クリスマスのお話より 本文へジャンプ
メリークリスマスおおかみさん
作・絵 みやにしたつや−女子パウロ会

 ◆12匹のこぶたを食べようとしたおおかみ。でも、おおかみは自分がこわしたクリスマスツリーにつまずいて大怪我をする。

 気がついてみると、包帯をまかれ、こぶたたちに介抱されている。あくまでも「あまえたちを くってやる」と叫ぶおおかみだが、口にも包帯がまいてあるので、こぶたたちには「うううううううっうううーー!」としか聞こえない。

 そのおおかみの声(叫び)を、「ごめんね」と言っているのかも知れない、「ありがとう」って言っているのかなあ、と想像するこぶたたち。

 「そんなこといってなーい」と叫ぶおおかみだが、やはりこぶたたちには「うううううううっうううーー!」としか聞こえない。

 おおかみは悔しくて涙を流す。すると、こぶたたちは「すごく痛いんだね。でも大丈夫、あしたはきっと元気になるよ」と言って、おおかみの涙をふいてあげる。

 その夜、こぶたたちは「メリークリスマス、おおかみさん。ぼくたちからクリスマスプレゼントだよ。早くよくなってね。」と言って、おおかみの寝ているベッドに、そっと赤い手袋をおいておく。

 クリスマスのあさ、おおかみはいなくなっていたが、ドアの上には、きれいになおされたリースが飾ってあり、12本のクリスマスツリーもたっていた。
(「メリークリスマスおおかみさん」−作・絵 みやにしたつや−女子パウロ会)

 “おおかみは、12匹のこぶたのやさしさと思いやり、そして愛にふれて変わりました。おおかみの心が動かされたのです。不思議なことが起こったのです。愛は、不思議なことを起こします。この愛のはじまりがクリスマスです。
 クリスマスは救い主イエスさまが生まれた日。クリスマスは、みんなのために世界でたったひとりの「あなた」のためにあるのです。
 メリークリスマス。”(上記絵本のあとがきより)

   クリスマスのお話より
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