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群馬に伝わる民話
 
群馬に伝わる民話 へっぷり

○●○群馬県に古くから伝わる民話の紹介です。ごゆっくりお読みください。○●○
                                               
                   


 たいそうむかし、赤城の山にはたくさんの鬼がいた。そのなかにとても強い鬼が二匹いて、たがいに自分の力を自慢して
 いた。

 二匹は赤鬼青鬼。いままで何度か戦ったがいつも勝負がつかない。そして今年もまた、二匹が勝負をする日がきた。

 その年は、いつになく山いもがたくさんとれた。鬼は山いもが大好物。赤鬼青鬼にないしょで、勝負の前にたらふく
 食べた。

 たくさん食べたものだからブー、ブーと、ところかまわずおならをする。

 いよいよ勝負のすもうがはじまった。二匹の鬼は土俵の上にのぼり、ガシッとばかりにぶつかりあった。ところがそのまま
 動かない。

 それぞれの鬼はひたすらおにらをがまんしていたのだ。

 ブーとすれば気が抜ける。そしたらそのすきに負けてしまう。二匹ともそう考えていた。ここで力を抜くわけにはいかない。

 
そのとき、行司が大きな声で気合を入れた。その瞬間、がまんにがまんを重ねていたおならが一気に噴出した。

 グォーッ
 そのおならは山を揺るがし、まわりのすべてを吹き飛ばしてしまった。それだけではない。二匹の鬼は、その勢いで空高く
 舞い上がり、しばらくしてから落ちてきた。

 赤鬼はしりから落ちて、大きい穴をつくった。これが赤城山の大沼になった。

 青鬼は頭から落ちて、小さな穴をつくった。これが小沼になった。
 
 じつはこの二匹の勝負はいまでも続いていて、大きなおならを吹き鳴らしているそうです。

 ”それが赤城のからっ風”だと言われています。 これホントです。

群馬県に伝わる民話の一つです。                          読んでくれてありがとう。♪ ♪ ♪
 

群馬県にある赤城山です。

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