ぐんま再発見伝・中之条町歴史と民俗の博物館「ミュゼ」(2015年4月20日 中之条町)

中之条町歴史と民俗の博物館「ミュゼ」の外観写真 ミュージアムショップの写真 展示室の写真1 展示室の写真2 展示室の写真3

 4月18日(土)〜5月31日(日)の期間で、「花と緑のぐんまづくり2015 in 中之条」が開催されていることに関連して、20日(月)に、中之条町歴史と民俗の博物館「ミュゼ」へ行ってきました。以前から何回も行ったことがありますが、今回は時間をかけてじっくり見てきました。

 中之条町歴史と民俗の博物館「ミュゼ」は、1885(明治18)年に吾妻第三小学校として開校し、1978(昭和53)年に明治初期の洋風学校建築として県の重要文化財に指定されました。
 本館の常設展示室では、中之条町を中心とした原始・古代から中世・近世・近代・現代までの歴史、民俗資料が約6000点公開されています。
 1階には、明治、大正、昭和資料が展示されており、1927年に米国から贈られた青い目の人形「ローズ・メリー」があります。戦中、戦後の資料が展示されている教育資料室には、二人掛けの机やイスがあり、明治時代から昭和40年までの教科書が時代順に並んでいて、面白いです。また、若山牧水の足跡や四万・沢渡温泉の歴史が学べる温泉資料室もなかなか面白く、民俗資料室もあって盛りだくさんの構成になっています。
 2階には、あの有名な「ハート型土偶(レプリカ)」があります。縄文時代後期の作と思われる土偶で、高さは約30.5cmあります。群馬県吾妻郡岩島村(現在の東吾妻町)大字郷原で行われた、JR吾妻線郷原駅建設工事中に発見されたもので、本物は東京国立博物館にあります。日本を代表する原始造形として注目されているそうです。国の重要文化財に指定されていますが、なぜ国宝に指定されないのかと思うくらい素晴らしいものです。
 2階には他にも、縄文・弥生時代などの原始資料や、古墳などを紹介している古代資料、武士の起こりから戦国時代までを解説する中世資料があり、吾妻に関連する武具や古文書などには大変興味をそそられました。また、沼田藩真田氏の支配から幕末の混乱期までを解説する近世資料もあり、来年の大河ドラマが『真田丸』だということもあって大変興味がありました。
 また、現在、企画展「童謡のふるさと 石原和三郎の世界」が開催されています(5月20日(水)まで)。企画展は、定期的に開催されており、多種多様な講座もあります。

 中之条町は、豊作と平和を願って祭られる「太々神楽」や「獅子舞」など、伝統芸能活動が大変盛んな土地柄で、歴史や文化を大切にしている風土があります。この風土が、中之条町歴史と民俗の博物館「ミュゼ」を支え、充実させているのだと思いました。「ふるさと交流センターつむじ」や町役場、地元の大きい本屋さんもすぐ近くにあります。博物館「ミュゼ」に、ぜひ寄ってほしいと思います。


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