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クリスマスが近づいてまいりました。クリスマスが近づきますと、キリスト教会では「アドベント」(待降節)という期間を守ります。クリスマス(12/25)直前の日曜日から数えて4つ前の日曜日に始まり、クリスマスに至る教会暦上のシーズンです。今年は11月30日から「アドベント」に入ります。そして、アドベントに入りますと、毎週一本ずつロウソクに火を灯し、4つのロウソク全部に火が灯るとクリスマスということになります。
クリスマス(12/25)は、イエス・キリストが生まれた日とされていますが、正確にはいつ生まれたのかは分かりません。聖書には、「イエスは、ヘロデ王の時代にユダヤのベツレヘムでお生まれになった」(マタイ2:1)とあり、聖書の記述が正しければ、イエス様は紀元前4年以前に生まれたことになります。なぜならば、ヘロデ王が亡くなったのは紀元前4年だからです。
現在私たちが使用している西暦(キリスト紀元)は、6世紀のローマの修道士ディオニシウス・エクスィグウス(497c.-550)によって考案されました。イエス様が生まれてから500年以上も経って作られた暦ですから、正確という訳にはまいりません。
また、12月25日をクリスマス(キリストの祝日)としたのは4世紀になってからです。ローマで、冬至、つまり、太陽がよみがえる日に、「義の太陽」(旧約聖書マラキ3:20)と言われたキリストの降誕を祝うことから始まりました。いずれにしても、イエス・キリストの生年月日は不明です。(一般的には、紀元前7〜4年頃に生まれたと言われている。12月25日は前述の通り。)
今では全世界的なクリスマスですが、なぜクリスマスをお祝いするのでしょうか。クリスマスは、イエス様の「誕生日」をお祝いする日ではありません。イエス様がこの世に来られたことを祝う日です。それ故、生年月日が不明でも問題はないのです。
イエス様が生まれたとき、天使は「今日ダビデの町で、あなた方のために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである」と羊飼いに告げました(ルカ2:11)。聖書は「救い主(メシア)の誕生」ということを教えるのです。(イエス様=救い主)
それでは「救い主」って何でしょうか。 肉体的・精神的救いを求めている人たちが沢山います。社会的・経済的救いを必要としている人たちも沢山います。イエス様は、このような人たちをみんな救ってくれるとでも言うのでしょうか。
イエス様が与えてくれる救い、それは「魂の救い・心の平安」です。また、肉体的・精神的、社会的・経済的な重荷・困難を乗り越えて行く「力」です。神様が私たちを愛し、どんなときでも私たちを守り導いてくれるという確信です。クリスマスは救いを求めている人にとっては「大きな喜びの日」なのです。(ルカ2:10) それ故、お祝いするのです。
栄光幼稚園長 小鮒 實
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栄光幼稚園報「ひかりのこ」(No.334、2008.12月号)より
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