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「節分」とは「季節を分ける」ことで、もともとは立春・立夏・立秋・立冬の前日は、すべて節分と言っていました。今のように立春の前日だけを指すようになったのは、春の始まりを告げる立春が旧暦の新年にあたり、1年の初めということで特別な意味があったからです。
この季節、子どもたちにお話しする聖書の箇所に、次のような物語があります。
イエスさまはヨルダン川から帰り、いよいよ神さまに仕える仕事をはじめられます。
その前に、イエスさまはお祈りのために誰もいないさびしい岩山に一人登って行かれ、そこで40日間を過ごされました。
悪魔が一緒について行き、イエスさまを誘惑しようと時をうかがっていました。
神さまとお話しする時(お祈りの時)が終わり、40日40夜が過ぎますと、イエスさまは、とてもおなかがすきました。
すると、悪魔はさっそくやって来て「おなかがすきましたか、もしあなたが神さまの子なら、このまわりの石をパンにしたらどうですか」
イエスさまは、悪魔に向かってきびしく言われました。
「わたしをためしてはいけない。人はパンだけで生きるものではない」と言って、悪魔を追い払いました。
二度目に、また悪魔がやって来て、イエスさまを一番高いところへ連れて行き、「さあ、わたしを拝むなら、この下に見える世界中のものを、みんなあなたのものにしてあげよう」と、さそいました。
イエスさまは悪魔に向かって「わたしは神さまを拝み、神さまに仕える者である」と言われました。
三度目は、悪魔はイエスさまをエルサレムの宮の高い屋根のところに連れて行き「あなたが本当に神の子なら、ここから飛び降りてごらんなさい。きっと天使が来ておなたを支えて助けるでしょう」と言いました。
イエスさまは「あなたの神を試すことをやめなさい」ときびしく言いました。
悪魔は三度もイエスさまを試そうとしましたが、イエスさまの力のある声に驚き、イエスさまから、離れて行きました。
こうして岩山での40日、悪魔のさそいに打ち勝って、イエスさまはガリラヤに帰り、集まって来るたくさんの人々に聖書の教えを話されました。
幼稚園では、一人ひとりの幸せを願いながら、また、心の中の「泣き虫鬼、いじわる鬼、おこりんぼ鬼などをやっけよう!」と「豆まき」をします。
新しい一年が神さまに守られて、心も体も健やかに成長するよう祈りをこめて!
栄光幼稚園長 小鮒 實
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栄光幼稚園報「ひかりのこ」(No.358、2011.2月号)より
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