東京工業大学ワンダーフォーゲル部

2002年スキー合宿[1/3]

2年 三井 達也 Mitsui Tatsuya
メンバー:戸部(3), 俵田(3), 佐藤(3), 堀井(3), 三井(2) 中山(2), 八木沢(2)

アプローチ

2002年1月3日
池袋=夜行バス(泊)

 「スキー行きてー。」冬になると、この言葉を口癖のように連呼する二年生がいた。そう、彼の名は三井。道産子の私はこの時期、故郷の名残か、雪を見たくてしょうがなくなるのだ(*1)。札幌の子供らは学校が終わると、近場のスキー場(主に藻岩スキー場か真駒内スキー場)にナイターに出かけるものだった。上京して早二年。色々生活に慣れはしたものの、雪の見られない冬、スキーの出来ない冬だけはどうしても受け入れることが出来なかった。

(*1)高校までずっと札幌だったらしい。

 今年も12月に入り、いよいよウィンタースポーツの時期到来である。雪山縦走並びに山スキーパーティーが本腰を入れ活動を始める。が、その前に忘れてはいけないイベントある。そう、スキー合宿だ(雪訓は本題と関係ないので省く)。山スキーが実質無くなってしまったので、この機会にしかスキーを満喫出来ないのだ。ある日部室に行くと、三年生曰く「年越しで北岳行くから。スキー無理、疲れる。」三井「は?・・・はぁーーっ!(そんな馬鹿な!お,俺のライヴが、オアシスが!)」

 行事企画担当の俵田氏は、北岳に情熱を燃やしていた。スキーはどうでも良い様だった。聞いてみると他の連中は、自分で企画してまでは、ただ、やるんだったら参加はする、という感じだった。ここが踏ん張りどころだった。三井は企画をし、部員の説得を試みた〜ここら辺の文章はプロジェクトX調で〜。そんなこんなで、年末が無理なら年始でという安易な考えより、「刻め我等のシュプール、その心にジュテーム(*2)IN上越国際」プランが出来あがった。このときはただ、この先訪れるであろう、夢の時間を楽しみに待っているだけだった。

(*2)ジュテーム(仏 je t'aime)---I love you.と同義。

 1月3日、池袋駅に集合。正月山行は無事に終わったらしく、雪山の面々も集まっていた。山屋は都会の地理には滅法弱いらしく、適当に方角を見当つけ歩き出す。周りを見渡すと男女の集団が、北アのおばちゃん達の様にわんさかだ。新年早々男だけのむさ苦しい集団はいるはずがない。もしかして我々は人生を間違えたのだろうか?いや、これがワンダラーなのだ。これでいいのだ。この時八木沢が、いちゃつきやがって!と地団駄を踏んでいたのが印象的だ。彼は常に恋に恋焦がれ恋に泣いていた。八木曰く「俺は恋している時が、一番輝いているんだよー!」このつばくらが出るまでに彼に恋人が出来ることを皆で祈ろう。

 バスに乗ると、堀井さんは相変わらずのアル中ぶりを発揮していて、私の持ってきていた、ズヴロッカの入った、ウィスキーのポケットボトルを一人で空けていた。他の皆は、私の札幌お土産「白い恋人」をにこにこして頬張っていた。

commented by Nakayama