バイオリズムってなに?

F.E.R.C Research Database - File No. 0207
神秘の体内リズムを解明せよ!
1997/09/07 報告より

 バイオリズムとは、肉体・感情・知能には周期的リズムが存在し、一定の動きで好・不調の波を生涯繰り返すリズムのことを言う。

 P波は23日周期の肉体のリズム。S波は28日周期の感情のリズム。I波は33日周期の知能のリズム。この3つのリズムが高調期のときは能力が発揮され、低調期のときは能力が停滞するとされる。要注意日とは、リズム曲線が中央線と交わる日で、高調期と低調期の変わり目でリズムが不安定になる。また、3つのリズムが同時に中央線と交わる日は人生最悪の日になると言われている。

 1964年に日本に上陸したバイオリズムの考え方は一世を風靡したが、実はまだ立証されていない考え方である。バイオリズムの発見は、19世紀ドイツ・ベルリン大学 ウィルヘルム・フリース博士の発見である。患者の容体が周期的に変化しているのに気付いた博士がカルテの分析を数学者に依頼。患者の発病がしやすい日が、男性23日・女性28日と、ほぼ周期的に訪れているらしいことがわかった。男性の23日の周期が肉体のリズム。女性の28日周期が感情のリズムに左右されているという。

 知能の周期は、オーストリア・インスブルック大学 アルフレッド・テルチャー博士の発見による。5千人の学生を対象に実験を行った結果、知能のリズムが分かったのである。この3つの周期は、スイスの数学者ハンス・フリュー博士によってまとられた。

 しかし、東京大学名誉教授 鳥居鎮夫博士によると、病気の症状に周期性はあるが、男性23日・女性28日の発病周期は確認されていない。環境・睡眠量などで決まり、誰もが知能リズムが33日で変わることはありえない。国立精神・神経センター 白川修一郎博士においても、外からの影響を受けずに同じリズムを刻み続けることはない、という。バイオリズムは現代医学では立証不可能であるのだ。

 1993年アメリカ国立科学財団 生体リズム研究センターが実証した、サーカディアン・リズムがある。これは人体機能のピークを知り生活に役立てていくというものである。人体の各機能には、一日の中でピークの時間帯がある。脳が活発に働く時間は午前11時付近。運動能力が高い時間は午後8時付近である。理想的なサーカディアン・リズムは、以下のようである。(国立精神・神経センター 白川修一郎博士)

 午前7時 起床 シャワーは体温の上昇を促し、脳を眠気から解放
 午前7時30分 朝食 糖分の分解能力が高い、甘いものを食べるといい
 午前9時 出社 難度の高い仕事は9時から正午までに行うといい 学習能力も高くなっている
 午前11時 会議がベスト
 午後1時 脳の活動レベルは高い
 午後3時 資料整理など難度の低い仕事をする(午前3時と共にエアポケット)。
       睡眠不足の場合は午後2時〜4時の間に15分程度の仮眠をとるとよい。
 午後7時 糖分の分解能力が低く、糖分が脂肪として体内に蓄積されやすい。
       白身魚、豆類など低脂肪、高蛋白質の食事がよい。宿題は9時までに終わらせる。
 午後9時 子供、就寝(子供は10時間睡眠がベスト)
 午後11時 就寝 健康な肌を維持するには深い眠りが必要

 毎日の睡眠時間を同じ時刻にし、規則的なサーカディアン・リズムを刻めるようにすること。