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2日目 |
2003年8月24日 |
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シュラフカバーだけだと寒いのか、2度起きた。2回目でカッパを着る。5時少し前になって明るくなってきたので起きる。日の出とともに行動を開始したかったが、日が出てから30分ほどたっての出発になった。永谷君はなかなか起きず、一人で飯を作る。夜11時間+昼寝と十分寝ておきながら、まだ眠いようだった。テントをたたんでいると大石沢のほうから例の10人パーティーがやってきた。じゅんぐりに滝を越えていく。 |
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10分ほどあとから追いかける。持ってきた沢のガイドのコピーは大石沢出合からナメが続くようなことが書いてあったが、別段変わったようすはなかった。15分ほどで先行パーティーに追いつく。大石沢出合を過ぎても泳ぐところがあり、一番最初に泳いだところは向こうにとっついたところにホールドがなく、ややあせった。魚留めの滝までに2パーティーほどテントを張っている人を見た。魚留めの滝はガイドだと右から簡単に登れるようなことを書いてあるが、なんかヌメっていてけっこう怖かった。魚留めの滝を登ったところで一本取る。少し寒く感じた。 |
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魚留めの滝を過ぎると沢が大きく右に曲がる1380m付近に大量に雪が貯まっていた。雪の上の泥が滑って歩きにくい。それを越えると今度は立派なスノーブリッジ。これは中をくぐって突破した。くぐって少し登ると二俣。左俣は歩く距離が短くて済むが、右俣のほうがヤブなしのすばらしいツメらしいので右俣を行く。 右俣を歩く。確かにナメがあるが、滑り台に適したナメでなく、ややでこぼこしていたり、滝があったりでうまく滑れない。滑るという点に関していえば、アプローチにとった東黒沢のほうが優れている。 |
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1550mあたりで一本とる。さらに歩くとナメの中にひと一人入れるくらいのサイズのくぼみがあった。とりあえず浸かってみる。ちょうど風呂桶のようでぴったりのサイズだった。そして最後の二俣。まわりは草地が広がり、その正面には、烏帽子岳がこの平らなところを眺めるかのように高くなっていた。左をとって烏帽子岳南のコルに向かう。沢はすぐに涸れ、踏みあとにしたがって歩く。いちおう地形が谷になっており、周りは見えない。それを抜けると、草原の斜面となり、やはり道に従い登る。道はササヤブにぶつかり、そこで沢タビを脱ぎ、登山靴に履きかえる。振りかえれば緑一色の草原が広がっている。 |
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帰路は朝日岳と白毛門山を経由して土合駅に戻る。はじめのピークを過ぎると道が斜面のナルミズ沢側についていて、笹を踏むので滑る。小ピークをいくつか越え、朝日岳の登りにとりかかる。長いのぼり。ずっと丈の低い笹の斜面で永谷君がやや遅れ気味だった。長い時間かけてジャンクションピーク(*1)についた。 |
(*1)ジャンクションピークjunction peak ---文字通り、尾根の接合部に有る山頂部。 |
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ジャンクションピークには一応指導標があり、私たちが来た方角は「巻機山(難路)」と書いてあった。ナルミズ沢から来た人が置いていったのか、草履が捨てられていた。長めに休んだが、永谷君が「行動食がなくなった」とかいって人の行動食を食べていた。うっとおしい。メシくらいちゃんと用意しとけ。 朝日岳へ。登りの少ない道で開けたところに出ると木道があったり池塘があったりして平和なところだ。数週間前に永谷君が谷川岳馬蹄形縦走(*2)を試みたときはここは真っ白のガスで何も見えなかったそうだ。 |
(*2)谷川岳周辺部における有名な縦走ルート。湯檜曽川を取り囲む様に連なる尾根を周回していて、馬の蹄に似ている事からこの様に呼ばれる。 |
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宝川温泉への道を分けて少し登ると朝日岳のピーク。看板がある。歩いた時間が短かったが、一本とる。湯檜曽川を挟んで向こうに一ノ倉沢が荒々しい岩壁をむき出しにしていた。ここから笠ガ岳までがまた長い。歩いているところから、昨日東黒沢のツメで変なところに行ったのがよくわかった。無駄にポテンシャルを稼いだ(*3)のが嫌だった。ほとんど人に会っていなかったのだが、笠ガ岳近くになってぽつぽつと人に会い始めた。笠ガ岳避難小屋はカマボコ形の「避難」小屋で、中を覗いてみようと、開けようとしたが重い鉄の扉は開かなかった。 |
(*3)どうでも良い独り言になるが、縦走で稼ぐ重力ポテンシャル(potential)は無駄の塊である。降りで変換された運動エネルギーの衝撃を吸収するのは脚の筋肉と腱である。筋肉痛や、膝の関節を傷めるのは大概が降りで両脚にかかる撃力の所為である。 |
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笠ガ岳のピークで一本。さらに下って白毛門山に登り返す。鞍部は私たちが使った宝川支流のウツボギ沢の源頭になっているが、背丈ほどのヤブであんまりツメたくはない。そして先週も登った白毛門山に着く。休むが、日差しが強く、水も残り少なくなったので、5分ほどで下ることにする。 |
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下りの永谷君はだいぶペースダウンし、他の歩いている人と同じかやや遅いペースで下った。歩いていると白毛門沢を登っているらしい人がいたが、明らかに稜線により過ぎでツメに失敗していた。あと、どうやら白毛門山だけを往復する変わった人も見かけた。白毛門山から下り始めてすぐ登っていくところを見かけ、私が東黒沢出合で永谷君を待っていると下ってきたので、だいぶ速かった。もっともこんな標高差のある山を日帰り往復したいとは私は思わないけど。 |
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とにかく、途中で永谷君をほったらかして東黒沢出合でしばらく待った。東黒沢は駐車場から近いこともあって家族連れが楽しそうに週末を過ごしていた。山から下りてきてザックの上で寝転ぶ私は、やや場違いな感があった。永谷君が来てから土合駅に向かった。土合駅にはなぜかたくさん人がいて、観光名所にもなっているようだ。1時間待って来た列車もすでに立っている人が多く、土合からもたくさん人が乗ったので、満員列車になってしまった。満員状態は水上で乗り換えても続き、結局高崎までずっと立っていた。確かに雨の多かった8月にあって、めずらしい晴れだったからかもしれんが、JRも少し考えて車両増結でもしてくれればよかったのに、と思いながら帰った。 |
commented by Mitsui |
天気は文句のつけようがないほどよかったので、存分に楽しむことができた。実際、久しぶりの晴天を狙ってかたくさん人を見た。ナルミズ沢では8パーティーほど見かけた気がする。この年一番の人数だろう。ただ、「天へと続くナメ」を期待していったが、ナメという点では東黒沢の方が一枚上手だったといえる。ナルミズ沢には滑るのに適したナメはなく、どちらかというとツメの草地の方が感動的だ。それでも十分に楽しめる沢だったので、それは前評判の高さに、知らず知らず高い要求をしていたからかもしれない。