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今年は天候が不順で、暑い日があれば寒い日もあり、体の不調を訴える人も多くおられるのではないでしょうか。健康管理には、大人も子供も、十分注意したいものです。
ところで、私たちは、同じ出来事を見ても、あるいは、同じ経験をしても、受け止め方は皆一人ひとり違います。
例えば、道端に咲いた一輪の花。「なんてきれいな花なんだろう」と思う人もいれば、「こんな所に咲いて邪魔だなあ」と思う人もいる。
あるいは、よく晴れた日のこと。「今日はよいお天気で、気持ちがいいなあ」と思う人もいれば、「今日は晴れて、暑くなりそうだ。暑いと汗も出るし、疲れるし、いやだなあ」と思う人もいる。
また、雨の日であれば、「今日は雨が降っている。草花や木は喜ぶだろうなあ」と思う子もいれば、「今日は雨か。うっとうしいなあ。外で遊べないし、つまんないなあ」と思う子もいる。
同じものを見ても、同じことを経験しても、人によってその受け止め方は皆違うのです。
キリスト教会には「恵みを数える」という言葉があります。神様の「恵み」を数えるのです。
親(父や母)がいること、子どもが与えられていること、今日も食事が出来ること、仕事があること、健康でいられること等々、日常の何気ないことでも、それを「恵み」として数え上げるのです。
勿論、自然の恵みもそうです。晴れたら、「こんなに良いお天気を与えてくれて、神様ありがとう」と感謝する。雨が降れば、草木が喜び、水を喜ぶものがいることを覚えて感謝する。その他、きれいな花を与えてくれた神様に感謝したり、収穫が与えられれば、収穫の恵みを感謝する。数え上げたらきりがありません。
何気ない、当たり前のことでも、考え方次第では何でも神様の恵みになります。そして、感謝し、喜ぶことができるのです。
物事をどのように見るか、考えるか。それはその人の自由ですが、神様の「恵み」を数え上げることが出来ればすばらしいと思います。
「どうして俺を産んだのか」と親にくってかかったり、晴れれば「今日も暑くてたまらん」、雨が降れば「うっとうしくてたまらん」と、不平不満を言って生活するよりは、ずっとずっとすばらしい生き方ではないでしょうか。恵みはどこにでもあるのです。
栄光幼稚園長 小鮒 實
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栄光幼稚園報「ひかりのこ」(No.351、2010.6月号)より
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