風と花  桑原巨守作

桑原巨守先生

彼の満面の笑顔を思い出す。初めてお会いしたのは確か、昭和63年であったと思う。親父殿が「倅です」と紹介してくれた。第一印象から、「満面の笑顔」であった。彼の作品の題は、「自然」を讃える名前が多い。「自然」を讃えるというよりも「自然」に対し「畏敬の念」を持っていたといった方がいいかも知れない。「自然」の躍動を、魔法を扱うがごとく彼の指は、
かたちにする。作品に向かう彼の形相には「生きる強さ」を感じた。親父殿は「肝臓」、先生は、「腎臓」の病で逝ってしまったが、「肝腎」な「構想」は実現した。

                                   桑原巨守美術館
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