栄光幼稚園報「ひかりのこ」(No.332、2008.10月号)より 本文へジャンプ

言葉遣いには気を付けて

 昔読んだ本の中にあった言葉です。
◆お母さんが「子どもを怒る言葉」ベスト3
 @「早くしなさい!」
 A「いいかげんにしなさい!」
 B「何回同じ事を言わせるの!」

 昔と今とでは少し違うかも知れませんが、思い当たる「ふし」はありませんか。

 大人と子どもでは生活のリズムが違います。「早くしなさい!」と言われても、子どもは、大人のように早く出来ないことがあります。「いいかげんにしなさい!」と言われて、「良い加減」になればいいのですが…、必ずしもそううまくは行きません。それが子どもです。また、何回も同じ事を言ってもらって育つのが子どもです。1回言えば、それですべてがうまく行くなんて幻想です。それは大人の世界でも同じではないでしょうか。

 親には、親の言い分があります。でも、子どもにも子どもなりの言い分があるのです。ときには、子どもの立場に立って、ものを見、考えてみることも大切ではないでしょうか。

◆また、親から「バカ」と言われた時の子どもの反応について、こんなことも記されておりました。
 4歳児 涙ぐむ
 5歳児 親をにらみつける
 6歳児 聞こえないふりをする
 小学生 「バカ」と言われるたびに、本当にバカになっていくような気がするから、言わないでと思う。

 子どもが小さいうちは、「涙ぐむ」だけですが、だんだん反抗期になってくると「にらみつけたり」「聞こえないふりをする」。身に覚えはありませんか。

 子どもにも「気持ちのよい言葉」と、そうでない言葉ぐらいは分かります。そして、乱暴な言葉、人を傷つけるような言葉を聞くと悲しくなるのです。小学生ともなれば、自意識もかなりしっかりして来ますから、「そんなこと言わないで欲しい」と思うようになる。小学生でなくても、「そんなこと言わないで!」と、皆心の中で思っているのではないでしょうか。

 幼稚園で、子どもたちが元気に遊んでいます。遊びも活発になり、友だちとの関係も少しずつ深められて行っているようです。うれしいことです。しかし、それに伴い、気になる場面も時々見られます。普段(お家で)使っている言葉(言われている言葉)なのでしょうが、乱暴な言葉、人を傷つけるような言葉も時として耳にします。勿論、注意はしますが、お家でも気を付けていただけたらと思います。

 言葉は人の心を映すものです。私たち大人も反省し、気持ちの良い言葉や、その時々にふさわしい言葉を子どもたちに知らせて行きましょう。お互い言葉遣いには気をつけたいものです。
 
             栄光幼稚園長 小鮒 實

   栄光幼稚園報「ひかりのこ」(No.332、2008.10月号)より
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