Arabinosyl Nucleosides

(訳文及び原文)

テキサス大学M.D.アンダーソン癌センター W. Plunkett

Cancer Research, 50, 3675-3680, 1990

(1989年6月〜1990年6月)

 

ホ−22
ヌードマウス移植ヒト肺癌株に対するGemcitabineとCisplatin, Vindesineの併用による抗腫瘍効果の検討

実験癌化学療法研究所 藤田史子

癌と化学療法, 21(15), 2595-2601, 1994

(1992年4月〜1992年8月)

 

ホ−23
General Pharmacology of Gemcitabine Hydrochloride in Animals

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ J. Turk

Arzneim.-Forsh./Drug Res., 44(II), Nr.9, 1098-1092, 1994

(1991年6月〜1991年8月)

 

ホ−24
In Vitro Hemolysis and Serum Flocculation Tests Using Gemcitabine (LY 188011 Hydrochloride) In Pooled Whole Blood and Serum from Beagle Dogs and Rhesus Monkeys

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ G.C. Todd

社内報

(1989年6月〜1989年9月)

 

ホ−25
Schedule-dependent Therapeutic Efficacy of the Combination of Gemcitabine and Cisplatin in Head and Neck Cancer Xenografts

(訳文及び原文)

フリー大学病院 G. J. Peters

Eur. J. Cancer, 31A, 13/14, 2335-2340, 1995

(1992年11月〜1994年3月)

 

参ホ−1
Interaction Between Cisplatin and Gemcitabine InVitro and In Vivo

(訳文及び原文)

フリー大学病院 G. J. Peters

Seminars in Oncology, 22(4), Suppl U, 72-79, 1995

(1992年11月〜1994年3月)

 

参ホ−2
2',2'-Difluorodeoxycytidine (gemcitabine) incorporation into RNA and DNA of tumour cell lines

(訳文及び原文)

フリー大学病院 G. J. Peters

Biochemical Pharmacology, 46(4), 762-766, 1993

(1991年8月〜1994年3月)

 

参ホ−3
Induction of Apoptosis by Gemcitabine

(訳文及び原文)

テキサス大学M.D.アンダーソン癌センター W. Plunkett

Seminars in Oncology, 22(4), Suppl II, 19-25, 1995

(1992年1月〜1994年6月)

 

参ホ−4
Cardiovascular and Respiratory Effects of Intravenous Infusion of LY188011 Hydrochloride in Anesthetized Dog

(訳文及び原文)

リリーリサーチセンター D. R. Holland

社内報

(1986年10月)

 

参ホ−5
Cardiovascular and Respiratory Effects of Gemcitabine Hydrochloride (LY188011 Hydrochloride) Administered Intravenously to Anesthetized Male Beagle Dogs

(訳文及び原文)

リリーリサーチセンター J. A. Turk

社内報

(1991年5月〜1991年6月)

 

参ホ−6
Pharmacological Evaluation of LY188011・HCl in Isolated Smooth and Cardiac Muscle Preparations in vitro

(訳文及び原文)

リリーリサーチセンター J. K. Smallwood

社内報

(1986年11月〜1986年12月)

 


 

 

ヘ.吸収・分布・代謝・排泄に関する資料

 

ヘ−1
LY188011の生体内動態試験(T)ラット及びイヌにおける血液及び血漿中濃度

第一化学薬品株式会社 東海研究所 江角凱夫

社内報

(1990年4月〜1991年9月)

 

ヘ−2
LY188011の生体内動態試験(U)分布に関する検討

第一化学薬品株式会社 東海研究所 江角凱夫

社内報

(1990年4月〜1991年9月)

 

ヘ−3
LY188011の生体内動態試験(V)ラット及びイヌにおける代謝

第一化学薬品株式会社 東海研究所 江角凱夫

社内報

(1990年4月〜1991年9月)

 

ヘ−4
LY188011の生体内動態試験(W)ラット及びイヌにおける排泄に関する検討

第一化学薬品株式会社 東海研究所 江角凱夫

社内報

(1990年4月〜1991年9月)

 

ヘ−5
Disposition of LY188011 in Laboratory Animals

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ H. W. Culp

社内報

(1986年9月)

 

ヘ−6
Plasma Pharmacokinetics of Gemcitabine in B6C3F1 Mice, Fischer 344 Rats and Beagle Dogs

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ L. A. Shipley

社内報

(1990年2月)

 

ヘ−7
Elimination of Radioactivity From B6C3F1 Mice Following Intravenous Administration of 20mg/kg of 14C-LY188011

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ L. A. Shipley

社内報

(1989年9月)

 

参ヘ−1

 
LY188011の生体内動態試験(X)ラット及びイヌにおける生体内動態(予備検討)

第一化学薬品株式会社 東海研究所 江角凱夫

社内報

(1990年4月〜1991年9月)

 


 

 

ト.臨床試験に関する資料

 

ト−1

 

 
Phase TStudy of LY188011 in Japanese Patients with Malignant Tumors

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ L. K. Roskos

社内報

(1989年4月〜1990年4月)

 

ト−2
Pharmacokinetics of Gemcitabine in Japanese Patients in Early Phase UClinical Trial

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ S. R. B. Allerheiligen

社内報

(1991年12月〜1992年6月)

 

ト−3
Population Pharmacokinetics of Gemcitabine in Japanese Patients with Non-Small Cell Lung Cancer

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ S. R. B. Allerheiligen

社内報

(1992年12月〜1994年2月)

 

ト−4
LY188011の第一相試験

大阪大学微生物病研究所付属病院 外科 田口鐵男

癌と化学療法, 23(8), 1011-1018, 1996

(1989年4月〜1990年4月)

 

ト−5
塩酸ゲムシタビン(LY188011)の初期第二相試験

大阪府立羽曳野病院 第2内科 福岡正博

癌と化学療法, 23(13), 1813-1824, 1996

(1990年8月〜1993年2月)

 

ト−6
LY188011(塩酸gemcitabine)の非小細胞肺癌に対する後期第二相試験

大阪府立羽曳野病院 第2内科 福岡正博

癌と化学療法, 23(13), 1825-1832, 1996

(1992年12月〜1994年2月)

 

ト−7
非小細胞肺癌に対する塩酸gemcitabine( LY188011)の後期第二相試験

新潟県立がんセンター 新潟病院 内科 横山 晶

癌と化学療法, 23(12), 1681-1688, 1996

(1993年11月〜1994年2月)

 

参ト−1
Gemcitabine Pharmacokinetics and Metabolism in Cancer Patients

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ S. R. B. Allerheiligen

社内報

(1990年11月〜1991年6月)

 

参ト−2
Pharmacokinetics and Drug Metabolism Report

(訳文及び原文)

リリーリサーチラボラトリーズ S. R. B. Allerheiligen

社内報

(1989年3月〜1995年3月)

 

参ト−3
Gemcitabine - Difluorodeoxycytidine - PhaseT: WDaily×5, Every 3 Weeks in Patients with Advanced or Metastatic Cancer

(訳文及び原文)

テキサス大学 T. D. Brown

社内報

(1987年9月〜1989年2月)

 

参ト−4
Difluorodeoxycytidine (dFdC) - gemcitabine: A PhaseTStudy

(訳文及び原文)

Wayne State University E. A. Poplin

Invest. New Drugs, 10, 165-170, 1992

(1987年9月〜1989年8月)

 

参ト−5
A PhaseTClinical, Plasma and Cellular Pharmacology study of Gemcitabine

(訳文及び原文)

テキサス大学M.D.アンダーソン癌センター J. L. Abbruzzese

J. Clin. Onco., 9, 491-498, 1991

(1987年7月〜1989年8月)

 

参ト−6
Single - Agent Activity of Weekly Gemcitabine in Advanced Non-Small Cell Lung Cancer: A PhaseUStudy

(訳文及び原文)

Christie Hospital Manchester H. Anderson

J. Clin. Onco., 12, 1821-1826, 1994

(1990年2月〜1991年6月)

 

参ト−7
Efficacy and Safety Profile of Gemcitabine in Non-Small Cell Lung Cancer: A Phase U Study

(訳文及び原文)

Groote Sahuur Hospital R. P. Abratt

J. Clin. Onco, 12, 1535-1540, 1994

(1991年6月〜1992年6月)

 

参ト−8
Gemcitabine - Difluorodeoxycytidine - A Phase U Study in Patients with Non Small - Cell Lung Cancer

(訳文及び原文)

Institute Gustave Roussy T. Le Chevalier

社内報

(1992年1月〜1993年12月)

 

参ト−6
Gemcitabine - Difluorodeoxycytidine - PhaseT: Weekly ×3, Every 4 Weeks in Advanced or Metastatic Cancer

(訳文及び原文)

リリーリサーチセンター F. Calabresi

社内報

(1991年6月〜1993年2月)