カナダ・ユーコン川[17/17]

4年 松原 Matsubara

13日目

2003年8月14日
…(泊)
メンバー:C.L.松原(4), 堀井(OB)
カナダ・ユーコン川の地図

その19:13日目

 朝になり目が覚める、無事生き延びたようだ。まあちょっと大げさな表現ではあるが、この時は本当に無事だったなあと言う気分だった。昨晩は本当に精神的にきつかった。堀井に聞くと堀井も夜中起きたそうで俺が立てる物音にハラハラしたらしい。互いに怖い思いしたわけか(*54)。そんなわけで今日中に終わらせる気満々の二人である。この二人が終わらせる気になれば94キロくらい軽い距離である。終わらせるためにきちんと7時に起きたし。

(*54)一昨日の夜からの自然の連続攻撃には、滅入ってしまったようだ。と同時に自分は都会人間で弱いんだなぁと。

  ジーフィーズのスープ餃子で朝飯にする。やっぱりうまいもの食うと元気が出るなあ。昨晩の動物の跡を見に行くが熊ではなかったようだ。しかしたくさんの足跡がある。やはり昨日のあれは夢ではなかった。今日は昨日の雷雨一過のおかげで天気がよく煙もなくなっている。雷雨は嫌いだが煙がなくなったのはありがたいなあ。キジ打ちしたいが手頃な草地がないので片方にテント内で待機させる間にする。そんなことをしていたのでちょっと出発に手間取ってしまった。

  8:40出発。最後の出発写真を撮っておいた。今日中に終わらせる気なので始めから漕ぐ。流れとあいまってなかなかのスピードで下っていく。場所を確認するが昨日の推測でほぼ合っていたようだ。位置がはっきりするのは気分が良いものである。

最後の出発写真
最後の出発写真。
真ん中に山火事らしき煙が
真ん中に山火事らしき煙が。

  途中遠くの山で煙が一筋立っているのが見えた。あれも山火事なのだろう。こちらには影響なさそうなので優しい目をして写真を撮る。関係ないと山火事も興味の対象として見られるものだ。周りを見ながらゆっくりとしかし着実に漕いで行く。12時、今日は距離を稼ぎたいので久々にカヌーの上でフリカケご飯を食べる。最後の昼飯かと思うとしみじみしてしまう。5袋買ってきたのだがほとんどなくなってしまった。意外と食ったなあ。

  ここ数日今までと違って花が咲いているのが見える。昨日見たキンギョソウのような黄色い花やレンゲのような赤紫色の花が見える。何故だろうか、不思議だなあ。村が近いからかだろうか、しかしあまり説得力のある説ではないわな。

  正直昨日の出来事のインパクトがでかすぎて今日の日程はほとんど覚えていない。ひたすら漕いでいただけだなあ。覚えているのは漕ぐだけもひまなので時おり歌いながら漕いで行ったことか。この時は夏祭り(*55)がマイブームだったのでこれを大声で歌いながら行く。やれやれ、何をやっているのだろうか。そんな感じで漕いで行く。すると後ろの堀井から川地図最後の一枚目に突入したとの知らせが。うーむ、嬉しいなあ。こちらも地図を奪って見る。本当に後少しだなあ。地図によると左岸にはグラウンドがあるのだが、それらしき広場が見える。やっと着くかと思うとなんとも言えない気がする。

(*55)♪君がいた夏は遠い夢の中〜、空に消えていったうちあげ花火〜

  相変わらず歌いながら進んでいるとドーソンに着く直前、猟師が網を引き上げていた。こんなアホな行動を聞かれたかと思うと恥ずかしいが、知らん顔して英語であいさつを交わしておいた。アホな日本人ですね。さーてこのカーブを曲がると村が見えるはず。よっしゃ見えたぞ、ゴールだ。まずは村の写真を一枚、ついでに堀井の写真も撮っておく。流石に堀井も嬉しそうな顔をしている。いやあ、楽しかったなあ。

ドーソンが見えてきた
ドーソンが見えてきた。
ドーソンの写真
ドーソンの写真。

  と言ってもまだ着いたわけではない。ドーソンには政府のキャンプ場があるのでそこまで行かなくてはいけない。村を横目に下流のキャンプ場を目指す。カヌーが何艘か止めてあるところに止めて偵察する。どうやらここは私設のキャンプ場らしい。値段が高いので却下して政府のキャンプ場を探す。もっと下流らしい。長靴で行くのも面倒だからカヌーで下まで行く事にする。

  下っていくとカヌーは運べないが人間なら登れそうな道を見つけて岸に着ける。ここを登るとなかなか良さそうなキャンプ場だ。机とごみ焼却のドラム缶は1サイトに1セットある。登ったところは入り口からも近いので最適な場所だ。ここに泊まろう。18時半、とうとう到着だ。カヌーは岸に揚げるだけにしておいて荷物をテン場に持ち上げる。テントを張る用に白い砂が敷き詰められた場所があるが砂はきらいなので空いている普通の地面の上にテントを張る。ここで到着写真をとるのを忘れていたのに気づき写真を撮っておいた。荷物を軽く整理して19時半観光しに行く。キャンプ場はユーコン川を挟んで村の対岸にあるのだが無料の自動車も運べる船が24時間運航しているので問題ない。

  まずは風呂、そして酒だろう。場所を聞きに村の観光案内所に行く。20時までだったのでぎりぎりだった。観光案内所の女性はゴールドラッシュ期のような服装をしていて面白かった。ここで拙い英語を駆使して洗い場を教えてもらってそこに行く、だがそこはクリーニング屋だった。慌てて戻り今度は「We want to wash our body」などと怪しい英語を言うと今度はキャンプ場のコインシャワーを教えてくれた。

  てくてくとキャンプ場へ行って管理人からコインを買う。2ドルだったか。シャワーは個室が2つと大学のサークル棟にあるようなシャワーが3台あった。個室が空いたので先に入らせてもらう。久しぶりの暖かいシャワーだ、気持ちがいいなあ。頭やら体を2,3回洗う。久々にさっぱりした気分になる。しかし5分くらいで予告無しでシャワーが止まるのはイマイチだなあ。設楽さんの文にも書いてあったので予想はしていたが。

到着写真
到着写真。
キスしてもらって喜ぶ堀井
ドーソンのカジノの踊り子さんにキスしてもらって喜ぶ堀井。

  さて、さっぱりしたところで酒と飯。中華料理を食べに行く。2週間ぶりに他人が作った飯はうまいなあ。ビールもウマイ。この後はバーに行って酒を飲む。堀井はカクテルを頼もうとしていたが意思疎通がうまくいかずに結局ビールになっていた。

  二人で酒を飲んで満足してテン場に帰る。ちょっとだけウイスキーを飲みなおして平和な眠りについた。

  本日の漕行距離:94キロ

commented by Horii

その20:後書き

とりあえずこれでおしまいです。この後も観光など色々したのですがそれはまた別の機会があれば書いてみたいなと思います。最後に良き同行者だった堀井に感謝の意を表して終わります。